第八十三条第二項の規定による裁定についての行政不服審査法の規定による審査請求においては、その裁定で定める対価についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。
要点特許法 91 条の 2 は、83 条 2 項の裁定に対する審査請求において、その裁定で定める対価についての不服を理由にできないと定める。対価の額は 183 条の訴えで裁判所に争う。
Q · 特許の不実施裁定で決まった使用料が安すぎます。特許庁に不服申立てして金額を上げてもらえますか?
できません。対価の額は 183 条の訴えで裁判所に争います。
特許法 91 条の 2 により、83 条 2 項の裁定に対する審査請求では、その裁定で定める対価についての不服を理由とすることができません。対価の額に不満がある場合は、特許法 183 条の「対価の額についての訴え」を裁判所に提起する必要があります。この訴えは裁定の謄本の送達があった日から 6 か月を経過すると提起できません。裁定そのものの当否(存否・手続の瑕疵)を争う場合は審査請求または取消訴訟が入口となり、対価とは別トラックで進行します。
あなたが特許を持っているとする。3年以上それを使っていなかったら、その特許を使いたい第三者が特許庁に申し立て、長官が「この人に使わせなさい」という裁定を下すことがある(83条2項、不実施裁定)。裁定には、相手があなたに払う対価(使用料)の額まで書き込まれる。ここで多くの人が踏み外す。「この金額は安すぎる」と腹を立て、行政不服審査法の審査請求で役所に文句を言おうとする。ところが91条の2は、その入口を固く閉ざしている。裁定そのものへの不服申立てで、対価の額を争うことはできない、と。なぜか。対価の額には専用の入口が別にあるからだ。183条の「対価の額についての訴え」、つまり裁判所に増額(または減額)を求める訴訟である。入口を間違えれば、審査請求は中身を見られないまま却下され、その間に183条の出訴期限(裁定謄本の送達から6か月)が静かに過ぎていく。たった一行の制限規定が、あなたの救済の窓を開けもし、閉じもする。
特許法 91 条の 2 は不服理由の制限を定める規定であり、特許法 83 条 2 項の裁定に対する行政不服審査法上の審査請求において、当該裁定が定める対価に関する不服を審査請求の理由とすることを禁じる。対価の額に対する不服は、特許法 183 条の対価の額についての訴えによって裁判所で争うものとされ、行政上の不服申立てと司法審査の対象が制度的に分離される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
83 条 2 項の不実施裁定に対する審査請求で、裁定が定める対価についての不服を不服理由にできないと定める制限規定です。対価は 183 条の訴えで争います。
裁判所です。特許法 183 条の「対価の額についての訴え」を提起します。特許庁への審査請求では 91 条の 2 により対価を理由にできません。
裁定の謄本の送達があった日から 6 か月以内です(特許法 183 条 2 項)。この期間を過ぎると増額・減額を求める訴え自体が提起できなくなります。
特許発明が継続して 3 年以上日本国内で適当に実施されていない場合などに、実施しようとする者の請求により特許庁長官が通常実施権の設定を裁定する制度です(83 条)。
裁定の存否や手続の瑕疵を争うなら、行政不服審査法の審査請求または行政事件訴訟法の取消訴訟が入口です。対価の額とは別トラックで進めます。
使えます。裁定で実施権を得た側が減額を求める場合も、91 条の 2 により審査請求は使えず、183 条の訴えが唯一の道です。
対価の額は 183 条の訴え、裁定本体は審査請求・取消訴訟と対象が異なるため、両方に不満があれば並行して進めることになります。
特許法 184 条が被告適格を定めます。国ではなく、裁定の相手方当事者(特許権者または実施権者)を被告とする構造です。
審査請求で対価の額を争うことはできません(91条の2)。対価の増額を求めるなら、裁定謄本の送達から6か月以内に裁判所へ訴えを起こす必要があります(183条)。業界裏話ヒント:この「役所では金額を争えない」という仕切りを知らずに審査請求へ時間を費やし、183条の6か月を逃して権利そのものを失う例が実務で起きる。裁定書が届いたら、金額の話は最初から裁判所、と頭を切り替えるのが安全。
全く違います。裁定の存否や手続の瑕疵は審査請求・取消訴訟、対価の額は183条の訴え(裁判所)と、入口がはっきり分かれています(91条の2)。業界裏話ヒント:両方に不満があるなら、二つの手続を並行して走らせる必要がある。対価の訴え(6か月)の期限が短いので、迷ったらまず183条の起算点を押さえ、裁定本体の争いはその枠内で組み立てるのが定石。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 争える対象 | 特許法 91 条の 2:審査請求では対価の額を不服理由にできない(制限規定) | — |
| 判断機関 | —(入口を仕分ける仕切り規定) | — |
| 期間制限 | — | — |
| 相手方 | — | — |
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