航空法 第120条の2(外国人等の取得した株式の取扱い)
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- 金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして国土交通省令で定める株式を発行している会社である本邦航空運送事業者及びその持株会社等は、その株式を取得した第四条第一項第一号から第三号までに掲げる者(以下「外国人等」という。)から、その氏名及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することの請求を受けた場合において、その請求に応ずることにより同項第四号に該当することとなるときは、その氏名及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することを拒むことができる。
- 2.前項の本邦航空運送事業者及びその持株会社等は、社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第百五十一条第一項又は第八項の規定による通知に係る株主のうちの外国人等が有する株式のすべてについて同法第百五十二条第一項の規定により株主名簿に記載し、又は記録することとした場合に第四条第一項第四号に該当することとなるときは、同法第百五十二条第一項の規定にかかわらず、第四条第一項第四号に該当することとならないように当該株式の一部に限つて株主名簿に記載し、又は記録する方法として国土交通省令で定める方法に従い、株主名簿に記載し、又は記録することができる。
- 3.第一項の本邦航空運送事業者及びその持株会社等は、国土交通省令で定めるところにより、外国人等がその議決権に占める割合を公告しなければならない。ただし、その割合が国土交通省令で定める割合に達しないときは、この限りでない。
この条文の基本情報
外国人等の取得した株式の取扱いとは何ですか?
定義外国人等の取得した株式の取扱いとは、航空法第120条の2に定められた規定で、「金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして国土交通省令で定める株式を発行し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第120条の2(外国人等の取得した株式の取扱い)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第120条の2の条文原文は「金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして国土交通省令で定める株式を発行し…」で始まります。
- 航空法第120条の2は第七章 航空運送事業等に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第120条の2の前の条は航空法第120条です。
- 航空法第120条の2の次の条は航空法第121〜122条です。
- 航空法第120条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第120条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第120条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/120_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法120条の2は、上場する本邦航空運送事業者とその持株会社等が、外国人等の議決権が3分の1以上となる場合に株主名簿への記載を拒めると定める。
Q · 外国人が航空会社の株を買ったら、株主として扱われないことがあるの?
外国人等の議決権が3分の1以上になる分は名簿記載を拒まれうる
航空法120条の2により、上場する本邦航空運送事業者とその持株会社等は、外国人等の株主名簿記載請求に応じると外国人等の議決権が3分の1以上になる場合、記載を拒めます(1項)。総株主通知の際も、国土交通省令の方法に従い超過しない範囲に限って記載できます(2項)。株の売買自体は制限されませんが、名簿に載らない株主は会社に株主であることを対抗できず(会社法130条)、議決権を行使できません。
解説
株を買い、代金も払い、証券口座に残高も表示されている。それでも会社から株主として扱われないことがある。航空会社の株には、そういう仕組みが組み込まれている。航空法4条は、外国人等(日本国籍のない個人、外国政府など、外国の法令で設立された法人)が議決権の3分の1以上を占める会社などについて、その会社が持つ航空機を日本で登録させない。登録できる機体がなければ、航空運送事業は成り立たない。そこで本条は、上場している本邦航空運送事業者とその持株会社に、外国人等から株主名簿への記載を求められても断れる権限を与えた。断れるのは、記載すると3分の1の線を超えてしまう場合である(1項)。株券電子化後は、振替機関から全株主の通知(総株主通知)を受けた場合でも、超過分だけを国土交通省令の方法に従って名簿から外せる(2項)。名簿に載らない株主は、会社に対して株主であることを主張できない(会社法130条)。そのため議決権を行使できない。さらに会社は、外国人等の議決権比率が省令で定める割合に達していれば、その比率を公告しなければならない(3項)。株を持っていることと、会社に株主として扱われることは、同じではない。
法的な位置づけ
航空法120条の2は、上場等している本邦航空運送事業者およびその持株会社等について、外国人等の議決権比率が航空法4条1項4号の基準(3分の1以上)に達することとなる場合に、外国人等の株主名簿への記載を拒絶し、または一部に限り記載することを認める規定である。あわせて外国人等の議決権比率の公告義務を定める。
手順
- 1.外国人等議決権比率を定期的に監視する 株主構成を定期的に分析し、外国人等(航空法4条1項1〜3号)の議決権比率が3分の1に近づいていないかを把握する。上限接近時の社内手順をあらかじめ決めておく
- 2.総株主通知の受領後に超過分を計算する 振替機関から総株主通知を受けたら、外国人等の株式をすべて記載した場合に3分の1以上となるかを判定し、該当する場合は国土交通省令で定める方法どおりに一部記載の対象を計算する
- 3.計算過程を記録し名簿に反映する 恣意的な選別と疑われないよう、計算根拠と過程を記録に残したうえで株主名簿に反映する。記載しなかった株主への説明文書も準備する
- 4.比率が省令の割合に達したら公告する 外国人等の議決権比率が国土交通省令で定める割合に達している場合、省令の定めるところにより公告を行う(本条3項)。招集通知の発送スケジュールと並行して準備する
よくある質問 AI による整理
Q1航空法120条の2とは?
上場する航空運送事業者とその持株会社等が、外国人等の議決権が3分の1以上になる場合に株主名簿への記載を拒める規定です。比率の公告義務も定めます。
Q2航空会社の外資規制は何パーセントまで?
基準は株数ではなく議決権で、外国人等の議決権は3分の1未満に抑える必要があります。3分の1以上になると航空機登録の欠格事由(航空法4条1項4号)に触れます。
Q3名簿に載らない航空株でも配当はもらえる?
名簿に記載されていない株主は会社に株主であることを対抗できないため(会社法130条)、原則として基準日株主としての配当や議決権を会社に主張できません。
Q4総株主通知で外国人株主が上限を超えたらどうなる?
会社は振替法152条1項の原則にかかわらず、国土交通省令で定める方法に従い、上限を超えない範囲に限って外国人等の株式を名簿に記載できます(本条2項)。
Q5外国人持株比率の公告はどこで確認できる?
各社が定める公告方法(電子公告等)に従って掲載されます。会社の IR ページや有価証券報告書の「所有者別状況」とあわせて確認するのが実務的です。
Q6非上場の航空会社にも名簿記載拒否は適用される?
本条の対象は、金融商品取引所に上場された株式または省令で定めるこれに準ずる株式を発行する会社です。それ以外では原則として使えず、出資契約などで比率を管理します。
Q7航空会社の持株会社も対象になる?
対象になります。本条は本邦航空運送事業者だけでなく「その持株会社等」も名簿記載拒否・一部記載・公告義務の主体として明記しています。
Q8外国人等の比率公告はいつ必要?
外国人等の議決権比率が国土交通省令で定める割合に達した場合に、省令の定めるところにより公告が必要です。割合に達しないときは不要です(本条3項ただし書)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1外国籍で日本に住んでるんだけど、航空株を買っても株主総会で投票できないの?
外国人等の議決権比率が3分の1に届かない限り、ふつうに名簿に載り、投票もできる。拒否されうるのは、記載すると上限を超えてしまう場合だけである(本条1項、航空法4条1項4号)。実務のポイント:会社は比率が一定の割合に達すると公告を出す(本条3項)。公告が出ているかどうか自体が、上限に近いことを示すサインになる。買う前に確認するだけで、議決権のない株をつかむリスクを減らせる
Q2名簿に載らなかった株って、売れなくなるの?
売れる。本条が止めるのは株主名簿への記載で、株の譲渡そのものではない。市場ではふつうに売却できる。ただし名簿に載っていない間は、会社に対して株主の権利を主張できない(会社法130条)。実務のポイント:日本の投資家に売れば、次の基準日には日本人分として名簿に載る。外国人比率の上限は、海外マネーの流入に対する需給の壁として機能している面がある
Q3会社が外す株主を好きに選んだりしないの?
選べない。2項の一部記載は国土交通省令で定める方法に従わなければならず、会社が気に入らない株主を狙って外すことはできない(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:外された株主の多くは、議決権行使書が届かないことで初めて気付く。基準日の直後に証券会社を通じて記載状況を確認すれば、総会の前に対応を考える時間ができる
間違えやすい点 AI による整理
- 外国人の持株比率規制と聞くと「外国人は航空株を買えない」と思われがちだが、本条は売買そのものを止めていない。買うことはできる。止まるのは株主名簿への記載、つまり会社に対して株主の権利を主張する段階である
- 「外国人は何パーセントまで買えるのか」という問いの立て方そのものがずれている。基準は持っている株数ではなく議決権の割合で、外国人等かどうかは日本国籍の有無などで判定される。日本に住んでいるか、日本の証券会社を使っているかは関係がない
- 会社の側から見ると、条文は「拒むことができる」なので選べる権利に見える。航空法全体で見ると、ほぼ義務に近い。3分の1を超えたまま放置すれば、4条の登録欠格に触れて事業の土台が揺らぎかねないからである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法120条の2:上場航空運送事業者・持株会社等の株主名簿記載 | 航空法4条:航空機の登録(外国人等の登録欠格) 航空法100条:航空運送事業の許可 |
| 3分の1基準の役割 | 名簿記載により3分の1以上となる場合に記載を拒める | 外国人等が議決権の3分の1以上を占める法人等は登録不可(1項4号) 許可の前提となる事業基盤(登録機材)の確保に影響 |
| 効果 | 株式の売買は可能、会社への株主権の対抗だけが制限される | 航空機の登録ができず、日本国籍の機体として運航できない 許可なしに航空運送事業を営めない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も民用航空運輸業について外国人の持株比率に上限を設ける。日本が名簿記載段階で調整するのに対し、台湾は会社組織・許可要件として規律する構造をとる
韓国も外国人等が支配する法人の航空機登録を制限し、それが航空運送事業免許の欠格事由と連動する点で日本と類似する
EU 域内では、加盟国または加盟国国民が過半を所有し実効的に支配することが運航免許の要件。基準は3分の1ではなく過半数で、EU 単位で判定される
米国は「米国市民」の定義として議決権の75% 以上を米国市民が保有することを要求し、日本より厳格な国籍要件を課す
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外ファンドの運用担当として、上場航空持株会社の株を買い増した。株主総会で経営方針に意見するつもりだった。ところが基準日の時点で外国人等の議決権比率が3分の1に迫っていて、買い増した株の一部が名簿に載らなかった。代金は払ったのに、総会では議決権を行使できない
- 日本に住む外国籍の会社員が NISA で JAL 株を100株買ったら、名簿には載るのか? 外国人等の比率に余裕があれば、ふつうに載る。上限に達していれば、省令で定める方法に従って一部しか載らない可能性がある。判定は住んでいる場所ではなく国籍で行われる
- あなたは航空持株会社の株式実務担当である。総株主通知を開くと、外国人等の合計が3分の1を超えている。招集通知を発送するまであと数日しかない。どの株を何株外すかを省令の方法どおりに計算し、比率の公告も準備しなければならない
- 外資系 PE が、上場していない地方航空会社に出資を持ちかけてきた。上場していなければ、本条の記載拒否は原則として使えない。比率の管理は、出資契約を設計する段階で済ませておくしかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 会社のサイトなどで、外国人等議決権比率の公告と有価証券報告書の「所有者別状況」を確認し、上限までどれだけ余裕があるかを把握する2. 基準日の後に議決権行使書が届かなければ、証券会社を通じて名簿に記載されたかを確認する3. 記載を拒まれた場合でも売却はできる。議決権を重視するなら、比率に余裕がある局面に買う時期をずらす4. 拒否が省令の方法に沿っていないと疑われるときは、会社法に詳しい弁護士に記載請求の可否を相談する
訴えられた側:1. 外国人等の比率を定期的に監視し、上限に近づいたら社内手順を始める2. 総株主通知を受けたら、省令で定める一部記載の方法どおりに超過分を計算し、計算の過程を記録に残す3. 比率が省令の定める割合に達したら、3項の公告を期限内に行う4. 恣意的に選んだと疑われないよう、記載しなかった株主への説明文書を用意しておく(罰則の有無と内容は最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。実務で分かれ目になるのは基準日(会社法124条。権利を行使できるのは基準日から3か月以内の日に限られる)と、その基準日についての総株主通知のタイミングである
- 航空法 第4条外国人等の定義と登録の欠格事由
- 航空法 第100条航空運送事業の許可制
- 航空法 第101条事業許可の基準と外国人等の欠格(現行効力を要確認)
- 会社法 第133条株主の名簿記載請求権を本条が制限
- 会社法 第130条名簿記載がなければ会社に対抗できない
- 社債、株式等の振替に関する法律 第152条総株主通知による記載を本条2項が修正
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