航空法 第115条(法人の合併及び分割)
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- 本邦航空運送事業者たる法人の合併の場合(本邦航空運送事業者たる法人と航空運送事業を営まない法人が合併する場合において、本邦航空運送事業者たる法人が存続するときを除く。)又は分割の場合(当該航空運送事業を承継させる場合に限る。)において当該合併又は分割について国土交通大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該航空運送事業を承継した法人は、本邦航空運送事業者のこの法律の規定による地位を承継する。
- 2.第百一条の規定は、前項の認可について準用する。
この条文の基本情報
法人の合併及び分割とは何ですか?
定義法人の合併及び分割とは、航空法第115条に定められた規定で、「本邦航空運送事業者たる法人の合併の場合(本邦航空運送事業者たる法人と航空運送事業を営まない法人が合併する場合において、本邦航空運送事業者たる法人が存続するときを…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第115条(法人の合併及び分割)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第115条の条文原文は「本邦航空運送事業者たる法人の合併の場合(本邦航空運送事業者たる法人と航空運送事業を営まない法人が合併する場合において、本邦航空運送事業者たる法人が存続するときを…」で始まります。
- 航空法第115条は第七章 航空運送事業等に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第115条の前の条は航空法第114条です。
- 航空法第115条の次の条は航空法第116条です。
- 航空法第115条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第115条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第115条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/115
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法115条は、本邦航空運送事業者の合併・分割で国土交通大臣の認可を受けた場合に限り、承継法人が事業者の地位を承継すると定める。認可審査には101条の許可基準が準用される。
Q · 航空会社が合併したら、航空運送事業の許可もそのまま新しい会社に引き継がれるの?
認可を受けない限り、許可の地位は承継されない
航空法115条1項により、本邦航空運送事業者の合併(航空会社が存続して航空事業を営まない法人を吸収する場合を除く)や、航空運送事業を承継させる分割では、国土交通大臣の認可を受けたときに限り、存続法人・新設法人・承継法人が事業者の地位を承継します。認可の審査には同条2項により101条の許可基準が準用されるため、安全体制や事業計画、外国人等の欠格事由が改めて確認されます。
解説
航空会社の看板、機体、乗員、空港の発着枠、そのすべてを丸ごと引き継いだつもりでも、法律上の「本邦航空運送事業者」という地位は自動ではついてこない。会社法の世界では、合併や会社分割の効力が生じた瞬間に権利義務が包括的に移る。ところが航空法115条は、その移転に国土交通大臣の認可という関所を一つ置いている。認可を受けた場合に限り、存続会社、新設会社、または航空運送事業を承継した会社が、旧事業者の許可上の地位を受け継ぐ。認可がなければ、器は移っても飛ぶ資格は移らない。しかも2項により、許可基準を定めた101条が準用される。安全運航の体制、事業計画の適切さ、外国資本の比率などが、新設申請とほぼ同じ物差しでもう一度審査されるということだ。逆に、航空会社が航空事業をしていない会社を吸収して自分が存続するだけなら、地位はもともと動かないので認可は要らない。M&A のスケジュール表で、この一行の有無が全体の日程を左右する。
法的な位置づけ
航空法115条は、本邦航空運送事業者たる法人の合併または航空運送事業を承継させる分割について、国土交通大臣の認可を受けた場合に限り、合併後存続する法人、合併により設立された法人または分割により事業を承継した法人が、同法上の事業者の地位を承継すると定める規定である。事業者が存続して非航空事業法人を吸収する合併は対象外とされ、認可には101条の許可基準が準用される。
手順
- 1.スキームが認可対象かを判定する どちらの法人が存続するか、分割で航空運送事業を承継させるかを確認し、115条の括弧書きの除外(航空会社が存続して非航空事業法人を吸収する合併など)に当たるかを判定する
- 2.国土交通省航空局と事前相談する 効力発生日を確定させる前に航空局と事前相談の場を持ち、101条の基準に照らした論点(安全体制、事業計画、外国人等の議決権比率)を洗い出す
- 3.認可申請書類を整備して申請する 合併後・分割後の事業計画、安全管理体制、資本構成などを101条の許可基準に沿って整理し、認可申請を行う
- 4.合併契約に認可取得を前提条件として定める 合併契約・分割契約に航空法115条の認可取得を効力発生の前提条件として明記し、認可が遅れた場合に効力発生日を変更できる条項を置く
よくある質問 AI による整理
Q1航空法115条とは何ですか?
航空会社の合併・分割で、国土交通大臣の認可を受けた場合に限り、承継する法人が本邦航空運送事業者の地位を引き継ぐと定めた規定です。
Q2航空会社の合併に国土交通大臣の認可は必要?
原則として必要です。ただし航空会社が存続し、航空運送事業を営まない法人を吸収する合併の場合は、115条の括弧書きにより認可の対象外です。
Q3航空会社の会社分割で認可が必要になるのはいつ?
分割により航空運送事業を承継させる場合に限り認可が必要です。航空事業以外の部門だけを切り出す分割は、115条の対象になりません。
Q4航空法115条の認可がないまま合併するとどうなる?
会社法上の合併が成立しても、航空法上の事業者の地位は承継されません。そのまま運航すれば無許可経営と評価されるおそれがあります。
Q5航空運送事業の地位承継の審査基準は?
115条2項で101条の許可基準が準用されます。事業計画の安全上の適切さ、遂行能力、外国人等の欠格事由の有無などが審査されます。
Q6航空会社の事業譲渡と合併で手続は違う?
事業譲渡は114条、合併・分割は115条が規律します。いずれも大臣の認可が地位承継の条件となる点は共通しています。
Q7航空会社の持株会社化に航空法の手続はいる?
会社分割で航空運送事業を子会社に承継させる形なら、115条の認可が必要です。グループ内の組替えでも認可は省略できません。
Q8航空会社の合併で外資規制は再審査される?
されます。101条の準用により、合併後の外国人等の議決権比率が欠格事由に当たらないかが改めて確認されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社法の手続が全部終わってれば、認可って後からでもいいんじゃないの?
危険である。115条1項は認可を受けた場合に限って地位を承継させるので、効力発生時点で認可がなければ、承継会社は本邦航空運送事業者としての許可上の地位を持たないまま運航することになりかねない。実務のポイント:実務では合併契約の効力発生日を、認可の見通しが立ってから最終確定させることが多い。登記日程を先に固めるのは、航空会社の再編ではかえって遠回りになる
Q2グループ内で子会社同士がくっつくだけでも認可がいるの?
航空会社が消滅する合併や、航空運送事業を承継させる分割であれば、グループ内でも115条の認可が要る。不要なのは、航空会社が存続して航空事業をしていない会社を吸収する場合などに限られる。実務のポイント:同じ二社の統合でも、どちらを存続会社にするかで認可が要るかどうかが変わる。スキーム選びの段階で航空法の専門家を入れるかどうかで、全体の工数が大きく違ってくる
Q3認可の審査って、具体的に何を見られるの?
2項で101条が準用されるので、許可基準とほぼ同じ観点が問われる。事業計画が安全上適切か、その計画を遂行する能力があるか、外国人等の欠格事由に当たらないか、などである。実務のポイント:見落とされやすいのは合併後の資本構成である。合併比率によって外国人等の議決権比率が上がると、運航体制が完璧でも入口で止まる。株主名簿のシミュレーションは早めに済ませておくべきだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「合併すれば許可も包括承継される」と考えがちだが、会社法750条などによる包括承継と、航空法上の許可の地位は別物である。行政上の許可は事業者の適格性に着目して与えられるので、その地位の移転には改めて大臣のチェックが入る
- 認可が要ることは知っていても、その審査が新規の許可申請に近いことまでは意識されていない。101条が準用されるので、安全体制や外資比率など許可基準そのものが再点検される。書類一枚の届出とは重さがまったく違う
- 「うちの合併に認可が要るか」と問う前に、どちらが存続し、何を承継させるのかを確認すべきである。航空会社が存続して非航空会社を吸収するなら不要、分割でも航空運送事業を承継させないなら不要。スキームの組み方しだいで、認可が要るかどうかという問いそのものが変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 航空法115条:法人の合併・会社分割 | 航空法114条:事業の譲渡・譲受 航空法116条:相続 |
| 地位承継の条件 | 国土交通大臣の認可を受けた場合に限る | 国土交通大臣の認可 相続に関する同条の規律に従う |
| 審査基準 | 101条(許可基準)を準用 | 許可基準に照らした審査 同条の定めによる |
| 適用除外 | 航空会社が存続して非航空事業法人を吸収する合併、航空運送事業を承継させない分割 | — — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も民用航空運輸業を許可制とし、合併など事業者の重要な変更には主管機関の許可を要する仕組みをとる
韓国も航空運送事業者の合併について国土交通部長官の認可を要する仕組みをとる
EU では運航免許の要件として所有・支配要件があり、合併等で支配関係が変われば免許の再評価が問題になる
米国では航空運送事業の certificate の移転に運輸省の承認を要する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 持株会社化を決めた地方航空会社。会社分割で航空事業を100% 子会社に移すだけだから身内の組替えにすぎない、と経営陣は考えていた。だが分割で航空運送事業を承継させる以上、115条の認可が要る。効力発生日を先に登記の予定から逆算してしまい、国交省との事前相談を後回しにしたのが痛手になった
- もし、合併の効力発生日までに認可が下りなかったら、存続会社はどうなる? 会社法上の合併は成立しても、航空法上の地位は承継されない。その状態で運航を続ければ無許可経営と評価されかねず、罰則の対象にもなる(具体的な刑罰は最新の改正状況をご確認ください)
- 海外ファンドが出資する LCC 同士の合併。存続会社の議決権の3分の1以上を外国人等が握ると、101条の準用を通じて許可基準(4条1項の外国人等の欠格事由)に引っかかる。合併比率を一つ動かすだけで、認可が下りるかどうかが変わる
- 航空会社の法務部員のあなた。効力発生日まであと60日、取締役会はもう合併契約を承認済みだ。安全統括管理者の選任、運航規程・整備規程の扱い、事業計画の差し替え、どれか一つでも審査で突っ込まれれば日程は崩れる
- 航空会社が、航空とは無関係の IT 子会社を吸収合併する。航空会社が存続するなら、括弧書きの除外に当たり認可は不要だ
取るべき行動
被害を受けた側:取引先や提携先の航空会社が合併・分割すると聞いたら、1. 承継会社が115条の認可を受けたかを確認する2. コードシェア、整備委託、空港使用などの契約で、相手方の地位承継条項と解除条項を見直す3. 認可前の運航や契約履行が予定されていないかを確かめ、必要なら書面で照会する。相手の行政上の地位が不安定なまま取引を続けると、あなたの側の運航計画も揺らぐ
訴えられた側:自社が合併・分割する側なら、1. スキームが括弧書きの除外に当たるか(航空会社が存続して非航空会社を吸収するか、分割で航空運送事業を承継させないか)を判定する2. 認可が要るなら、101条の基準に沿って安全体制・事業計画・資本構成を整理し、航空局と事前相談する3. 合併契約に認可取得を前提条件として書き込み、効力発生日を柔軟に動かせるようにしておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。実務上の締切は、合併・分割の効力発生日までに認可を得ておくことにある。認可がないまま効力が生じれば、承継会社は地位を承継できない
学説
行政法の一般的理解:事業許可は事業者の人的・物的適格性に着目して与えられるため、包括承継が生じても許可上の地位は当然には移らず、行政庁の認可等を経て移転すると解されている。本条はその考え方を航空運送事業について明文化したものといえる。
- 航空法 第100条航空運送事業の許可制の本体
- 航空法 第101条許可基準、2項で認可審査に準用
- 航空法 第114条事業譲渡による地位承継の認可
- 航空法 第116条相続による地位承継の規律
- 会社法 第750条吸収合併による権利義務の包括承継
- 会社法 第759条吸収分割による権利義務の承継
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第15条競争制限的な合併の禁止(通称 独占禁止法)
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