要点商標法 24 条は、指定商品・役務が二以上ある商標権を、指定商品・役務ごとに分割できると定める。無効審判の係属中は権利消滅後でも分割が可能である。
Q · 登録商標が無効審判で攻撃されたら、登録は丸ごと全部消えてしまうの?
指定商品が二以上あれば、商品ごとに分割して一部だけ守れます
商標法 24 条により、指定商品又は指定役務が二以上ある商標権は、指定商品・役務ごとに分割して独立した複数の権利にできます。無効審判(46 条)で一部の指定商品を攻撃されても、その区画だけを切り離して分割しておけば、無効が確定しても残りの登録は効力を保ちます。さらに第 2 項では、無効審判が係属している間に限り、商標権が消滅した後でも分割が認められます。一体のまま戦って負けると全分野を失うため、係属中の分割が全滅を防ぐ鍵になります。
登録商標を一つ持っているとして、その権利を「丸ごと一個の塊」だと思っていないか。実は違う。指定商品または指定役務が二つ以上あれば、商標法 24 条はその権利を商品・役務ごとに切り分けることを認めている。たとえば「アパレル」と「飲食店」の両方で登録した商標を、片方だけ別の権利として独立させられる。さらに恐ろしいのは第 2 項だ。誰かがあなたの商標に無効審判(商標法 46 条、登録自体を消し去る攻撃)を仕掛けてきた場合、その事件が審判・再審・訴訟に係属している間に限り、商標権が消滅した後でさえ分割ができる。なぜこんな仕組みがあるのか。攻撃されている指定商品だけを切り離して隔離すれば、たとえその部分が無効になっても、残りの登録は生き残るからだ。一つの商標を守るか全滅させるか、その分かれ目に「分割」という逃げ道が用意されている。これを知らない経営者は、攻撃された瞬間に全部を失うリスクを抱えたまま戦っている。
商標法 24 条は商標権の分割を定める規定であり、指定商品又は指定役務が二以上ある場合に、指定商品・役務ごとに権利を独立した複数の商標権へ切り分けることを認める。第 2 項は、無効審判が審判・再審又は訴訟に係属している場合に限り、商標権の消滅後における分割をも許容する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
指定商品・役務が二以上ある商標権を、商品・役務ごとに独立した複数の権利へ切り分けることです。商標法 24 条が根拠で、分割後は各権利が別々に存続・更新されます。
違います。出願段階の分割は商標法 10 条、登録後の権利の分割は 24 条です。10 条は審査中の出願を分けるもので、24 条は成立した権利を分けるものです。
権利存続中はいつでも可能です。消滅後は、無効審判(46 条 3 項)が請求され審判・再審・訴訟に係属している間に限り 24 条 2 項で分割できます。
ゼロから出願し直すわけではなく元の登録を引き継ぎますが、分割登録の申請手数料がかかり、更新登録料は分割後の各権利にそれぞれ発生します。
24 条の分割は権利を複数に切り分けること、24 条の 2 の分割移転は分割した一部を他人へ譲渡することです。事業譲渡では両者を組み合わせます。
共有商標権の持分処分には他の共有者の同意が要ります(商標法 35 条が準用する特許法 73 条)。分割も共有者の関係に配慮が必要です。
消滅後でも過去の権利について無効審判が起こされることがあり(46 条 3 項)、争点を切り分けて一部だけ守るため 24 条 2 項が係属中の分割を認めています。
関係します。一商標を複数分野で登録するのは中小・スタートアップの定石で、一点を攻撃されて全分野を失う構造的リスクは規模の小さい事業者ほど抱えています。
分割で生まれた各権利は元の登録を引き継ぐので、ゼロから出願し直すわけではありません。ただし分割登録の申請には所定の手数料がかかり、各権利の更新登録料は分割後それぞれに発生します。業界裏話ヒント:分割は出願段階(商標法 10 条の出願の分割)でもできますが、登録後の権利の分割(24 条)とは別物です。攻撃を受けてから慌てるより、複数分野で広く登録する時点で『将来どこを切り離す可能性があるか』を弁理士と設計しておくと、分割の手数料も手続も最小で済む
守れます。指定商品・役務ごとに権利を独立させれば、攻撃された区画が無効になっても、分割で切り離した残りの登録はその効力を保ちます(商標法 24 条、46 条)。これが分割の最大の戦略的価値です。業界裏話ヒント:弁理士はこの『損切り分割』を当然の選択肢として持っていますが、依頼者から聞かれないと積極的に提案しないこともある。係属中という時間制限があるので、無効審判の通知が来たら『一部だけ守る分割はできますか』と自分から切り出すことが、全滅を防ぐ分かれ目になる
消滅後でも、過去の権利について無効審判が起こされることがあるからです(商標法 46 条 3 項)。無効が確定すると登録は初めから無かったことになり、過去の権利行使や損害賠償の前提が崩れます。24 条 2 項は、その係属中に限り消滅後の分割を認め、争点を切り分けられるようにしています。業界裏話ヒント:『権利が消えたからもう関係ない』と放置すると、過去に遡って権利の根拠を失い、すでに得た和解金や差止めの正当性まで揺らぐことがある。消滅後の無効審判は他人事ではなく、係属したら専門家に分割の要否を必ず確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象 | 商標法 24 条:登録された商標権の分割 | — |
| 段階 | 登録後(権利成立後) | — |
| 効果 | 一つの権利が指定商品・役務ごとに複数の独立した権利になる | — |
| 消滅後の可否 | 無効審判の係属中に限り消滅後も可(24 条 2 項) | — |
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