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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 8 分8 分8 分

最低賃金法 第4条(最低賃金の効力)

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  1. 使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。
  2. 2.最低賃金の適用を受ける労働者と使用者との間の労働契約で最低賃金額に達しない賃金を定めるものは、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、最低賃金と同様の定をしたものとみなす。
  3. 3.次に掲げる賃金は、前二項に規定する賃金に算入しない。
  4. 一一月をこえない期間ごとに支払われる賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの
  5. 二通常の労働時間又は労働日の賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの
  6. 三当該最低賃金において算入しないことを定める賃金
  7. 4.第一項及び第二項の規定は、労働者がその都合により所定労働時間若しくは所定労働日の労働をしなかつた場合又は使用者が正当な理由により労働者に所定労働時間若しくは所定労働日の労働をさせなかつた場合において、労働しなかつた時間又は日に対応する限度で賃金を支払わないことを妨げるものではない。

この条文の基本情報

最低賃金の効力とは何ですか?

定義最低賃金の効力とは、最低賃金法第4条に定められた規定で、「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 最低賃金法第4条(最低賃金の効力)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
  2. 最低賃金法第4条の条文原文は「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。」で始まります。
  3. 最低賃金法第4条は第一節 総則に置かれています。
  4. 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
  5. 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 最低賃金法第4条の前の条は最低賃金法第3条です。
  7. 最低賃金法第4条の次の条は最低賃金法第5条です。
  8. 最低賃金法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第4条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137
  • 本サイト収録最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点最低賃金法4条は、使用者に最低賃金額以上の支払義務を課し、最低賃金額に達しない労働契約の部分を無効として、その部分は最低賃金額を定めたものとみなすと規定する。労働者の同意は要件とならない。

Q · 雇用契約書の時給が最低賃金より低かったら、自分も署名しているので諦めるしかない?

諦める必要はない。下回る部分は自動的に無効になる

最低賃金法4条2項により、最低賃金額に達しない賃金を定めた労働契約はその部分が無効となり、無効部分は最低賃金と同様の定めをしたものとみなされます。労働者が同意していたかどうかは要件ではありません。契約上の時給は自動的に最低賃金額へ置き換わり、差額は当然に請求できる賃金として発生します。ただし賞与、割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は判定額に算入されません(同条3項、最低賃金法施行規則1条)。

解説

雇用契約書に時給1,050円と書いてあり、あなたも署名した。だがその年の地域別最低賃金が1,100円なら、その50円分の合意は最初から存在しなかったことになる。第2項は違反部分を無効にするだけでなく、「最低賃金と同様の定をしたものとみなす」とまで書いている。交渉も、追認も、会社の同意も要らない。契約書の時給は自動的に最低賃金額へ書き換わり、差額は当然に請求できる賃金として発生する。さらに厄介なのが第3項だ。賞与、時間外・休日・深夜の割増、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は、最低賃金を満たしているかの計算に入らない(第3項、最低賃金法施行規則1条)。総支給額が立派に見えても、これらを引いた後の基本部分で判定される。あなたが見るべきは給与明細の一番下の数字ではなく、除外項目を落とした後の額である。

法的な位置づけ

最低賃金法4条は、最低賃金の強行的効力を定める規定である。1項が使用者に最低賃金額以上の支払義務を課し、2項が最低賃金額に達しない労働契約の当該部分を無効とし、最低賃金と同様の定めをしたものとみなす。3項は判定額に算入しない賃金を厚生労働省令に委ね、4項は不就労時間に対応する賃金の不払いを妨げない旨を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.在職中に判定資料を確保する 労働条件通知書(または雇用契約書)、直近3年分の給与明細、タイムカード・打刻記録の写しを手元に移す。退職後は入手のハードルが跳ね上がり、同じ主張でも回収額が変わる
  2. 2.除外賃金を落として時間額に換算する 総支給額から賞与、時間外・休日・深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当を差し引き、残額を所定労働時間で割る。月給制なら月平均所定労働時間を用いる(4条3項、施行規則1条)
  3. 3.勤務地の地域別最低賃金と比較する 換算した時間額を、勤務地(派遣なら派遣先所在地)の地域別最低賃金と比較する。改定は例年10月頃に発効するため、改定月をまたぐ賃金計算期間は前後の額で二重にチェックする
  4. 4.差額を書面で請求する 差額が出たら、対象期間・計算根拠・請求額を明記した書面で会社へ請求する。4条2項により契約は既に最低賃金額へ置き換わっているため、交渉ではなく既発生の賃金請求として組み立てる
  5. 5.応じなければ労働基準監督署へ「申告」する 窓口で「相談」ではなく「申告」と明示すれば行政指導の手続に乗る(最低賃金法34条1項)。申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いは同条2項で禁止されている

よくある質問 AI による整理

Q1最低賃金の効力とは何ですか?

最低賃金法4条2項が定める強行的効力のことです。最低賃金額に達しない賃金の定めはその部分が無効となり、自動的に最低賃金額の定めがあったものとみなされます。

Q2最低賃金の計算に入らない手当は?

一月を超える期間ごとに支払われる賞与、時間外・休日・深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当が除外されます(4条3項、施行規則1条)。

Q3最低賃金の差額請求はいつまでできる?

賃金請求権の消滅時効は当分の間3年(労働基準法115条、143条3項)。起算点は各賃金の支払期日なので、月ごとに一か月分ずつ時効が完成していきます。

Q4最低賃金より低い時給の契約は違法ですか?

違法です。地域別最低賃金を下回る支払いは50万円以下の罰金の対象(最低賃金法40条)で、民事上は4条2項により差額請求権が当然に発生します。

Q5月給制でも最低賃金は適用されますか?

適用されます。除外賃金を落とした月額を月平均所定労働時間で割り、時間額に換算して地域別最低賃金と比較します。

Q6派遣社員の最低賃金はどちらの地域が基準?

派遣先の事業場が所在する地域の最低賃金が適用されます。派遣元が地方でも、勤務地が東京なら東京の地域別最低賃金で判定します。

Q7試用期間中は最低賃金を下げられますか?

当然には下げられません。減額には都道府県労働局長の許可(最低賃金法7条)が必要で、無許可の引き下げは4条2項で無効となります。

Q8欠勤した分の賃金を引かれるのは最低賃金違反?

違反ではありません。4条4項が、労働者都合または使用者の正当な理由で就労しなかった時間・日に対応する限度での不払いを明文で許容しています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1時給が最低賃金より低いと分かったんですが、会社に言うのが怖いです

労働基準監督署に持ち込める。窓口での言い方が重要で、「相談」は記録が残るだけだが「申告」と明示すれば行政指導の手続に乗る(最低賃金法34条1項)。申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いは同条2項で禁止され、罰則もある。実務のポイント:同僚も同じ条件なら複数名で申告すると会社全体の是正指導になり、あなた一人が浮かない

Q2賞与や通勤手当を足せば最低賃金を超えている、と会社に説明されました

その計算は誤り。賞与のような一か月を超える期間ごとの賃金、時間外・休日・深夜の割増、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は、いずれも判定から除外される(第3項、最低賃金法施行規則1条)。実務のポイント:厚生労働省が示す除外項目をそのまま表にして提示すると、担当者は反論の材料を失う。感情ではなく計算式で詰めるのが最短ルート

Q3産業別の最低賃金を下回っている場合も、罰は同じですか?

民事は同じで、第2項により差額請求権は同様に発生する。だが刑事の建て付けは違い、地域別最低賃金と船員の特定最低賃金の違反は最低賃金法40条で50万円以下の罰金、それ以外の産業別特定最低賃金の違反は最低賃金法の罰則対象外で、労働基準法24条(全額払い)違反として処理される。実務のポイント:刑事の入口が違っても、あなたが取り戻せる金額は一円も変わらない

Q4業務委託契約で働いていますが、最低賃金は関係ないですよね?

契約書の題名では決まらない。依頼を断る自由がなく、時間と場所を指定され、業務内容を具体的に指揮されていれば労働者と判断されうる(最低賃金法2条1号は労働基準法9条の労働者を指す)。実務のポイント:労働者性が認められると最低賃金だけでなく、割増賃金、年次有給休暇、労災保険までまとめて動く。争点は一つでも、回収できる範囲は差額だけで終わらない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自分も同意したから今さら言えない」と考える人が多いが、問いの立て方そのものが誤っている。第2項は同意が有効かどうかを審査する条文ではなく、下回る部分を自動的に無効にして最低賃金額の合意へ置き換える条文である。同意したかどうかは、そもそも争点として登場しない
  • 月給が最低賃金を上回っていること自体は、多くの人が確認している。だが判定に使えない賃金があることの深刻さまでは降りていない。賞与、割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当を落とすと、総支給額では数万円の余裕があるのに基本部分では割り込んでいる、という例は珍しくない(第3項、最低賃金法施行規則1条)
  • 経営者から見れば「少し安く雇っただけ」の話が、法から見れば刑事罰の入口である。地域別最低賃金を下回る支払いは50万円以下の罰金(最低賃金法40条)。しかも賃金は労働者ごとに発生するので、同じ条件で10人雇っていれば、違反も差額も10人分積み上がっている
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割最低賃金法4条:支払義務と強行的効力(下回る合意の無効・みなし置換)最低賃金法7条:労働能力に応じた減額の許可特例
最低賃金法9条:地域別最低賃金の水準決定原則
誰が動かす仕組みか当事者の意思と無関係に法が自動で契約を書き換える使用者が都道府県労働局長へ許可を申請して初めて動く
地方最低賃金審議会の調査審議を経て決定・改定される
労働者への効果差額が当然に請求できる賃金として発生する許可の範囲で最低賃金額を下回る支払いが適法となる
毎年の改定により床そのものが引き上げられる
違反時のルート地域別最低賃金違反は50万円以下の罰金(40条)+差額請求無許可の引き下げは4条2項に戻り無効
水準自体は罰則の対象ではなく手続規定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働基準法第21条・最低工資法(2024年施行)

台湾も基本工資を下回る約定を禁じるが、日本の4条2項のような「最低賃金額の定めをしたものとみなす」明文のみなし置換規定の建て付けは、条文構成が異なるため個別に確認が必要

韓国
최저임금법 제6조

韓国は最低賃金法6条で、最低賃金に達しない労働契約部分を無効とし最低賃金額と同一の賃金を定めたものとみなす旨を規定。日本4条2項と極めて近い構造をとる

ドイツ
Mindestlohngesetz (MiLoG) § 3

ドイツは MiLoG 3条で最低賃金請求権の放棄・下回る合意を無効とする。全国一律の法定最低賃金である点が、地域別・産業別を持つ日本と異なる

アメリカ
Fair Labor Standards Act, 29 U.S.C. § 206

米国は連邦最低賃金を FLSA が定め、州法がより高い額を定める場合は州法が優先。労働者による権利放棄は原則無効と解されている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 試用期間だからと時給を80円下げ、本人も納得して同意書に署名した。だが第2項は同意の有無を一切問わない。その80円は、最初から契約になっていない
  • もし「固定残業代込みで月30万円」の営業職なら、あなたの時給はいくらになると思うか。固定残業代は所定労働時間を超える労働への賃金なので判定から外れる(第3項第2号)。30万円のうち8万円が固定残業代なら、使えるのは22万円だけ。所定労働時間が月173時間なら時給1,271円。「月30万なら余裕」という前提が、計算式ひとつで崩れる
  • 三年前から時給が最低賃金を割っていたと気付いた。賃金請求権の時効は当分の間3年(労働基準法115条、143条3項)、起算点は各月の支払期日。最も古い月の差額は、次の給料日が来るたびに一か月分ずつ静かに消えていく。動き出しが一か月遅れれば、その分だけ回収額が減る
  • 派遣で働いていて、派遣元は地方の会社、勤務先は東京。適用されるのは派遣先の地域別最低賃金である。派遣元所在地の低い水準で時給を組まれていたなら、その差額はまるごと請求できる。派遣スタッフ本人がこれを知らないまま数年働いている例は多い
  • 友人が「会社が苦しいから時給を下げることで社長と話がついた」と報告してきた。下げた先が最低賃金を割っていれば、その話し合いは法的には成立していない。黙って受け入れていた期間の差額も、後から取り戻せる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 在職中に労働条件通知書、直近3年分の給与明細、打刻記録の写しを確保する2. 総支給額から賞与、割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当を引き、残りを実労働時間で割って地域別最低賃金と比較する3. 差額が出たら書面で請求し、応じなければ労働基準監督署へ「相談」ではなく「申告」と明示して持ち込む(最低賃金法34条)

訴えられた側:1. 全従業員について、算入できない賃金を除いた額で最低賃金を再計算する。改定は例年10月頃に発効するため、改定月をまたぐ賃金計算から確認2. 割れていれば遡って差額を支払い、契約書と就業規則を直す。第2項により差額は既に発生済みで、争っても縮まらない3. 障害等で著しく労働能力が低い場合は減額特例の許可申請(第7条)という正規ルートがあり、無許可の引き下げとは扱いが全く違う

時効(請求できる期限):賃金請求権の消滅時効は当分の間3年(労働基準法115条、143条3項。2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金)。起算点は各賃金の支払期日で、月ごとに一か月分ずつ時効が完成していく。退職後の未払賃金には年14.6%の遅延利息が付く(賃金の支払の確保等に関する法律6条)

学説

通説:最低賃金法4条2項は労働基準法13条と同型の強行的・直律的効力を定めるものと解される。無効部分の補充は法律上当然に生じ、労働者の同意、追認、使用者の承諾はいずれも要件とならない

通説:最低賃金の充足判定は、除外賃金を控除した上で時間額に換算して行う。総支給額基準ではなく、通常の労働時間・労働日に対応する所定内賃金を基礎とする点に、実務上の争点が集中する

改正沿革 AI による整理

  • 昭和34年(1959年)最低賃金法制定(本条の文言変更の有無は要検証) 最低賃金の強行的効力、すなわち下回る合意の無効と最低賃金額へのみなし置換が制度として定められた
  • 平成19年(2007年)改正(本条への影響範囲は要検証) 最低賃金制度の抜本改正。地域別最低賃金が全労働者を対象とする仕組みとして整理され、罰則水準も見直された。本条の算入除外規定の文言がこの改正で変更されたかは人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:最低賃金法制定。最低賃金の強行的効力(下回る合意の無効と最低賃金額へのみなし置換)が制度として定められた。本条の条文表現の変遷は人的検証を要する
  2. 2.平成19年(2007年) 改正:最低賃金制度の抜本改正。地域別最低賃金が全労働者を対象とする仕組みとして整理され、罰則水準も見直された。本条の算入除外規定の文言がこの改正で変更されたかは人的検証を要する

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最低賃金法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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