要点最低賃金法 7 条は、都道府県労働局長の許可を受けた場合に限り、障害により著しく労働能力の低い者、試の使用期間中の者などについて最低賃金額の減額を認める。許可がなければ減額は違法である。
Q · 試用期間中だから時給が最低賃金より低い、これって合法なの?
労働局長の許可がなければ違法。許可書の有無が唯一の分かれ目
最低賃金法 7 条は、試の使用期間中の者を含む四類型について最低賃金額の減額を認めますが、条件は都道府県労働局長の許可を受けていることです。許可なしに最低賃金を下回る時給を支払えば、同法 4 条違反となり、地域別最低賃金違反なら 50 万円以下の罰金(同法 40 条)の対象です。しかも 4 条 2 項により、下回る合意はその部分が無効となり最低賃金額を定めたものとみなされるため、労働者が同意していたかどうかは無関係に差額の支払義務が残ります。
「試用期間中だから時給は最低賃金より低くていい」。求人票にもそう書いてあったし、面接でも説明された。だがその運用は、都道府県労働局長の許可がなければ丸ごと違法である。最低賃金法 7 条は、最低賃金の床を下げてよい場面を四つだけ挙げた。障害により著しく労働能力の低い者、試の使用期間中の者、認定職業訓練で基礎的技能を習得する者、軽易な業務に従事する者その他の省令で定める者。そしてどれも、事業場ごと・労働者ごとに厚生労働省令の手続で許可を取り、省令で定める率を乗じた分だけ減額できるにすぎない。許可なき減額は「安い賃金」ではなく、単なる最低賃金法違反だ。さらに同法 4 条 2 項により、最低賃金額を下回る合意はその部分だけ無効となり、自動的に最低賃金額を定めたものとみなされる。あなたが納得してサインしていたかどうかは、法的には一切関係がない。
最低賃金法 7 条は減額の特例を定める規定である。使用者が厚生労働省令の定めにより都道府県労働局長の許可を受けたときに限り、精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者、試の使用期間中の者、認定職業訓練中の者、軽易な業務に従事する者等について、最低賃金額に省令所定の率を乗じた額を減額した額で同法 4 条を適用する。
最低賃金法 7 条に基づき、都道府県労働局長の許可を得た場合に限り、四類型の労働者について最低賃金額から省令所定の率を乗じた額を減額できる制度です。許可がなければ適用されません。
事業場を管轄する労働基準監督署を経由して都道府県労働局長に申請します。対象労働者ごとに、比較対象労働者との労働能率の差を示す資料を添えて減額率の根拠を示す必要があります。
7 条 2 号の許可がなければ違法です。地域別最低賃金を下回れば同法 40 条により 50 万円以下の罰金の対象となり、差額の支払義務も残ります。
許可を受けた事業場に許可書が交付されています。労働者は使用者に提示を求めることができ、提示できなければ無許可減額が事実上確定します。
賃金請求権の消滅時効は労働基準法 115 条により当分の間 3 年です。起算点は各月の賃金支払期日ごとに個別進行するため、古い月から順に消滅していきます。
地域別最低賃金額を下回る賃金を支払った場合、最低賃金法 40 条により 50 万円以下の罰金です。加えて未払差額の支払義務は別途残ります。
一律の上限を条文が定めるものではなく、同じ事業場の比較対象労働者との労働能率の差に応じて省令の定めにより個別算定されます。障害等級から自動的に決まる仕組みではありません。
申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いは最低賃金法 34 条 2 項で禁止されています。行えばそれ自体が別個の違反となります。
本当ではない。試の使用期間は 7 条 2 号に挙がっているが、都道府県労働局長の許可があって初めて、省令で定める率の分だけ減額できる。許可がなければ 4 条違反で、地域別最低賃金を下回れば 50 万円以下の罰金(40 条)の対象になる。業界裏話ヒント:許可は事業場ごとに申請し、許可書が交付される。飲食や小売でこの許可を実際に保有している事業場はごく少数で、「許可書を見せてください」の一言でほぼ話が終わる
7 条 1 号の許可があれば適法、なければ違法である。判断基準は障害の有無や等級ではなく、当該業務における労働能率の程度で、障害があっても業務に支障がなければ減額対象にならない。障害者雇用促進法 35 条の差別的取扱い禁止も並行して働く。業界裏話ヒント:減額率は同じ事業場で同種業務に就く「比較対象労働者」との能率比で算定される。誰を比較対象に選ぶかで減額率が変わるので、申請書の比較対象労働者が誰かを確認すると妥当性が見える
ならない。許可は将来に向かってのみ効力を持ち、過去の不足分は残る。4 条 2 項により最低賃金額を下回る部分の合意は無効となり、最低賃金額を定めたものとみなされるため、差額は債務として存続する。業界裏話ヒント:退職した労働者への未払賃金には年 14.6%の遅延利息が付く(賃金の支払の確保等に関する法律 6 条)。在職中の法定利率とは桁が違うので、退職者が出る前に自主精算した方が総額は確実に小さい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 7 条:許可を条件に最低賃金額を減額して 4 条を適用する特例 | — |
| 発動の条件 | 都道府県労働局長の許可+省令所定の率 | — |
| 違反したときの帰結 | 無許可減額は 4 条違反に還元され、特例の保護を受けられない | — |
| 労働者側の対抗手段 | 許可書の提示要求(存在しなければ無許可が確定) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。