審判長は、訂正審判の請求が第百二十六条第一項ただし書各号に掲げる事項を目的とせず、又は同条第五項から第七項までの規定に適合しないときは、請求人にその理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
要点特許法165条は、訂正審判の請求が126条の要件に適合しないとき、審判長が理由を通知し相当の期間を指定して意見書提出の機会を与えなければならないと定める手続規定である。
Q · 訂正審判で「却下する」みたいな通知が来たら、もう特許は守れないの?
却下審決ではなく意見書提出の機会で、立て直せます
特許法165条により、審判長は訂正審判の請求が126条1項ただし書各号の目的に当たらない、又は126条5項から7項までに適合しないと判断したとき、いきなり却下できません。必ず理由を通知し、相当の期間(実務上おおむね30〜60日)を指定して意見書を提出する機会を与えなければなりません。この期間内なら意見書での反論だけでなく、訂正請求の補正で指摘された欠陥そのものを消すこともできます。通知は敗北宣告ではなく、審判官が弱点を開示する救済段階です。
特許を取った。だが競合があなたの特許に「これは無効だ」と噛みついてきた。生き残る手段の一つが、自分から特許請求の範囲を狭める「訂正審判」だ。ところがその訂正にも厳しい条件があり、外れれば却下される。ここで効いてくるのが特許法165条である。審判長は、あなたの訂正が126条1項各号の許される目的(請求項の減縮、誤記の訂正など)に当たらない、あるいは新規事項の追加・実質的拡張・独立特許要件違反に引っかかると判断したとき、いきなり却下してはならない。必ずその理由をあなたに通知し、相当の期間を与えて意見書を提出する機会を保障しなければならない。つまりこの一条は、あなたが特許を守り直す最後の扉を、法律が強制的に開けさせる仕組みだ。通知が届いても、それは敗北宣告ではない。むしろ審判官がどこを弱点と見ているかを先に教えてくれる、無料の手の内バラシである。
特許法165条は、訂正審判における審判長の告知聴聞義務を定める手続規定である。訂正審判の請求が126条1項ただし書各号の目的に当たらない、又は同条5項から7項までの規定に適合しないとき、審判長は請求人にその理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えなければならない。却下審決に先立つ弁明機会の保障をその内容とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特許権者が自ら特許請求の範囲などを減縮・訂正し、無効理由を解消して権利を守るための手続です。特許庁の審判で審理され、126条が許される目的と要件を定めています。
審判長が「相当の期間」を個別に指定します。実務上おおむね30〜60日で、在外者は職権延長されることがあります。期間を徒過すると意見書・補正の機会を失います。
意見書は審判官の判断に反論する書面、訂正請求の補正は訂正内容そのものを修正して欠陥を消す手続です。実務では補正で弱点を物理的に解消する方が通りやすいとされます。
特許庁に請求し、特許庁の審判官合議体(審判長を含む)が審理します。165条の理由通知や却否の判断もこの審判の中で行われます。
訂正が許される目的の列挙で、請求項の減縮、誤記・誤訳の訂正、明瞭でない記載の釈明などが含まれます。これに当たらない訂正は165条通知の対象になります。
訂正後の請求項が、それ自体で特許を受けられる要件(新規性・進歩性など)を満たすことです。126条7項が定め、満たさなければ165条通知が出されます。
無効審判が特許庁に係属している間は訂正審判を請求できず、無効審判内の訂正請求(134条の2)で対応します。165条と同種の意見提出機会がそこでも保障されます。
訂正を認める審決が確定すると、その特許は訂正後の内容で初めから存在したものとみなされます。減縮により無効理由を回避しつつ権利を維持できます。
いいえ、それは却下審決ではなく、特許法165条に基づく「理由の通知+意見書提出の機会」です。むしろ審判官が訂正のどこを問題視しているかを開示してくれる救済段階で、指定期間内に意見書か訂正請求の補正で立て直せます。業界裏話ヒント:実務では意見書で粘るより、指摘された請求項をさらに限定する補正で欠陥を物理的に消す方が通りやすい。弁理士はこの通知を「落胆の手紙」ではなく「修正の設計図」として読む
その審決は手続違反として、知的財産高等裁判所への審決取消訴訟(特許法178条)で取り消される可能性が高い。意見書提出の機会の付与は審判長の義務(「与えなければならない」)であり、裁量ではないからです。業界裏話ヒント:審決の結論自体が妥当に見えても、165条の機会を飛ばしたという手続瑕疵だけで取消事由になり得る。審決を受けたらまず、理由通知と意見書提出の機会が法定どおり履践されたかを点検する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 165条:却下前の理由通知+意見書提出機会(手続保障) | — |
| 規律の性質 | 手続規定(告知聴聞の義務づけ) | — |
| 違反した場合 | 機会を欠く却下審決は手続違反 | — |
| 権利者の対応 | 意見書または訂正請求の補正で立て直す | — |
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