実施機関は、厚生年金保険原簿に前条第三項の規定により被保険者期間であつたものとみなされた期間(以下「離婚時みなし被保険者期間」という。)を有する者の氏名、離婚時みなし被保険者期間、離婚時みなし被保険者期間に係る標準報酬その他主務省令で定める事項を記録しなければならない。
要点厚生年金保険法78条の7は、実施機関に離婚時みなし被保険者期間と標準報酬を厚生年金保険原簿へ記録する義務を課す。分割は合意書ではなく原簿記録で年金額に反映される。
Q · 離婚のとき年金分割の合意書があれば、それで年金は増えるんですか?
増えません。原簿に記録されて初めて反映されます
厚生年金保険法78条の7により、実施機関(日本年金機構または各共済組合等)は、離婚時みなし被保険者期間を有する者の氏名・当該期間・その期間に係る標準報酬などを厚生年金保険原簿に記録しなければなりません。合意書や調停調書は請求の根拠にすぎず、標準報酬改定請求(同法78条の2、離婚等をした日の翌日から2年)を経て原簿へ記録された時点で、初めて年金額の計算に反映されます。記録内容は標準報酬改定通知書で確認でき、事実と異なる場合は同法28条の2の訂正請求ができます。
離婚の協議で年金分割に合意し、調停調書や公正証書まで手元にある。だがその紙だけでは、あなたの年金は一円も増えていない。分割が現実になるのは、実施機関(日本年金機構または各共済組合)が厚生年金保険原簿に、あなたの氏名と「離婚時みなし被保険者期間」、そしてその期間に係る標準報酬を書き込んだ瞬間である。本条はその記録を国の義務として定めた条文だ。押さえるべきは二点。第一に、原簿に移った記録は生涯あなたのものになり、元配偶者が再婚しても死亡しても戻らない。第二に、離婚時みなし被保険者期間は年金額の計算には効くが、受給資格期間(原則10年)には算入されない。分割で得た記録が「年金をもらえる資格」まで作ってくれるわけではない。そして原簿に何がどう載ったかを確認し、誤っていれば訂正を請求する権利があなたにはある(厚生年金保険法28条の2)。
厚生年金保険法78条の7は、離婚時の年金分割に伴う記録義務を定める規定である。実施機関は、同法78条の6第3項により被保険者期間であったものとみなされた期間(離婚時みなし被保険者期間)を有する者の氏名、当該期間、当該期間に係る標準報酬その他主務省令で定める事項を、厚生年金保険原簿に記録しなければならない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
年金分割により、分割を受けた側が厚生年金の被保険者であったものとみなされる期間です。厚生年金保険法78条の6第3項で発生し、78条の7により原簿へ記録されます。
標準報酬改定請求は離婚等をした日の翌日から2年です(78条の2)。2年を過ぎると合意書や調停調書があっても原簿に記録されず、年金額は変わりません。
実施機関が管理する厚生年金の記録台帳です。被保険者期間や標準報酬が記録され、将来の年金額計算の唯一の根拠になります。離婚時みなし被保険者期間もここに載ります。
標準報酬改定請求の受理後、実施機関の処理が終わった時点で郵送されます。原簿にどの期間・どの標準報酬が記録されたかを確認できる唯一の書面なので必ず保管してください。
できます。厚生年金保険法28条の2の訂正請求により、原簿の記録が事実でないと考える場合に訂正を求められます。請求できる年齢や期間の制限はありません。
できます。2015年10月の被用者年金一元化で共済年金は厚生年金に統合され、共済組合等も実施機関として78条の7の記録義務を負っています。
できません。離婚時みなし被保険者期間は年金額の計算には反映されますが、受給資格期間(原則10年)には算入されません。自身の加入歴が別途必要です。
原簿に記録された離婚時みなし被保険者期間は本人の記録として確定し、元配偶者の再婚や死亡では増減しません。取消しではなく28条の2の訂正請求が争い方になります。
もらえるのは夫の年金額の半分ではなく、婚姻期間中の厚生年金の標準報酬記録が最大2分の1まであなたの原簿へ移るという話である(78条の6、78条の7)。国民年金の基礎年金部分は分割されない。業界裏話ヒント:移った離婚時みなし被保険者期間は年金額の計算には効くが、受給資格期間(原則10年)には算入されない。自分の加入歴が足りないままだと、記録はあるのに受け取れない事態が起こりうる。
消えない。原簿に記録された離婚時みなし被保険者期間はあなた自身の記録として残り、元配偶者の死亡でも再婚でも減らない(78条の7)。逆に、離婚している以上、元配偶者の死亡による遺族厚生年金は原則として受けられない。業界裏話ヒント:相手が高齢・病気がちなケースほど、分割請求を先に片づける実益がある。請求前に相手が死亡した場合の可否と手続は個別性が高いので、死亡日を伝えて年金事務所に直接確認するのが最短だ。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 78条の7:実施機関の原簿記録義務 | — |
| 動く主体 | 実施機関(日本年金機構・共済組合等) | — |
| 期限 | 請求に基づく処理として記録(当事者側の期限規定なし) | — |
| 生じる効果 | 離婚時みなし被保険者期間と標準報酬が原簿に確定 | — |
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