道路法 第22条の2(維持修繕協定の締結)
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- 道路管理者は、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため災害の発生時において道路管理者以外の者が道路の特定の維持又は修繕に関する工事を行うことができることをあらかじめ定めておく必要があると認めるときは、その管理する道路について、道路の維持又は修繕に関する工事を適確に行う能力を有すると認められる者(第二号において「維持修繕実施者」という。)との間において、次に掲げる事項を定めた協定(以下この条において「維持修繕協定」という。)を締結することができる。
- 一維持修繕協定の目的となる道路の区域(次号において「協定道路区域」という。)
- 二維持修繕実施者が道路の損傷の程度その他の道路の状況に応じて協定道路区域において行う道路の維持又は修繕に関する工事の内容
- 三前号の道路の維持又は修繕に関する工事に要する費用の負担の方法
- 四維持修繕協定の有効期間
- 五維持修繕協定に違反した場合の措置
- 六その他必要な事項
この条文の基本情報
維持修繕協定の締結とは何ですか?
定義維持修繕協定の締結とは、道路法第22条の2に定められた規定で、「道路管理者は、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため災害の発生時において道路管理者以外の者が道路の特定の維持又は修繕に関する工事を行うことができること…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第22条の2(維持修繕協定の締結)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第22条の2の条文原文は「道路管理者は、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため災害の発生時において道路管理者以外の者が道路の特定の維持又は修繕に関する工事を行うことができること…」で始まります。
- 道路法第22条の2は第一節 道路管理者に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第22条の2の前の条は道路法第22条です。
- 道路法第22条の2の次の条は道路法第22条の3です。
- 道路法第22条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第22条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第22条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/22_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法第22条の2は、災害時に民間業者が道路の維持・修繕工事を行えるよう、道路管理者が区域・工事内容・費用負担等を定めた維持修繕協定を事前に締結できると定める。
Q · 災害のとき、民間の建設会社が国道や市道を直してもいいの?
維持修繕協定を結んだ業者なら、協定の範囲内で工事できる
道路の工事は道路管理者が行うのが原則で、それ以外の者が工事をするには原則として道路法24条の承認が必要です。道路法22条の2は、災害時に備えて、道路管理者が工事を適確に行う能力のある業者と「維持修繕協定」を前もって結べるようにしました。協定には、対象となる道路の区域、工事の内容、費用負担の方法、有効期間、違反時の措置を定めます。業者が動ける範囲と費用の精算方法は、この協定の書き方で決まります。
解説
大地震の翌朝、崩れた国道で真っ先に重機を動かしているのは、多くの場合、役所の職員ではなく地元の建設会社である。ところが法律上、道路の工事は道路管理者(国道なら国、県道なら都道府県、市道なら市町村)が行うのが原則で、それ以外の者が工事をするには道路法24条の承認が必要になる。混乱のさなかに承認を取っている時間はない。本条はこの隙間を埋めるための規定である。道路管理者は、工事を確実に行う能力のある業者と平時のうちに「維持修繕協定」を結び、対象の区域、工事の内容、費用の負担方法、有効期間、違反したときの措置を前もって決めておける。注目すべきなのは「費用の負担の方法」を協定に書く項目としている点だ。あなたが建設業者なら、協定があるかどうかで、災害時に出動した重機代や人件費の請求根拠がはっきりしているかどうかが変わる。あなたが住民なら、自分の生活道路が協定の対象区域に入っているかどうかで、復旧の初動の速さが変わる可能性がある。
法的な位置づけ
維持修繕協定とは、道路法第22条の2に基づき、道路管理者が災害発生時における道路の構造保全または交通の危険防止のため、道路の維持・修繕工事を適確に行う能力を有すると認められる者(維持修繕実施者)との間で、協定道路区域、工事の内容、費用負担の方法、有効期間、違反時の措置その他必要な事項をあらかじめ定めて締結する協定をいう。
手順
- 1.対象区域と工事内容を洗い出す 道路管理者は、災害時に初動が遅れやすい路線や区間を洗い出し、協定道路区域(1号)と、損傷の程度に応じて業者に任せる工事内容(2号)の案を作る
- 2.能力のある業者を選び協議する 道路の維持・修繕工事を適確に行う能力を有する業者を選び、重機の保有状況や出動体制を確認したうえで協定案を協議する。業者側はこの段階で費用条件を交渉する
- 3.費用負担・有効期間・違反時の措置を明文化する 費用負担の方法(3号)には単価表や精算手続を添付し、有効期間(4号)と違反時の措置(5号)を定める。損害保険の付保や事故時の責任分担は6号(その他必要な事項)に盛り込む
- 4.災害時の出動と記録・精算 災害が起きたら、業者は管理者の要請と協定の範囲を確認して出動し、日時、写真、重機の稼働時間、指示した人を記録する。終了後は協定の精算手続に従って書面で請求する
よくある質問 AI による整理
Q1維持修繕協定とは?
道路法22条の2に基づき、災害時に民間業者が道路の維持・修繕工事を行えるよう、道路管理者と業者が前もって結ぶ協定です。区域、工事内容、費用負担などを定めます。
Q2維持修繕協定は誰と結べる?
道路の維持・修繕工事を適確に行う能力を有すると道路管理者が認めた者(維持修繕実施者)です。実務上は地元の建設業者が想定されます。
Q3維持修繕協定に必ず書く事項は?
協定道路区域、工事の内容、費用負担の方法、有効期間、協定違反時の措置、その他必要な事項の6項目です(道路法22条の2各号)。
Q4維持修繕協定の締結は義務?
義務ではありません。条文は「締結することができる」と定めており、必要と認めるかどうか、誰と結ぶかは道路管理者の判断に委ねられています。
Q5道路管理者以外が道路工事をするのは違法?
道路管理者以外の者が道路の工事をするには、原則として道路法24条の承認が必要です。維持修繕協定は、災害時にこの手続の隙間を埋めるための仕組みです。
Q6災害協定で出動した費用は誰が払う?
協定に定めた「費用の負担の方法」(3号)に従って決まります。単価や精算手続が協定に書かれていないと、災害後の請求でもめる原因になります。
Q7維持修繕協定の有効期間が切れたら?
有効期間(4号)が過ぎると協定に基づく工事の根拠がなくなります。自治体と業者は、台風シーズン前などに更新期限を確認しておく必要があります。
Q8自分の地域に協定があるか調べるには?
道路管理者(国・都道府県・市町村)の公表資料や議会資料を確認するか、担当課に問い合わせます。公表されていなければ情報公開請求という方法もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1協定を結んでない業者が善意で道を直したら、お金はもらえないんですか?
協定も発注もなければ、請求の根拠は弱くなる。民法697条以下の事務管理による費用償還請求が考えられるが、道路管理者の意思や利益に反しないことなどを立証する必要があり、ハードルは高い。実務のポイント:災害時の口頭での出動要請は、後で「言った、言わない」になりやすい。電話で頼まれたら、その場で担当者名と時刻をメモし、可能ならメールや LINE で「〇時の要請により出動します」と送っておく。その一通が請求の土台になる
Q2協定業者が工事中に事故を起こしたら、責任は業者?役所?
通行人が道路の欠陥で損害を受けた場合は、道路の設置・管理の瑕疵として道路管理者が国家賠償法2条の責任を負うのが基本である。一方、業者の作業ミスそのものによる損害については、業者の民法709条責任や、管理者との内部的な求償が問題になる。どこまでを公の工事と見るかは事案によって判断が分かれる。実務のポイント:協定の6号(その他必要な事項)に、損害保険の付保と責任の分担を書いておくかどうかで、事故後のもめ方が大きく変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害のときは誰が道路を直してもよい」と思われがちだが、道路管理者以外の者が道路の工事をするには、原則として道路法24条の承認が必要である。緊急時だからといって法的な位置付けが自動的に生まれるわけではなく、だからこそ本条の協定が用意された
- 協定を結べば業者は安心だと考える人は多いが、本当に重要なのは協定に書かれた中身である。費用負担の方法があいまいなままだと、災害後の精算で「どこまでが協定の範囲内の工事か」が争いになる。協定書の3号(費用負担)と2号(工事内容)の書き方が、業者の資金繰りを左右する
- 住民の目には「復旧が遅いのは役所の怠慢」に見えるが、法律の側から見ると、問題は災害当日ではなく、平時に協定を結んでいたかどうかにある。本条は協定を義務ではなく「締結することができる」としているので、結ぶかどうかは道路管理者に委ねられている。議会や住民説明会で問うべきなのは、当日の対応よりも協定の有無と対象区域である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 道路法22条の2:災害時に民間が行う維持・修繕工事のための事前協定 | 道路法24条:道路管理者以外の者が行う工事の承認 道路法42条:道路管理者の維持・修繕義務 |
| 工事をする者 | 協定を結んだ維持修繕実施者 | 承認を受けた道路管理者以外の者 道路管理者自身 |
| 手続のタイミング | 平時に協定をあらかじめ締結 | 工事ごとに事前に承認を受ける 常に道路を良好な状態に保つ継続的義務 |
| 費用の扱い | 協定で定めた費用負担の方法による | 原則として工事をする者の負担 道路管理者の負担が原則 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では道路の養護は各管理機関が担い、災害時の民間協力は災害防救の枠組みや個別の開口契約で対応するのが一般的で、本条のような道路法上の法定協定は確認できない
韓国も道路管理庁による管理が原則。災害時の民間との事前協定を道路法の条文で定めているかは要検証
ドイツでは道路の建設と維持の責任(Straßenbaulast)が管理主体に帰属し、民間への委託は契約法の枠組みで行われる
米国では連邦補助道路の災害復旧費用を Emergency Relief Program で手当てし、州と民間業者の緊急契約は州法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 豪雨で市道に土砂が流れ込んだ。地元の土木会社の社長であるあなたは、頼まれてもいないのに善意で重機を出し、半日かけて道を開けた。後日、市に費用を請求すると「協定も発注もないので支払えない」と言われる。善意の出動は、事前に取り決めがないと自腹になりかねない
- 協定を結んでいる業者が、協定区域の外にある県道の陥没まで「ついでに」直してしまったら、どうなるか? 協定に書かれた区域と工事内容を超えた部分は、協定の効力が及ばない無承認工事として扱われるおそれがあり、費用負担でもめる原因になる
- 町の建設課に勤めるあなたは、次の台風シーズンまで残り2か月で、町内業者との維持修繕協定の更新期限が迫っていることに気付く。有効期間が切れた状態で災害が起きれば、業者の出動は法的な裏付けを欠く。今週中に更新の決裁を回さなければならない
- 大雪で幹線道路の路面が割れ、物流トラックが立ち往生した。協定業者がすぐに応急の舗装補修に入り、翌日には通れるようになった。この速さは偶然ではなく、平時に結ばれていた一枚の協定によるものである
取るべき行動
被害を受けた側:協定業者として出動した工事費が支払われない場合:1. 協定書の2号(工事内容)、3号(費用負担の方法)と出動記録(日時、写真、重機の稼働時間、指示した人)を照らし合わせる2. 道路管理者からの出動要請を記録した文書やメールを確保する3. 協定に定められた精算手続に従って書面で請求する4. 協定の範囲内かどうかで争いになった場合は、協定に定められた協議条項を使い、それでもまとまらなければ弁護士に相談する
訴えられた側:協定違反や区域外での工事を指摘された場合:1. 協定書の1号(区域)と2号(工事内容)のどこに当たるかを確認する2. 緊急性があり、管理者の指示があった事実を記録で示す3. 協定の5号(違反時の措置)に定められた手続を確認し、一方的な解除や指名停止に対しては弁明の機会を求める4. 区域外の工事であれば、改めて道路法24条の承認を得る手続や、事後の協議を申し入れる
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。協定に基づく費用請求には一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。地方公共団体に対する金銭債権は地方自治法236条により5年とされる点に注意する(最新の改正状況をご確認ください)。協定の有効期間(4号)が切れていないかは別に管理する必要がある
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)道路法等の一部を改正する法律(要検証) 災害時の民間事業者による道路の維持修繕を円滑にするため、維持修繕協定の制度が新設されたとみられる。改正法の番号、施行日、新設か改正かについては人による検証が必要
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