宅地建物取引業法 第64条の14(供託を免除された場合の営業保証金の取りもどし)
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- 宅地建物取引業者は、前条の規定により営業保証金を供託することを要しなくなつたときは、供託した営業保証金を取りもどすことができる。
- 2.第三十条第三項の規定は、前項の規定により営業保証金を取りもどす場合に準用する。
この条文の基本情報
供託を免除された場合の営業保証金の取りもどしとは何ですか?
定義供託を免除された場合の営業保証金の取りもどしとは、宅地建物取引業法第64条の14に定められた規定で、「宅地建物取引業者は、前条の規定により営業保証金を供託することを要しなくなつたときは、供託した営業保証金を取りもどすことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第64条の14(供託を免除された場合の営業保証金の取りもどし)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第64条の14の条文原文は「宅地建物取引業者は、前条の規定により営業保証金を供託することを要しなくなつたときは、供託した営業保証金を取りもどすことができる。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第64条の14は第五章の二 宅地建物取引業保証協会に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第64条の14の前の条は宅地建物取引業法第64条の13です。
- 宅地建物取引業法第64条の14の次の条は宅地建物取引業法第64条の15です。
- 宅地建物取引業法第64条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/64_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法64条の14は、保証協会の社員となり営業保証金の供託を要しなくなった業者が、その営業保証金を取り戻せると定める。6か月の公告は不要である。
Q · 保証協会に入ったら、先に供託した1000万円は戻ってくるの?
戻ります。営業を続けたまま、6か月の公告も不要です
宅地建物取引業法64条の14第1項により、保証協会の社員となって営業保証金の供託を要しなくなった業者は、供託した営業保証金を取り戻せます。第2項が準用するのは第30条第3項のみで、6か月以上の公告を定める同条第2項は準用対象外です。したがって廃業も免許失効も待たず、営業を継続したまま本店1000万円・支店ごと500万円の全額が戻ります。ただし供託所は請求がなければ動かないため、取戻請求の手続は自ら起こす必要があります。
解説
宅建業を始めるとき、本店だけで1000万円、支店を出すごとに500万円を供託所に積む。それが営業保証金である。ところが宅地建物取引業保証協会に加入すれば、本店60万円・支店ごと30万円の分担金で足り、供託義務そのものが消える(64条の13)。では、先に1000万円を積んでしまった業者はどうなるのか。その出口を開けているのがこの一条だ。しかも本条が準用するのは第30条第3項だけであり、6か月以上の公告期間を経なければ取り戻せないという原則部分は準用されていない。つまり、営業を続けたまま、半年待たずに全額が戻る。あなたが取引相手の立場でも意味は大きい。担保が供託所から消えても、社員になる前の取引で生じた債権は協会の弁済業務保証金が引き受ける(64条の8第1項)。凍結資金の解放と担保の連続性を、同時に成立させている条文である。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法64条の14は、営業保証金の取戻しに関する特則である。宅地建物取引業者が保証協会の社員となり同法64条の13により供託義務を免れたときは、供託済みの営業保証金を取り戻すことができ、その手続には第30条第3項のみが準用される。公告を要する同条第2項は準用されない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.保証協会の社員となった日を確定する 保証協会からの加入承認通知で社員となった日付を確認する。この日から64条の13により供託義務が消滅し、64条の14第1項の取戻事由が発生する。免許行政庁への保証協会加入の届出状況も併せて確認する
- 2.供託書正本と供託の現況を照合する 供託時に交付された供託書正本を探し、供託所・供託番号・供託額を確認する。過去に還付がなされていれば残額が減っているため、供託所で現在の供託額を照会しておく
- 3.取戻請求書類を揃える 供託物払渡請求書(取戻し)、供託書正本、保証協会の社員である旨の証明書、法人であれば登記事項証明書と代表者の印鑑証明書を用意する。必要書類は供託所により運用差があるため、事前に電話で確認する
- 4.供託所に取戻請求をする 供託した供託所(法務局・地方法務局)に払渡請求書一式を提出する。公告手続は不要だが、審査と払渡しには一定の日数がかかる。決算期や資金需要の時期から逆算して着手日を決める
- 5.戻った資金の再供託余力を確保する 除名や分担金納付の遅延で社員の地位を失うと、1週間以内に営業保証金を再供託する義務が生じる(64条の15)。取り戻した資金を全額固定資産に回さず、再供託分の流動性を残す資金計画を立てる
よくある質問 AI による整理
Q1営業保証金の取戻しとは何ですか?
供託所に納めた営業保証金を業者側が返還請求する手続です。宅建業法64条の14は、保証協会加入により供託義務が消えた場合の取戻しを定めています。
Q2営業保証金の取戻しに公告は必要ですか?
64条の14の場合は不要です。準用されるのは30条3項のみで、6か月以上の公告を定める30条2項は準用対象外だからです。
Q3営業保証金はいくら戻ってきますか?
供託していた全額です。本店1000万円、支店ごと500万円が基準で(施行令2条の4)、還付がなされていればその残額が戻ります。
Q4宅地建物取引業保証協会の分担金はいくらですか?
主たる事務所60万円、その他の事務所ごと30万円です。営業保証金と比べて負担が大幅に軽くなります。
Q5保証協会に入ると供託はしなくていい?
はい。64条の13により、保証協会の社員である間は営業保証金を供託する必要がありません。分担金の納付がこれに代わります。
Q6保証協会をやめたらどうなりますか?
社員の地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託し直す義務が生じます(64条の15)。怠れば監督処分の対象です。
Q7取戻し請求に期限はありますか?
本条に期限規定はありません。ただし供託物取戻請求権の消滅時効については議論があり、実務取扱いを供託所に確認するのが確実です。
Q8業者が協会に移ったら過去の取引の担保はどうなる?
社員となる前の取引で生じた債権も弁済業務保証金の対象です(64条の8第1項)。請求先が供託所から保証協会に変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1協会に入ったら、供託した1000万円っていつ返ってくるんですか?
供託義務が消えた時点(64条の13)で取り戻せます。6か月の公告を待つ必要はありません。第30条のうち公告を定める部分が本条の準用対象外だからです。社員になる前の取引で生じた債権も協会の弁済業務保証金でカバーされる(64条の8)のが理由です。実務のポイント:公告不要でも請求書類が揃うまでの日数はかかる。加入承認の日に着手するか決算前に慌てるかで、資金が戻る月が一つずれる
Q2うちと揉めている業者が協会に移ったんですが、私の請求はどうなるんですか?
供託所の営業保証金は取り戻されますが、あなたの債権が消えるわけではありません。社員になる前の取引で生じた債権も弁済業務保証金の対象で(64条の8第1項)、保証協会に認証を申し出て、認証された額の範囲で弁済を受けます。実務のポイント:弁済の限度額はその業者が供託すべきだった額で決まるため、支店数が多い業者ほど枠が大きい。相手の事務所数を先に調べておくと、回収可能額の見当がつく
Q3協会をやめたら、また1000万円積み直すんですか?
そうなります。社員の地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託しなければならず(64条の15)、怠れば監督処分の対象になります。取り戻した資金は、いつでも積み直せる状態にしておく必要があります。実務のポイント:地位を失うのは自主脱退だけではない。除名や分担金の納付遅延でも失う。取戻した保証金を全額設備投資に回すと、除名リスクがそのまま現金ショートに直結する
間違えやすい点 AI による整理
- 「供託した営業保証金は廃業するまで動かせない」と思われているが、保証協会に加入した時点で供託義務そのものが消滅し(64条の13)、営業を続けたまま全額を取り戻せる。廃業も免許失効も要らない
- 取戻しができること自体は知っていても、公告が不要であることの重みを知らない人が多い。通常の営業保証金の取戻しは、還付請求権者に対する6か月以上の申出公告を経なければできず、その間資金は完全に凍結される。半年分の運転資金を借入で埋めるか埋めないかは、小規模業者にとって経営の生死に直結する
- あなたから見れば「自分が積んだ金が戻るだけ」の手続だが、取引相手から見れば「担保が供託所から消えた」瞬間である。法律はその落差を弁済業務保証金で埋めている。この構造を理解せずに取戻しだけ済ませると、過去の顧客からの問い合わせに一言も答えられない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 取戻しの根拠と場面 | 64条の14:保証協会加入により供託義務が消滅した場合 | 30条1項:免許失効・廃業・事務所廃止・供託額超過など 25条:そもそも供託して営業を開始する場面 |
| 公告の要否 | 不要(30条3項のみ準用、公告を定める2項は準用外) | 原則必要(6か月以上の申出公告を経て取戻し) 供託は公告と無関係 |
| 営業の継続 | 営業を継続したまま取り戻せる | 廃業・免許失効など営業をやめる場面が中心 供託しなければ営業を開始できない |
| 取引相手の担保 | 保証協会の弁済業務保証金が引き継ぐ(64条の8) | 公告期間中の還付請求により債権者を保護 供託金そのものが還付の原資(27条) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も開業時に営業保証金の繳存を求め、全国聯合会の営業保証基金が共同プールとして機能する点で日本の保証協会制度と発想が近い。退還手続の要件は日本と異なるため逐条の対照は要確認
韓国は開業仲介士に損害賠償責任の保障措置(保証保険・共済・供託のいずれか)を義務づける。協会の共済に加入すれば供託は不要となる点で機能的に類似する
米国は個社供託ではなく州の救済基金への拠出が中心で、被害者は基金から補償を受ける。個社が積んだ保証金を取り戻すという構造自体が乏しい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが3年前に本店1000万円を供託して開業し、今月ようやく保証協会の加入が承認されたとしたら? 供託義務はその日に消えるが、1000万円は請求しなければ供託所で眠り続ける。決算まであと20日、この一件を処理するかどうかで自己資本の見え方が変わる
- 支店を2つ出して合計2000万円を供託していた。協会加入後の分担金は120万円で済む。差額1880万円が、公告を待たずに戻る
- あなたはその業者から中古マンションを買い、手付金の返還でもめている。ところが業者は保証協会に加入し、供託所の1000万円を引き上げた。あなたの回収先は供託所ではなく協会の認証手続に変わる。窓口を間違えると、証拠を揃えている間に交渉の主導権だけが失われる
- 協会に入ったのだから供託金は自動的に戻ってくると思い込み、数年放置していた。供託所は請求がない限り一切動かない。取戻請求権も無期限ではなく、消滅時効の議論がある(最新の実務取扱いをご確認ください)
- 融資担当者から「自己資金はいくらありますか」と聞かれた夜、供託所に1000万円が凍結されたままであることに気付く。取戻しを先に済ませていれば、借入枠を使わずに済んだ案件だった
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手業者が保証協会の社員か供託業者かを確認。社員なら供託所ではなく協会が窓口2. 協会に認証を申し出る(64条の8)。あなたの取引が業者の加入前でも対象になる3. 契約書・領収書・請求経緯の資料を揃える前に、窓口へ必要書類と処理期間を電話で確認4. 弁済の上限はその業者が供託すべきだった額(本店1000万円+支店ごと500万円)の範囲内。被害額がこれを超えるなら、並行して民事保全や訴訟の準備も進める
訴えられた側:1. 保証協会の加入承認日を確認。その日から供託義務は消える(64条の13) 2. 供託所へ取戻請求。6か月の公告は要らないが、請求書類・印鑑証明等の準備日数は見込んでおく3. 戻るのは本店1000万円+支店ごと500万円の全額、分担金との差額がそのまま手元資金になる4. 除名や分担金滞納で社員の地位を失えば1週間以内に再供託義務(64条の15)。戻った資金を全額固定資産へ回さず、再供託分の流動性は残す
時効(請求できる期限):本条自体に取戻しの期限規定はない。ただし供託物の取戻請求権は無期限ではなく、一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)の適用が議論されており、実務上は解釈が分かれている(最新の実務取扱いをご確認ください)。逆方向の期限は明確で、保証協会の社員の地位を失った場合は、その日から1週間以内に営業保証金を供託し直さなければならない(64条の15)
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