宅地建物取引業法 第82条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
- 一第四条第一項の免許申請書又は同条第二項の書類に虚偽の記載をして提出した者
- 二第十二条第二項、第十三条第二項、第三十一条の三第三項又は第四十六条第二項の規定に違反した者
- 三不正の手段によつて第四十一条第一項第一号又は第四十一条の二第一項第一号の指定を受けた者
- 四第五十六条第一項の規定に違反して手付金等保証事業以外の事業を営んだ者
- 五第六十条(第六十四条の十七第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反して保証委託契約を締結した者
- 六第六十一条(第六十三条の三第二項において準用する場合を含む。)又は第六十四条の二十の規定による命令に違反した者
- 七第六十三条の三第二項において準用する第五十六条第一項の規定に違反して手付金等保管事業以外の事業を営んだ者
- 八第六十三条の三第二項において準用する第五十一条第三項第一号の事業方法書によらないで手付金等保管事業を営んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第82条は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第82条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第82条は第八章 罰則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第82条の前の条は宅地建物取引業法第81条です。
- 宅地建物取引業法第82条の次の条は宅地建物取引業法第83条です。
- 宅地建物取引業法第82条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第82条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第82条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/82
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法82条は、報酬額の制限違反や名義貸しなど8類型を100万円以下の罰金とする規定。罰金刑が確定すると5年間は宅建業免許を受けられない。
Q · 仲介手数料を上限より多く取られたら、業者はどうなるの?
超過分は返還請求でき、業者は罰金と免許欠格のリスクを負います
報酬額の上限を超えて受領する行為は宅地建物取引業法46条2項違反であり、同法82条2号により100万円以下の罰金の対象になります。さらに84条の両罰規定で法人と行為者の双方が処罰されうるほか、罰金刑が確定すると5条1項の免許欠格事由に該当し、刑の執行終了から5年間は宅建業免許を受けられません。依頼者側は超過分を不当利得として返還請求でき(民法703条、704条)、免許行政庁への申出という別ルートも同時に使えます。
解説
不動産屋に払った仲介手数料の領収書を、もう一度見てほしい。上限を超えて受け取る行為は、宅地建物取引業法82条により100万円以下の罰金の対象である。本条は8つの違反類型を並べた罰則規定だが、一般の人に直撃するのは2号、46条2項違反、つまり国土交通大臣の告示で定まった報酬上限を超えて金を受け取る行為だ。売買の媒介なら原則として「代金の3%+6万円+消費税」(代金400万円超の場合)。これを「コンサルティング料」「事務手数料」など別名目に着替えさせても、実質が媒介の報酬である限り違反になる。同じ2号には、無免許業者に広告を出させる行為(12条2項)、名義貸しによる表示(13条2項)、事務所の専任の宅地建物取引士が欠けたまま2週間の是正期限を過ぎる行為(31条の3第3項)も並ぶ。そして本条には拘禁刑がなく罰金刑しかない。だが業者にとっての本当の打撃は金額ではない。罰金刑が確定すれば免許の欠格事由に該当し、5年間は宅地建物取引業の免許を持てなくなる。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法82条は、同法の罰則章に置かれた罰金刑のみの規定であり、免許申請書の虚偽記載、報酬額の制限違反、無免許業者への名義貸し、専任の宅地建物取引士の設置義務違反、手付金等保証事業および手付金等保管事業に関する規制違反など8類型を列挙し、これに該当する者を100万円以下の罰金に処する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1宅地建物取引業法82条とは何ですか?
免許申請書の虚偽記載、報酬額の制限違反、名義貸し、専任の宅地建物取引士の欠員放置など8類型を、100万円以下の罰金に処すると定める罰則規定です。拘禁刑はありません。
Q2仲介手数料の上限はいくらですか?
売買の媒介は国土交通大臣の告示に基づき、代金400万円超なら原則「代金の3%+6万円+消費税」が上限です。これは上限であって定価ではなく、下回る合意は自由です。
Q3宅建業法違反はどこに通報すればいいですか?
免許を出している行政庁、つまり都道府県知事または国土交通大臣(地方整備局)に申し出ます。指示処分や業務停止といった監督処分の端緒になります。
Q4宅建業の名義貸しは違法ですか?
違法です。無免許業者に自社名義で表示や広告をさせる行為は13条2項違反にあたり、82条2号により100万円以下の罰金の対象になります。
Q5専任の宅地建物取引士が足りないとどうなりますか?
31条の3第3項により2週間以内の是正が求められ、期限を過ぎたまま業務を続けると82条2号の罰金対象になります。補充か業務縮小かの判断期限は2週間です。
Q6宅建業法82条の罰金は個人にもかかりますか?
かかります。84条の両罰規定により、違反行為をした従業者個人と、その法人の双方に罰金が科されうる構造になっています。
Q7宅建業者の過去の処分歴は調べられますか?
国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで、監督処分の履歴を誰でも閲覧できます。契約前に相手業者の処分歴を確認しておくと判断材料になります。
Q8宅建業法82条違反の時効はいつまでですか?
罰金のみに当たる罪のため公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。報酬の上限超過なら受領時が起算点になります。監督処分には時効の定めがありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1手数料を取り過ぎられた気がするんですけど、もう払っちゃったお金って戻ってきますか?
戻せます。46条2項は強行規定で、上限を超える部分の合意は無効ですから、超過分は不当利得として返還請求できます(民法703条、704条)。受領行為自体が本条2号の罰金対象でもあります。実務のポイント:返還請求書に免許行政庁へ申し出る意思を一行添えると、話が担当者から本社法務に一気に上がる。業者が恐れているのは罰金ではなく、処分歴が免許更新のたびに参照されることだ
Q2罰金100万円って、会社にとっては大したことないんじゃないですか?
金額だけならそうです。効くのは連鎖のほうで、罰金刑が確定すると5条1項の免許欠格事由に該当し、刑の執行終了から5年間は免許を受けられません。さらに84条の両罰規定により、行為者個人と法人の双方が罰金を科されます。実務のポイント:実務では刑事事件になる前に、65条の指示処分・業務停止という行政ルートが先に動く。処分歴は国土交通省のネガティブ情報検索サイトで誰でも閲覧でき、契約前に相手の過去を確認できる
Q3賃貸の仲介手数料、家賃1か月分が当たり前だと思ってました。あれは違法なんですか?
一律に違法ではありません。居住用建物の賃貸媒介では、依頼者の一方から受け取れるのは原則として借賃の0.55か月分(税込)で、満額を受け取るには媒介の依頼を受けるにあたっての承諾が必要です(46条1項と報酬告示)。承諾なき満額受領は46条2項違反となりえます。実務のポイント:承諾は契約直前ではなく依頼の時点で得る必要があるとした裁判例がある。申込書にサインする前が、唯一の交渉タイミングだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「取り過ぎられたが、明細に納得してサインしたから今さら言えない」という問いの立て方自体が誤っている。46条2項は当事者の合意で動かせない強行規定であり、上限を超える部分の合意は無効。合意があっても超過分は不当利得として返還請求でき(民法703条、704条)、受領行為そのものが本条2号の罰金対象である
- 罰金100万円など会社は痛くない、と知った気になっている人が見落としているのは連鎖のほうだ。罰金刑が確定すると宅地建物取引業法5条1項の免許欠格事由に該当し、刑の執行を終えてから5年間は免許を受けられない。売上の入口が5年閉じるリスクの前で、100万円は端数にすぎない
- 「代金の3%+6万円」が仲介手数料の定価だと思われているが、それは上限であって定価ではない。上限より安い額で合意することは完全に自由で、上限どおり払う義務はどこにもない。なお低廉な空家等の売買については上限の特例が設けられている(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 宅建業法82条:8類型に100万円以下の罰金を科す罰則規定 | 宅建業法46条:報酬額の上限を定める実体規定(強行規定) 宅建業法5条:罰金刑等を免許の欠格事由とする行政要件 |
| 発動のタイミング | 違反行為の実行時。上限超過なら報酬を受領した時点 | 媒介の依頼を受け報酬額を定める時点から拘束 罰金刑が確定した後、免許の新規取得・更新の審査時 |
| 効果 | 100万円以下の罰金。84条の両罰規定で法人と行為者の双方 | 上限超過部分の合意は無効。超過分は不当利得となる 刑の執行終了から5年間、宅建業免許を受けられない |
| 依頼者側の使い道 | 免許行政庁への申出、刑事告発の根拠として提示できる | 超過分の返還請求(民法703条、704条)の直接の根拠 交渉時に相手の事業継続リスクを示す圧力材料になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も中央主管機関が仲介報酬の上限を定め、超過受領に罰鍰を科す構造。刑罰ではなく行政罰である点が日本と異なる
韓国は条例で中介報酬の上限を定め、超過受領には罰則および資格取消し等の行政処分が連動する。日本の免許欠格と発想が近い
ドイツは住宅仲介について報酬上限と依頼者負担原則(Bestellerprinzip)を定め、違反は過料(Ordnungswidrigkeit)で処理する
米国は連邦統一法がなく州免許法が規律。仲介手数料は原則自由競争で上限規制は一般的でなく、免許取消しが主たる制裁手段
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 1,500万円の中古マンションを買い、仲介手数料として66万円を払った。速算式の上限は1,500万円×3%+6万円=51万円、消費税込みで56万1,000円。差額の約10万円は「契約書作成料」という名目だった。実質が媒介の報酬であれば46条2項違反であり、その受領は本条2号で罰金の対象になる
- もし、賃貸の契約金の内訳を見て仲介手数料が家賃1.1か月分になっていたら、どうする? 入居日まであと3日、鍵を受け取る前が最も交渉力の高い瞬間である。居住用建物の賃貸媒介で依頼者の一方から1.1か月分を受け取るには、媒介の依頼を受けるにあたっての承諾が要る。その承諾を取った記録が相手にあるかを聞けばいい
- あなたが小さな不動産会社の営業だとする。売主から「コンサル料」の名目で上限超えの入金があり、社長は問題ないと言う。その入金伝票が、5年後に免許を失う証拠になる。
- 事務所の専任の宅地建物取引士が急に退職した。業務に従事する者5人に1人以上という基準を割ったまま2週間を過ぎれば、31条の3第3項違反として本条の罰金の対象になる。補充するか、業務規模を縮めるか、残された猶予は2週間しかない
- 友人が「知り合いの空き家を格安で仲介する」とSNSに投稿し、あなたの会社の名前を出して広告を打とうとしている。免許のない者に自社名義で表示・広告をさせれば13条2項違反、本条2号の罰金が会社と担当者の双方に飛ぶ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 媒介契約書、重要事項説明書、請求書、領収書、振込明細を並べ、報酬名目と別名目の金額を分けて集計する2. 速算式(代金400万円超なら代金の3%+6万円+消費税)で上限を計算し、超過額を確定3. 業者に対し書面で、46条2項違反を理由に超過分の返還を請求(民法703条、704条) 4. 応じない場合は免許行政庁(都道府県知事または国土交通大臣)へ申出、並行して少額訴訟または通常訴訟を検討する
訴えられた側:1. 名目を問わず依頼者から受領した金銭を全件洗い出し、媒介の対価性があるものを報酬として再集計する2. 対価性が争える金銭(依頼に基づく特別の広告費など)は、依頼書面と実費の疎明資料を揃える3. 超過が確定した分は自主的に返還し、返還記録を残す。これは監督処分の量定と情状に直結する4. 専任の宅地建物取引士の欠員なら2週間以内に補充または業務縮小を実行し、社内記録に日付を残す
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(罰金のみに当たる罪、刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時で、上限超過報酬なら受領時。民事の超過分返還請求は不当利得として、返還を請求できると知った時から5年、支払い時から10年(民法166条)。監督処分には時効の定めがなく、古い違反が免許更新時に表面化することがある
学説
通説:46条2項は当事者の合意によって排除できない強行規定と解され、上限を超える報酬の合意は超過部分について無効となる。名目のいかんを問わず、媒介の対価としての実質を有する金銭は報酬に算入されるとするのが実務の理解である。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)の制定に伴い、免許制度と業務規制の実効性を担保する罰則群が設けられた。その後の改正で罰則の対象条項と法定刑は複数回見直されている(各改正の詳細は e-Gov の改正履歴を要確認)。
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