航空法 第60条(航空機の航行の安全を確保するための装置)
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国土交通省令で定める航空機には、国土交通省令で定めるところにより航空機の姿勢、高度、位置又は針路を測定するための装置、無線電話その他の航空機の航行の安全を確保するために必要な装置を装備しなければ、これを航空の用に供してはならない。ただし、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
航空機の航行の安全を確保するための装置とは何ですか?
定義航空機の航行の安全を確保するための装置とは、航空法第60条に定められた規定で、「国土交通省令で定める航空機には、国土交通省令で定めるところにより航空機の姿勢、高度、位置又は針路を測定するための装置、無線電話その他の航空機の航行の安全を確保す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第60条(航空機の航行の安全を確保するための装置)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第60条の条文原文は「国土交通省令で定める航空機には、国土交通省令で定めるところにより航空機の姿勢、高度、位置又は針路を測定するための装置、無線電話その他の航空機の航行の安全を確保す…」で始まります。
- 航空法第60条は第一節 航空機の運航に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第60条の前の条は航空法第59条です。
- 航空法第60条の次の条は航空法第61条です。
- 航空法第60条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第60条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第60条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/60
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法60条は、省令で定める航空機に姿勢・高度・位置・針路の測定装置や無線電話などの装備を義務づけ、欠けた機体の運航を禁じる。大臣許可があれば例外となる。
Q · 飛行機の計器が一つ壊れたら、本当に飛ばしてはいけないの?
省令の要求装置なら原則飛べない。大臣許可で例外あり
航空法60条は、国土交通省令で定める航空機に、姿勢・高度・位置・針路を測定する装置や無線電話など航行の安全に必要な装置の装備を義務づけ、装備していない機体を航空の用に供することを禁じています。どの機体にどの装置が必要かは航空法施行規則で具体化されています。壊れた装置が要求装置にあたれば原則として運航できませんが、国土交通大臣の許可を受けた場合は例外として運航が認められます。
解説
機体がどれほど新しくても、パイロットの腕がどれほど確かでも、装置が一つ欠けていれば、その飛行機は法律上「飛ばしてはならない機体」になる。航空法60条は、国土交通省令で指定された航空機に、姿勢・高度・位置・針路を測る装置、無線電話など航行の安全に必要な装置を積むよう義務づけている。積んでいなければ「航空の用に供してはならない」。つまり、空へ出すこと自体が禁止される。何を積むかは条文には書かれておらず、航空法施行規則に委ねられている。ここが要点で、本当の中身は省令を読まなければ分からない。ただし書きでは、国土交通大臣の許可があれば例外が認められる。ゲートで「機材不具合のため出発を見合わせます」と放送されたとき、その裏では、この条文と省令が定める装備リストへの照合が行われていることが多い。遅延は航空会社の怠慢とは限らず、法律が離陸を止めている場合がある。
法的な位置づけ
航空法第60条は、航行安全装置の装備義務を定める規定である。国土交通省令で指定された航空機について、省令の定めに従い、姿勢・高度・位置・針路の測定装置、無線電話その他航行の安全確保に必要な装置の装備を義務づけ、装備のない機体を航空の用に供することを禁止する。国土交通大臣の許可による例外が設けられている。
手順
- 1.機体と飛行方式の要求装置を特定する 運航予定の機体の種類、事業用か自家用か、計器飛行か有視界飛行かなどを整理し、航空法施行規則で要求される装置を一覧化する
- 2.飛行前点検で作動を確認する 姿勢・高度・位置・針路の測定装置や無線電話など、要求装置がすべて装備され正常に作動するかを飛行前点検で確認し、記録に残す
- 3.不作動の装置があれば運航可否を判断する 不作動の装置が要求装置にあたるかを確認する。事業者は承認済みの最低装備品目録(MEL)の範囲内かを照合し、範囲外なら運航を見合わせる
- 4.回送などで例外が必要なら大臣許可を得る 要求装置を欠いたまま回送や試験飛行をする必要がある場合は、事前に当局へ相談し、本条ただし書の国土交通大臣の許可を受けてから飛行する
よくある質問 AI による整理
Q1航空法60条とは何ですか?
航空機に航行の安全に必要な装置の装備を義務づける規定です。省令で定める航空機は、要求装置を欠いたまま航空の用に供することができません。
Q2航空機に必要な装備は何で決まる?
条文は装置の機能を例示するだけで、どの機体にどの装置が必要かは国土交通省令である航空法施行規則で具体的に定められています。
Q3小型機・自家用機にも装備義務はある?
あります。対象は機体の大きさではなく省令の定めで決まるため、小型機や自家用機にも飛行方式などに応じた要求装置があります。
Q4無線機が故障したまま飛べる?
その機体と飛行方式で無線電話が要求装置にあたる場合、故障したまま飛ぶことは原則として本条違反になります。飛行前に省令の要求を確認する必要があります。
Q5装置が足りない機体を整備工場へ回送するには?
本条ただし書により、国土交通大臣の許可を受ければ例外的に運航できます。無許可で飛ばせば違反となるため、日程を組む前に当局へ確認します。
Q6航空法60条に違反するとどうなる?
航空法の罰則規定により刑事罰の対象となり得るほか、事業者には行政処分のおそれがあります。具体的な罰条・法定刑は最新の条文で確認してください。
Q7機材不具合で欠航したら補償される?
補償の有無や範囲は航空会社の運送約款で決まります。振替便・払戻し・宿泊手配の条件を確認し、遅延証明や領収書を保管しておくと請求がしやすくなります。
Q8耐空証明があれば装備も足りている?
別の要件です。耐空証明(航空法11条)は機体の安全性の証明で、60条は運航時に省令の要求装置を装備しているかを問います。両方を満たす必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1計器がちょっと壊れただけで欠航って、大げさじゃないですか?
大げさではない。航空法60条は、省令で定める装置を備えていない機体を「航空の用に供してはならない」としており、要求装置が欠ければ飛ばすこと自体が原則として違法になる。実務のポイント:エアラインには、一部の装置が不作動でも条件付きで運航できる範囲を事前に定めた「最低装備品目録(MEL)」と呼ばれる仕組みがある。欠航になったのは、その範囲を超えた不具合だったからだ、という場合が多い
Q2ドローンにもこの装備の義務ってかかるんですか?
かからない。本条の対象は「航空機」で、ドローン(無人航空機)は航空法第11章(132条以下)の別のルールで規制されている。実務のポイント:同じ航空法の中でも、無人航空機には登録制度やリモート ID など独自の装備・手続がある。「航空法を守っている」と言うとき、どの章の話をしているのかを意識しないと、確認すべき義務を取り違える
間違えやすい点 AI による整理
- 装備の義務は大型旅客機だけの話だと思われがちだが、条文の対象は「国土交通省令で定める航空機」であり、小型機や自家用機にも要求装置がある。機体の大きさではなく、省令の定めで対象が決まる
- 「60条を読めば必要な装置が分かる」という前提が誤っている。条文が挙げるのは装置の機能の例示にすぎず、どの機体にどの装置が要るかは航空法施行規則で具体化されている。条文だけで判断すれば、要件を確実に取りこぼす
- 乗客の目には「たかが計器一つの故障」に見えても、法律から見れば、要求装置を欠いた機体を空へ出すことは原則として禁止された行為である。この認識の差から「少しくらい飛ばせるだろう」という圧力が生まれ、現場を違反の側へ押しやる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法60条:航行の安全に必要な装置(計器・無線電話など)の装備 | 航空法11条:耐空証明のない航空機の使用禁止 航空法62条:救急用具の装備 |
| 何を確保するか | 飛行中の姿勢・位置把握と通信による航行の安全 | 機体そのものの構造・性能の安全性 事故・緊急時の乗員乗客の生存 |
| 具体的な中身の定め方 | 国土交通省令(航空法施行規則)に委任 | 耐空証明の検査基準による 国土交通省令に委任 |
| 例外 | 国土交通大臣の許可で例外あり(ただし書) | 許可を受けた試験飛行等の例外あり 省令で定める範囲による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法律で枠組みを定め、具体的な機載装備は交通部の下位規則に委ねる構造で、日本と同様の委任方式をとる
韓国は無線設備と航空計器の設置・搭載義務を法律の別条で定め、詳細を国土交通部令に委ねる
ドイツは航空保安装備に関する国内規則に加え、EU の運航規則による装備要件が重層的に適用される
米国は連邦規則で有視界飛行・計器飛行などの飛行方式ごとに必要な計器・装備を列挙する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 搭乗口で40分待たされた末に「計器の不具合のため機材を変更します」と告げられた。苛立つ前に知っておくとよいことがある。装備が規定を満たさない機体は、航空法60条によって飛ばすこと自体が禁じられている。この遅延は、安全のために法律が離陸を止めた結果である
- あなたは自家用操縦士で、週末のフライト前点検で無線機が送信しないことに気付いた。近距離の有視界飛行だから大丈夫だろうか。そう判断する前に、自分の機体と飛行方式に対して省令が何を要求しているかを確認する必要がある。要求されている装置なら、欠けたまま飛ぶこと自体が違反になる
- もし、整備のため別の空港まで機体を回送したいのに、要求装置の一部が故障したままだったら、どうなる? そうした場面のために、大臣の許可による例外が用意されている。無許可で飛ばせば違反になる
- 中古の小型機を購入する契約の締結が三日後に迫っている。売主は「すぐ飛べる」と言うが、装備品リストと実機の照合はまだ済んでいない。要求装置が一つでも欠けていれば、追加の改修費用は買主が負担することになりかねない
- 遊覧飛行事業の立ち上げを任された。機体選定の会議で、価格と座席数だけが議題になっている。運航予定の空域や飛行方式で要求される装置を積めるかどうかを確認しなければ、事業計画そのものが成り立たない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 装置の不具合による遅延・欠航では、まず航空会社の運送約款で振替便・払戻し・宿泊手配の条件を確認する2. 搭乗券、遅延証明、追加の出費の領収書を保管する3. 旅行保険の遅延特約があれば、遅延証明を添えて請求する4. 装備の不具合を伏せたまま運航されたと疑う事情があれば、国土交通省(地方航空局)へ情報提供できる
訴えられた側:1. 運航者・機長として装備違反を指摘されたら、飛行時点の装備状態、整備記録、搭載用航空日誌を直ちに保全する2. その機体と飛行方式に適用される省令上の要求装置を特定し、違反があったかどうかを精査する3. 大臣許可を受けていた場合は、許可書と許可条件の範囲を示す4. 行政処分や罰則の手続に進むおそれがあれば、航空法に詳しい弁護士に早めに相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。違反に罰則が適用される場合は、刑事訴訟法250条の公訴時効による(法定刑によって期間が変わるため、最新の改正状況をご確認ください)。乗客の運送契約上の請求には、一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法の制定により、省令で定める航空機に航行の安全に必要な装置の装備を義務づける規定として設けられた
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、運輸省令・運輸大臣の文言が国土交通省令・国土交通大臣に改められた
- 航空法 第11条耐空証明のない航空機の使用禁止
- 航空法 第59条航空機に備え付ける書類の義務
- 航空法 第61条運航状況記録装置の装備義務
- 航空法 第62条救急用具の装備義務
- 電波法 第4条航空機局の無線局免許、無線電話運用の前提
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