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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

宅地建物取引業法 第29条(営業保証金の保管替え等)

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  1. 宅地建物取引業者は、その主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合において、金銭のみをもつて営業保証金を供託しているときは、法務省令・国土交通省令の定めるところにより、遅滞なく、費用を予納して、営業保証金を供託している供託所に対し、移転後の主たる事務所の最寄りの供託所への営業保証金の保管替えを請求し、その他のときは、遅滞なく、営業保証金を移転後の主たる事務所の最寄りの供託所に新たに供託しなければならない。
  2. 2.第二十五条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。

この条文の基本情報

営業保証金の保管替え等とは何ですか?

定義営業保証金の保管替え等とは、宅地建物取引業法第29条に定められた規定で、「宅地建物取引業者は、その主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合において、金銭のみをもつて営業保証金を供託しているときは、法務省令・国土交通省…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 宅地建物取引業法第29条(営業保証金の保管替え等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
  2. 宅地建物取引業法第29条の条文原文は「宅地建物取引業者は、その主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合において、金銭のみをもつて営業保証金を供託しているときは、法務省令・国土交通省…」で始まります。
  3. 宅地建物取引業法第29条は第四章 営業保証金に置かれています。
  4. 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
  5. 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 宅地建物取引業法第29条の前の条は宅地建物取引業法第28条です。
  7. 宅地建物取引業法第29条の次の条は宅地建物取引業法第30条です。
  8. 宅地建物取引業法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第29条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176
  • 本サイト収録宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/29

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点宅地建物取引業法29条は、本店移転で最寄りの供託所が変わった場合、金銭のみの供託なら保管替えを請求し、有価証券を含むなら移転後の供託所に新たに全額を供託すべきことを定める。

Q · 本店を引っ越したら、営業保証金はもう一度払い直しになるんですか?

金銭のみの供託なら保管替え、有価証券を含むなら供託し直しです

宅地建物取引業法29条1項は、本店(主たる事務所)を移転して最寄りの供託所が変更した場合の手続を二つに分けます。金銭のみで営業保証金を供託しているときは、遅滞なく費用を予納して、現に供託している供託所に対し保管替えを請求します。有価証券を含むときは保管替えができず、移転後の最寄りの供託所に新たに全額を供託することになり、旧供託分は30条の取戻しを経て戻ります。同条2項は25条2項・3項を準用するため、供託した旨を免許権者に届け出るまで、移転先で事業を開始することはできません。

解説

本店を隣の駅前ビルに移す。ただの引っ越しに見えるその一手が、宅建業者にとっては資金繰りの分岐点になる。営業保証金は本店最寄りの供託所に、支店分(1か所500万円)まで含めて全額が集められている(25条1項、施行令2条の4)。本店が動いて最寄りの供託所が変われば、保証金も動かさなければならない。ここで運命を分けるのが供託の中身だ。金銭のみで供託していれば、費用を予納して元の供託所に保管替えを請求するだけで済む。ところが有価証券が一部でも混じっていれば保管替えは使えず、移転後の最寄り供託所に新たに全額を供託し直す義務が生じる。旧供託分が手元に戻るのは、その後の取戻し手続を経てからだ。本店に支店3か所なら2,500万円、それが一時的に5,000万円になる。契約書でも訴訟でもなく、供託書の一枚が会社の現金を止める。

法的な位置づけ

宅地建物取引業法29条は、主たる事務所の移転により最寄りの供託所が変更した場合における営業保証金の移管手続を定める規定である。供託物が金銭のみの場合は従前の供託所への保管替え請求、有価証券を含む場合は移転後の最寄りの供託所への新規供託を義務づけ、同条2項は25条2項・3項を準用して届出と事業開始の順序を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.移転先を決める前に供託書の控えで中身を確認 物件を探す前に、供託書の控えで供託物が金銭のみか有価証券を含むかを確認する。ここが保管替えで済むか二重供託になるかの唯一の分岐点であり、移転契約を締結した後では選択肢が消えている
  2. 2.移転先の最寄り供託所が変わるかを地図上で確認 移転先候補ごとに、管轄の法務局・地方法務局・支局を確認する。最寄りの供託所が変わらなければ29条の適用自体がなく、供託手続は不要になる。移転距離ではなく供託所の管轄がスイッチである
  3. 3.有価証券を含む場合は移転前に金銭のみへ差替えを検討 移転前に供託物を金銭のみへ差し替えられれば、保管替え請求で済ませられる。差替えの可否と手順は供託所の運用に関わるため、必ず事前照会する。保証協会への加入(64条の13)で供託義務自体を外す選択肢も同時に比較する
  4. 4.移転後、遅滞なく保管替え請求または新規供託 金銭のみなら現に供託している元の供託所へ費用を予納して保管替えを請求する。有価証券を含むなら移転後の最寄り供託所へ全額を新規供託する。請求先を移転先の供託所と取り違えないことが最大の注意点である
  5. 5.免許権者へ届出、届出後に移転先で事業開始 供託した旨を免許権者へ届け出る(29条2項による25条2項の準用)。届出前に移転先で事業を開始しない。所在地変更届(9条・30日以内)と登記変更を同じ工程表に載せ、順序を取り違えて営業できない空白期間を作らない
  6. 6.二重供託になった場合は同日に取戻し手続も走らせる 新規供託と同じ日に、旧供託分の取戻し(30条)の手続も開始する。移転が全部終わってから思い出すのと当日に出すのとでは、現金が戻る時期が一か月単位でずれる。取扱いは供託所と免許権者に事前確認する

よくある質問 AI による整理

Q1営業保証金の保管替えとは?

供託した営業保証金を、元の供託所から移転後の本店最寄りの供託所へ移してもらう手続です。宅建業法29条1項前段が根拠で、金銭のみで供託している場合に限って使えます。

Q2宅建業法29条の「遅滞なく」は何日以内ですか?

条文に具体的な日数の定めはありません。ただし事務所所在地の変更届は変更の日から30日以内(同法9条)と明確な期限があるため、実務ではこの30日から供託手続を逆算します。

Q3本店を移転したら変更届はいつまでに出す?

宅地建物取引業法9条により、変更の日から30日以内に免許権者へ届け出ます。これは供託の「遅滞なく」とは別の、日数が明示された義務です。

Q4営業保証金はいくら供託しますか?

主たる事務所1,000万円、従たる事務所1か所につき500万円で、全額を本店最寄りの供託所に供託します(宅建業法25条1項、施行令2条の4)。最新額は現行規定をご確認ください。

Q5「最寄りの供託所」はどう決まりますか?

主たる事務所の所在地を管轄区域とする法務局・地方法務局とその支局等のうち、最も近いものです。同じ市内の移転でも最寄り供託所が変わらなければ、29条の出番はありません。

Q6保管替えはどこの供託所に請求しますか?

現に営業保証金を供託している元の供託所です(29条1項)。移転先の新しい供託所の窓口に出向いても手続は進みません。請求先の取り違えは実務で最も多い誤りです。

Q7支店だけ移転した場合も29条が適用されますか?

適用されません。29条は「主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合」の規定です。支店の増設・移転は供託額や変更届の問題として別に処理します。

Q8旧供託所に預けた保証金はいつ戻りますか?

有価証券を含み新たに供託し直した場合、旧供託分は宅建業法30条の取戻し手続を経てから戻ります。取戻し事由や公告の要否を含む要件は供託所への事前確認が前提です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1本店を移すだけで、また1,000万円用意しないといけないんですか?

金銭のみで供託していれば保管替えの請求(29条1項前段)で済み、追加の元本は不要で費用の予納だけである。有価証券を含むなら移転後の最寄り供託所へ新たに全額を供託し(同項後段)、旧供託分は30条の取戻しを経るまで戻らない。支店分も本店最寄りの供託所に集約されている(25条1項)ため、支店が多いほど一時負担は膨らむ。実務のポイント:取戻しの入金までには相応の日数がかかる。移転の資金計画では、つなぎ資金を先に押さえておく

Q2有価証券で供託しているんですが、移転前に打てる手はありますか?

移転前に供託物を金銭のみへ差し替えておけば、29条1項前段の保管替え請求が使える。差替えの可否や手順は供託所の運用にかかわるため、事前の照会が前提になる。もう一つの道は保証協会への加入で、社員になれば営業保証金の供託義務自体が外れる(64条の13)。実務のポイント:移転計画は半年前から動く案件が多いのに、供託の中身を移転先探しと同時に点検する業者はほとんどいない。順番を変えるだけで数千万円の拘束が消える

Q3新しい供託所に供託したら、すぐ新本店で営業を始めていいんですか?

そうとは限らない。29条2項が25条2項・3項を準用しており、供託した旨を免許権者に届け出て、その届出の後でなければ事業を開始できないと解される。届出を怠ったまま営業すれば65条の監督処分(指示、業務停止)の対象になりうる。実務のポイント:登記変更、変更届、供託の届出は担当者も窓口もばらばらになりやすい。三つの順番を取り違えると、営業できない空白期間を自分で作ることになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「移転先の供託所に保管替えを請求する」と思い込んでいる人が多いが、請求先は現に供託している元の供託所である(29条1項)。新しい法務局の窓口に出向いても手続は一歩も進まない。問いの立て方が最初からずれていると、遅滞なくという要件を満たせないまま日数だけが過ぎていく
  • 有価証券だと保管替えが使えないこと自体は知っていても、その資金インパクトを数字で直視している経営者は少ない。支店分まで本店最寄りの供託所に集約されている構造上、支店が多い業者ほど二重供託の額は跳ね上がる。試算した瞬間、移転そのものの是非を再検討する会社もある
  • 経営者から見れば単なる事務所の引っ越しでも、法から見れば取引相手の担保が一時的に宙に浮く事態である。だからこそ本条は遅滞なくと命じ、2項で25条2項・3項を準用して届出と事業開始の順序まで縛る。この視角の落差を軽く見ると、営業できない空白期間を自分の手で作ることになる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面29条:本店移転で最寄り供託所が変更したときの移管25条:営業開始前の初回供託と届出
30条:供託した保証金の取戻し
義務の内容金銭のみ=保管替え請求/有価証券を含む=新規供託免許取得後の供託+届出、届出前は事業開始不可
取戻事由発生後の返還請求
期限遅滞なく(日数の明示なし)免許の日から3か月以内に供託の届出がないと免許取消しの対象
取戻事由の発生が起算点、公告の要否は要確認
資金インパクト有価証券を含むと全額を一時的に二重拘束本店1,000万円+支店1か所500万円を新規に用意
拘束されていた資金が戻る(入金までに日数を要する)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
不動産経紀業管理条例第7条

台湾も不動産仲介業者に営業保証金の繳存を義務づけるが、供託所ではなく全国聯合会の保証基金専戸に集中管理する方式であり、事務所移転に伴う保管替えという概念自体が生じにくい

韓国
공인중개사법 제30조(손해障害賠償責任の保障)

韓国は供託に加えて保証保険・共済という選択肢を並列で認める。保証手段が保険中心であるため、事務所移転による供託所の変更という問題は日本ほど前面に出ない

ドイツ
Gewerbeordnung § 34c、Makler- und Bauträgerverordnung(MaBV)

ドイツは許可制と分別管理・保証(Sicherheitsleistung)で顧客資金を保全する枠組みであり、営業保証金を供託所に一括して預ける日本型の制度とは構造が異なる

アメリカ
各州の不動産免許法および Real Estate Recovery Fund

米国は業者個別の供託ではなく、免許料等を原資とする州単位の被害回復基金と保証証券(surety bond)で弁済原資を確保する州が多い。制度単位が業者ではなく州である点が最大の差

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 念願の本店移転が決まり、新オフィスの賃貸借契約も済ませた。ところが経理が出してきた供託書の写しを見て手が止まる。10年前の供託は、当時の資金繰りの都合で国債を組み込んでいた。保管替えは使えない。移転の日までに、もう一度全額を積む現金を作らなければならない
  • もし、同じ市内で本店を移しただけで最寄りの供託所が変わらなかったとしたら? その場合、本条の出番はない。スイッチは移動距離でも県境でもなく、最寄りの供託所が変わったかどうかの一点だけである。移転先の候補を絞る前に、管轄の法務局・支局を地図上で確認する価値がある
  • 支店を4か所抱えたまま本店を移した。供託額は合計2,500万円。有価証券が混じっていたため、一時的に5,000万円が動かせなくなった
  • 取引先の宅建業者が手付金を持ったまま連絡を絶った。還付請求(27条)をしようと供託所に向かったが、その業者は半年前に本店を移しており、保証金はすでに別の法務局にある。相手には廃業の噂も出ている。請求先を間違えて往復するだけで、残された時間は削られていく

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手業者の免許情報(宅建業者名簿、免許権者の検索システム)で本店所在地の変更履歴を確認する2. 保証金が現在どの供託所にあるかを特定してから27条の還付請求を出す。移転直後は旧供託所と新供託所のどちらに残高があるかが入れ替わる3. 相手が保証協会の社員であれば営業保証金ではなく弁済業務保証金の枠になり、協会への認証申出という別ルートに切り替える4. 廃業の兆候があるなら、取戻しの公告期間が動き出す前に請求を出す

訴えられた側:1. 移転を決めた時点で供託書の控えを確認する。金銭のみなら元の供託所へ費用を予納して保管替えを請求、有価証券が混在するなら移転後の最寄り供託所へ全額を新規供託2. 供託後は遅滞なく免許権者へ届出(29条2項による25条2項の準用)、届出前に移転後の本店で事業を開始しない3. 旧供託分は30条で取戻し、二重供託の場合の取扱いは供託所と免許権者に事前確認する4. 事務所所在地の変更届(9条)と登記変更を同じ工程表に載せて期日管理する

時効(請求できる期限):保管替え請求も新規供託も条文上は「遅滞なく」であり、具体的な日数の定めはない。ただし事務所所在地の変更届は変更の日から30日以内(宅地建物取引業法9条)で、これは明確な期限である。実務ではこの30日を事実上の締切として供託手続を逆算する。旧供託分の取戻し(30条)は取戻し事由の発生が起算点となるが、公告の要否を含む詳細な要件は最新の改正状況をご確認ください

学説

通説:保管替えが金銭のみの供託に限られるのは、有価証券について保管替えという手続が制度上用意されていないためであり、事業者に制裁を科す趣旨ではない。担保の連続性を最優先した結果、事業者が一時的な二重負担を負う設計と理解されている

改正沿革 AI による整理

  • 平成11年(1999年)中央省庁等改革関連 中央省庁再編に伴い、委任先の省令名が建設省令から国土交通省令に改められたとみられる。改正年次と改正内容の正確な特定には官報での確認が必要

改正の年表

  1. 1.昭和27年(1952年) 新設:宅地建物取引業法の制定(昭和27年法律第176号)。営業保証金の供託制度が設けられ、その後の改正を経て主たる事務所の移転に伴う保管替え・新規供託の規律が現行の形に整えられた
  2. 2.平成13年(2001年)前後 改正:現行条文は委任先を「法務省令・国土交通省令」と定めており、中央省庁再編後の表記である。具体的な改正年次と改正内容の特定には官報での確認を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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