航空法 第157条の6(無人航空機の飛行等に関する罪)
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第百三十二条の九十第一項の規定に違反して、危険を防止するために必要な措置を講じなかつた者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
無人航空機の飛行等に関する罪とは何ですか?
定義無人航空機の飛行等に関する罪とは、航空法第157条の6に定められた規定で、「第百三十二条の九十第一項の規定に違反して、危険を防止するために必要な措置を講じなかつた者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第157条の6(無人航空機の飛行等に関する罪)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第157条の6の条文原文は「第百三十二条の九十第一項の規定に違反して、危険を防止するために必要な措置を講じなかつた者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第157条の6は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第157条の6の前の条は航空法第157条の5です。
- 航空法第157条の6の次の条は航空法第157条の7です。
- 航空法第157条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/157_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法第157条の6は、ドローン事故の際に危険防止に必要な措置を講じなかった者に、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。義務の本体は同法132条の90第1項である。
Q · ドローンを人や物に落として、そのまま立ち去ったら犯罪になるの?
なる。措置を怠れば最大2年の拘禁刑の対象
航空法132条の90第1項は、無人航空機の事故で人の死傷や物件の損壊が生じた場合、直ちに飛行を中止し、負傷者を救護し、危険を防止するために必要な措置を講じることを義務づけています。これに違反して必要な措置を講じなかった者は、同法157条の6により2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます。墜落による過失傷害罪(刑法209条)は親告罪ですが、本条の罪は親告罪ではないため、示談が成立しても処罰の可能性は残ります。
解説
ドローンを墜落させて人にけがをさせた、駐車中の車のボンネットをへこませた。そのとき、機体を拾ってその場を離れれば、法律上は「ひき逃げ」と同じ構造の犯罪になる。航空法132条の90第1項は、無人航空機(100g 以上のドローンやラジコン機)の事故が起きたら、すぐに飛行をやめ、負傷者を救護し、その他危険を防止するために必要な措置を講じる義務を課している。本条はその義務違反に、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。ここで押さえておくべき非対称がある。事故で他人をけがさせただけなら、多くは過失傷害罪(刑法209条、30万円以下の罰金または科料、被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪)で済む。ところが救護せずに立ち去ると、告訴がなくても起訴されうる本条の罪が別に成立する。墜落そのものより、墜落の後の5分間に何をしたかで、刑の重さが変わってしまうのである。
法的な位置づけ
航空法第157条の6は、無人航空機の事故発生時における措置義務(同法132条の90第1項)の違反を処罰する罰則規定である。事故の際に危険を防止するために必要な措置を講じなかった者に対し、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。事故後の救護・危険防止を刑罰で担保し、地上の第三者の安全を確保する機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1ドローン 事故 救護義務とは?
無人航空機の事故で人の死傷や物の損壊が生じたとき、直ちに飛行を中止し、負傷者を救護し、危険防止の措置をとる義務です(航空法132条の90第1項)。
Q2ドローン 当て逃げ 罰則は?
危険防止に必要な措置を講じずに立ち去ると、航空法157条の6により2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。
Q3ドローンで車を傷つけたら警察に連絡すべき?
物件の損壊も事故時の措置義務の対象です。危険防止の措置に加え、持ち主への連絡や警察への届出を行い、記録を残しておくのが安全です。
Q4ドローン事故 示談すれば前科はつかない?
過失傷害罪は親告罪ですが、本条の措置義務違反の罪は親告罪ではありません。示談しても措置を怠った事実について起訴される可能性は残ります。
Q5ドローン 事故 報告 どこに?
航空法132条の90第2項に基づき、国土交通大臣への事故報告が必要です。報告手続の詳細は国土交通省の案内で最新情報を確認してください。
Q6ドローン 墜落 物損だけでも違法?
墜落自体が直ちに本条違反になるわけではありません。問題は事故後に危険防止の措置を講じたかどうかで、物損のみの事故でも措置義務は生じます。
Q7ドローン 事故 時効は何年?
本条の罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。民事の損害賠償請求権は民法724条・724条の2の期間が別に適用されます。
Q8会社の業務中のドローン事故 会社も罰せられる?
航空法159条に法人の両罰規定がありますが、本条が対象に含まれるかは条文で確認が必要です。業務中であれば会社の民事責任(使用者責任)は別途問題になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1トイドローン(100g 未満)で人にぶつけて逃げても、この罪になるの?
航空法上の「無人航空機」は100g 以上の機体を指し、100g 未満は「模型航空機」として扱われるため、本条の罪の対象外と解されている。ただし過失傷害罪(刑法209条)や民法709条の賠償責任は、重さに関係なく発生する。実務のポイント:重量には機体とバッテリーが含まれ、取り外し可能な付属品は除くのが国交省の扱い。軽量の空撮機は100g 前後のものが多く、バッテリーを替えただけで境界を越えることがあるので、自分の機体の実重量は確認しておきたい
Q2相手が「大丈夫です」と言って帰ったら、救護義務は果たしたことになる?
相手の状態を確認し、本人の意思で立ち去ったのであれば、必要な措置を講じたと評価される余地は大きい。ただし頭部への衝突などは後から症状が出ることもあり、何をすれば足りるかは具体的な状況で決まる(航空法132条の90第1項)。実務のポイント:その場で連絡先を渡し、会話の内容と時刻をメモしておく。後で症状が出て争いになったとき、「放置した」のか「確認した上で別れた」のかを分けるのは、この記録だけである
間違えやすい点 AI による整理
- 「けが人がいなければ関係ない」と思われがちだが、事故の対象は人の死傷に限らない。物件の損壊も含まれ、さらに国土交通省令で定める事故類型も加わりうる。他人の車や屋根を傷つけて立ち去るケースも射程に入る
- 罰則の重さを知らない人が多い。墜落でけがをさせた過失傷害罪の法定刑は30万円以下の罰金または科料にとどまる。一方、救護しなかった本条の罪は2年以下の拘禁刑まである。逃げることで、刑の上限が罰金から拘禁刑にまで跳ね上がる
- 「示談すれば全部終わる」という前提がずれている。過失傷害罪は親告罪なので、示談で告訴がなければ処罰されない。しかし本条の罪は親告罪ではない。被害者が許しても、措置義務違反の事実は国が独自に追及できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰される行為 | 航空法157条の6:ドローン事故後に危険防止の措置を講じないこと | 刑法209条:過失により人を傷害すること 道路交通法72条・117条:交通事故後に救護等をしないこと |
| 法定刑の上限 | 2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 | 30万円以下の罰金または科料 運転に起因する死傷の場合は10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 告訴の要否 | 不要(親告罪ではない) | 必要(親告罪) 不要(親告罪ではない) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は遙控無人機の登録・操作証制度を民用航空法で規律する。事故後に逃げる行為の典型的処罰構造は交通事故の肇事逃逸罪(刑法185条の4)にみられる
ドイツは交通事故現場からの不法離脱を刑法典で処罰する。ドローン固有の事故後措置規定との関係は個別確認が必要
米国は重傷や一定額以上の物損を伴う小型無人機事故について、FAAへの事故報告を義務づける。救護義務の刑罰化よりも報告義務中心の設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 週末の河川敷で空撮中、突風で機体が流され、散歩中の高齢者の肩に当たった。相手は「大丈夫」と言って歩き去ろうとしている。それでも、声をかけて状態を確認し、必要なら119番、連絡先の交換までやるのが「必要な措置」の現実的なラインである
- 農薬散布の請負で飛ばしていた機体が、隣の畑のビニールハウスに突っ込んで破損させた。誰も見ていなかったので、そのまま機体を回収して次の現場へ向かった。物の損壊だけでも事故時の措置義務の対象になる。翌週、ハウスの持ち主が防犯カメラ映像と機体の登録記号を手に警察へ行く
- 墜落したドローンがバッテリーから発煙したまま、住宅街の路上に転がっていたら、どうする? 第三者の安全確保とリチウム電池の発火防止まで、「危険を防止するために必要な措置」に含まれうる
- あなたの友人が、イベント会場で撮影用ドローンを観客席近くに落とし、パニックになって機体を抱えて駐車場まで逃げてしまった。今夜あなたに電話がかかってくる。「今から戻っても意味あるかな」。意味はある。時間が経つほど、救護しなかった事実だけが固まっていく
- 物流ドローンの実証実験で、配送ルート上の電線に機体が接触して落下した。現場にいるのは操縦者一人。上司への報告より先に、第三者の立入り防止と飛行中止を済ませなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分のけがの確認と受診を最優先し、診断書を取る2. 落ちた機体、登録記号、周囲の状況をスマホで撮影する。操縦者が逃げた場合は方向・車両ナンバー・服装をメモする3. 110番で、ドローン事故であることと操縦者が立ち去ったことを伝える4. 治療費や物損の賠償は民法709条で請求できる。相手が判明したら、まず加入保険の有無を確認する
訴えられた側:1. 事故が起きたら、直ちに飛行を中止する。機体を回収するより先に、負傷者への声かけと119番通報、二次被害の防止を行う2. 現場を離れてしまったなら、できるだけ早く戻るか警察に自分から連絡する。時間が経つほど不利になる3. 国土交通大臣への事故報告(同条2項)を忘れない4. 弁護士に相談し、被害者への謝罪と賠償を進める
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時。民事の損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年(民法724条、724条の2)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)航空法等改正(2022年12月施行、要確認) レベル4飛行の制度化とあわせて、無人航空機の事故時の措置義務と罰則が整備されたとみられる。新設時期・条番号の変遷は人による確認が必要
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う整理で、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:レベル4飛行の制度化等を内容とする航空法改正(2022年12月施行)に伴い、無人航空機の事故時の措置義務と罰則が整備されたとされる。条番号の変遷は原典で要確認
- 2.令和7年(2025年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、2025年6月1日から法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 航空法 第132条の90事故時の飛行中止・救護等の措置義務本体
- 航空法 第132条の85飛行禁止空域の規律(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の86飛行方法の規律(現行効力を要確認)
- 航空法 第159条法人両罰規定(対象条文は要確認)
- 刑法 第209条墜落による過失傷害、親告罪
- 道路交通法 第72条交通事故の救護義務、同型の義務構造
- 民法 第709条墜落被害の損害賠償の根拠
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