民事調停法 第9条(民事調停委員の除斥)
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- 民事調停委員の除斥については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第十一条、第十三条第二項、第八項及び第九項並びに第十四条第二項の規定(忌避に関する部分を除く。)を準用する。
- 2.民事調停委員の除斥についての裁判は、民事調停委員の所属する裁判所がする。
この条文の基本情報
民事調停委員の除斥とは何ですか?
定義民事調停委員の除斥とは、民事調停法第9条に定められた規定で、「民事調停委員の除斥については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第十一条、第十三条第二項、第八項及び第九項並びに第十四条第二項の規定(忌避に関する部分…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第9条(民事調停委員の除斥)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第9条の条文原文は「民事調停委員の除斥については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第十一条、第十三条第二項、第八項及び第九項並びに第十四条第二項の規定(忌避に関する部分…」で始まります。
- 民事調停法第9条は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第9条の前の条は民事調停法第8条です。
- 民事調停法第9条の次の条は民事調停法第10条です。
- 民事調停法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法9条は、民事調停委員の除斥に非訟事件手続法の除斥規定を準用し、除斥の裁判は委員の所属する裁判所が行うと定める。忌避の規定は準用されない。
Q · 調停委員が相手方の知り合いだったら、別の委員に替えてもらえるの?
親族等の客観的関係なら除斥できるが、偏りだけでは交代不可
民事調停法9条1項は、民事調停委員の除斥について非訟事件手続法11条などを準用しています。委員が相手方の配偶者・一定範囲の親族である、相手方の代理人であったなどの除斥事由があれば、その委員は当然に職務から外れ、除斥の裁判は委員の所属裁判所が行います(同条2項)。一方、忌避は準用対象から明文で除かれているため、「態度が不公平だ」という理由だけで正式に交代を求める手続はありません。
解説
調停室であなたの向かいに座る二人の民事調停委員は、裁判官ではない。弁護士、元銀行員、不動産鑑定士、地元の名士など、最高裁判所が任命した非常勤の民間人である。そのため「相手方と知り合いだったらどうなるのか」という疑問が生まれる。本条はその答えの半分だけを用意している。調停委員が相手方の配偶者や四親等内の血族である、相手方の代理人を務めたことがある、といった客観的な関係(非訟事件手続法11条の除斥事由)があれば、その委員は法律上当然に手続から外れる。外すかどうかの判断(除斥の裁判)は、調停委員が所属する裁判所が行う。一方で、条文はわざわざ「忌避に関する部分を除く」と書いている。つまり「態度が相手寄りで不公平だ」という主観的な不信を理由に、正式な申立てで調停委員を交代させる手続はない。この線引きを知っているかどうかで、調停室での戦い方は変わる。客観的な関係があるなら、除斥の裁判を求められる。ないなら、不信感は書記官への上申や、調停を成立させない(合意しない)という選択で示すことになる
法的な位置づけ
民事調停法9条は民事調停委員の除斥を定める規定であり、非訟事件手続法11条、13条2項・8項・9項及び14条2項を、忌避に関する部分を除いて準用する。民事調停委員に当事者との親族関係や代理関係などの客観的事由がある場合に職務執行を排除し、その裁判を委員の所属する裁判所の権限とする。主観的な偏頗を理由とする忌避は認められない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.第一回期日で委員の氏名と経歴を確認する 調停期日の冒頭で紹介される民事調停委員の氏名をメモし、帰宅後に相手方との親族関係、代理人・顧問の経歴、証人としての関与がないかを確認する
- 2.除斥事由に該当するか切り分ける 確認した関係が非訟事件手続法11条の除斥事由(配偶者・一定範囲の親族、代理人・後見人等、証人・鑑定人など)にあたるかを判断する。態度の偏りなど主観的な不信は除斥事由ではない
- 3.所属裁判所に書面で除斥を申し立てる 除斥事由があれば、その委員が所属する裁判所あてに除斥の申立書を提出し、根拠資料を添付する。期日中に気付いた場合はまず口頭で書記官に伝え、後で書面化する
- 4.除斥事由がなければ上申書で記録を残す 主観的な不信にとどまる場合は、具体的な日時・発言を書いた上申書を書記官に提出する。納得できない調停案には合意せず、不成立後の訴訟に備えて主張を書面で残す
- 5.却下されたら1週間以内に即時抗告する 除斥の申立てを理由がないとして却下する裁判には、告知を受けた日から1週間以内に即時抗告ができる(非訟事件手続法13条9項の準用)。期間を過ぎると争えない
よくある質問 AI による整理
Q1民事調停委員の除斥とは何ですか?
調停委員が当事者の親族である、代理人だったなど客観的な関係がある場合に、その委員を手続から外す制度です。民事調停法9条が非訟事件手続法11条を準用しています。
Q2調停委員 忌避 できる?
できません。民事調停法9条1項は「忌避に関する部分を除く」と明記しており、民事調停委員に対する忌避の申立て制度はありません。使えるのは除斥のみです。
Q3調停委員の除斥事由にはどんなものがありますか?
非訟事件手続法11条の準用により、当事者の配偶者・一定範囲の親族であること、当事者の代理人や後見人であったこと、証人・鑑定人となったことなどが該当します。
Q4調停委員の除斥はどこに申し立てますか?
その民事調停委員が所属する裁判所です(民事調停法9条2項)。調停を担当している裁判所の書記官に、書面で申立てを提出するのが一般的な流れです。
Q5除斥の申立てが却下されたらどうなりますか?
却下(理由がないとする裁判)に対しては即時抗告ができます(非訟事件手続法13条9項の準用)。期間は告知から1週間とされるため、速やかな対応が必要です。
Q6相手方が申し立てた除斥が認められたら不服を言えますか?
言えません。除斥を理由があるとする裁判には不服申立てができないとされています(非訟事件手続法13条8項の準用)。委員が交代して手続が続きます。
Q7裁判所は申立てがなくても調停委員を除斥できますか?
できます。除斥事由は法律上当然に職務から外れる原因であり、準用される非訟事件手続法11条により、裁判所は職権でも除斥の裁判をすることができます。
Q8調停委員と相手方が雑談していたら違法ですか?
雑談だけでは違法とはいえず、除斥事由にもあたりません。気になる場合は、日時と内容を記録して書記官あての上申書で伝える方法があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停委員が相手の味方っぽいんですが、交代してもらえないんですか?
民事調停委員については忌避の制度が準用されていないため(民事調停法9条1項)、偏りを理由とした正式な交代の申立てはできない。親族関係などの除斥事由があれば話は別である。実務のポイント:正式な制度はなくても、書記官に具体的な言動を書いた上申書を出すと、裁判所が事情を考慮して担当を調整する場合がある。感情ではなく日時と発言内容で書くのがコツである
Q2除斥事由のある委員がいたまま調停が成立しちゃったら、無効になりますか?
本条は除斥の手続を定めるだけで、成立後の効力については明文がなく、実務上、解釈が分かれている。調停調書は裁判上の和解と同一の効力を持つ(民事調停法16条)ため、後から覆すハードルは高い。実務のポイント:争えるかどうか不確かなら、成立前に気付いて止めるのが唯一の確実な方法である。第一回期日で委員の名前を確認すること自体が防御になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停委員が不公平なら、裁判官と同じように忌避を申し立てればいい」と考えがちだが、本条は忌避を明文で準用対象から除いている。民事調停委員について、偏りを理由に正式な申立てで交代を求める手続はない。使えるのは除斥(客観的な関係)だけである
- 問いの立て方そのものがずれている場合がある。「この委員を外せるか」ではなく「この委員の前で合意する必要があるか」を考えるべきである。調停は合意しなければ成立せず、不成立なら訴訟へ進める。委員の交代にこだわって期日を消耗するより、記録に残る形で自分の主張を出しておく方が後の訴訟で効く
- 除斥は「申立てがあって初めて問題になる」と思われているが、除斥事由は法律上当然に職務から外れる原因である。裁判所は職権でも除斥の裁判ができる(非訟事件手続法11条2項の準用)。誰も指摘しなかったからといって、関与が正当化されるわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 民事調停法9条:民事調停委員の除斥 | 民事調停法8条:民事調停委員の職務の根拠 民事調停法22条:非訟事件手続法の一般準用 |
| 忌避の可否 | 忌避に関する部分を明文で除外(忌避不可) | 職務の定めのみで、忌避・除斥の規定なし 特別の定めがない事項について非訟事件手続法を準用(本条が民事調停委員の特則) |
| 判断する機関 | 民事調停委員の所属する裁判所(2項) | 該当なし 準用される非訟事件手続法の各規定による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では鄉鎮市調解委員会の調解委員について、本人や家族が関係する事件での迴避が定められている。法院調解でも中立性確保の仕組みがある
韓国も民間人を含む調停委員が調停に関与する制度を持つ。除斥・忌避の具体的な扱いは同法及び準用規定を要確認
ドイツの和解担当裁判官(Güterichter)は裁判官であるため、裁判官の除斥・忌避規定がそのまま問題となる。民間人委員型の日本とは構造が異なる
米国の統一調停法は、調停人に利害関係の調査・開示義務を課す開示型のアプローチを採る。除斥の裁判という形式ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相手方の会社の顧問弁護士を以前務めていた人物が、あなたの調停の調停委員として座っていたらどうなる? 相手方の代理人であった者にあたれば除斥事由(非訟事件手続法11条)となり、その委員はそもそも手続に関与できない。期日の席で気付いたら、その場で書記官に伝え、書面で除斥の裁判を申し立てる
- 賃料増額をめぐる調停で、調停委員の一人が家主側の主張ばかり繰り返す。あなたは交代を求めたいが、民事調停委員には忌避の制度がない。できるのは、書記官を通じて事情を伝える上申書と、納得できない案には合意しないという態度表明である。次回期日まであと10日、上申書は今週中に出しておきたい
- あなたは調停委員として選ばれた地元の税理士である。指定された事件の申立人が、甥の妻の父だと気付いた。黙っていれば後で手続全体の信用が問われる。気付いた時点で裁判所に申し出るのが筋である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 委員と相手方の間に親族関係、代理人・後見人の経歴、証人として関与したことなどがないか確認する(除斥事由は非訟事件手続法11条) 2. 該当すれば、委員が所属する裁判所に書面で除斥の裁判を申し立て、根拠となる資料を添付する3. 該当しない主観的な不信は、書記官あての上申書で具体的な言動を記録して伝える4. 納得できない調停案には合意せず、不成立後の訴訟に備えて自分の主張を書面で残す
訴えられた側:1. 調停委員として指定された事件で当事者との関係に気付いたら、期日前に書記官へ申し出る2. 当事者側として相手から除斥を申し立てられたら、主張された関係が事実か、11条の除斥事由の類型に本当にあたるかを確認する3. 申立てに理由がある裁判には不服申立てができない(13条8項の準用)ので、事実関係が明白なら争わず手続の早期再開を優先する
時効(請求できる期限):除斥の申立て自体に期限はない(除斥事由は当然に職務から外れる原因であるため)。ただし、申立てを却下する裁判への即時抗告は、非訟事件手続法の規定により告知を受けた日から1週間の不変期間内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年) 非訟事件手続法(平成23年法律第51号)の制定に伴い、準用先が新法の条文に改められたとみられる。改正の回数と旧規定の文言は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:民事調停法(昭和26年法律第222号)の制定
- 2.平成23年(2011年) 改正:非訟事件手続法(平成23年法律第51号)の制定に伴い、準用先が新法の除斥関係規定に改められた。改正前の文言は要確認
- 民事調停法 第6条調停委員会の組織(調停主任と委員)
- 民事調停法 第7条調停委員会を組織する委員の指定
- 民事調停法 第8条民事調停委員の職務の根拠規定
- 民事調停法 第16条調停成立の効力、除斥看過の帰結に関係
- 民事調停法 第22条非訟事件手続法の一般準用規定
- 非訟事件手続法 第11条準用される除斥事由の本体
- 非訟事件手続法 第13条除斥の裁判の合議・不服申立て
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