航空法 第106条(運送約款の認可)
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- 本邦航空運送事業者は、運送約款を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
- 2.国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、左の基準によつてこれをしなければならない。
- 一公衆の正当な利益を害するおそれがないものであること。
- 二少くとも運賃及び料金の収受並びに運送に関する事業者の責任に関する事項が定められていること。
この条文の基本情報
運送約款の認可とは何ですか?
定義運送約款の認可とは、航空法第106条に定められた規定で、「本邦航空運送事業者は、運送約款を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第106条(運送約款の認可)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第106条の条文原文は「本邦航空運送事業者は、運送約款を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。」で始まります。
- 航空法第106条は第七章 航空運送事業等に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第106条の前の条は航空法第105条です。
- 航空法第106条の次の条は航空法第107条です。
- 航空法第106条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第106条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第106条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/106
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法106条は、本邦航空運送事業者に運送約款の制定・変更について国土交通大臣の認可を義務付け、運賃・料金の収受と事業者の責任の記載を認可の要件とする。
Q · 航空会社の運送約款って、会社が自由に決めているんじゃないの?
いいえ、制定も変更も国土交通大臣の認可が必要です
航空法106条1項により、本邦航空運送事業者は運送約款を定めるときも変更するときも、国土交通大臣の認可を受けなければなりません。大臣は同条2項に基づき、公衆の正当な利益を害するおそれがないか、運賃・料金の収受と事業者の責任に関する事項が定められているかを審査します。ただし認可は行政上の審査であり、個々の条項が私法上有効かどうかは消費者契約法10条などで別途争う余地があります。
解説
欠航でホテル代が自腹になった。スーツケースが壊れて戻ってきた。泥酔を理由に搭乗を断られた。こうした場面で航空会社がどこまで責任を負うかは、カウンターの係員の裁量で決まっているわけではない。あなたが航空券を買った瞬間に契約の中身となった「運送約款」で決まる。日本には、EU のように欠航や遅延の補償額を法律で一律に定めたルールがない。そのため約款に書かれていることが、ほぼそのまま運送の条件になる。航空法106条は、日本の航空会社がこの約款を作るときも変えるときも、国土交通大臣の認可を受けなければならないと定めている。大臣は「公衆の正当な利益を害するおそれがないか」を審査し、運賃・料金の受け取り方と航空会社の責任に関する事項が書かれていなければ認可しない。つまり約款は、会社が一方的に作った内部規則ではない。国の審査を通った公開文書であり、誰でも読める。あなたが航空会社と交渉するときに引ける根拠は、約款の条文番号だ。
法的な位置づけ
航空法106条は、本邦航空運送事業者に対し、旅客・貨物の運送条件を定める運送約款の制定および変更について国土交通大臣の認可を義務付ける規定である。認可基準として、公衆の正当な利益を害するおそれがないこと、ならびに運賃・料金の収受および運送に関する事業者の責任に関する事項の記載を求める。
よくある質問 AI による整理
Q1運送約款とは何ですか?
航空会社と乗客の間の運送条件をまとめた公開ルールです。払戻し、振替、手荷物の責任限度、搭乗拒否などが定められ、航空法106条により国の認可を受けています。
Q2航空会社の運送約款はどこで見られますか?
各社の公式サイトで公開されているほか、航空法107条により営業所などでの掲示も義務付けられています。運賃規則とあわせて確認するのが基本です。
Q3運送約款は国土交通大臣の認可が必要?
必要です。航空法106条1項により、本邦航空運送事業者は約款を定めるときも変更するときも、国土交通大臣の認可を受けなければなりません。
Q4外国の航空会社の約款にも航空法106条は適用される?
106条の対象は「本邦航空運送事業者」です。外国航空会社の運送約款は、外国人国際航空運送事業に関する別の規定で規律されるため、扱いを分けて確認する必要があります。
Q5運送約款に書いていないことはどうなる?
約款に定めがない事項は、商法の運送に関する規定や民法の一般原則で判断されます。国際線ではモントリオール条約などの条約が優先して適用されます。
Q6認可前の約款で営業すると違法?
違法です。106条1項後段は変更時も認可を要求しており、認可前の条件で運用すれば同条違反となり、行政処分の対象になりえます。
Q7運送約款は消費者契約法で無効にできる?
大臣の認可は行政上の審査で、私法上の有効性とは別です。消費者の利益を一方的に害する条項は消費者契約法10条で争う余地がありますが、実務上のハードルは高めです。
Q8運送約款の認可基準は何ですか?
航空法106条2項により、公衆の正当な利益を害するおそれがないこと、少なくとも運賃・料金の収受と事業者の責任に関する事項が定められていることの2点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1台風の欠航でホテル代を払わされたんですが、請求できないんですか?
国内大手の約款では、天候などの不可抗力による欠航の場合、払戻しや振替には応じても、宿泊費などの付随費用は負担しないとするのが一般的で、請求は難しい。この約款は航空法106条の認可を受けている。実務のポイント:同じ欠航でも、原因が機材の不具合や乗員の手配といった会社側の事情なら、宿泊費などの対応を定めている会社もある。理由の区分を確認することがすべてである。
Q2航空会社が約款をこっそり変えて、不利な条件にすることってあるんですか?
日本の航空会社が約款を変えるには、そのたびに国土交通大臣の認可が必要であり(航空法106条1項後段)、変更後の約款は営業所での掲示も義務付けられている(107条)。会社の判断だけで、いつの間にか書き換えることはできない。実務のポイント:自分の航空券に適用されるのは、原則として購入時点の約款と運賃規則である。トラブルの際は、購入日時点の版を確認するよう求めるとよい。
Q3スーツケースが壊れたら全額弁償してもらえますか?
全額とは限らない。約款には受託手荷物の責任限度額が定められており、高額品については事前に申告して従価料金を払わなければ上限で打ち切られる。国際線では、モントリオール条約22条の SDR 建ての限度額が基準になる。実務のポイント:高価な品を預けるなら、チェックイン時に価額を申告しておく。この一手間が、壊れたときに数十万円の差になりうる(限度額は最新の改正状況をご確認ください)。
間違えやすい点 AI による整理
- 「約款なんて会社に都合のいいことが書いてあるだけで、消費者は何も言えない」と思われがちだが、約款は国土交通大臣の認可を経た文書で、責任に関する事項の記載が義務付けられている。会社側の義務もそこに書かれているので、乗客が会社にその義務を守らせる根拠にもなる。また、旅客の生命・身体に関する運送人の責任を免除・軽減する特約は、商法591条により原則として無効とされる
- 認可を受けているなら約款の全条項が法的に有効だ、という思い込みには注意が要る。大臣の認可は行政上の審査であり、個々の条項が私法上も有効かどうかは別問題として、消費者契約法10条などで争う余地がある。ただし認可済みの約款条項が無効とされた裁判例は多くなく、実務上はハードルが高い
- 「欠航で予定が狂ったのだから補償されて当然」という感覚から出発すると、空港で消耗する。問うべきは「補償されるか」ではなく「欠航の原因が約款上どちらの区分に入るか」である。天候などの不可抗力なのか、機材や乗員の手配といった会社側の事情なのか。この区分が決まれば、取れる対応はおのずと決まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 航空法106条:運送約款(運送条件全般) | 航空法105条:旅客・貨物の運賃及び料金 航空法107条:運賃・料金・運送約款等の掲示 |
| 行政の関与方式 | 制定・変更とも国土交通大臣の認可(事前審査) | 国土交通大臣への届出が中心 営業所等での掲示義務(審査ではなく公示) |
| 乗客にとっての意味 | 欠航時の対応・責任限度など契約の中身が国の審査を経る | 運賃水準は原則として会社の判断で設定される 約款や運賃を誰でも確認できる根拠になる |
| 違反・是正の手段 | 無認可運用は106条違反、内容が不適切なら112条の事業改善命令 | 届出内容が不当なら変更命令などの是正措置 掲示義務違反として行政上の是正対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は個別約款の認可ではなく、主管機関が記載すべき事項・記載してはならない事項を公告し、反する条項を無効とする方式で規律する
韓国も航空会社の運送約款について行政への申告等を求める仕組みを持つ。詳細な手続と条番号は原典での確認が必要
ドイツでは約款の事前認可ではなく、EU 規則による欠航・遅延補償の法定化と、裁判所による AGB 内容規制の二本立て
米国は約款の事前認可ではなく、運送契約に組み込む条件の告知義務を課し、告知のない条件の旅客への対抗を制限する方式
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で最終便が欠航し、空港近くのホテルに一泊した。払い戻しはされたが、宿泊代1万2千円は「天候によるため対象外」と言われた。約款を開くと、天候などの不可抗力による欠航では、払い戻しや振替以外の費用は負担しない旨が定められている。腹は立つが、この線引き自体が国の認可を受けたルールであり、交渉の余地は機材整備や乗員手配など会社側の事情による欠航の場合に限られる
- 格安航空会社の航空券が「払い戻し不可」だった。もし家族の急病で乗れなくなったら、本当に一円も戻らないのか? 運賃そのものは戻らなくても、空港使用料のように運賃とは別に徴収された料金は、約款上の手続を踏めば払い戻される場合がある。どの項目が戻るかは、運賃規則と約款を読んだ人だけが分かる
- 受託手荷物のスーツケースのキャスターが折れていた。到着ロビーを出る前にカウンターで申告しないと、後から因果関係を立証するのはかなり難しくなる
- あなたは国内線を運航する航空会社の法務担当者だ。新しく有料のペット同伴サービスを始めることになり、約款の改定案を作った。社内承認は済んだが、大臣の変更認可はまだ下りていない。このまま来月からウェブに掲載して運用を始めれば、106条1項後段の「変更しようとするときも同様」に違反する。発売日から逆算して、認可申請のスケジュールを今週中に組み直す必要がある
- 海外旅行の帰り、乗り継ぎ便の遅延で受託手荷物が届かなかった。国際線にはモントリオール条約が適用され、遅延した手荷物は受け取った日から21日以内、破損した手荷物は7日以内に書面で異議を申し立てる必要がある。帰国後の疲れで放置していると、期限はあっという間に過ぎる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 航空会社の公式サイトで運送約款と運賃規則を開き、払戻、振替、手荷物の責任限度額の条項を確認する2. 欠航・遅延の理由、手荷物の破損状況を、写真や事故報告書など書面で確保する3. 約款の条項番号を示して書面で請求する4. 会社の対応が約款に反すると考えるなら、国民生活センターや国土交通省の窓口に相談する。約款そのものが不当だと考えるなら、消費者契約法10条による無効主張を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 航空運送事業者の側では、約款の新設や変更はすべて事前に大臣の認可を受け、認可前の条件で運用しない2. 公衆の正当な利益の基準と、商法591条(生命・身体に関する免責特約の無効)に照らして条項を点検する3. 約款を営業所などで掲示する義務(107条)とウェブでの公開を徹底する4. 現場には欠航理由の区分ごとの案内スクリプトを用意し、約款と食い違う口頭説明をさせない
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。国際線の手荷物は、モントリオール条約により破損は受け取りから7日以内、遅延は受け取りから21日以内に異議を申し立てる必要があり、訴えは到着日などから2年以内に提起しなければならない(同条約31条、35条)。国内線の申告期限は各社の約款を確認すること。一般の債権には一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:運送約款の認可は、大量定型取引で交渉力を持たない利用者の利益を行政の事前審査で補う制度と理解される。ただし認可は私法上の効力を保証せず、個別条項は商法・消費者契約法・民法の定型約款規定による司法審査に服する
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)中央省庁再編 認可権者の表記が「運輸大臣」から「国土交通大臣」へ改められたとみられる。そのほかの改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法(昭和27年法律第231号)の制定により、運送約款の認可制が設けられた。条文中の「左の基準」という表記に縦書き時代の文体が残る
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、認可権者の表記が運輸大臣から国土交通大臣へ改められた
- 航空法 第105条運賃及び料金の届出制との対比
- 航空法 第107条運送約款等の営業所掲示義務
- 航空法 第112条事業改善命令による約款変更命令
- 航空法 第100条航空運送事業の許可、本条義務の前提
- 商法 第591条旅客の生命身体に関する免責特約の無効
- 消費者契約法 第10条消費者の利益を一方的に害する条項の無効
- 民法 第548条の2定型約款の契約への組入要件
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