要点特許法 144 条の 2 は、特許庁長官が各審判事件について審判書記官を指定すると定める。書記官は調書の作成と送達を担い、審判官の除斥・忌避規定が準用される。
Q · 特許の無効審判で調書を作る審判書記官って、裁判官のように忌避できるの?
できます。第 5 項が除斥・忌避を準用しています。
特許法 144 条の 2 により、特許庁長官は各審判事件について審判書記官を指定します。審判書記官は調書の作成と送達を担い(第 4 項)、この調書は後の審決取消訴訟で知財高裁が事実を認定する基礎になります。第 5 項は審判官の除斥・忌避(139 条・140 条)を準用しているため、書記官の公平性を疑う事情があれば忌避を申し立てられます。ただし審決が出る前に動く必要があり、確定後は主張できません。
特許を無効にされそうになって審判で争っているとする。あなたが向き合う相手は審判官(裁判官役の特許庁職員)だと思っているが、その横にもう一人、調書を作る審判書記官がいる。この人物が記録した調書こそ、後にあなたが審決取消訴訟で知財高裁に持ち込むときの公式の記録になる。144条の2は、特許庁長官が各審判事件にこの書記官を指定すること、資格は政令で定めること、そして第5項で審判官の除斥・忌避の規定が準用されることを定める。つまり、この書記官に公平性を疑う事情があれば、あなたは裁判官を忌避するのと同じく、書記官を忌避できる。記録を作る人間が偏っていたら、その記録に基づく審決の土台ごと傾く。多くの当事者は、この一手の存在を知らないまま審判を終える。
特許法 144 条の 2 は審判書記官の指定と職務を定める規定である。特許庁長官が各審判事件について審判書記官を指定し、審判書記官は調書の作成および送達に関する事務を行うほか、審判長の命を受けてその他の事務を行う。第 5 項により審判官の除斥・忌避に関する規定が準用され、書記官の公平性も制度的に担保される。
特許庁の審判手続で調書の作成と送達を担う職です。特許法 144 条の 2 に基づき、特許庁長官が各審判事件について指定します。資格は政令で定められています。
特許法 144 条の 2 第 2 項により、資格は政令に委任されています。法律本体ではなく政令で定める点が特徴で、審判手続の専門性を担保する仕組みです。
調書は口頭審理などのやり取りを記録した公式文書で、後の審決取消訴訟で知財高裁が事実認定する基礎になります。作成は審判書記官が担います。
審決が出る前、審理の途中に申し立てる必要があります。144 条の 2 第 5 項が忌避規定を準用しますが、審決確定後は一切主張できません。
実用新案法・意匠法・商標法は特許法の審判規定を準用しており、審判書記官の仕組みも及びます。各法の現行準用条文は個別に確認が必要です。
審判官は審理と審決を担う裁判官役、審判書記官は調書の作成と送達を担う記録役です。いずれも除斥・忌避の対象になります。
調書は審判手続の公式記録として、知財高裁が審決取消訴訟で事実を認定する基礎資料になります。記載の正確さが訴訟の土台を左右します。
特許庁長官が行います。144 条の 2 第 1 項で各審判事件について指定し、関与に故障があるときは指定を解いて別の書記官を指定します(第 3 項)。
似ていますが別物です。審判書記官は特許庁の審判手続のための職で、144条の2第4項により調書の作成と送達を担い、審判長の命でその他の事務も行います。資格は同条2項で政令に委ねられています。業界裏話ヒント:実務では書記官の作る調書の正確さが、後の審決取消訴訟(知財高裁)での事実認定を左右します。口頭審理の重要なやり取りは、その場で調書記載を確認しておくと、後で効いてくる。
できます。144条の2第5項が審判官の除斥・忌避の規定(139条・140条)を書記官に準用しているからです。公平性を疑う事情があれば申し立てられますが、審決が出る前に動く必要があります。業界裏話ヒント:実際に書記官が忌避される例は稀ですが、申立てができるという事実自体が、手続の公正さを担保する安全装置です。確定後は争えないので、違和感を覚えたら審理中に動くのが鉄則。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主な役割 | 144 条の 2:調書の作成・送達(審判書記官) | — |
| 指定・選任 | 特許庁長官が各審判事件について指定(1 項) | — |
| 除斥・忌避 | 第 5 項で 139 条・140 条を準用 | — |
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