要点宅地建物取引業法 68 条は、都道府県知事が宅地建物取引士個人に対し、名義貸しや不正行為を理由として指示処分、または 1 年以内の事務禁止処分を課せることを定める規定である。
Q · 会社が処分されなければ、宅建士個人は安全ですか?
安全ではありません。個人への処分は別枠で走ります
宅地建物取引業法 68 条は、宅地建物取引士個人を名宛人とする指示処分・事務禁止処分を定めます。業者への 65 条処分とは要件も手続も別で、会社が無処分でも個人だけが 1 年以内の事務禁止を受けることがあります。引き金は、他事務所の専任である旨の表示の許諾(1 項 1 号)、名義使用の許諾(同 2 号)、事務に関する不正または著しく不当な行為(同 3 号)です。事務禁止に違反すれば登録消除となり、その後 5 年間は登録できません(68 条の 2、18 条)。
宅地建物取引業者への処分と、宅地建物取引士個人への処分は、別々のレールを走っている。68 条が扱うのは後者、つまりあなた個人の資格そのものだ。勤務先が業務停止を食らってもあなたの登録が無傷ということはありうるし、逆に会社が無傷でもあなただけが 1 年の事務禁止を受けることもある。引き金は三つ。専任として従事していない事務所の専任だと表示させたとき、他人に自分の名義を使わせたとき、宅地建物取引士としての事務に関し不正または著しく不当な行為をしたとき。さらに見落とされるのが 3 項・4 項だ。登録している知事だけでなく、行為があった都道府県の知事も、他県登録のあなたを直接処分できる。東京都の登録のまま神奈川の現場で線を踏めば、神奈川県知事が動く。事務禁止を受ければ宅地建物取引士証を交付知事へ提出する義務が生じ(22 条の 2)、事務禁止に違反すれば登録消除、その後 5 年間は登録できない(68 条の 2、18 条)。
宅地建物取引業法 68 条は、宅地建物取引士個人に対する監督処分を定める規定である。都道府県知事は、他事務所の専任である旨の表示の許諾、名義使用の許諾、事務に関する不正または著しく不当な行為に該当する場合に、必要な指示をし、または 1 年以内の期間を定めて事務の禁止を命じることができる。行為地の知事は他県登録者にも処分権限を有する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
宅地建物取引業法 68 条 2 項により、都道府県知事が 1 年以内の期間を定めて、宅地建物取引士としてすべき事務を行うことを禁止する処分です。重要事項説明も 37 条書面への記名もできなくなります。
相手業者への立入検査や報告徴収から発覚する例が多いとされます。1 項 2 号は許諾と表示の事実だけで要件を満たすため、業務未従事・無報酬でも処分対象になりえます。
別です。業者への処分は 65 条・66 条、宅地建物取引士個人への処分は 68 条・68 条の 2 が根拠で、要件も手続も独立して進行します。片方だけが処分されることもあります。
宅地建物取引業法 22 条の 2 により、交付を受けた都道府県知事に速やかに宅地建物取引士証を提出する義務が生じます。提出を怠ると過料の対象になります。
事務禁止違反等で登録を消除された場合、18 条 1 項により消除の日から 5 年を経過しなければ再登録できません。その間は専任として数えられません。
68 条 3 項・4 項により、行為があった都道府県の知事が、他県登録の宅地建物取引士に対しても直接指示や事務禁止を出せます。登録先の判断を待つ必要はありません。
必要です。宅地建物取引業法 69 条が指示処分を含めて聴聞を義務付け、その審理を公開とすることで、行政の一方的な認定を抑えています。
審査請求は処分を知った日の翌日から 3 か月以内(行政不服審査法 18 条 1 項)、取消訴訟は同じく 6 か月以内(行政事件訴訟法 14 条 1 項)に申し立てます。
アウトになりえます。1 項 2 号の要件は「他人に自己の名義の使用を許し、その他人が宅地建物取引士である旨の表示をしたとき」で、あなたが業務をしたか、報酬を受けたかは要件に入っていません。許諾と表示が揃えば入口に立ちます。業界裏話ヒント:原因事実の多くは相手業者への立入検査から芋づる式に出てきます。相手の調査が始まった段階で自ら登録先に申し出た方が、聴聞での情状は明確に違う
重さが段違いです。指示は是正を求めるもので資格自体は生きていますが、事務禁止は 1 年以内の期間、重要事項説明も 37 条書面への記名も一切できなくなります(2 項)。専任として数えられないので勤務先の設置義務にも穴が空く。業界裏話ヒント:指示に従った記録を必ず残すこと。指示に従わなかったという事実は、2 項で事務禁止を課す独立した理由になる
あります。3 項・4 項が、他の都道府県知事の登録を受けている宅地建物取引士であっても、自分の区域内での該当行為なら指示や事務禁止を出せると定めているからです。登録先の判断を待つ必要はありません。業界裏話ヒント:全国で営業する業者に所属していると、行為地ごとに複数の都道府県が並行して調査することがある。「登録先の県にだけ説明すれば済む」という発想は通用しない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 名宛人 | 68 条:宅地建物取引士個人 | — |
| 処分の内容 | 指示処分、または 1 年以内の事務禁止 | — |
| 主な発動事由 | 他事務所の専任表示の許諾、名義使用の許諾、事務に関する不正・著しく不当な行為 | — |
| 処分後の効果 | 宅地建物取引士証の提出義務(22 条の 2)、専任として算入不可 | — |
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