民事調停法 第8条(民事調停委員)
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- 民事調停委員は、調停委員会で行う調停に関与するほか、裁判所の命を受けて、他の調停事件について、専門的な知識経験に基づく意見を述べ、嘱託に係る紛争の解決に関する事件の関係人の意見の聴取を行い、その他調停事件を処理するために必要な最高裁判所の定める事務を行う。
- 2.民事調停委員は、非常勤とし、その任免に関して必要な事項は、最高裁判所が定める。
この条文の基本情報
民事調停委員とは何ですか?
定義民事調停委員とは、民事調停法第8条に定められた規定で、「民事調停委員は、調停委員会で行う調停に関与するほか、裁判所の命を受けて、他の調停事件について、専門的な知識経験に基づく意見を述べ、嘱託に係る紛争の解決に関する事…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第8条(民事調停委員)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第8条の条文原文は「民事調停委員は、調停委員会で行う調停に関与するほか、裁判所の命を受けて、他の調停事件について、専門的な知識経験に基づく意見を述べ、嘱託に係る紛争の解決に関する事…」で始まります。
- 民事調停法第8条は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第8条の前の条は民事調停法第7条です。
- 民事調停法第8条の次の条は民事調停法第9条です。
- 民事調停法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法8条は、民事調停委員を非常勤とし、任免は最高裁判所が定めると規定する。委員は担当調停のほか、裁判所の命により他事件で専門的意見を述べる。
Q · 調停室にいる調停委員って、裁判官なんですか?
裁判官ではなく、最高裁が任命する非常勤の委員です
民事調停法8条2項により、民事調停委員は非常勤とされ、任免に必要な事項は最高裁判所が定めます。弁護士や建築士、不動産鑑定士、税理士など本業を持つ人が多く、判決を下す権限はありません。また同条1項により、裁判所の命があれば担当外の調停事件でも専門的な知識経験に基づく意見を述べることができます。技術的な争点がある事件では、この仕組みの活用を裁判所に求める余地があります。
解説
調停室で向かい合う二人の「調停委員」は、裁判官ではない。民事調停法8条2項が定めるとおり、民事調停委員は非常勤の存在で、普段は弁護士、建築士、不動産鑑定士、税理士、元会社員として別の仕事をしていることが多い。任命は最高裁判所が行い、資格や任期は最高裁判所規則(民事調停委員及び家事調停委員規則)で決まっている。見落とされやすいのは1項の後半である。調停委員は、自分が担当する調停委員会の仕事だけをするわけではない。裁判所の命令を受ければ、担当していない別の事件でも「専門的な知識経験に基づく意見」を述べられる。たとえば欠陥住宅の調停で、建築に詳しい委員が担当外から意見を出す、といった形である。調停委員がどういう人で、どこまで動けるのかを知っていれば、調停の場で「専門家の意見を聞いてほしい」と自分から裁判所に求める発想が出てくる。調停委員の話に黙ってうなずくだけで終わるか、使える仕組みを自分から引き出すか。8条を知っているかどうかで、そこが変わる。
法的な位置づけ
民事調停法8条は民事調停委員の職務と身分を定める規定である。民事調停委員は調停委員会で行う調停に関与するほか、裁判所の命を受けて他の調停事件について専門的な知識経験に基づく意見を述べ、嘱託事件の関係人の意見聴取その他最高裁判所の定める事務を行う。身分は非常勤とされ、任免に関する事項は最高裁判所が定める。
よくある質問 AI による整理
Q1民事調停委員とは何ですか?
簡易裁判所や地方裁判所の民事調停で、調停主任の裁判官とともに調停委員会を構成し、当事者の合意形成を助ける非常勤の委員です(民事調停法8条)。
Q2民事調停委員は公務員ですか?
最高裁判所が任命する非常勤の職であり、一般に非常勤の裁判所職員と位置づけられます。常勤の裁判官や書記官とは身分が異なります。
Q3民事調停委員の任期はどれくらい?
任期は最高裁判所規則(民事調停委員及び家事調停委員規則)で定められており、原則2年とされ、再任されることもあります。
Q4民事調停委員になるにはどうすればいい?
公募の試験はなく、裁判所が候補者を選考し最高裁判所が任命します。弁護士資格や専門知識、豊かな社会経験などが選考の基準になります。
Q5調停委員には守秘義務がありますか?
あります。民事調停法には評議の秘密や職務上知った他人の秘密を漏らした民事調停委員を処罰する罰則規定が置かれています。
Q6調停委員は相手寄りになることはある?
調停委員は中立の立場で合意を目指す役割です。説明に偏りを感じたら、具体的な根拠を尋ね、必要なら書面で自分の主張を整理して提出するのが有効です。
Q7専門家の調停委員に意見を聞いてもらう方法は?
裁判所に上申書を出し、技術的争点について専門的知識を持つ委員の関与や意見聴取を求めます。8条1項は裁判所の命による担当外委員の意見陳述を認めています。
Q8民事調停委員は何人で担当しますか?
調停委員会は調停主任(裁判官)1人と民事調停委員2人以上で構成されます(民事調停法6条)。事件ごとに裁判所が委員を指定します(7条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停委員って、どういう人がなるんですか? 素人ですか?
最高裁判所が任命する非常勤の職で(民事調停法8条2項)、資格は民事調停委員及び家事調停委員規則1条で定められている。弁護士となる資格を持つ人、紛争解決に役立つ専門知識を持つ人、社会生活上の知識経験が豊かな人の中から選ばれ、年齢は原則40歳以上70歳未満である。実務のポイント:建築士、不動産鑑定士、医師、税理士といった専門職の委員も多い。自分の事件が技術的な争点をめぐるものなら、その分野に詳しい委員がかかわる余地がないか、裁判所書記官に早めに相談しておくとよい
Q2調停委員の言うことに従わないと、不利な判決を出されますか?
調停委員には判決を出す権限がない。調停はあくまで合意を目指す手続で、合意しなければ不成立で終わる(14条)。ただし裁判所が「調停に代わる決定」(17条)を出すことがあり、その際には調停委員会の民事調停委員の意見が聴かれる。実務のポイント:17条決定は、告知を受けた日から2週間以内に異議を申し立てれば効力を失う(18条)。委員に強く言われても、合意するかどうかを決めるのは最後まであなた自身である
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停委員は裁判所の職員か、裁判官の見習いのような人だ」と思われがちだが、法律上は非常勤である(8条2項)。多くは本業を持つ民間の専門家や、地域で経験を積んだ人である。その分、委員の言葉は「法的判断」ではなく「解決に向けた提案」として受け止め、納得できなければ根拠を尋ねればよい
- 「この調停委員は専門外だから、自分の技術的な主張は伝わらない」と諦めて打ち切る人がいる。しかし問いの立て方そのものがずれている。問題は担当委員の専門ではない。裁判所が担当外の専門家委員から意見を取る仕組み(8条1項)を、使ってもらえるかどうかである。諦める前に頼む先は裁判所である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 民調法8条:民事調停委員の職務範囲・非常勤性・任免の委任 | 民調法6条:調停委員会の構成(調停主任1人+委員2人以上) 家事事件手続法249条:家事調停委員の職務・非常勤・任免 |
| 担当外事件への関与 | 裁判所の命により他の調停事件で専門的意見を述べられる | 定めなし(委員会の構成のみを規律) 家庭裁判所の命により他の家事調停事件で意見を述べられる |
| 対象となる手続・裁判所 | 簡易裁判所・地方裁判所の民事調停 | 簡易裁判所・地方裁判所の民事調停 家庭裁判所の家事調停(離婚・遺産分割など) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では裁判所の調解で法官が民間の調解委員を選任する。郷鎮市の調解委員会による裁判外調解も広く使われる
フランスの conciliateur de justice は無報酬のボランティアで、控訴院長が任命する。非常勤の民間人という点で日本と近い
米国連邦地裁は ADR プログラムの設置を義務づけられ、民間の弁護士等が mediator として関与する。任命・資格は各裁判所のルールで定められる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 隣家との境界と雨漏りをめぐって簡易裁判所に調停を申し立てたのに、担当の調停委員二人はどちらも建築の専門家ではなかった。こういう場合、技術的な争点について専門知識を持つ委員の意見を聞く運用をとるよう、裁判所に上申するという手がある。
- 相手方として調停の呼出状が届いたら、向かいに座る「調停委員」はどんな権限を持つ人なのか? 判決を下す人ではない。とはいえ、調停が成立しないときに裁判所が出す「調停に代わる決定」(17条)では、その委員の意見が聴かれる。初回期日まであと10日、委員を軽く見るのも怖がりすぎるのも、どちらも間違いである。
学説
通説:民事調停委員は最高裁判所が任命する非常勤の裁判所職員であり、調停委員会の構成員として合意形成を補助する。判断権は持たず、調停に代わる決定(17条)でも意見を述べる立場にとどまる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:民事調停法制定。借地借家調停法など戦前の個別調停法を統合し、民事調停制度を一本化
- 2.昭和49年(1974年) 改正:民事調停委員制度を創設し、最高裁判所が任命する非常勤の民事調停委員が調停委員会を構成する仕組みに改めた
- 民事調停法 第6条調停委員会の構成(調停主任と委員二人以上)
- 民事調停法 第7条各事件での調停委員の指定
- 民事調停法 第9条民事調停委員への手当・旅費等の支給
- 民事調停法 第17条調停に代わる決定で委員意見を聴く
- 家事事件手続法 第249条家事調停委員の非常勤・任免の並行規定
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