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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第92条(時効)

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  1. 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したとき、保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したとき、当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利は、当該日の属する月の翌月以後に到来する当該保険給付の支給に係る第三十六条第三項本文に規定する支払期月の翌月の初日から五年を経過したとき、保険給付の返還を受ける権利は、これを行使することができる時から五年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
  2. 2.保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、若しくはその還付を受ける権利又は保険給付の返還を受ける権利の時効については、その援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。
  3. 3.年金たる保険給付を受ける権利の時効は、当該年金たる保険給付がその全額につき支給を停止されている間は、進行しない。
  4. 4.保険料その他この法律の規定による徴収金の納入の告知又は第八十六条第一項の規定による督促は、時効の更新の効力を有する。
  5. 5.第一項に規定する保険給付を受ける権利又は当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利については、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第三十一条の規定を適用しない。

この条文の基本情報

時効とは何ですか?

定義時効とは、厚生年金保険法第92条に定められた規定で、「保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したとき、保険給付を受ける権利は、その支…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第92条(時効)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第92条の条文原文は「保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したとき、保険給付を受ける権利は、その支…」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第92条は第七章に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第92条の前の条は厚生年金保険法第91条の3です。
  7. 厚生年金保険法第92条の次の条は厚生年金保険法第93条です。
  8. 厚生年金保険法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第92条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/92

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法92条は、保険料等の徴収権を2年、保険給付を受ける権利を支給事由発生日から5年で時効消滅させる。ただし給付の時効は国の援用がなければ完成しない。

Q · 年金をもらい忘れて5年経ったら、そのお金はもう消えているんですか?

5年で時効だが、国が援用しなければ消えない

厚生年金保険法92条1項により、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年、保険料その他の徴収金の徴収権は行使できる時から2年で時効消滅します。ただし5項が会計法31条の適用を外しているため、年金給付の時効は国が援用して初めて完成します。年金記録の訂正に起因する増額分は時効特例法により5年より前の分も支払われるため、窓口で時効と言われても、まず請求書を提出して判断を仰ぐ実益があります。

解説

年金は、請求しなければ1円も振り込まれない。ここまでは知っている人も多い。だが92条が仕込んでいる数字の非対称に気付いている人は少ない。あなたが受け取れるはずの年金は、支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅する。ところが、会社があなたの保険料を納めていなかったとき、国が事業主から取り立てられるのは2年分だけ。取り立てが打ち切られた期間は、原則としてあなたの加入記録に残らない。そして5項が効いてくる。国の金銭債権に一律の時効を課す会計法31条を、年金給付には適用しないと明記した。つまり年金給付の時効は、国が援用して初めて完成する。援用しなければ、5年より前の分も支払える。実際、記録訂正が原因のケースでは援用しない取扱いが用意されている。窓口の「5年で時効です」で引き下がるかどうかで、手にする額が数百万円変わる。

法的な位置づけ

厚生年金保険法92条は、同法上の権利の消滅時効を定める規定である。保険料その他の徴収金の徴収権および還付請求権は行使できる時から2年、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年、支払期月ごとに支払われる年金の各回分は当該支払期月の翌月初日から5年で消滅する。徴収金側の時効は援用不要かつ放棄不可であり、給付側には会計法31条の適用が排除される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分がどの時効に乗っているかを特定する 裁定請求権(支給事由発生日から5年)、未支給年金(37条)、裁定済み年金の各回分(支払期月の翌月初日から5年)、徴収金(2年)のどれかを先に特定する。特定できるまで残り時間は計算できない
  2. 2.5年を過ぎていても年金請求書を提出する 5項が会計法31条の適用を外している以上、給付の時効は国の援用で初めて完成する。請求しなければ援用の有無を判断する場面すら生じないため、期間経過後でも請求書は出す
  3. 3.記録訂正に起因する増額分であることを書面で主張する 不支給決定が出た後ではなく、請求の段階で「年金記録の訂正に起因する増額分に当たらないか」を書面で明示する。年金時効特例法の適用があれば5年より前の分も支払われる
  4. 4.事業主の未納期間は給与明細で記録回復を請求する 徴収権が2年で時効消滅していても、給与から保険料が控除されていた事実を証明できれば被保険者期間として回復されうる。請求先は地方厚生局(年金記録訂正請求)
  5. 5.不支給決定には3か月以内に審査請求する 決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求する。起算点の解釈、全額支給停止期間の不進行(3項)、督促による更新(4項)は争点になりうる

よくある質問 AI による整理

Q1厚生年金の時効は何年ですか?

権利ごとに違います。徴収金の徴収権と還付請求権は2年、保険給付を受ける権利は支給事由発生日から5年、保険給付の返還請求権は5年です(92条1項)。

Q2未支給年金の請求期限はいつまでですか?

未支給の保険給付(37条)を受ける権利も92条1項の5年時効に乗ります。死亡日の翌日ではなく、支給すべき事由が生じた日から起算されるため、相続手続と並行して早期に請求すべきです。

Q3年金の時効の起算日はいつですか?

裁定請求権は支給すべき事由が生じた日、裁定済み年金の各回分は当該支払期月の翌月初日から起算します(92条1項、36条3項)。徴収金は行使できる時からです。

Q4会社が納めていない厚生年金保険料に時効はありますか?

あります。国が事業主から徴収できる権利は行使できる時から2年で時効消滅します(92条1項)。この時効は援用不要かつ放棄不可のため、完成後は任意納付を求めることもできません。

Q5督促状が届いたら保険料の時効はどうなりますか?

リセットされます。納入の告知または86条1項の督促には時効の更新の効力があり(92条4項)、2年の時計はゼロから再スタートします。放置して2年待つ戦略は成立しません。

Q6年金時効特例法とは何ですか?

年金記録の訂正に伴う増額分について、5年の時効で消える部分も支払う特例法です。正式名は「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」です。

Q7年金の不支給決定に納得できない場合はどうしますか?

決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求します。時効を理由とする不支給でも、記録訂正の有無や起算点の争いは不服申立てで主張できます。

Q8受け取りすぎた年金の返還にも時効はありますか?

あります。保険給付の返還を受ける権利は行使できる時から5年です(92条1項)。この返還請求権の時効も援用不要・放棄不可の扱いです(92条2項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q15年以上前にもらい忘れた年金は、もう絶対に戻ってこないんですか?

条文上は5年で時効ですが(92条1項)、5項が会計法31条の適用を外しているため、給付の時効は国が援用して初めて成立します。年金記録の訂正に起因する増額分は、年金時効特例法により5年より前の分も支払われます。実務のポイント:窓口の「5年で時効です」は一般論の説明であって、記録訂正が絡むかどうかは別に判断される。特例の対象に当たらないか確認してほしいと具体的に言えるかで、戻る額が変わる

Q2会社が厚生年金を納めていませんでした。2年で時効なら泣き寝入りですか?

国が事業主から保険料を徴収できるのは2年(92条1項)ですが、あなたの年金記録は別の話です。給与から保険料が控除されていた事実が確認できれば、特例法により2年より前の期間も被保険者期間として年金額に反映されます。実務のポイント:決め手は給与明細と源泉徴収票。会社が消滅していても手元の紙1枚が記録回復の証拠になる。記録訂正の請求窓口は地方厚生局

Q3在職中で年金が全額止まっています。この間に5年経ったら消えますか?

消えません。3項が、年金たる保険給付が全額支給を停止されている間は時効が進行しないと定めています。在職老齢年金で全額停止されている期間はカウントされず、停止が解けてから改めて時計が動きます。実務のポイント:効くのは「全額」停止の場合だけという点に注意。一部停止で1円でも支払われている月は時効が進む。全額か一部かで扱いが正反対になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「年金の時効は何年か」という問いの立て方そのものが誤っている。92条1項の中だけで、徴収金は行使できる時から2年、保険給付は支給すべき事由が生じた日から5年、裁定済み年金の各回分は当該支払期月の翌月初日から5年と、権利ごとに長さも起算点も違う。自分が主張しているのがどの権利かを特定しない限り、残り時間は一秒も計算できない
  • 時効で消えるのは「もらい損ねたお金」だと理解している人は多いが、その深刻度は想定より一段深い。事業主が届出も納付もしていなかった期間は、徴収権が2年で切れた後、原則として被保険者期間として積み上がらない。失うのは目先の数十万円ではなく、20年30年にわたって毎月続く受給額の目減りである
  • 窓口で「5年経過しているので時効です」と告げられれば終わりだと感じるだろうが、条文から見た構図は違う。5項が会計法31条の適用を外したことで、年金給付の時効は国が援用して初めて完成する。一方、保険料や返還金の時効は2項により援用不要で放棄も不可。同じ条文の中に、争える時効と一切争えない時効が同居している
比較の観点この条文ほかの条文
規律する権利92条:時効そのもの(徴収権2年 / 給付5年 / 返還5年)86条:保険料の督促と滞納処分
37条:未支給の保険給付を請求できる遺族の範囲
時効との関係期間・起算点・援用の要否を定める本体規定督促が時効の更新事由となる(92条4項が参照)
請求権自体が92条1項の5年時効に乗る
援用の要否徴収金・返還金は援用不要かつ放棄不可(2項)、給付は援用が必要(5項)督促は行政処分として行われ、時効を一律に更新
給付側のため、国の援用がなければ時効は完成しない
実務上の急所どの権利かを特定しないと残り時間が計算できない督促状の送付記録を洗えば時効主張が崩れることがある
四十九日と相続手続で放置すると5年で消える

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例第30条、行政程序法第131条

台湾も保険給付請求権に5年の消滅時効を置く点で日本と近い。ただし援用の要否を条文で切り分ける構造はなく、公法上請求権の一般規律に委ねられている

韓国
대한민국 국민연금법 제115조

韓国は徴収権3年・給付を受ける権利5年という配分で、徴収側を短くする発想は日本と同型。ただし日本のような会計法排除規定は置かれていない

ドイツ
SGB I § 45、SGB IV § 25

ドイツは社会給付請求権も保険料請求権も原則4年で揃えたうえ、故意の保険料不納付には30年の長期時効を課す。事業主の悪質性で期間を伸ばす点が日本の一律2年と対照的

アメリカ
Social Security Act § 202(j)(42 U.S.C. § 402(j))

米国は時効ではなく「遡及支給の上限」で処理し、老齢給付の遡及は原則12か月に限定される。日本の5年より遥かに短く、請求の遅れが直ちに損失になる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、亡くなった親が受け取るはずだった最後の数か月分の年金を、まだ請求していないとしたら? 未支給の保険給付(厚生年金保険法37条)を受ける権利も92条1項の5年時効に乗っている。四十九日と相続手続に追われて放置した書類が、5年目のある日、静かに権利ごと消える
  • 従業員から社会保険の未加入を突きつけられた事業主。年金事務所が遡って徴収できる保険料は原則2年分にとどまる。だが従業員の年金記録のほうは、給与明細が残っていれば2年より前も回復されうる
  • うつ病で長く働けず、障害認定日から7年経ってようやく障害厚生年金の遡及請求に踏み切った。認定は下りたのに、振り込まれたのは直近5年分だけ。認定日から2年分、金額にして百万円単位が時効で落ちている。請求を1年早く出していれば消えなかった金だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 権利の種類を特定する。裁定請求権(支給事由発生日から5年)か、未支給年金(37条)か、裁定済み年金の各回分(支払期月の翌月初日から5年)かで残り時間が違う2. 5年を過ぎていても請求書は出す。5項が会計法31条を外した結果、給付の時効は国の援用で初めて完成し、記録訂正起因なら年金時効特例法で5年超も支払われうる3. 給与明細・源泉徴収票・雇用契約書を探す。事業主の未納期間でも記録回復の根拠になる4. 不支給決定が出たら、決定を知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求

訴えられた側:1. 未加入・未納を指摘されたら遡及範囲を確認する。徴収権は行使できる時から2年(1項)で、それ以前は原則として徴収されない2. ただし過去に納入告知や督促(86条1項)を受けていれば時効は更新されている(4項)ため、送付記録を洗う3. 給与から天引きしながら納付していなかった場合は、時効を主張する前に納付計画を立てる。天引き分の不納付は労使トラブルと刑事問題に発展しうる4. 徴収金の時効は援用不要かつ放棄不可(2項)なので、行政側が時効完成後に任意納付を求めることもできない

時効(請求できる期限):保険料その他の徴収金の徴収権および還付請求権は行使できる時から2年。保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年。裁定済み年金の各支払期月分は当該支払期月の翌月初日から5年。保険給付の返還請求権は行使できる時から5年(いずれも1項)。年金給付が全額支給停止されている間は時効が進行せず(3項)、納入告知・督促があれば時効は更新される(4項)

学説

通説:92条5項が会計法31条の適用を排除した趣旨は、年金給付債権について時効の絶対的効果を避け、記録の誤りなど受給権者に帰責できない事情がある場合に、行政が援用しないという運用の余地を制度内に残すことにあると理解されている。

実務上の理解:2項が徴収金および返還金の時効について援用不要かつ放棄不可としたのは、徴収の公平を担当者の裁量に委ねないためであり、時効完成後の任意納付を求めることも許されないと解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 令和2年(2020年)4月1日施行 民法(債権関係)改正に伴う整備により、時効の「中断」が「更新」へ用語変更され、4項の納入告知・督促の効力が時効の更新と改められた。他の改正歴は要人的検証

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)の全部改正に伴い、同法上の権利の消滅時効を定める規定として整備された。個別の項の変遷は要人的検証
  2. 2.令和2年(2020年)4月1日施行 改正:民法(債権関係)改正に伴う整備により、時効の「中断」が「更新」へ用語変更され、4項の納入の告知・督促の効力が時効の更新と改められた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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