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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

厚生年金保険法 第68条

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  1. 配偶者以外の者に対する遺族厚生年金の受給権者が二人以上である場合において、受給権者のうち一人以上の者の所在が一年以上明らかでないときは、その者に対する遺族厚生年金は、他の受給権者の申請によつて、その所在が明らかでなくなつた時にさかのぼつて、その支給を停止する。
  2. 2.前項の規定によつて遺族厚生年金の支給を停止された者は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。
  3. 3.第六十一条第一項の規定は、第一項の規定により遺族厚生年金の支給が停止され、又は前項の規定によりその停止が解除された場合に準用する。この場合において、同条第一項中「増減を生じた月」とあるのは、「支給が停止され、又はその停止が解除された月」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第68条は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第68条の条文原文は「配偶者以外の者に対する遺族厚生年金の受給権者が二人以上である場合において、受給権者のうち一人以上の者の所在が一年以上明らかでないときは、その者に対する遺族厚生年…」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第68条は第四節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第68条の前の条は厚生年金保険法第67条です。
  7. 厚生年金保険法第68条の次の条は厚生年金保険法第69〜72条です。
  8. 厚生年金保険法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第68条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/68

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法68条は、配偶者以外の遺族厚生年金の受給権者が二人以上いる場合、一人の所在が一年以上不明なら他の受給権者の申請で遡及して支給を停止できると定める。

Q · 行方不明の親族が受けている遺族厚生年金は、こちらの申請だけで止められますか?

所在不明が一年以上なら、他の受給権者の申請で止められます

厚生年金保険法68条により、配偶者以外の遺族厚生年金の受給権者が二人以上いる場合、そのうち一人以上の所在が一年以上明らかでないときは、他の受給権者の申請によって、所在が明らかでなくなった時にさかのぼって支給が停止されます。家庭裁判所の失踪宣告は不要です。停止は失権(63条)ではなく、停止された本人は2項によりいつでも解除を申請できます。停止・解除に伴う残る受給権者の年金額は、3項が準用する61条1項により改定されます。

解説

遺族厚生年金は、配偶者以外の遺族(子、父母、孫、祖父母)が同順位で二人以上いるとき、その人数で分けて支払われる。ここで一人が音信不通になると、誰も触れられない年金が毎月流れ続ける。厚生年金保険法68条は、この膠着を解く鍵を残る受給権者の手に置いた。所在が一年以上明らかでなければ、他の受給権者の申請だけで、所在が分からなくなった時点にさかのぼって支給を止められる。家庭裁判所も失踪宣告も要らない。そして3項が61条1項を準用するため、止まった分は宙に浮くのではなく、残るあなたたちの年金額の改定に連動する。さらに2項が効いている。止められた本人はいつでも解除を申請できる。つまりこれは処刑ではなく一時停止であり、あなたの申請は取り返しのつくものだ。

法的な位置づけ

厚生年金保険法68条は、配偶者以外の者に対する遺族厚生年金について、受給権者が二人以上ある場合における所在不明を理由とする支給停止を定める規定である。所在不明が一年以上継続したとき、他の受給権者の申請により所在不明時にさかのぼって支給が停止され、停止された者の解除申請および受給権者数に応じた額の改定は61条1項の準用による。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.所在が分からなくなった時点を書面で固める 遡及の起点になるのは「所在が明らかでなくなった時」である。最後の連絡記録、返送された郵便物、住民票の職権消除の日付、行方不明者届の受理日などを集め、いつから所在不明かを客観的に示せる状態にする
  2. 2.施設・自治体へ照会し「親族が知らない」以上の裏づけを取る 実施機関にとって所在不明は認定事項であり、親族が連絡を取れないというだけでは足りない。高齢者や要介護者の場合は入所先施設、担当ケアマネジャー、市区町村の福祉窓口へ照会し、行政側でも所在を把握していないことを確認する
  3. 3.一年の経過を確認して支給停止を申請する 所在不明が一年に達したことを確認したうえで、他の受給権者が日本年金機構(年金事務所)へ所在不明による支給停止を申請する。申請自体に期限はないが、給付の五年時効(92条1項)が走るため、迷っている期間がそのまま回収不能額に変わる
  4. 4.遺族基礎年金側(国民年金法41条の2・42条)も同時に確認 同一人の所在不明は、二階部分の遺族厚生年金だけでなく一階部分の遺族基礎年金でも停止の対象になりうる。厚生年金側の申請と同じ資料で足りることが多いため、窓口で両方の対象可否を同時に確認する
  5. 5.額改定の反映を確認し、記録を保管する 停止が決定すると、3項が準用する61条1項により、支給が停止された月の翌月から残る受給権者の額が改定される。改定通知書の内容と入金額を照合し、あわせて将来の解除申請に備えて申請書類の写しを保管する

よくある質問 AI による整理

Q1年金の所在不明による支給停止は何年から申請できますか?

所在が明らかでなくなった時から一年が経過していることが要件です(厚生年金保険法68条1項)。生死不明であることまでは求められず、所在が分からない状態が一年続けば申請できます。

Q2所在不明の支給停止はどこに申請しますか?

実施機関である日本年金機構(年金事務所)の窓口に、他の受給権者が申請します。共済加入歴がある場合は当該共済組合が実施機関になることがあります。

Q3所在不明の支給停止申請に必要な書類は?

所在不明の事実を裏づける資料が中心です。住民票(職権消除の記載を含む)、返送された郵便物、最後の連絡記録、警察への行方不明者届の受理番号などを添えて申請します。

Q4支給停止はいつまでさかのぼりますか?

所在が明らかでなくなった時までさかのぼります(68条1項)。ただし保険給付を受ける権利は五年で時効消滅するため(92条1項)、遡及改定で実際に受け取れる額は実質五年が上限です。

Q5止められた年金は解除してもらえますか?

できます。68条2項により、停止された本人はいつでも解除を申請できます。期限の定めはなく、解除後は3項が準用する61条1項により、解除された月の翌月から額が改定されます。

Q6遺族基礎年金も同時に停止できますか?

遺族基礎年金には国民年金法41条の2・42条に別の所在不明停止規定があります。二階建て年金のため、厚生年金側だけ手続して基礎年金側を放置している例が少なくありません。

Q7家庭裁判所の失踪宣告は必要ですか?

不要です。失踪宣告は民法30条により原則七年を要しますが、68条の支給停止は一年の所在不明と申請だけで足ります。裁判所を経由しない行政手続です。

Q8支給停止の決定に納得できないときは?

実施機関の処分に不服がある場合は、社会保険審査官への審査請求という不服申立ての道があります。停止された本人は、これとは別に68条2項の解除申請も選べます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1何年も音信不通なだけで、生きてるか死んでるかも分からない弟の年金を止めていいものですか?

止められる。68条1項が求めるのは死亡の証明ではなく、所在が一年以上明らかでないことだけである。生死不明の家族の財産を動かすには民法30条の失踪宣告(原則七年)が要るが、年金の停止はそれを待たない。2項でいつでも解除できる。実務のポイント:年金事務所の窓口はこれを関係を壊す手続ではなく暫定処理として扱う。迷って五年を超えた分は時効(92条)で戻らないため、実務家は先に申請を勧める

Q2申請したら、止まった分のお金は誰のものになるんですか?

宙に浮くのではなく、残る受給権者の年金額に反映される。3項が61条1項を準用し、支給が停止された月の翌月から、残る受給権者の数に応じて額が改定されるためである。申請は他人の年金を消す行為ではなく、配分を実態に合わせる行為に近い。実務のポイント:ここを誤解して、自分の取り分は変わらないのに親族と揉めるだけだと考え申請を見送る人が多い。改定が連動することを知っているかどうかで、動く速さが変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 行方不明の家族の年金をどうやって解約するか、と考えている時点で問いが誤っている。68条は解約でも失権でもなく、可逆的な一時停止である。失権事由は63条に別に定められており、所在不明はそこに入っていない。止めることと、権利を消すことは、法律上まったく別の操作である
  • 一年で申請できることは知っていても、遡及分がどこまで戻るかまで知っている人は少ない。停止の効力は所在不明時にさかのぼるが、保険給付を受ける権利は五年で時効消滅する(厚生年金保険法92条1項)。放置した年数がそのまま、二度と回収できない金額に変換されていく
  • あなたから見れば単に連絡が取れないだけだが、実施機関から見れば所在不明は認定事項である。年金機構が現況届や住民票で把握していれば、あなたが知らなくても所在不明にはならない。この落差を知らずに申請すると、要件不充足で返される
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる遺族68条:配偶者以外の受給権者(父母・孫・祖父母など)が二人以上いる場合67条:配偶者又は子に対する遺族厚生年金
63条:遺族厚生年金の受給権者全般
発動要件所在が一年以上明らかでない+他の受給権者の申請所在が一年以上明らかでない+他の者の申請
死亡・婚姻・養子縁組・一定年齢到達など法定の失権事由の発生
権利への効果支給の停止のみ。受給権は存続し、所在不明時にさかのぼる支給の停止のみ。受給権は存続する
受給権そのものが消滅(失権)し、復活しない
元に戻せるか2項により本人がいつでも解除を申請でき、可逆同様に解除の申請が可能で、可逆
不可逆。解除という概念がない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例第63条〜第65条(遺族年金と同順位受益人の分割)

台湾も同順位の遺族が複数いる場合の分割受給を定めるが、所在不明を理由に一人分だけを遡及停止する明文の仕組みは置かれていない。実務は受益人の請求主義に依存する

韓国
대한민국 국민연금법 제75조・제76조

韓国も遺族年金について失権事由と支給停止を条文上区別しており、日本の63条・68条の対比構造に近い設計になっている

ドイツ
SGB VI §§ 46 ff.(Hinterbliebenenrenten)/Verschollenheitsgesetz

ドイツは遺族年金の受給者が失踪した場合、社会保険法内の停止規定よりも失踪法による死亡推定を経由する構成が中心で、日本のような一年基準の行政的停止とは経路が異なる

アメリカ
Social Security Act § 202(42 U.S.C. § 402)

米国は受給者の所在が確認できない場合に SSA が支払を保留する運用を持つが、他の受給者の申請によって遡及停止し残る受給者へ配分を振り替えるという日本型の設計ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 独身の息子を亡くし、遺族厚生年金を両親二人で受けている。離婚して十数年会っていない元配偶者側の受給分が、連絡不能のまま毎月動いている。もしこのまま五年を超えたら、どうなる? 遡及して停止できても、五年より前の分は時効で消える。数え始める日が遅れるほど、戻る金額は減っていく
  • 連絡を絶っていた側にも、この条文は届く。ある日、自分の年金が止まっていることに気付く。2項に基づく解除申請一枚で、あなたはそれを元に戻せる
  • 祖父母二人が孫の死亡により遺族厚生年金を受けていたが、片方が認知症で施設を転々とし、家族も所在を把握していない。この場合、実施機関は住民票や現況の確認を踏まえて所在不明を認定する。親族が知らないというだけでは足りず、施設や自治体への照会が申請前の実務上の第一歩になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 所在が分からなくなった時点を書面で固める(最後の連絡記録、返送された郵便、住民票の職権消除)。ここが遡及の起点になる2. 一年の経過を確認したら日本年金機構へ所在不明による支給停止を申請する3. 同時に遺族基礎年金側(国民年金法41条の2、42条)も対象か確認する4. 五年時効(92条)があるため、迷っている期間そのものが目減りになる

訴えられた側:1. 支給が止まっていると気付いたら2項の解除申請を出す。期限はなく、いつでも可能2. 解除後の額の改定は3項が準用する61条1項により、解除が解かれた月の翌月から3. DV や虐待から避難して住所を秘匿している場合は、実施機関にその取扱いを申し出ておくことが、そもそも所在不明と認定されない防御になる4. 停止は失権(63条)ではなく、権利そのものは消えていない

時効(請求できる期限):申請自体に期限はないが、要件として所在が明らかでなくなった時から一年の経過が必要(1項)。停止の効力は所在不明時にさかのぼるものの、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から五年で時効消滅する(厚生年金保険法92条1項)ため、遡及して増額改定される分も実質的に五年が上限となる。解除申請(2項)に期限はない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

条文構造からの通説的理解:68条の支給停止は失権事由を定める63条とは体系上別個の制度であり、受給権を消滅させない可逆的処分と解される。2項が期限のない解除申請を認め、3項が61条1項を準用して額改定を停止・解除の月の翌月からとする構造が、この理解を裏づける。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 改正:厚生年金保険法の全部改正(昭和29年法律第115号)。労働者年金保険法(1941年)から改称された旧法を全面的に再編し、遺族給付の受給権者が複数となる場合の調整規定群が現行の体系に整えられた

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厚生年金保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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