最低賃金法 第38条(省令への委任)
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この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
この条文の基本情報
省令への委任とは何ですか?
定義省令への委任とは、最低賃金法第38条に定められた規定で、「この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 最低賃金法第38条(省令への委任)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
- 最低賃金法第38条の条文原文は「この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。」で始まります。
- 最低賃金法第38条は第四章 雑則に置かれています。
- 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
- 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 最低賃金法第38条の前の条は最低賃金法第37条です。
- 最低賃金法第38条の次の条は最低賃金法第39条です。
- 最低賃金法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137 - 本サイト収録
最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点最低賃金法38条は、法の施行に必要な事項を厚生労働省令に委ねる規定である。最低賃金割れの判定に使う除外賃金や時間額換算のルールは、法律本体ではなく施行規則側にある。
Q · 自分の給料が最低賃金を割っているかどうか、最低賃金法を読めば分かりますか?
法律本体では判定できず、施行規則の計算ルールが必要です
最低賃金法第38条は、法の施行に関し必要な事項を厚生労働省令で定めると規定しています。そのため、最低賃金と比較する際に通勤手当・家族手当・精皆勤手当・割増賃金・賞与などを除外するルールや、月給や出来高払賃金を時間額へ換算する方法は、法律本体ではなく最低賃金法施行規則に置かれています。総支給額が最低賃金の月額換算を上回っていても、除外項目を外した残額を所定労働時間で割ったときに下回れば違法状態となります。判定基準は省令側にあります。
解説
最低賃金法の本体を最後まで読んでも、自分の給料が最低賃金を割っているかどうかは判定できない。時給に換算するとき分子から何を外すのか、月給制や出来高払いをどう時間額に直すのか、その計算式は一行も書かれていないからだ。それを引き受けているのが本条であり、実際の数字とルールは最低賃金法施行規則という厚生労働省令に置かれている。通勤手当、家族手当、精皆勤手当、残業や休日・深夜の割増賃金、賞与のように一か月を超える期間ごとに支払われる賃金。これらは法4条3項と省令により、最低賃金との比較対象から丸ごと外れる。あなたの総支給額が最低賃金の月額換算を上回っていても、外すものを外した残りを所定労働時間で割ったときに足りなければ、それは違法状態である。判定の基準は国会の側ではなく、省令の側にある。
法的な位置づけ
最低賃金法第38条は、同法の施行に関し必要な事項を厚生労働省令に委ねる包括的委任規定である。最低賃金額の決定手続や効力といった骨格は法律本体に残されるが、算入しない賃金の範囲、時間額への換算方法、減額特例の率の算定といった技術的・細目的事項は、本条を根拠に厚生労働大臣が定める省令へ移されている。
よくある質問 AI による整理
Q1最低賃金法38条とは何ですか?
同法の施行に必要な事項を厚生労働省令に委ねる包括的委任規定です。除外賃金や時間額換算といった判定ルールは、この条を根拠に最低賃金法施行規則へ置かれています。
Q2最低賃金 いくらから違法になりますか?
地域別最低賃金額を下回れば法4条1項違反です。ただし比較するのは総支給額ではなく、施行規則で除外される手当を外した額を所定労働時間で割った時間額です。
Q3通勤手当は最低賃金に含まれますか?
含まれません。通勤手当・家族手当・精皆勤手当は法4条3項と厚生労働省令により算入されないため、これらを外して時間額を計算します。
Q4月給制の最低賃金の計算方法は?
除外賃金を差し引いた月額を、月平均所定労働時間で割って時間額を出し、地域別最低賃金額と比べます。換算方法は最低賃金法施行規則が定めています。
Q5最低賃金法施行規則はどこで読めますか?
e-Gov 法令検索で「最低賃金法施行規則」を検索すれば全文が読めます。厚生労働省令であるため、法律本体とは別の法令として掲載されています。
Q6省令は国会を通っていないのに守る必要はある?
あります。法38条など法律の委任に基づく省令は法規としての効力を持ち、最低賃金割れの判定もこの省令の計算式に従って行われます。
Q7最低賃金を下回っていた場合、差額は請求できる?
できます。最低賃金額に達しない定めは無効となり最低賃金額まで引き上げられるため(法4条2項)、その差額を未払賃金として請求できます。
Q8最低賃金より低い賃金が認められる場合はある?
減額特例の許可を受けた場合に限られます。対象者の範囲と減額率の算定方法は本条を経由した厚生労働省令が定めており、使用者の一存では下げられません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1省令って国会を通ってないんですよね。守らなくても罰則はないのでは?
省令自体に罰則がなくても、罰則が成立するかどうかは省令で決まる。地域別最低賃金を下回る賃金の支払は法4条1項違反として50万円以下の罰金の対象であり(法40条)、その「下回るかどうか」の計算方法が省令側にある。実務のポイント:労働局の是正指導は施行規則の計算式への当てはめから機械的に出てくる。争うなら罰則条文ではなく、当てはめの方を先に潰しにいく。
Q2うちは「通勤手当込みで最低賃金をクリアしています」と説明されました。それで合ってますか?
合っていない可能性が高い。通勤手当・家族手当・精皆勤手当は、法4条3項と厚生労働省令により最低賃金の計算に算入されない。割れていればその定めは無効となり最低賃金額まで引き上げられる(法4条2項)ので、差額を請求できる。実務のポイント:賃金請求権の時効は5年、ただし当分の間3年(労働基準法115条・143条3項、最新の改正状況をご確認ください)。3年分か5年分かで回収額の桁が変わる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「最低賃金法を全部読めば自分の給料が適法か分かる」という前提そのものが誤っている。本体に書かれているのは決定の仕組みまでで、判定に必要な計算ルールは本条を経由して省令へ移されている。読むべき規範を取り違えたまま調べ続けても、答えは永久に出てこない。
- 省令が法律より下位の規範だと知ってはいても、その下位規範が実務の勝負どころを握っている深刻さまでは知られていない。最低賃金割れかどうかを決める算入・不算入の線引きは、国会の議決を経ずに厚生労働省の判断で動く。
- あなたから見れば通勤手当も家族手当も、口座に振り込まれる同じ一つの給料である。だが最低賃金の計算では、その部分は最初から存在しない金として扱われる。この落差が、「総支給は足りているのに違法」という事態を生む。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規範の性質 | 法38条:施行に必要な事項を省令へ包括委任 | 法4条:最低賃金の効力と算入しない賃金の個別委任 法7条:減額特例の対象と率の算定を個別委任 |
| 委任の範囲 | 法に規定するもののほか、施行に必要な技術的・細目的事項の全般 | 最低賃金と比較する賃金から除外する範囲に限定 減額特例の許可対象者と減額率の算定に限定 |
| 労働者への実際の影響 | 判定に使う計算ルールがどこにあるかを決める | 総支給額のうち何が分子に残るかを決める 自分が減額対象になり得るかを決める |
| 違反時の帰結 | 本条自体に違反はなく、委任先の省令が判定基準として機能 | 下回る定めは無効となり最低賃金額まで引上げ(4条2項) 許可なく減額すれば最低賃金額違反として扱われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も基本工資の審議手続と算定細目を法律の授権に基づく行政命令に置く構造で、法律が骨格・命令が細目という役割分担は日本と同型
韓国も最低賃金法本体に委任規定を置き、算入賃金の範囲や換算方法を시행령・시행규칙で定める。算入範囲の改正が政治的争点になる点まで日本と類似
ドイツは最低賃金額そのものを最低賃金委員会の提案に基づく政令で定める仕組みで、額の決定自体が命令レベルに置かれる点が日本と異なる
米国は連邦法が最低賃金額を法律に明記し、算定細目を労働省 Wage and Hour Division の規則に委ねる。額が法律側にある点で日本と逆の配分
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、求人票の「月給18万円(通勤手当・皆勤手当込み)」が最低賃金ギリギリだったら? その二つを外して所定労働時間で割り直すと、時給が最低賃金を下回ることがある。判断に使う除外リストは法律本体ではなく省令にある。
- 手当の名称を組み替える形で賃金体系を見直したところ、労働局から是正指導が入り、差額の遡及払いを求められた。示された根拠は法4条ではなく施行規則の条番号で、反論のために読むべき条文は最低賃金法の本体ではない。報告期限まであと二週間、社会保険労務士に渡す賃金台帳と就業規則の整理を今週中に終えなければ間に合わない。
学説
通説(委任立法論):憲法41条の国会中心立法の原則の下でも、技術的・細目的事項の命令への委任は許容される。ただし委任の目的と範囲が法律から特定できることを要し、最低賃金法38条も権利義務の骨格を省令に移す委任までは許さないと解される。
労働法実務上の理解:最低賃金割れの判定は、施行規則の算入・不算入リストと時間額換算方法への機械的な当てはめとして行われる。したがって争点は罰則条文の解釈ではなく、当該手当が算入されるか否かの評価に集中する。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 最低賃金制度の大幅な見直しが行われ、地域別最低賃金の全国的な整備、生活保護との整合性への配慮、罰則の引上げなどが導入された。これに伴い法全体の条文構成が再編されているため、本委任規定の条番号の変遷と改正回数は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:最低賃金法制定時に、施行に必要な事項を命令に委ねる委任規定が置かれた。条番号および文言の変遷は現行版と制定時官報の照合による人的検証が必要
- 2.平成19年(2007年) 改正:最低賃金制度の大幅な見直しにより法全体の条文構成が再編された。地域別最低賃金の全国整備、生活保護との整合性配慮、罰則の引上げが導入されており、本委任規定の条番号の位置づけも要検証
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