国民健康保険法 第29条(選挙権及び議決権)
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組合員は、各自一箇の選挙権を有し、組合会議員は、各自一箇の議決権を有する。
この条文の基本情報
選挙権及び議決権とは何ですか?
定義選挙権及び議決権とは、国民健康保険法第29条に定められた規定で、「組合員は、各自一箇の選挙権を有し、組合会議員は、各自一箇の議決権を有する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第29条(選挙権及び議決権)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第29条の条文原文は「組合員は、各自一箇の選挙権を有し、組合会議員は、各自一箇の議決権を有する。」で始まります。
- 国民健康保険法第29条は第二節 管理に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第29条の前の条は国民健康保険法第28条です。
- 国民健康保険法第29条の次の条は国民健康保険法第29条の2です。
- 国民健康保険法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法29条は、国保組合の組合員は各自一箇の選挙権を、組合会議員は各自一箇の議決権を有すると定める。保険料の額に応じた票の加重は認められない。
Q · 国保組合では、保険料をたくさん払っている人ほど発言力が強いんですか?
いいえ。組合員も組合会議員も票は各自一個です
国民健康保険法29条は、組合員は各自一箇の選挙権を有し、組合会議員は各自一箇の議決権を有すると定めます。保険料の負担額や所得に応じて票を加重する設計は条文の枠を超えると解されており、規約で定められるのは選挙の方法や議員定数といった手続面にとどまります。株式会社の一株一議決権(会社法308条)とは逆で、中小企業等協同組合法11条と同じ協同組合型の一人一票原則です。
解説
国民健康保険組合、いわゆる国保組合は、医師、歯科医師、薬剤師、建設業の一人親方、理容美容など、同じ職業で生きる者が集まって作る公法人である。もしあなたが建設国保や医師国保の保険証を持っているなら、あなたは単なる加入者ではなく「組合員」であり、29条はそこに一票を渡している。重要なのは、その一票が保険料をいくら払ったかと完全に無関係だという点だ。株式会社なら1株1議決権で、金を出した者が発言力を握る。国保組合は逆である。所得3,000万円の開業医も、開業初年度で赤字の診療所も、選挙権は各自一個。そして選ばれた組合会議員もまた、各自一個の議決権しか持たない。選挙の具体的な方法や議員定数は各組合の規約に委ねられているが、票の重みだけは条文が固定している。組合会が議決するのは規約、つまりあなたの保険料額と付加給付(傷病手当金など、市町村の国保にはない上乗せ給付)の中身だ。毎月引き落とされる金額の設計図は、あなたが一度も行使したことのない一票の先で決まっている。
法的な位置づけ
国民健康保険法29条は、国民健康保険組合における選挙権および議決権の数を定める規定である。組合員は組合会議員の選挙につき各自一箇の選挙権を有し、選出された組合会議員は組合会の議決につき各自一箇の議決権を有する。保険料負担額や所得に比例した票の加重を認めない、協同組合型の一人一票原則を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険組合の組合会とは何ですか?
国保組合の意思決定機関で、規約の変更、予算、決算などを議決します。規約には保険料に関する事項や付加給付の内容が含まれるため、組合員の負担額に直結します。
Q2国保組合の選挙権は誰にありますか?
組合員本人です。国民健康保険法29条が選挙権を与えているのは組合員であり、同じ保険証を持つ世帯員は給付を受ける立場で、票は持ちません。
Q3組合会議員の選挙はいつ行われますか?
条文に期日の定めはありません。選挙の方法や時期は各組合の規約で定まるため、事務局に日程と立候補届出の締切を確認する必要があります。
Q4国保組合の保険料は誰が決めますか?
保険料に関する事項は規約事項であり、組合会の議決で動きます。役所や厚生労働省が個別組合の保険料額を直接決めるわけではありません。
Q5保険料を多く払えば議決権を増やせますか?
できません。29条は但書を置かず「各自一箇」と定めており、負担額に応じて票を加重する規約設計は条文の枠を超えると解されています。
Q6国保組合の組合員になれるのは誰ですか?
国民健康保険法13条により、同種の事業または業務に従事する者で組織されます。医師、歯科医師、薬剤師、建設業の一人親方、理容美容などが典型です。
Q7国保組合の決定に不服がある場合はどうしますか?
保険給付や保険料の賦課に関する処分への不服は、国民健康保険審査会への審査請求によります。処分を知った日の翌日から原則3か月以内です。
Q8国保組合と市町村の国保の違いは?
国保組合は同業者で構成される公法人で、組合員に選挙権があり、傷病手当金などの付加給付を独自に設けられる点が市町村(都道府県単位)の国保と異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保組合に入ってますけど、選挙なんて一度も見たことないんですが?
29条は選挙権があると定めるだけで、選挙の具体的な方法は各組合の規約に委ねられています(規約事項は国民健康保険法16条ほか、現行効力を要確認)。実際には支部や職域ごとの推薦で候補者が絞られ、定数に達して無投票という運用も珍しくありません。実務のポイント:無投票であっても議員の名簿は組合事務局にあります。自分の職域から誰が出ているのかを一度問い合わせるだけで、見ている組合員がいるという事実が運営側に伝わります
Q2家族も同じ国保組合の保険証を持ってます。妻の票はないんですか?
ありません。被保険者は組合員とその世帯に属する者ですが(国民健康保険法19条、現行効力を要確認)、29条が一票を渡しているのは組合員本人だけです。家族は給付を受ける立場であって、議決構造には入りません。実務のポイント:世帯主が引退して事業を子に譲ると、組合員資格とともに票も移ります。事業承継の場面で保険の話と票の話が同時に動いていることに気づく人は、ほとんどいません
Q3保険料をたくさん払ってる人の意見が通りやすい、ってことはないんですか?
条文上はありません。29条は「各自一箇」とだけ書き、但書を置いていません。株式会社の一株一議決権(会社法308条)とは設計思想が逆で、中小企業等協同組合法11条と同じ協同組合型の一人一票です。実務のポイント:票が平等でも、議案を作るのは理事会と事務局です。実務で効くのは採決の瞬間ではなく議案作成段階へのアクセスで、支部役員や各種委員会に入っている組合員の声が事実上重くなります
Q4組合のやり方が気に入らないなら、市町村の国保に移れますか?
組合員資格を失えば市町村(都道府県単位)の国保に移ります。ただし国保組合は同種の事業または業務に従事する者で組織されるため(国民健康保険法13条)、資格の得喪は職業の実態に連動し、有利不利だけで選べるものではありません。実務のポイント:保険料が定額中心の組合は高所得者に有利で、所得が低い人は市町村国保の方が安いことがあります。両方を試算してから加入する人は少なく、その差は年間で数十万円になりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 前提錯誤型:「自分は国保組合の加入者だから票がある」と考える人が多いが、問いの立て方が違う。法律上、被保険者は組合員とその世帯に属する者だが、29条が一票を渡しているのは組合員本人だけである。同じ保険証を持つ配偶者や子は給付を受ける側であって、議決構造の中にはいない
- 深化型:一人一票という原則を知っている人でも、その一票が何を決めているかまでは知らない。組合会が議決するのは規約の変更、予算、決算であり、規約には保険料に関する事項と付加給付の内容が入る。つまりあなたの毎月の負担額そのものが、その一票の射程内にある
- 視角転換型:あなたから見れば国保組合は「同業者向けに安い健康保険を提供してくれるところ」だが、法律から見ればあなたは公法人の構成員、つまり運営される側ではなく運営する側の一人である。この落差があるかぎり、給付が薄いと感じても改善を求める回路にたどり着けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文が定める内容 | 29条:組合員の選挙権と組合会議員の議決権を各自一箇と固定 | 13条:組合員の範囲(同種の事業・業務に従事する者) 19条:被保険者の範囲(組合員とその世帯に属する者) |
| 票との関係 | 票の重みそのものを規律(規約で加重不可) | 票を持つ者の外延を画す 給付を受けるが票は持たない者の範囲 |
| 規約への委任 | 票の数は委任なし。選挙の方法・定数のみ規約 | 資格の得喪は事業・業務の実態に連動 世帯員の加入は組合員資格に従属 |
| 組合員への実務的影響 | 保険料・付加給付の議決構造に一票で参加できる | 職業を変えると組合員資格と票を同時に失う 家族は保険証があっても議決に関与できない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は1995年以降、単一保険者による全民健康保険に一本化されており、同業組合型の保険者選挙は存在しない。一人一票原則自体は社団法人の総会(民法52条)や合作社法に見られる
韓国も2000年の統合により国民健康保険公団という単一保険者体制へ移行済み。職域組合の組合会選挙という構造は残っていない
ドイツは疾病金庫ごとの自治(Selbstverwaltung)を維持し、Sozialwahl により被保険者代表と使用者代表が Verwaltungsrat を構成する。同業者自治という点で日本の国保組合に最も近い
米国には同業者が構成する公法人型の医療保険者制度に相当するものがなく、直接の対照条文は確認できない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 建設国保の組合員として15年、届いた封筒に「組合会議員選挙 立候補届出は今月20日まで」とある。残り5日。立候補者が定数に満たなければ無投票で顔ぶれが決まり、その議員たちが来年度の保険料と傷病手当金の額を議決する。届出用紙は事務局に電話一本で取り寄せられる
- もし、あなたの国保組合が「保険料を一律で月2,000円引き上げる」という規約変更を可決したとしたら、それはどこで決まったのか。役所でも厚生労働省でもなく、組合会である。そこに座っていたのは、あなたが選んだ、あるいは選ばずに放置した議員だ
- 年収3,000万円の開業医と、開業初年度で赤字の診療所。国保組合の中では、票は一票ずつである。出資比率で発言力が決まる世界から来た人ほど、この設計に驚く
- あなたが組合の理事側にいて、大口の負担をしている組合員から「払っている額に応じて票を増やせないか」と持ちかけられた場面。29条は但書を置かず「各自一箇」と定める。規約で票を加重する設計は条文の枠を超えると解されており、頼まれても応じられない。断る根拠がこの一文にある
- 同業の友人から「国保組合の保険料が上がったけど、誰に文句を言えばいいんだ」と相談された。答えは保険会社でも市役所でもない。組合会と、そこへ人を送り込む一票である。この三分の説明ができるかどうかで、友人の来年の行動が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 手元の保険料通知と組合の規約を突き合わせる。保険料に関する事項は規約事項で、組合会の議決で動く2. 事務局に組合会の開催日程と議事録の扱い(閲覧の可否は組合の規約・運用による)を確認する3. 自分の職域・地区から選出されている組合会議員が誰かを特定し、議案が配られてから開催までの間に意見を届ける4. 選挙が近ければ投票するか立候補する。29条があなたに渡しているのは意見表明の機会ではなく、票そのものである
訴えられた側:組合の運営側であれば、議決権を保険料負担額や事業規模に応じて加重する規約は置けないと考えるべきである。29条は但書を持たず「各自一箇」と定めている。規約で設計できるのは選挙の方法、議員定数、選挙区の区分といった手続面にとどまり、票の重み自体は動かせないと解されている。委任状や書面による議決の扱いを規約で定める場合も、一人一票の枠を超える構成は無効と評価されうる。大口負担者からの要望は、票ではなく議案作成段階の意見聴取の仕組みで受け止めるのが筋である
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。選挙期日、立候補届出の締切、組合会の招集通知の期限はいずれも各組合の規約で定まるため、期限の所在は規約を読むしかない。なお組合が行う保険給付や保険料の賦課に関する処分に不服がある場合は、国民健康保険審査会への審査請求となり、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内が原則である(行政不服審査法18条、最新の改正状況をご確認ください)。金銭債権一般については民法166条の消滅時効(5年または10年)が適用される
学説
通説:29条は但書を置かず「各自一箇」と定めるため、保険料負担額や事業規模に応じて議決権を加重する規約は条文の枠を超え無効と解される。規約で設計できるのは選挙の方法、議員定数、選挙区の区分といった手続面に限られる
改正沿革 AI による整理
- 昭和33年(1958年)現行法制定 現行の国民健康保険法(昭和33年法律第192号)制定時から「各自一箇」という骨格が維持されているとみられるが、組合の機関に関する規定群の改正履歴は網羅的に確認できていない。改正年および新設か改正かの区別は人的検証が必要
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