要点宅地建物取引業法 77 条は、信託業法の免許を受けた信託会社に宅建業免許の規定を適用せず、届出で足りるとする。ただし 2 項により宅建業者とみなされ、他の規定は全部適用される。
Q · 信託銀行系の会社が売主で免許番号が書いていないけれど、宅建業法は関係ないの?
免許は不要でも、宅建業者とみなされ他の規定は全部適用されます
宅地建物取引業法 77 条 1 項は、信託業法 3 条・53 条 1 項の免許を受けた信託会社(政令で定めるものを除く)について、免許に関する規定を適用除外としています。3 項の届出を国土交通大臣に行えば宅地建物取引業を営めます。ただし 2 項が「免許を受けた宅地建物取引業者とみなして」残りの規定を適用すると定めるため、重要事項説明(35 条)、37 条書面、クーリングオフ(37 条の 2)、専任の宅地建物取引士の設置(31 条の 3)はいずれも義務として残ります。
分譲マンションのパンフレットに「売主:○○信託株式会社」とあり、免許番号の欄を探しても見つからない。不審な業者を掴んだわけではない。宅地建物取引業法 77 条 1 項が、信託業法 3 条または 53 条 1 項の免許を受けた信託会社について、免許に関する規定(3 条から 7 条、12 条、25 条 7 項、66 条、67 条 1 項)の適用を丸ごと外しているからだ。代わりに 3 項が求めるのは、国土交通大臣への届出一枚。ここまでなら「規制が緩い相手」と読める。だが本題は 2 項にある。「免許を受けた宅地建物取引業者とみなして」残りの規定を全部適用する、と宣言しているのだ。重要事項説明(35 条)も、37 条書面も、クーリングオフ(37 条の 2)も、手付金等の保全も、専任の宅地建物取引士の設置(31 条の 3)も、すべてあなたを守るために生きている。外れたのは入口の門だけで、廊下の規則は一つも緩んでいない。
宅地建物取引業法 77 条は信託会社の特例を定める規定である。信託業法の免許を受けた信託会社(政令で定めるものを除く)には宅建業免許に関する規定が適用されず、国土交通大臣への届出により宅地建物取引業を営むことができる。もっとも免許規定以外については、国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者とみなして本法の規定が適用される。
信託会社の特例を定める規定です。信託業法の免許を受けた信託会社には宅建業免許の規定を適用せず、国土交通大臣への届出で宅地建物取引業を営めるようにしています。
国土交通大臣です。77 条 3 項が、宅地建物取引業を営もうとするときは国土交通省令の定めるところにより届け出なければならないと定めています。
あります。1 項が適用除外にしたのは 25 条 7 項のみで、供託義務そのもの(25 条 1 項)は残ります。供託した旨を届け出るまで事業を開始できません。
必要です。2 項により宅建業者とみなされるため、事務所ごとの専任の宅地建物取引士の設置(31 条の 3)が義務づけられます。免許の有無とは無関係です。
1 項の括弧書きで特例の対象から外される信託会社を指します。除外に該当する会社は通常どおり宅建業免許が必要で、無免許なら 12 条違反となります。現行の政令内容は要確認です。
4 項が、兼営金融機関および 1 項の政令で定める信託会社に対する本法の適用に関し必要な事項を政令に委ねています。扱いは政令で確認する必要があります。
ありません。1 項が 66 条(免許取消)と 67 条 1 項を適用除外にしているためです。国土交通大臣に残るのは 65 条の指示処分・業務停止処分までです。
できます。2 項により宅建業者とみなされるため、37 条の 2 のクーリングオフ規定も適用されます。要件を満たせば告知の日から 8 日以内に解除できます。
問題ありません。77 条 1 項が、信託業法 3 条・53 条 1 項の免許を受けた信託会社について宅建業法の免許規定(3 条から 7 条、12 条)を適用除外にしているためです。3 項の届出を経て、2 項により宅建業者とみなされ、35 条の重要事項説明などは全部適用されます。業界裏話ヒント:国土交通省の宅建業者検索に名前が出ないのは当然です。実在確認は金融庁が公表する信託会社の免許一覧の側で行う
二か所あります。2 項で宅建業者とみなされるため、国土交通大臣は 65 条の指示処分・業務停止処分を出せます。ただし免許取消(66 条)と 67 条 1 項は 1 項で適用除外なので、宅建業の資格を剥奪する手段は存在しません。業界裏話ヒント:実際に効くのは信託業法に基づく金融庁の監督です。両方に同じ内容を入れた案件は、社内での優先度が明らかに変わる
1 項の政令で除外される信託会社に当たらなければ免許は不要で、3 項の届出のみです。ただし営業保証金の供託(25 条 1 項)は残り、供託した旨を届け出るまで事業を開始できません。専任の宅地建物取引士(31 条の 3)も必要です。業界裏話ヒント:届出書の控えは、取引先の法務審査やデューデリジェンスで提示を求められる場面が実際にある。紛失している会社は、そこで交渉の主導権を落とす
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 免許の要否 | 77 条:信託業法の免許を受けた信託会社は宅建業免許不要(3 条〜7 条を適用除外) | — |
| 参入時の手続 | 77 条 3 項:国土交通大臣への届出(国土交通省令の定めによる) | — |
| 取引現場の規制 | 77 条 2 項:宅建業者とみなされ、35 条・37 条・37 条の 2・31 条の 3 等が全て適用 | — |
| 監督処分の上限 | 77 条 1 項:66 条・67 条 1 項が除外され、残るのは 65 条の指示・業務停止まで | — |
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