道路法 第46条(通行の禁止又は制限)
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- 道路管理者は、左の各号の一に掲げる場合においては、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、区間を定めて、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。
- 一道路の破損、欠壊その他の事由に因り交通が危険であると認められる場合
- 二道路に関する工事のためやむを得ないと認められる場合
- 2.道路監理員(第七十一条第四項の規定により道路管理者が命じた道路監理員をいう。)は、前項第一号に掲げる場合において、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは、必要な限度において、一時、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。
- 3.道路管理者は、水底トンネル(水底トンネルに類するトンネルで国土交通省令で定めるものを含む。以下同じ。)の構造を保全し、又は水底トンネルにおける交通の危険を防止するため、政令で定めるところにより、爆発性又は易燃性を有する物件その他の危険物を積載する車両の通行を禁止し、又は制限することができる。
この条文の基本情報
通行の禁止又は制限とは何ですか?
定義通行の禁止又は制限とは、道路法第46条に定められた規定で、「道路管理者は、左の各号の一に掲げる場合においては、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、区間を定めて、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第46条(通行の禁止又は制限)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第46条の条文原文は「道路管理者は、左の各号の一に掲げる場合においては、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、区間を定めて、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。」で始まります。
- 道路法第46条は第四節 道路の保全等に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第46条の前の条は道路法第45条の2です。
- 道路法第46条の次の条は道路法第47条です。
- 道路法第46条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第46条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第46条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/46
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法46条は、道路の破損等で交通が危険な場合や工事でやむを得ない場合に、道路管理者が区間を定めて道路の通行を禁止・制限できると定める。緊急時は道路監理員も一時規制できる。
Q · 大雨のときの国道の通行止めって、誰が決めているの?
多くは道路管理者が道路法46条に基づいて決めます
道路の破損・崩落などで交通が危険な場合や、工事でやむを得ない場合の通行止めは、道路法46条1項に基づき道路管理者(国道なら国土交通省の地方整備局、県道なら都道府県、市道なら市町村)が区間を定めて行います。緊急時は道路監理員が一時的に規制できます。一方、交通の安全・円滑を目的とする規制は道路交通法に基づき公安委員会や警察官が行い、根拠と窓口が異なります。
解説
大雨の夜、国道の入口にコーンが並び「通行止」の看板が立つ。これを警察の判断だと思っている人は多いが、多くの場合、警察ではなく道路管理者(国道なら国土交通省の地方整備局、県道なら県、市道なら市)が道路法46条に基づいて出している。通行止めにできるのは二つの場合に限られる。①道路が壊れたり崩れたりして通るのが危ない場合、②工事でどうしてもやむを得ない場合である。急ぎのときは、現場の道路監理員(道路管理者が任命した巡回担当の職員)がその場で一時的に通行を止めることもできる。さらに東京湾アクアラインのような水底トンネル(海や川の底を通るトンネル)では、ガソリンや高圧ガスを積んだトラックの通行を政令に基づいて禁止できる。ここで押さえておきたい点がある。止める権限は、裏返せば「危ないのに止めなかった責任」でもある。通行止めにすべきだったのに放置して事故が起きれば、国や自治体は国家賠償法2条の賠償責任を問われうる。看板一枚の向こうには、権限と責任の両方が立っているのである
法的な位置づけ
道路法46条は、道路管理者による通行の禁止・制限を定める規定である。道路の構造保全または交通の危険防止を目的とし、道路の破損・欠壊等による交通の危険、または道路工事のやむを得ない必要がある場合に、区間を定めて通行を規制する権限を付与する。あわせて道路監理員による緊急の一時規制と、水底トンネルにおける危険物積載車両の通行規制を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1道路法46条とは何ですか?
道路管理者が、道路の破損等による危険や工事を理由に、区間を定めて通行を禁止・制限できると定めた規定です。水底トンネルの危険物車両規制も含みます。
Q2道路管理者とは誰のことですか?
道路の種類で決まります。直轄国道は国土交通大臣(地方整備局)、補助国道や都道府県道は都道府県、市町村道は市町村が原則として管理者です。
Q3道路監理員とは何ですか?
道路法71条4項に基づき道路管理者が命じた職員です。46条2項により、危険時に緊急の必要があれば必要な限度で一時的に通行を止められます。
Q4アクアラインで危険物を積んだトラックは通れますか?
水底トンネルでは46条3項と政令に基づき、爆発性・易燃性の危険物を積んだ車両の通行が禁止・制限されます。積荷と規制内容を事前確認する必要があります。
Q5事前通行規制区間とは何ですか?
連続雨量など事前に定めた基準を超えると通行止めにする区間です。崩落が起きる前に止める仕組みで、46条1項1号が根拠とされます。
Q6通行止め区間に入ると違法?
道路管理者の通行禁止・制限に違反すると、道路法の罰則の対象になりえます。規制区間内での事故は管理者の責任を問うことも難しくなります。
Q7通行止めが解除されるのはいつ?
危険が解消したと道路管理者が判断した時点です。事前通行規制では、降雨終了後の点検で安全を確認してから解除されるのが一般的です。
Q8道路の穴で事故にあったら誰に請求できる?
道路の設置・管理に瑕疵があれば、国家賠償法2条により道路管理者である国や自治体に損害賠償を請求できる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1通行止めのゲート、歩いてなら通り抜けてもいいんですか?
46条1項の規制は「道路の通行」を対象としていて、車両に限定されていない。規制の内容によっては歩行者も対象になり、違反は道路法の罰則の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:規制区間内で負傷しても、管理者の瑕疵を主張するのはまず難しい。ゲートは法的な責任の境界線でもある
Q2家の前の道路工事で何か月も通行止め。補償ってもらえないんですか?
工事のためにやむを得ない規制(46条1項2号)による営業上の損失を一般的に補償する規定は、道路法にはない。道路の新設・改築によって通路などの工事が必要になった場合の費用補償(70条)は別の制度である。実務のポイント:お金での補償は難しくても、着工前なら工期の短縮や夜間施工などの調整は通りやすい。動くタイミングがすべてである
Q3大雨のたびに通行止めになる道、どうやって決めてるんですか?
多くは「事前通行規制区間」として、連続雨量などの基準をあらかじめ定め、基準を超えたら46条1項1号に基づいて通行を止めている。崩落が起きる前に止める仕組みである。実務のポイント:基準値は区間ごとに道路管理者が公表していることが多い。物流や通勤のルートを組むときは、管理者のサイトで基準と過去の規制実績を確認しておくと、雨の日の遅延を予測できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「通行止めは警察が決めるもの」と思われがちだが、法的な根拠は二つ並んでいる。道路そのものの危険や工事を理由にする規制は道路管理者が道路法46条で行い、交通の安全や円滑を理由にする規制は公安委員会や警察が道路交通法で行う。根拠が違えば、苦情や相談の窓口も、事後に争う相手も変わる
- 通行止めのゲートは「道路側の都合」にすぎず、自己判断で抜けても大事にはならないと考える人がいる。しかし実際には、規制に違反すること自体が罰則の対象になりうるうえ、規制区間内で事故に遭えば、管理者の責任を問う道はほぼ閉ざされる。ゲートを越えた瞬間、守られる側から自己責任の側へ移ることになる
- 「通行止めにすれば管理者は責任を免れる」という見方は半分しか正しくない。逆に、危険があるのに通行止めにしなかった場合が問題になる。高知落石事件(最判昭和45.8.20)は、予算不足を理由に防護措置をとらなかったことを免責理由として認めなかった。46条の権限は、使わなかったときにこそ重みを持つ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の主体 | 道路法46条:道路管理者(緊急時は道路監理員) | 道路法47条:道路管理者(車両の重量・寸法等の制限) 道路交通法4条:都道府県公安委員会 |
| 規制の目的 | 道路構造の保全・交通の危険防止(破損・工事・水底トンネル) | 道路構造の保全(重量・高さ等が基準を超える車両) 交通の安全と円滑・道路交通公害の防止 |
| 対象 | 区間を定めた道路の通行全般/危険物積載車両 | 一般的制限値を超える車両 歩行者・車両等の交通全般 |
| 相談・争う相手 | 国・都道府県・市町村の道路担当部署 | 道路管理者(特殊車両通行許可の窓口) 公安委員会・警察 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも道路の主管機関が損壊や工事を理由に通行を管制し、交通安全目的の規制は道路交通管理処罰条例等の警察系法令が担う二元構造である
韓国の道路法も道路管理庁による通行の禁止・制限を定め、道路交通法上の警察規制と区別される点で日本と類似する
ドイツでは工事現場の交通規制について道路建設官庁にも権限を認めつつ、道路交通官庁の規制権限と一つの条文で整理している
米国は危険物輸送のルート指定を連邦規則で定め、州や自治体がトンネル等での危険物通行制限を設ける仕組みである
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 連続雨量が基準値を超え、山間部の国道が事前通行規制(雨量が一定を超えると自動的に通行止めにする区間)で閉鎖された。迂回路は片道90分。土砂は見えないが、ゲートの脇を抜けて走れば罰則の対象になりうるうえ、事故が起きても自己責任の色が濃くなる
- タンクローリーの運転手が、配送先への最短ルートとしてアクアラインを選ぼうとした。どうなる? 危険物を積んだ車両は、46条3項と政令に基づく規制で通れない。ルートを組んだ配車担当者のミスが、会社全体のコンプライアンス問題に発展する
- 店の前の市道が下水道工事で3か月の全面通行止め。売上が半分に落ちた。46条1項2号の「工事のためやむを得ない」規制は適法であることが多く、営業損失を補償する一般規定は道路法にはない。それでも工期・迂回案内・時間帯を交渉する余地は残っている
- 落石注意の看板だけ立てて通行止めにしなかった県道で、走行中の車が直撃を受けた。遺族が問うのは運転手の過失ではなく、道路管理の瑕疵(安全性の欠陥)である
- 台風通過後、パトロール中の道路監理員が路肩の崩落を見つけ、その場でバリケードを置いた。正式な告示はまだない。あと数時間で通勤ラッシュが始まる。現場の職員による一時規制が、法律上きちんと認められた権限であることを知る人は少ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 路面の穴や崩落、落石で被害を受けたら、その場で現場写真・位置・時刻を記録し、看板や規制の有無も撮影する2. 道路の種類(国道・県道・市道)を調べて管理者を特定する3. 規制がなかった、または不十分だった事情を整理し、国家賠償法2条に基づく請求を検討する4. 工事規制で営業被害を受けている場合は、着工前・工事中を問わず管理者へ書面で工法や時間帯の配慮を求め、記録を残す
訴えられた側:1. 規制区間への進入で違反を指摘されたら、規制の標識・告示がきちんとあったか、区間が明確だったかを確認する2. 危険物運搬の場合は、積荷が政令上の規制対象に当たるかを運行記録と照合する3. 会社として配車ルートのチェック体制を整え、再発防止策を示す4. 罰則が問題になりそうなら早めに弁護士へ相談する(罰則の内容は最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):国家賠償請求は損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、国家賠償法4条による民法724条・724条の2の適用)。通行禁止そのものを争う場合、処分性を前提にすれば審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。ただし通行規制に処分性があるかどうかは実務上、解釈が分かれている
学説
通説:46条の通行禁止・制限は道路管理権に基づく規制であり、交通警察権に基づく道路交通法上の規制とは目的と主体を異にする。両者は併存し、同一区間に重ねて規制がかかることもある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:現行道路法の制定により、道路管理者による通行の禁止・制限の規定として設けられた。
- 道路法 第47条車両の重量・寸法による通行制限
- 道路法 第71条監督処分と道路監理員の任命根拠
- 道路法 第45条通行規制を示す道路標識の設置
- 道路交通法 第4条公安委員会による交通安全目的の規制
- 道路交通法 第6条警察官による一時的な通行禁止
- 国家賠償法 第2条規制を怠った管理瑕疵の賠償責任
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