道路法 第31条の2(道路と鉄道との交差部分の管理の方法)
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- 指定区間外の国道、都道府県道又は市町村道と鉄道事業者等の鉄道とが相互に交差している場合においては、当該道路の道路管理者及び当該鉄道事業者等は、次の各号に掲げる交差の方式の区分に応じ、当該各号に定める管理の方法について協議し、これを成立させるよう努めなければならない。ただし、第二号に規定する交差部分について踏切道改良促進法第十三条第一項の規定による指定があつたときは、この限りでない。
- 一立体交差当該立体交差に係る道路及び鉄道施設の維持、修繕(当該修繕を効率的に行うための点検を含む。)その他の管理の方法であつて安全かつ円滑な交通の確保に必要なものとして国土交通省令で定める基準に適合するもの
- 二立体交差以外の交差災害が発生した場合における当該交差部分の管理の方法であつて安全かつ円滑な交通の確保に必要なものとして国土交通省令で定める基準に適合するもの
- 2.道路管理者又は鉄道事業者等の一方が前項の規定による協議を求めたときは、当該協議を求められた者は、正当な理由がある場合を除き、これに応じなければならない。
- 3.国土交通大臣は、道路管理者又は鉄道事業者等の一方が第一項の協議を求めたにもかかわらず他の一方が当該協議に応じず、又は当該協議が調わなかつた場合で、当該協議を求めた者から申立てがあつたときは、前項に規定する正当な理由がある場合に該当すると認める場合を除き、当該協議を求められた者に対し、その協議の開始又は再開を命ずることができる。
- 4.指定区間内の国道と鉄道事業者等の鉄道とが相互に交差している場合においては、国土交通大臣は、当該鉄道事業者等の意見を聴いて、第一項各号に掲げる交差の方式の区分に応じ、当該各号に定める管理の方法を決定するものとする。ただし、国土交通大臣による当該管理の方法の決定前に国土交通大臣と当該鉄道事業者等との間に当該管理の方法について協議が成立したとき、又は同項第二号に規定する交差部分について踏切道改良促進法第十三条第一項の規定による指定があつたときは、この限りでない。
- 5.国土交通大臣は、前項本文の規定による決定をするときは、鉄道の整備及び安全の確保並びに鉄道事業の発達、改善及び調整に特に配慮しなければならない。
この条文の基本情報
道路と鉄道との交差部分の管理の方法とは何ですか?
定義道路と鉄道との交差部分の管理の方法とは、道路法第31条の2に定められた規定で、「指定区間外の国道、都道府県道又は市町村道と鉄道事業者等の鉄道とが相互に交差している場合においては、当該道路の道路管理者及び当該鉄道事業者等は、次の各号に掲げる交…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第31条の2(道路と鉄道との交差部分の管理の方法)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第31条の2の条文原文は「指定区間外の国道、都道府県道又は市町村道と鉄道事業者等の鉄道とが相互に交差している場合においては、当該道路の道路管理者及び当該鉄道事業者等は、次の各号に掲げる交…」で始まります。
- 道路法第31条の2は第二節 道路の構造に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第31条の2の前の条は道路法第31条です。
- 道路法第31条の2の次の条は道路法第32条です。
- 道路法第31条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第31条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第31条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/31_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法31条の2は、道路と鉄道が交差する箇所で、道路管理者と鉄道事業者が立体交差の維持修繕や踏切の災害時管理の方法を協議し取り決めるよう求め、協議拒否には大臣命令を用意する。
Q · 鉄道会社が跨線橋の点検の協議に応じてくれない。自治体に打つ手はある?
ある。応諾義務があり、国交大臣に協議命令を申し立てられる
道路法31条の2第2項により、協議を求められた鉄道事業者等は、正当な理由がある場合を除き協議に応じなければなりません。協議に応じない、または協議が調わない場合、協議を求めた側が申し立てれば、国土交通大臣は相手方に協議の開始または再開を命じることができます(同条3項)。なお、指定区間内の国道では協議ではなく大臣が管理方法を決定し(4項)、踏切道改良促進法13条1項の指定を受けた踏切は本条の対象外です。
解説
地震で電車が踏切の上に止まった。遮断機は下りたまま、救急車は線路の手前で動けない。そのとき、遮断機を上げてよいのは誰か、誰がいつ判断するのか。かつては道路側と鉄道側の間で、それが決まっていないことが珍しくなかった。道路法31条の2は、この空白を埋めるための条文である。道路と鉄道が交差する場所では、道路管理者(その道路を管理する国、都道府県、市町村)と鉄道事業者が「管理の方法」を協議して取り決めるよう努めなければならない。対象は二つある。一つは跨線橋やアンダーパスのような立体交差で、点検や修繕をどちらが、どの手順で行うか。もう一つは踏切で、災害時にどう管理するか。条文は「努める」と書いているが、そこで終わりではない。一方が協議を求めたら、相手は正当な理由がない限り応じなければならない(2項)。応じない、またはまとまらないときは、国土交通大臣が協議の開始や再開を命じることができる(3項)。自治体の担当者が「鉄道会社が話に乗ってこない」と諦めかけているなら、手元にはまだ法的な手段が残っている。
法的な位置づけ
道路法31条の2は、道路と鉄道の交差部分の管理方法に関する協議制度を定める規定である。指定区間外の道路では、道路管理者と鉄道事業者等が立体交差の維持・修繕・点検、または踏切の災害時管理の方法を国土交通省令の基準に沿って協議により定めるよう努め、相手方には応諾義務が課され、国土交通大臣は協議命令を発することができる。
手順
- 1.交差部分の区分と管理者を確認する 対象が立体交差か踏切か、指定区間内の国道か区間外の道路かを道路台帳で確認する。踏切の場合は踏切道改良促進法13条1項の指定の有無も調べる
- 2.省令基準に沿った管理方法の案を作る 国土交通省令の基準に適合する点検・修繕の分担、手順、災害時の踏切開放手順などを案としてまとめる
- 3.日付入り文書で協議を申し入れる 管理方法の案を添付し、返答期限を明記した協議申入書を送付する。以後のやり取りはすべて記録に残す
- 4.不応諾・不調なら国土交通大臣に申し立てる 相手が応じない、または協議が調わない場合、申入れ以降の経緯記録をそろえ、同条3項に基づき国土交通大臣へ協議開始・再開命令を申し立てる
よくある質問 AI による整理
Q1道路法31条の2とは何ですか?
道路と鉄道の交差部分について、道路管理者と鉄道事業者が維持修繕や災害時管理の方法を協議して取り決めるよう定めた条文です。令和3年改正で新設されました。
Q2跨線橋の点検は誰がやるの?
道路橋としての点検は道路管理者の義務(道路法42条)ですが、線路上の作業には鉄道側の協力が不可欠です。その手順や分担を本条の協議で事前に取り決めます。
Q3踏切 地震 開かない 誰が開ける?
災害時に誰がどう踏切を開放するかは、本条または踏切道改良促進法の枠組みで道路管理者と鉄道事業者が事前に取り決める管理方法によって決まります。
Q4鉄道会社は協議を断れる?
正当な理由がない限り断れません(道路法31条の2第2項)。拒み続ければ、相手方の申立てにより国土交通大臣から協議開始命令を受ける可能性があります。
Q5協議命令の申立て先はどこ?
国土交通大臣です(同条3項)。協議を求めた道路管理者または鉄道事業者が、相手方の不応諾や協議不調を示して申し立てます。
Q6指定区間内の国道も協議が必要?
不要です。指定区間内の国道では、国土交通大臣が鉄道事業者等の意見を聴いて管理方法を決定します(同条4項)。ただし事前に協議が成立すればそれによります。
Q7道路法31条の2はいつから?
令和3年(2021年)の踏切道改良促進法等の一部を改正する法律により新設されました。施行日や最新の改正状況はe-Gov法令検索で確認してください。
Q8協議の基準はどこに定められている?
管理方法は「国土交通省令で定める基準」に適合する必要があります。具体的な基準は道路法施行規則等で定められており、最新の規定を確認することが必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1鉄道会社が「検討中」と言ったまま一年経ちます。どうにかできませんか?
道路法31条の2第2項により、協議を求められた側は正当な理由がない限り応じなければなりません。協議が調わない場合は、求めた側の申立てにより、国土交通大臣が協議の開始または再開を命じることができます(同条3項)。実務のポイント:実際に申立てまで進まなくても、申立ての準備をしていると文書で伝えるだけで相手の社内の優先順位が変わることがある。だから最初から記録を残しておくことが大切だ
Q2国道の跨線橋なら全部この協議で決めるんですか?
違います。国土交通大臣が直轄で管理する指定区間内の国道では、協議ではなく、大臣が鉄道事業者の意見を聴いて管理方法を決定します(同条4項)。その際は鉄道の整備や安全の確保に特に配慮しなければなりません(5項)。実務のポイント:同じ国道でも、指定区間外で都道府県などが管理している区間は1項の協議の対象になる。まず道路台帳で管理者を確かめることが出発点になる
Q3踏切の災害時の対応は全部この条文で決まるんですか?
踏切道改良促進法13条1項の指定を受けた踏切は、本条1項ただし書により本条の協議の対象外となり、同法の枠組みで災害時の管理方法が定められます。指定を受けていない踏切が本条の対象です。実務のポイント:自治体の防災計画を作るとき、市内の踏切を指定済みと未指定に分けた一覧を作るだけで、どの踏切がどちらの枠組みにも乗っていないかが見えてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「努めなければならない」と書いてあるので、法的拘束力のない精神論だと読まれがちだ。しかし1項の努力義務と2項の応諾義務は別物である。相手から協議を求められた側は、正当な理由がない限り応じなければならず、拒み続ければ国土交通大臣による協議開始命令の対象になる。拘束力は、協議を求められた瞬間から生じる
- 跨線橋の点検が遅れているのは、どちらの責任かという問いから入る人が多い。だが問いの立て方が違う。本条が求めているのは、責任の所在を事後に争うことではなく、点検や修繕の手順を国土交通省令の基準に沿って事前に取り決めておくことである。取り決めがないことそのものが、本条が解消しようとしているリスクである
- 住民から見れば、踏切は「鉄道会社の設備」にすぎない。しかし法律上は道路と鉄道の交差部分であり、災害時の管理方法は道路管理者と鉄道事業者の双方が協議して取り決める対象になる。苦情を鉄道会社だけに向けていると、交渉相手の半分を見落とすことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 道路法31条の2:交差部分の維持修繕・災害時管理の方法 | 道路法31条:交差の方式(立体交差原則)と費用負担 道路法42条:道路管理者の維持修繕義務一般 |
| 義務の主体 | 道路管理者と鉄道事業者等の双方 | 道路管理者と鉄道事業者等 道路管理者 |
| 義務の性質 | 協議の努力義務+応諾義務+大臣の協議命令 | 交差方式の原則と協議による費用負担 政令の技術的基準に従った維持修繕義務 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも平交道や立体交差の設置・管理は鉄道機関と道路機関の調整事項とされるが、日本の本条のような協議命令の仕組みの有無は要確認
ドイツは鉄道交差法で交差部分の設置・維持の分担と費用負担を体系的に定めており、交差管理を独立の法律で扱う点が特徴
米国は連邦の踏切安全改良プログラムとして資金配分を中心に規律し、管理方法の協議義務という構成はとらない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 震度6弱の揺れの直後、市内の踏切で電車が緊急停止し、遮断機が下りたまま動かない。消防本部から「迂回路まで15分かかる」と無線が入る。災害時の管理方法が取り決められていれば、誰がどの手順で踏切を開放するかは事前に決まっている。決まっていなければ、現場は電話のたらい回しになる
- 築50年の跨線橋の5年に1度の定期点検が回ってきた。市の土木課が近接目視をしたくても、線路の上で作業するには鉄道会社の夜間作業時間の調整と立会いが必要になる。鉄道会社からの返事は「今年度は工程が埋まっている」。もし来年度も同じ返事だったら、市にはどんな手があるのか?
- あなたは地方の鉄道会社の施設部長だ。県から跨線橋の維持管理協定について協議を申し入れる文書が届いた。人手が足りないので後回しにしたい。しかし「人手不足」が2項の正当な理由に当たるかは保証されていない。放置すれば、県が国土交通大臣に申し立てる道が開く
- 協議を申し入れて半年、相手からは何の返答もない。来年度の予算要求の締切まで残り2か月。3項の申立てを今動かすかどうかで、補修工事が1年遅れるかどうかが決まる
取るべき行動
被害を受けた側:(協議を求める道路管理者・鉄道事業者の側)1. 対象の交差部分が立体交差か踏切か、指定区間内の国道か区間外の道路かを確認する。区間内の国道は4項により大臣が管理方法を決める2. 国土交通省令の基準に沿った管理方法の案を添えて、文書で協議を申し入れる3. 返答の期限を明記し、やり取りをすべて記録する4. 応じない、またはまとまらない場合は、記録をそろえて国土交通大臣に3項の申立てを行う
訴えられた側:(協議を求められた側)1. 無視しない。拒む場合は2項の「正当な理由」に当たる具体的な事情(同じ交差部分について既に有効な取決めがあるなど)を文書で示す2. 工程や人員に制約があるなら、拒否ではなく実施時期や方法の対案を出す3. 踏切が踏切道改良促進法13条1項の指定を受けている場合は、本条ではなく同法の枠組みが適用されることを確認する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。ただし本条の協議義務そのものに期限はなく、実務上は道路の定期点検周期(5年に1回)と予算年度が事実上の締切になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)踏切道改良促進法等の一部を改正する法律 道路と鉄道の交差部分について、立体交差の維持修繕と踏切の災害時管理の方法を協議で定める仕組み、応諾義務、大臣の協議命令、指定区間内国道での大臣決定を定める本条を新設した
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:踏切道改良促進法等の一部を改正する法律により新設。立体交差の維持修繕・点検と踏切の災害時管理の方法を協議で定める仕組み、応諾義務、大臣の協議命令、指定区間内国道での大臣決定を規定
- 道路法 第31条道路と鉄道の交差は立体交差が原則
- 道路法 第42条道路の維持修繕義務と技術的基準
- 道路法 第13条指定区間内国道の大臣直轄管理
- 踏切道改良促進法 第13条災害時管理方法を定める踏切の指定、本条の適用除外
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