第百三十四条第一項から第三項まで、第百三十四条の二、第百三十四条の三、第百四十八条及び第百四十九条の規定は、訂正審判には、適用しない。
要点特許法 166 条は、訂正審判に答弁書・参加・無効審判内の訂正の請求の規定を適用しないと定める。訂正審判は特許権者の一方手続で、相手方は関与できない。
Q · ライバルに無効審判を仕掛けられそう。自分の特許を訂正審判で直すとき、相手は口を挟めるの?
口を挟めません。訂正審判は特許権者だけの一方手続です。
特許法 166 条は、訂正審判に答弁書(134 条)・無効審判内の訂正の請求(134 条の 2、134 条の 3)・第三者の参加(148 条、149 条)の規定を適用しないと定めます。つまり訂正審判は特許権者と特許庁だけで進む一方手続で、ライバルは答弁も参加もできません。ただし無効審判が係属中は訂正審判を請求できず(126 条 2 項)、その場合は無効審判内の訂正の請求で対応します。先に動けるかどうかが攻防を分けます。
特許を取得した後で、請求の範囲を書き直したくなる瞬間がある。広く書きすぎて先行技術にぶつかり無効にされそうだ、誤記が見つかった、記載が曖昧で権利範囲が読めない。そのとき特許権者が使うのが訂正審判(特許法 126 条)だ。そして 166 条は、この訂正審判が「あなた一人の手続」であることを裏側から宣言している。当事者が対立する無効審判で働く規定、相手方の答弁書(134 条)、無効審判の中での訂正の請求(134 条の 2、134 条の 3)、第三者の参加(148 条、149 条)、これらをすべて訂正審判には適用しないと定める。意味は重い。あなたが自分の特許を訂正するとき、ライバルはその手続に口を挟めない。答弁書も出せない、横から参加もできない。特許庁とあなただけで進む。だからこそ訂正審判は速く、特許権者がコントロールできる防御の手段になる。条文は退屈な引用の羅列に見えて、実は「この手続は一方通行だ」という攻防の設計図そのものだ。
特許法 166 条は、訂正審判について無効審判型の規定を適用除外する規定である。具体的には答弁書の提出(134 条 1〜3 項)、無効審判の手続内における訂正の請求(134 条の 2、134 条の 3)、および審判への参加(148 条、149 条)を訂正審判には適用しないと定め、訂正審判が特許権者の単独手続であることを手続面から担保する。
特許権者が登録後の特許の請求の範囲や明細書を訂正するための審判手続です。特許法 126 条が根拠で、請求項の減縮、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明に限られます。
訂正審判は単独で請求する一方手続、訂正の請求(134 条の 2)は無効審判の中で行う手続です。無効審判が係属中は訂正審判を請求できず、訂正の請求によります。
特許権の存続中のほか、消滅後も一定の場合に請求できます。ただし無効審判が係属した時からその審決確定までの間は請求できません(126 条 2 項)。
できません。無効審判が特許庁に係属している間は訂正審判を請求できず、無効審判の中での訂正の請求によることになります(126 条 2 項)。
広げられません。訂正でできるのは原則として請求項の減縮、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明だけです。範囲を拡張する訂正は認められません。
特許庁の審判請求手数料がかかり、請求項の数に応じて算定されます。最新の料額は特許庁が公表する手数料表でご確認ください。
特許権者が請求できます。専用実施権者など利害関係人がいる場合は、その承諾が必要となる場面があります。第三者が訂正審判に参加することはできません。
訂正審判に、答弁書(134 条)、無効審判内の訂正の請求(134 条の 2・134 条の 3)、参加(148 条・149 条)の規定を適用しないことを意味します。
要ります。一度登録された特許の請求の範囲や明細書は公示された権利なので、勝手には直せず、訂正審判(特許法 126 条)という正式な手続で特許庁の審査を受けます。ただし 166 条のおかげで、無効審判のような相手方とのやり取りはなく、あなたと特許庁だけで進みます。業界裏話ヒント:訂正でできるのは原則として減縮、誤記訂正、釈明だけで、権利範囲を広げる訂正は通りません。だから出願時にどう書くかが勝負で、後から救える範囲は限られる。広く取りたいなら最初の明細書作成に投資すべき、というのが実務の鉄則です
その訂正審判の手続自体には参加できません。166 条が参加の規定(148 条、149 条)を適用除外しているからです。ただし手は残っています。訂正が確定した後、訂正後の請求項を相手にして無効審判(123 条)を起こせます。業界裏話ヒント:実務では、自分から先に無効審判を仕掛けると、相手は訂正審判ではなく無効審判の中での訂正の請求(134 条の 2)で応じることになり、その訂正にはこちらが意見を述べる機会が生まれます。つまり先に無効審判を起こすことで、相手の訂正を一方通行にさせず、自分の見える土俵に引き込めるのです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 訂正審判(126 条):特許権者の単独・一方手続 | — |
| 相手方・第三者の関与 | 答弁書・参加とも適用除外(166 条)、関与できない | — |
| 請求できる時期 | 無効審判係属中は請求不可(126 条 2 項) | — |
| 適用される規定 | 134 条・134 条の 2・134 条の 3・148 条・149 条は適用なし | — |
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