この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
要点最低賃金法 38 条は、法の施行に必要な事項を厚生労働省令に委ねる規定である。最低賃金割れの判定に使う除外賃金や時間額換算のルールは、法律本体ではなく施行規則側にある。
Q · 自分の給料が最低賃金を割っているかどうか、最低賃金法を読めば分かりますか?
法律本体では判定できず、施行規則の計算ルールが必要です
最低賃金法第 38 条は、法の施行に関し必要な事項を厚生労働省令で定めると規定しています。そのため、最低賃金と比較する際に通勤手当・家族手当・精皆勤手当・割増賃金・賞与などを除外するルールや、月給や出来高払賃金を時間額へ換算する方法は、法律本体ではなく最低賃金法施行規則に置かれています。総支給額が最低賃金の月額換算を上回っていても、除外項目を外した残額を所定労働時間で割ったときに下回れば違法状態となります。判定基準は省令側にあります。
最低賃金法の本体を最後まで読んでも、自分の給料が最低賃金を割っているかどうかは判定できない。時給に換算するとき分子から何を外すのか、月給制や出来高払いをどう時間額に直すのか、その計算式は一行も書かれていないからだ。それを引き受けているのが本条であり、実際の数字とルールは最低賃金法施行規則という厚生労働省令に置かれている。通勤手当、家族手当、精皆勤手当、残業や休日・深夜の割増賃金、賞与のように一か月を超える期間ごとに支払われる賃金。これらは法4条3項と省令により、最低賃金との比較対象から丸ごと外れる。あなたの総支給額が最低賃金の月額換算を上回っていても、外すものを外した残りを所定労働時間で割ったときに足りなければ、それは違法状態である。判定の基準は国会の側ではなく、省令の側にある。
最低賃金法第 38 条は、同法の施行に関し必要な事項を厚生労働省令に委ねる包括的委任規定である。最低賃金額の決定手続や効力といった骨格は法律本体に残されるが、算入しない賃金の範囲、時間額への換算方法、減額特例の率の算定といった技術的・細目的事項は、本条を根拠に厚生労働大臣が定める省令へ移されている。
同法の施行に必要な事項を厚生労働省令に委ねる包括的委任規定です。除外賃金や時間額換算といった判定ルールは、この条を根拠に最低賃金法施行規則へ置かれています。
地域別最低賃金額を下回れば法 4 条 1 項違反です。ただし比較するのは総支給額ではなく、施行規則で除外される手当を外した額を所定労働時間で割った時間額です。
含まれません。通勤手当・家族手当・精皆勤手当は法 4 条 3 項と厚生労働省令により算入されないため、これらを外して時間額を計算します。
除外賃金を差し引いた月額を、月平均所定労働時間で割って時間額を出し、地域別最低賃金額と比べます。換算方法は最低賃金法施行規則が定めています。
e-Gov 法令検索で「最低賃金法施行規則」を検索すれば全文が読めます。厚生労働省令であるため、法律本体とは別の法令として掲載されています。
あります。法 38 条など法律の委任に基づく省令は法規としての効力を持ち、最低賃金割れの判定もこの省令の計算式に従って行われます。
できます。最低賃金額に達しない定めは無効となり最低賃金額まで引き上げられるため(法 4 条 2 項)、その差額を未払賃金として請求できます。
減額特例の許可を受けた場合に限られます。対象者の範囲と減額率の算定方法は本条を経由した厚生労働省令が定めており、使用者の一存では下げられません。
省令自体に罰則がなくても、罰則が成立するかどうかは省令で決まる。地域別最低賃金を下回る賃金の支払は法4条1項違反として50万円以下の罰金の対象であり(法40条)、その「下回るかどうか」の計算方法が省令側にある。業界裏話ヒント:労働局の是正指導は施行規則の計算式への当てはめから機械的に出てくる。争うなら罰則条文ではなく、当てはめの方を先に潰しにいく。
合っていない可能性が高い。通勤手当・家族手当・精皆勤手当は、法4条3項と厚生労働省令により最低賃金の計算に算入されない。割れていればその定めは無効となり最低賃金額まで引き上げられる(法4条2項)ので、差額を請求できる。業界裏話ヒント:賃金請求権の時効は5年、ただし当分の間3年(労働基準法115条・143条3項、最新の改正状況をご確認ください)。3年分か5年分かで回収額の桁が変わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規範の性質 | 法 38 条:施行に必要な事項を省令へ包括委任 | — |
| 委任の範囲 | 法に規定するもののほか、施行に必要な技術的・細目的事項の全般 | — |
| 労働者への実際の影響 | 判定に使う計算ルールがどこにあるかを決める | — |
| 違反時の帰結 | 本条自体に違反はなく、委任先の省令が判定基準として機能 | — |
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