労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第四十四条第一項に規定する派遣中の労働者(第十八条において「派遣中の労働者」という。)については、その派遣先の事業(同項に規定する派遣先の事業をいう。第十八条において同じ。)の事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金において定める最低賃金額により第四条の規定を適用する。
要点最低賃金法 13 条は、派遣中の労働者について派遣先の事業場の所在地を含む地域の地域別最低賃金額を適用すると定める。支払義務を負うのは派遣元である。
Q · 派遣で働いているとき、最低賃金は派遣元と派遣先のどっちの県で決まるの?
派遣先の事業場がある県の額で決まる
最低賃金法 13 条により、派遣中の労働者には派遣先の事業場の所在地を含む地域の地域別最低賃金額が適用されます。派遣元の本社所在地も、あなたの居住地も基準になりません。ただし賃金の支払義務を負うのは派遣先ではなく雇用主である派遣元です。基準は派遣先、責任は派遣元というこの分離が、実務で差額の取りこぼしが起きる最大の原因になっています。
東京の派遣会社と雇用契約を結び、青森の工場に派遣されて働く。この人の時給の下限を決めるのは、東京の最低賃金ではなく青森の最低賃金である。逆に、秋田の派遣会社に雇われて都内のオフィスに常駐するなら、効くのは東京の額だ。最低賃金法 13 条は「派遣先の事業場の所在地」だけを基準にすると言い切っている。雇用主の本社がどこにあるか、給与計算をどの支店がやっているか、あなたがどこに住んでいるかは一切関係しない。しかも支払義務を負うのは派遣先ではなく、雇用主である派遣元だ。基準は派遣先、責任は派遣元。この分離こそ実務で最も事故が起きる箇所で、派遣元が自社所在地の低い額で計算し、誰も気付かないまま差額が何年も積み上がる。地域間の最高額と最低額の差は年度によっては 200 円前後に達し、フルタイムなら年 40 万円規模のずれになる(最新の公示額をご確認ください)。
最低賃金法 13 条は、労働者派遣法 44 条 1 項に規定する派遣中の労働者について、適用すべき地域別最低賃金額を派遣先の事業の事業場の所在地を含む地域のものと定める規定である。同法 4 条の最低賃金額以上の支払義務は、この額を基準として派遣元使用者に課される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣先の事業場所在地の地域別最低賃金が適用されます(最低賃金法 13 条)。派遣元の本社所在地は基準になりません。ただし支払義務を負うのは雇用主である派遣元です。
請求先は雇用主である派遣元です。13 条は適用額の決め方を派遣先基準に移しただけで、賃金支払義務者を派遣先に移す規定ではありません。
なりません。基準は所属する派遣先事業場の所在地です。地方在住で東京の派遣先に所属するなら東京の額が下限となり、居住地基準の計算は誤りの可能性があります。
発効日は都道府県ごとに異なり、多くは 10 月上旬から中旬に集中します。発効日以後の労働分から新額が適用され、月をまたぐ場合は日割りで新旧が分かれます。
最低賃金法 4 条違反となり、下回る部分の労働契約は無効で最低賃金額まで引き上げられます。地域別最低賃金に係る違反は 50 万円以下の罰金(40 条)の対象です。
含まれません。通勤手当、皆勤手当、家族手当、時間外割増などは最低賃金法施行規則 2 条により算入対象から除外されます。除外後の額で時給換算して比較します。
賃金請求権の消滅時効は労働基準法 115 条により当分の間 3 年です。起算点は各月の賃金支払期日で、古い月から順に消滅していきます。
地域別最低賃金の低い県への異動なら下限が下がること自体は適法です。争点は下限ではなく、契約更新時に時給改定の説明と同意の手続を踏んでいるかです。
違法にならない可能性が高い。13 条は派遣先の事業場所在地の地域別最低賃金のみを基準とするため、その地方の県の額を上回っていれば適法である。業界裏話ヒント:ただし就業条件明示書上の就業場所と実際の常駐先がずれている例は非常に多い。書面は本社、実態は別県の現場という場合、実際に就労している事業場の所在地で判断される。書面ではなく実態を押さえるのが交渉の起点になる
請求先は雇用主である派遣元である。13 条は適用する最低賃金額の決め方を定めるだけで、賃金支払義務を派遣先に移すものではない。業界裏話ヒント:ただし派遣先に事実を伝えるのは無駄ではない。派遣料金の水準が最賃割れの原因になっている場合、労働者派遣法には派遣先が派遣料金の額について配慮する義務を定めた規定がある(26 条、項番号は度重なる改正で移動しているため要確認)。派遣元への請求と並行して通知すると、料金改定の実質的な圧力になる
発効日は都道府県ごとに異なり、多くは 10 月上旬から中旬に集中する(年度により変動、最新の公示をご確認ください)。発効日以後の労働分から新額が適用され、月をまたぐ場合は日割りで新旧が分かれる。業界裏話ヒント:複数県の現場を掛け持ちしていると、同じ月の中に県ごとの異なる下限が同時に走る。給与システムが就業場所単位で計算していないと片方の県だけ最賃割れが起きるので、明細が現場別に分かれているかを確認する
ならない。基準は派遣先の事業場の所在地であって、労働者の居住地ではない(13 条)。フルリモートでも、所属する派遣先事業場が東京にあれば東京の額が下限になる。業界裏話ヒント:この構造は地方在住者に有利に働くことが多い。居住県より高い都市部の額が下限になるため、派遣元が居住地基準で計算していたら誤りの可能性が高い。明細と就業条件明示書を並べて確認する価値がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 13 条:派遣中の労働者に適用する地域別最低賃金額を派遣先事業場所在地基準とする | — |
| 基準となる場所 | 派遣先の事業場の所在地 | — |
| 義務を負う者 | 適用額の決定ルールのみ、義務者は移動しない | — |
| 違反時の効果 | 13 条単独の罰則はない | — |
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