航空法 第157条の5
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 一第百三十一条の二の五第四項(第五十五条の二第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、保安検査を受けずに危険物等所持制限区域内に立ち入つたとき。
- 二第百三十一条の二の五第六項(第五十五条の二第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、保安検査を受けずに航空機に搭乗したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第157条の5は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第157条の5の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第157条の5は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第157条の5の前の条は航空法第157条の4です。
- 航空法第157条の5の次の条は航空法第157条の6です。
- 航空法第157条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/157_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法157条の5は、保安検査を受けずに危険物等所持制限区域に立ち入るか航空機に搭乗した者を、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処する。
Q · 空港の保安検査を受けずに搭乗口まで行ったら、犯罪になるの?
断るだけなら罪ではないが、未検査で奥へ進むと刑事罰
航空法157条の5により、保安検査を受けずに危険物等所持制限区域へ立ち入った場合や航空機に搭乗した場合は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。検査を断ること自体は処罰されず、その場合は搭乗できないだけです。危険物を持っていたかどうかは関係なく、検査を経ずに先へ進む行為そのものが処罰されます。罰金でも有罪が確定すれば前科になります。
解説
空港の保安検査場は「航空会社のサービス」くらいに思われがちである。だが、これは航空法に基づく法律上の義務であり、その義務を抜け道でかわした瞬間から刑事罰の話になる。本条が処罰するのは二つの行為だ。一つは、保安検査を受けずに「危険物等所持制限区域」(検査場の先にある、刃物や可燃物の持込みが制限されたエリア)に立ち入ること。もう一つは、保安検査を受けずに航空機に搭乗すること。法定刑は一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金で、前科が付く刑事罰である。検査そのものを断るのは自由だ。その場合は飛行機に乗れないだけで済む。犯罪になるのは、検査を受けないまま奥へ進むことである。つまり「拒否」と「すり抜け」の間に、刑事責任の線が一本引かれている。急いでいる朝、検査列を横目に職員用の通路や閉まりかけのレーンへ足を向けたくなったら、その一歩が五十万円の線をまたぐのだと覚えておいてほしい。
法的な位置づけ
航空法第157条の5は、保安検査の受検義務(同法131条の2の5第4項・第6項、55条の2第3項による準用を含む)に違反し、保安検査を受けずに危険物等所持制限区域内へ立ち入る行為、または航空機へ搭乗する行為を処罰する罰則規定である。法定刑は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1保安検査回避罪とは?
保安検査を受けずに空港の危険物等所持制限区域へ立ち入るか、航空機に搭乗した者を処罰する航空法157条の5の罪です。法定刑は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
Q2空港の保安検査をすり抜けたら罰金はいくら?
航空法157条の5により、50万円以下の罰金または1年以下の拘禁刑が科され得ます。罰金刑でも有罪が確定すれば前科となります。
Q3危険物等所持制限区域とはどこですか?
保安検査場の先にある、刃物や可燃物などの持込みが制限された空港内のエリアです。一般に搭乗ゲート側の区域がこれにあたります。
Q4保安検査を拒否したら逮捕される?
拒否しただけでは本条の罪になりません。処罰されるのは、検査を受けないまま制限区域に立ち入ったり搭乗したりした場合です。
Q5保安検査を受ける義務は何条で決まっている?
航空法131条の2の5が保安検査の受検に関する義務を定め、本条(157条の5)がその違反に刑事罰を科す構造になっています。
Q6保安検査すり抜けの時効はいつまで?
法定刑の上限が拘禁刑1年のため、公訴時効は行為が終わった時から3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。
Q7空港職員も保安検査を受けないと違法?
本条の主語は「違反行為をした者」で、乗客に限定されていません。職員の立入りで求められる検査の範囲は職種や動線ごとに異なるため、職場の規程の確認が必要です。
Q8保安検査すり抜けで損害賠償を請求される?
すり抜けで再検査や遅延が生じた場合、刑事罰とは別に、航空会社や空港会社から民法709条に基づく損害賠償を請求される可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検査で荷物を開けられるのが嫌なんですけど、断ったら逮捕されるんですか?
断っただけでは本条の対象になりません。本条が処罰するのは、検査を受けずに危険物等所持制限区域に立ち入ったり、航空機に搭乗したりする行為です(航空法157条の5)。断った場合は搭乗できないという結果になります。実務のポイント:検査員には、人目を避けた別室での確認を頼めることが多いです。「開けるのは嫌」ではなく「別室でお願いしたい」と伝えれば、検査は受けたまま気まずさは減らせます
Q2金属探知機が鳴ったけど、急いでたので「大丈夫です」と言ってそのまま行っちゃいました。まずいですか?
再検査が終わっていないのに先へ進んだのであれば、検査を受けないまま制限区域に立ち入ったと評価されるおそれがあります(航空法131条の2の5、157条の5)。実務のポイント:空港は防犯カメラと搭乗記録で、検査を通ったかどうかを後から照合できます。気付いた時点で航空会社の係員に自分から申し出て検査を受け直せば、扱いはかなり変わります。黙って搭乗して、機内や到着地で呼び止められるのが最悪のパターンです
Q3罰金を払えば前科にはならないんですよね?
なります。罰金も刑事罰なので、有罪が確定すれば前科です。本条の罰金は五十万円以下で、略式手続で済むこともありますが、前科が付くことに変わりはありません。実務のポイント:略式命令にすぐ応じるかどうかは、故意を争う余地があるかを弁護人と検討してから決めるべきです。「早く終わらせたい」という一心で同意すると、争えたはずの論点を自分で手放すことになります
間違えやすい点 AI による整理
- 保安検査は航空会社の自主ルールで、破っても搭乗を断られるだけだと思われている。実際には航空法が検査を受ける義務を定め、本条がそれを無視して進むことを刑事罰の対象にしている。約款違反と刑事犯罪とでは、結果の重さがまったく違う
- 「すり抜けても危険物は持っていなかったのだから問題ない」という問いの立て方そのものがずれている。本条が処罰するのは危険物の所持ではなく、検査を受けずに立ち入る行為である。カバンの中身が空っぽでも、成立するかどうかとは関係がない
- すり抜けた本人からすれば数秒の近道でも、空港から見れば制限区域全体の安全が保証できなくなった状態である。この認識の差が、全便遅延や再検査といった大ごとに直結し、あとから損害賠償を求められる根拠にもなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 航空法157条の5:受検義務違反への刑事罰(罰則規定) | 航空法131条の2の5:保安検査の受検に関する義務を定める前提規範 航空法86条:爆発物等の輸送禁止(危険物規制の本体) |
| 問題になる行為 | 保安検査を受けずに制限区域へ立ち入る、または搭乗する行為 | 保安検査を受けずに制限区域へ立ち入る、または搭乗すること自体の禁止 爆発物その他の危険物を航空機で輸送すること |
| 危険物所持の要否 | 不要(中身が空でも未検査での立入り・搭乗で成立し得る) | 不要(受検の有無が基準) 危険物の存在が前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも民用航空法が航空保安検査を定め、違反に罰則を設けている。具体的な条番号と刑罰の種類は原典での確認を要する
韓国は航空保安を独立した法律で規律し、保安検索の拒否や回避に罰則を設ける構造をとる
ドイツは航空保安法で航空保安当局による検査権限を定め、違反は主に秩序違反(過料)として扱う枠組みである
米国では連邦規則で、制限区域への立入りや搭乗の前に検査を受けることが義務付けられ、TSA が執行する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 出発まで残り十五分。検査場は長蛇の列で、隣に人のいないレーンが見えた。警備員が目を離した隙に通り抜けてゲートへ走る。あなたにとっては時間の節約でも、法律上は「保安検査を受けずに危険物等所持制限区域内に立ち入つた」行為そのものである
- 金属探知機が鳴り、再検査を求められた。ここで口論になり、そのまま検査員を振り切って奥へ歩いていったらどうなる? 再検査が終わっていない以上、検査を「受けた」とは言いにくい。ここから先は本条の問題になり、場合によっては公務執行妨害ではなく業務妨害の問題も絡んでくる
- 一人のすり抜けが見つかると、空港は制限区域内の乗客を一度外へ出して全員を再検査することがある。数十便が遅れ、数千人の予定が崩れる。その発端があなたの「ちょっとだけ」だった場合、刑事罰に加えて航空会社や空港会社から損害賠償を請求される可能性も出てくる
- 空港の清掃や物販で働く友人が「社員証があれば検査なしで裏から入れる」と話していた。本条の主語は「その違反行為をした者」で、乗客に限られていない。立入りの際に求められる検査の範囲や手順は、職種や通行ルートによって変わるので、職場の規程を確認するよう伝えたほうがいい
取るべき行動
被害を受けた側:すり抜けが原因で再検査や便の遅延に巻き込まれた乗客の立場なら、まず航空会社から遅延証明書を受け取り、宿泊費や交通費、乗れなかった便の費用などの領収書を残しておく。航空会社の補償で足りない分は、すり抜けた本人に民法709条の不法行為責任を問える余地がある。ただし加害者を特定できるかどうかは捜査の状況次第なので、警察や空港会社に照会しておく
訴えられた側:身柄を確保されたら、まず弁護人を呼ぶ。争点の中心は、検査を受けていないことを本人が認識していたか(故意)である。案内表示が分かりにくかった、職員の誘導を誤解した、再検査が終わったと思っていた、といった事情は具体的に主張する。迷惑をかけた航空会社や空港への謝罪と被害弁償の申し出は、起訴猶予を得るうえで重要な材料になる
時効(請求できる期限):法定刑の上限が一年の拘禁刑なので、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。航空会社などから受ける損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う関係法律整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(本条の新設時期を含む改正の全体像は要確認)
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。
- 航空法 第131条の2の5保安検査受検義務、本条の前提規範
- 航空法 第86条爆発物等の輸送禁止、危険物規制の本体
- 航空法 第73条の4機長の安全阻害行為抑止権限
- 航空機の強取等の処罰に関する法律 第1条ハイジャック処罰、検査が防ぐ最終危険
- 刑法 第130条建造物侵入、管理区域への無断立入との競合
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