要点厚生年金保険法 92 条は、保険料等の徴収権を 2 年、保険給付を受ける権利を支給事由発生日から 5 年で時効消滅させる。ただし給付の時効は国の援用がなければ完成しない。
Q · 年金をもらい忘れて 5 年経ったら、そのお金はもう消えているんですか?
5 年で時効だが、国が援用しなければ消えない
厚生年金保険法 92 条 1 項により、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から 5 年、保険料その他の徴収金の徴収権は行使できる時から 2 年で時効消滅します。ただし 5 項が会計法 31 条の適用を外しているため、年金給付の時効は国が援用して初めて完成します。年金記録の訂正に起因する増額分は時効特例法により 5 年より前の分も支払われるため、窓口で時効と言われても、まず請求書を提出して判断を仰ぐ実益があります。
年金は、請求しなければ1円も振り込まれない。ここまでは知っている人も多い。だが92条が仕込んでいる数字の非対称に気付いている人は少ない。あなたが受け取れるはずの年金は、支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅する。ところが、会社があなたの保険料を納めていなかったとき、国が事業主から取り立てられるのは2年分だけ。取り立てが打ち切られた期間は、原則としてあなたの加入記録に残らない。そして5項が効いてくる。国の金銭債権に一律の時効を課す会計法31条を、年金給付には適用しないと明記した。つまり年金給付の時効は、国が援用して初めて完成する。援用しなければ、5年より前の分も支払える。実際、記録訂正が原因のケースでは援用しない取扱いが用意されている。窓口の「5年で時効です」で引き下がるかどうかで、手にする額が数百万円変わる。
厚生年金保険法 92 条は、同法上の権利の消滅時効を定める規定である。保険料その他の徴収金の徴収権および還付請求権は行使できる時から 2 年、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から 5 年、支払期月ごとに支払われる年金の各回分は当該支払期月の翌月初日から 5 年で消滅する。徴収金側の時効は援用不要かつ放棄不可であり、給付側には会計法 31 条の適用が排除される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
権利ごとに違います。徴収金の徴収権と還付請求権は 2 年、保険給付を受ける権利は支給事由発生日から 5 年、保険給付の返還請求権は 5 年です(92 条 1 項)。
未支給の保険給付(37 条)を受ける権利も 92 条 1 項の 5 年時効に乗ります。死亡日の翌日ではなく、支給すべき事由が生じた日から起算されるため、相続手続と並行して早期に請求すべきです。
裁定請求権は支給すべき事由が生じた日、裁定済み年金の各回分は当該支払期月の翌月初日から起算します(92 条 1 項、36 条 3 項)。徴収金は行使できる時からです。
あります。国が事業主から徴収できる権利は行使できる時から 2 年で時効消滅します(92 条 1 項)。この時効は援用不要かつ放棄不可のため、完成後は任意納付を求めることもできません。
リセットされます。納入の告知または 86 条 1 項の督促には時効の更新の効力があり(92 条 4 項)、2 年の時計はゼロから再スタートします。放置して 2 年待つ戦略は成立しません。
年金記録の訂正に伴う増額分について、5 年の時効で消える部分も支払う特例法です。正式名は「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」です。
決定があったことを知った日の翌日から 3 か月以内に社会保険審査官へ審査請求します。時効を理由とする不支給でも、記録訂正の有無や起算点の争いは不服申立てで主張できます。
あります。保険給付の返還を受ける権利は行使できる時から 5 年です(92 条 1 項)。この返還請求権の時効も援用不要・放棄不可の扱いです(92 条 2 項)。
条文上は5年で時効ですが(92条1項)、5項が会計法31条の適用を外しているため、給付の時効は国が援用して初めて成立します。年金記録の訂正に起因する増額分は、年金時効特例法により5年より前の分も支払われます。業界裏話ヒント:窓口の「5年で時効です」は一般論の説明であって、記録訂正が絡むかどうかは別に判断される。特例の対象に当たらないか確認してほしいと具体的に言えるかで、戻る額が変わる
国が事業主から保険料を徴収できるのは2年(92条1項)ですが、あなたの年金記録は別の話です。給与から保険料が控除されていた事実が確認できれば、特例法により2年より前の期間も被保険者期間として年金額に反映されます。業界裏話ヒント:決め手は給与明細と源泉徴収票。会社が消滅していても手元の紙1枚が記録回復の証拠になる。記録訂正の請求窓口は地方厚生局
消えません。3項が、年金たる保険給付が全額支給を停止されている間は時効が進行しないと定めています。在職老齢年金で全額停止されている期間はカウントされず、停止が解けてから改めて時計が動きます。業界裏話ヒント:効くのは「全額」停止の場合だけという点に注意。一部停止で1円でも支払われている月は時効が進む。全額か一部かで扱いが正反対になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する権利 | 92 条:時効そのもの(徴収権 2 年 / 給付 5 年 / 返還 5 年) | — |
| 時効との関係 | 期間・起算点・援用の要否を定める本体規定 | — |
| 援用の要否 | 徴収金・返還金は援用不要かつ放棄不可(2 項)、給付は援用が必要(5 項) | — |
| 実務上の急所 | どの権利かを特定しないと残り時間が計算できない | — |
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