労働基準監督署長及び労働基準監督官は、厚生労働省令で定めるところにより、この法律の施行に関する事務をつかさどる。
要点最低賃金法 31 条は、労働基準監督署長と労働基準監督官が同法の施行事務を担うと定める。最低賃金割れの申告先は職場を管轄する労働基準監督署であり、監督官は事業場への立入検査権も持つ。
Q · 時給が最低賃金を下回っていたら、どこに持ち込めばいいの?
職場を管轄する労働基準監督署です
最低賃金法 31 条により、同法の施行事務は労働基準監督署長及び労働基準監督官がつかさどります。つまり最低賃金割れの窓口は裁判所ではなく、職場を管轄する労働基準監督署です。監督官は 32 条により事業場に立ち入って賃金台帳等を検査でき、33 条ではこの法律違反の罪について司法警察員の職務も行います。労働者は 34 条により監督機関に申告でき、申告を理由とする解雇その他不利益な取扱いは禁止されています。ただし船員法の適用を受ける船員は 35 条 2 項により運輸当局・船員労務官が権限を行使します。
「この法律の施行に関する事務をつかさどる」。一行だけの、いかにも役所の内部事情めいた条文だが、ここで決まっているのは「最低賃金を割られたとき、その話が誰の机の上に乗るか」である。最低賃金法の現場執行は、専用の新しい役所ではなく、労働基準法と同じ労働基準監督署が担う。時給が地域別最低賃金を下回っているとき、あなたが最初に向かう先は裁判所ではなく、職場を管轄する監督署の窓口になる。しかもこの条文が名指しする労働基準監督官は、32条で事業場に立ち入って帳簿を検査でき、33条ではこの法律違反の罪について刑事訴訟法上の司法警察員の職務まで行う。ただし立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと32条3項が釘を刺している。行政指導の顔と刑事の顔、その二つが同じ人物に載っている構造を、雇う側も雇われる側もほとんど意識していない。
最低賃金法 31 条は、同法の施行事務を担う行政機関を定める組織規定であり、労働基準監督署長及び労働基準監督官が厚生労働省令の定めるところにより施行事務をつかさどる旨を規定する。最低賃金の監督・指導は労働基準法の監督機関網に統合されており、32 条の臨検監督権、33 条の司法警察員の職務、34 条の申告の受理は、いずれもこの機関に帰属する。
労働基準法と最低賃金法などの労働法令が守られているかを監督する厚生労働省の第一線機関です。最低賃金法 31 条により、同法の施行事務も監督署長と監督官が担います。
職場(事業場)の所在地を管轄する労働基準監督署です。本社ではなく実際に働いている店舗・現場の住所で管轄が決まる点に注意してください。
32 条により事業場への立入り、帳簿書類の検査、関係者への質問ができます。さらに 33 条で、この法律違反の罪について司法警察員の職務も行います。
地域別最低賃金額以上を支払わない場合、40 条により 50 万円以下の罰金です。42 条の両罰規定で行為者だけでなく法人にも罰金が科されます。
匿名の情報提供は可能ですが、34 条の申告として処理し是正指導まで進めるには、事業場と事実関係の特定が必要になるのが実務です。
34 条 2 項が申告を理由とする解雇その他不利益な取扱いを禁止し、違反は 39 条の犯罪となります。申告日を受付記録で固定しておくと立証が容易です。
船員法の適用を受ける船員については、35 条 2 項により国土交通大臣、地方運輸局長、船員労務官が権限を行使します。労働基準監督署は管轄外です。
同じ監督官が 33 条の司法警察員の職務に基づき捜査・書類送検に進みます。行政指導から刑事手続へ、担当者が変わらないまま局面だけが変わります。
無効である。4条2項により最低賃金額に達しない部分は無効となり、その部分は最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされる。合意があったかどうかは関係がない。取締りを担当するのは本条により労働基準監督署である。業界裏話ヒント:窓口では「相談」と「34条の申告」で扱いが変わる。申告として受け付けられたかどうかを最初に確認しておくと、その後の是正指導の進み方が違ってくる
32条1項で監督官は事業場に立ち入り、帳簿書類を検査し関係者に質問できる。拒否、妨害、虚偽陳述は41条3号で30万円以下の罰金である。ただし32条3項は、この立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めている。業界裏話ヒント:同じ監督官が33条で司法警察員の職務も持つため、行政の臨検と刑事の捜査は建前上分離されている。今がどちらの局面なのかを確認することは、聞かれた側の正当な質問である
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 31 条:施行事務を担う機関の指定(組織規定) | — |
| 誰が動くか | 労働基準監督署長及び労働基準監督官 | — |
| 働く側の使い方 | 窓口の所在(管轄監督署)を特定する根拠 | — |
| 限界・注意点 | 船員は 35 条 2 項で運輸当局に切替 | — |
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