要点特許法 38 条の 3 は、明細書を添付せず先の特許出願を参照する方法で特許出願を認める制度で、出願日を即日確保できるが、後日提出する明細書が先の出願の範囲を超えると出願日は繰り下がる。
Q · 明細書がまだ完成していなくても、特許を出願して出願日を確保できるの?
はい、先にした自分の出願を参照すれば出願日を確保できます
特許法 38 条の 3 により、外国語書面出願の場合を除き、明細書及び必要な図面を添付せず、自己が既にした先の特許出願を参照すべき旨を主張して特許出願ができます。その旨の書面は出願と同時に特許庁長官へ提出し、明細書等は経済産業省令で定める期間内に提出します。ただし後日提出した明細書が先の出願の範囲を超えると、出願日はその提出時まで繰り下がります。分割出願・変更出願・実用新案に基づく出願には使えません。
スタートアップで画期的な発明をした。だが明細書をきっちり書き上げるには、まだ数日かかる。その数日のあいだに、競合が似た発明を先に出願したら、あなたの特許は永遠に取れない。日本は先願主義、つまり「早い者勝ち」の国だからだ。特許法38条の3が握らせるのは、この時間との勝負をひっくり返す手段である。明細書や図面を添付しなくても、すでに自分がした先の特許出願(外国でしたものを含む)を「参照する」と主張するだけで、その日に出願日を確保できる。後から経済産業省令で定める期間内に明細書を出せばよい。ただし落とし穴がある。後出しの明細書が先の出願の範囲を超えていたら、出願日はその提出日まで繰り下がる。速さと引き換えに、内容の同一性という縛りがかかる。
特許法 38 条の 3 が定める参照出願とは、明細書及び必要な図面を願書に添付せず、出願人が既にした先の特許出願(外国においてしたものを含む)を参照すべき旨を主張する方法により特許出願を行う制度をいう。第 36 条 2 項の添付原則の例外として、出願日の早期確保を可能にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
明細書・図面を添付せず、自己が既にした先の特許出願を参照すべき旨を主張して行う特許出願です。特許法 38 条の 3 が根拠で、出願日を早期に確保できます。
通常は明細書・図面を添付して出願しますが、参照出願なら先の特許出願を参照する書面を同時提出するだけで、その日に出願日を確保できます。
経済産業省令で定める期間内に、明細書・必要な図面・先の出願に関する書類を提出します。具体的期間は特許法施行規則で定まるため最新版の確認が必要です。
できます。条文は「外国においてしたものを含む」と明記し、海外先行出願を日本に持ち込む高速ルートとして使えます。
参照出願は出願日を確保する入口の手続で、国内優先権(41 条)は先の出願の内容を後の出願に取り込む制度です。目的も条文も異なります。
使えません。特許法 38 条の 3 第 6 項が、分割出願・変更出願・実用新案に基づく特許出願への適用を除外しています。
後日提出した明細書・図面の記載事項が、参照した先の特許出願の範囲を超える場合に、出願日がその提出時まで繰り下がります(4 項)。
同じ発明について先に出願した者に特許を与える原則です。日本は先願主義のため出願日の早さが決定的で、参照出願はその日を素早く押さえる手段になります。
できます。特許法38条の3により、すでにした自分の特許出願を『参照する』と主張すれば、明細書・図面を添付せずに出願日を確保できます。後から省令所定の期間内に明細書を提出すればよい仕組みです。業界裏話ヒント:これは特許法条約(PLT)に合わせた制度で、もともと欧米では一般的でした。日本の弁理士でも使い慣れていない人がいるので、急ぎの局面では『参照出願でいけますか』とこちらから切り出すと話が早い
足すと危険です。後出しの明細書が先の出願に書いてあった範囲を超えると、特許法38条の3第4項により、出願日がその明細書を提出した日まで繰り下がります。せっかく早く確保した出願日が無意味になる。業界裏話ヒント:改良点は『新たな出願』として別建てにするのが定石。先の出願の範囲内で出願日を確保しつつ、改良は優先権主張(43条)や国内優先権(41条)で後から束ねるのがプロの組み立て方
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 明細書・図面の添付 | 38 条の 3:添付せず先の出願を参照する方法で出願可 | — |
| 主な目的 | 出願日の早期確保(時間との勝負の防衛線) | — |
| 出願日への影響 | 参照で即日確保、範囲逸脱なら提出時まで繰り下がる | — |
| 適用除外 | 外国語書面出願、分割・変更・実用新案に基づく出願(6 項) | — |
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