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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 8 分8 分8 分

最低賃金法 第6条(最低賃金の競合)

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  1. 労働者が二以上の最低賃金の適用を受ける場合は、これらにおいて定める最低賃金額のうち最高のものにより第四条の規定を適用する。
  2. 2.前項の場合においても、第九条第一項に規定する地域別最低賃金において定める最低賃金額については、第四条第一項及び第四十条の規定の適用があるものとする。

この条文の基本情報

最低賃金の競合とは何ですか?

定義最低賃金の競合とは、最低賃金法第6条に定められた規定で、「労働者が二以上の最低賃金の適用を受ける場合は、これらにおいて定める最低賃金額のうち最高のものにより第四条の規定を適用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 最低賃金法第6条(最低賃金の競合)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
  2. 最低賃金法第6条の条文原文は「労働者が二以上の最低賃金の適用を受ける場合は、これらにおいて定める最低賃金額のうち最高のものにより第四条の規定を適用する。」で始まります。
  3. 最低賃金法第6条は第一節 総則に置かれています。
  4. 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
  5. 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 最低賃金法第6条の前の条は最低賃金法第5条です。
  7. 最低賃金法第6条の次の条は最低賃金法第7条です。
  8. 最低賃金法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第6条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137
  • 本サイト収録最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点最低賃金法6条は、二以上の最低賃金が競合する場合に最も高い額を適用すると定める。ただし刑事罰(40条)が及ぶのは地域別最低賃金の額までで、特定最低賃金の上乗せ分は対象外である。

Q · 県の最低賃金と業種の最低賃金、両方あるときはどっちを払えばいいの?

高い方が適用されるが、罰則が付くのは地域別の額まで

最低賃金法6条1項により、地域別最低賃金と特定最低賃金など二以上の最低賃金の適用を受ける場合は、最も高い最低賃金額により4条が適用されます。ただし2項は、4条1項の支払義務と40条の罰則(50万円以下の罰金)が及ぶ範囲を、9条1項の地域別最低賃金額に限定しています。したがって地域別は超えているが特定最低賃金には届かない場合、最低賃金法の罰則は作動せず、差額の民事請求と労働基準法24条違反(同法120条、30万円以下の罰金)で処理される構造になります。

解説

日本では、同じ一人の労働者に最低賃金が二枚重なることがある。都道府県ごとに決まる地域別最低賃金と、鉄鋼・電機・各種商品小売・自動車小売など特定の産業に上乗せで設定される特定最低賃金だ。6条1項は「最も高いもの」を適用すると決める。ここまでは直感どおりだろう。問題は2項である。高い方の特定最低賃金が適用される場面でも、最低賃金法の罰則(40条、50万円以下の罰金)が飛ぶ範囲は、地域別最低賃金の水準までに限定されている。つまり、地域別を下回れば最低賃金法違反、地域別は超えているが特定最低賃金には届かないという中間帯では、最低賃金法の罰則は作動しない。ただし差額を払う民事上の義務は消えないうえ、労働基準法24条(賃金全額払)違反として同法120条の罰金(30万円以下)で捕まる構造になっている。あなたが受け取れる金額は変わらない。変わるのは、どの条文でどの窓口を押すかだ。

法的な位置づけ

最低賃金法6条は、一人の労働者に地域別最低賃金と特定最低賃金など二以上の最低賃金が競合して適用される場合の適用関係を定める規定である。1項は最高の最低賃金額により4条を適用すると定め、2項は4条1項の支払義務および40条の罰則の適用対象を、9条1項の地域別最低賃金において定める額の限度に画する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.適用されうる最低賃金を二本とも洗い出す 勤務している事業場の所在地の地域別最低賃金と、事業場の業種に設定された特定最低賃金の両方を、都道府県労働局の公示で確認する。派遣中の労働者は派遣先の事業場が基準になる(最低賃金法5条)
  2. 2.自分の実際の時間額を算定する 給与明細から、賞与、1か月を超える期間ごとの賃金、時間外・休日・深夜割増、通勤手当、家族手当、精皆勤手当を除外し、残った所定内賃金を所定労働時間で割って時間額を出す。月給制なら1か月平均所定労働時間で除する
  3. 3.どちらの床を割っているかを確定させる 算定した時間額を、地域別と特定の両方と比較する。地域別を割っていれば最低賃金法4条1項違反(40条の罰則あり)、地域別は超えて特定のみ割っていれば6条2項により最低賃金法の罰則は及ばず、労働基準法24条違反として整理する
  4. 4.差額を請求し、必要なら監督署に申告する まず使用者に差額の支払を書面で求める。応じない場合、確定させた根拠条文(最低賃金法4条1項または労働基準法24条)を明記して労働基準監督署に申告する。証拠は申告前に必ず自分の手元に複写しておく

よくある質問 AI による整理

Q1特定最低賃金とは何ですか?

特定の産業について、関係労使の申出を起点に地域別最低賃金より高い水準で決定される最低賃金です(最低賃金法15条)。鉄鋼、電機、自動車小売、各種商品小売などの業種で設定されています。

Q2自分の業種に特定最低賃金があるか調べる方法は?

勤務先の事業場が所在する都道府県労働局が公示する特定最低賃金の一覧で確認します。業種の判定は日本標準産業分類が基準となるため、社名や自己申告の業種名とずれることがあります。

Q3最低賃金に含まれない手当は?

臨時に支払われる賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、時間外・休日・深夜の割増賃金、通勤手当、家族手当、精皆勤手当は算入されません(最低賃金法4条3項および同法施行規則)。

Q4最低賃金を下回る契約を結んだらどうなりますか?

その部分は無効となり、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます(最低賃金法4条2項)。労働者が同意していても結論は変わらず、使用者は差額の支払義務を負います。

Q5最低賃金違反の罰金はいくらですか?

地域別最低賃金の額を下回った場合は最低賃金法40条により50万円以下の罰金です。特定最低賃金のみを下回る場合は6条2項により同条の対象外で、労働基準法120条の30万円以下の罰金となります。

Q6最低賃金の差額はいつまで請求できますか?

賃金請求権の消滅時効は労働基準法115条により5年、当分の間3年とする経過措置があります。起算点は各月の賃金支払日で、古い月から順に時効が完成していきます。

Q7特定最低賃金が適用されない人はいますか?

多くの特定最低賃金の公示では、18歳未満または65歳以上の者、雇入れ後一定期間未満の技能習得中の者、軽易な業務に従事する者などが適用除外とされます。この場合は地域別最低賃金が適用されます。

Q8最低賃金は残業代を含めて計算しますか?

含めません。時間外、休日、深夜の割増賃金は算入対象から除外されます。所定内賃金だけを時間額に換算したうえで、適用される最低賃金額と比較します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1県の最低賃金は超えてるのに、産業別のがあるって言われました。どっちが正しいんですか?

両方正しく、6条1項により高い方が適用される。あなたのケースでは特定最低賃金が上回っているので、そちらが基準になり、差額の支払義務が発生する。実務のポイント:特定最低賃金の存在は都道府県労働局の公示でしか周知されず、求人サイトも給与ソフトも地域別しか自動反映しない。中小企業の未払いの大半はここで起きている

Q2派遣で働いています。派遣元と派遣先で県が違うんですが、どっちの最低賃金ですか?

派遣先の事業場に適用される最低賃金が基準になる(最低賃金法5条)。派遣先の産業に特定最低賃金があれば、6条により地域別と比べて高い方が適用される。実務のポイント:派遣元の給与計算は本社所在地の地域別で組まれていることがあり、就業先が高い県や特定最低賃金のある業種だと自動的に不足が出る。就業先が変わったタイミングが一番危ない

Q3特定最低賃金を割っていた分、会社を刑事告発できますか?

最低賃金法40条の罰金は、6条2項により地域別最低賃金の水準についてのみ適用される。特定最低賃金だけを割っている場合は同条では処罰されず、労働基準法24条違反として同法120条(30万円以下の罰金)の対象になる。実務のポイント:どちらの条文で申告するかで担当窓口も監督官の動き方も変わる。申告書に条文を書けるだけで、初動の扱いが変わる

Q4地域別の方が特定最低賃金より高くなってしまった業種は、どうなるんですか?

6条1項により高い方すなわち地域別が適用され、特定最低賃金は事実上機能しなくなる。この場合は最低賃金法40条の罰則も通常どおり働く。実務のポイント:地域別に追い越された特定最低賃金は、労使の申出により改正か廃止が審議される。自分の業種の特定最低賃金が何年据え置かれているかを見ると、その業界の労使交渉の体力が透けて見える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「二つあるなら高い方が適用される」ところまでは多くの人が知っている。知られていないのは、その高い方が守られなかったときに何が起きるかだ。特定最低賃金だけを割っている場合、最低賃金法40条の50万円以下の罰金は発動しない。労働基準法24条違反として同法120条の30万円以下の罰金に落ちる。同じ違反でも、責任追及の重さと使う条文が入れ替わる
  • 「自分の県の最低賃金はいくらか」を先に調べる人が大半だが、問いの順番が逆である。先に問うべきは「自分の業種に特定最低賃金があるか」。業種の特定最低賃金がなければ地域別が答えだが、あれば地域別を調べても答えにならない。順番を間違えると、正しい数字を調べたのに結論が間違うという事故が起きる
  • 特定最低賃金は地域別より必ず高いと思われがちだが、逆転する。近年の地域別最低賃金の大幅引き上げで、地域別が特定最低賃金を追い越す都道府県・業種が相次いだ。その場合、6条1項により高い方すなわち地域別が適用され、特定最低賃金は数字としては生きたまま実質的に機能しなくなる。「産業別があるから安心」は、額を見比べていない人の思い込みである
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割6条:二以上の最低賃金が競合したときの適用関係と罰則射程の決定9条:地域別最低賃金の決定(あまねく全国各地域に決定)
15条:特定最低賃金の決定(労使の申出を起点とする産業別上乗せ)
適用される金額競合する最低賃金額のうち最高のもの都道府県ごとの地域別最低賃金額
当該産業の特定最低賃金額(地域別に追い越されると実質機能しない)
違反時の刑事罰2項により、40条の罰則は地域別最低賃金額の限度でのみ適用下回れば最低賃金法40条(50万円以下の罰金)
特定のみ下回る場合は労働基準法24条違反・同法120条(30万円以下の罰金)
民事上の効力最高額を基準に4条を適用するため、上乗せ部分も支払義務は残る4条2項により無効・みなし効が働く
4条2項の効力は及ぶが、罰則は6条2項で切り離される

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞動基準法第21條・最低工資法

台湾は基本工資(最低工資)が全国単一で、産業別の上乗せ最低賃金制度が存在しない。したがって日本の6条のような競合ルールも、罰則射程を切り分ける規定も持たない

韓国
대한민국 최저임금법 제6조

韓国も最低賃金の効力を定める条文を置くが、全国単一の最低賃金制であり、産業別区分適用は法文上可能でも実際には行われていないため競合が生じにくい

ドイツ
MiLoG § 1 Abs. 3、AEntG

ドイツは一般最低賃金と労働協約に基づく業種別最低賃金が併存し、業種別が一般最低賃金を下回らない限り優先する。日本と異なり、優先関係を定めつつ罰則射程を分離する構造は採っていない

アメリカ
Fair Labor Standards Act, 29 U.S.C. § 218(a)

連邦法は州法・地方条例がより高い最低賃金を定めることを妨げず、労働者に有利な方が適用される。競合時に高い方を採る点は日本と共通だが、罰則の射程を低い方に限定する発想はない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、退職して半年経ってから「自分の業種には県の特定最低賃金があった」と気付いたら? 時給差額は1時間あたり数十円でも、月160時間×2年なら十数万円になる。賃金請求権の時効は各支払日から起算されるので、古い月から順に権利が消えていく。気付いた日が勝負の日である
  • 小売チェーンの店長として、あなたは県の地域別最低賃金の改定ニュースを見て時給を1円上乗せした。だが自社の業種には各種商品小売業の特定最低賃金があり、そちらの方が高かった。悪意はない。それでも差額の支払義務は発生し、労働基準監督署の是正勧告の対象になる。「地域別だけ見ていた」は通用しない
  • 派遣スタッフとして働くあなたに適用されるのは、派遣元の会社がある県ではなく、実際に働いている派遣先の事業場の最低賃金だ(5条)。派遣先の産業に特定最低賃金があれば、そこでも競合が起きる。給与明細の時給が誰の基準で計算されているか、確認したことはあるだろうか
  • 同僚から「うちの時給、県の最低賃金ぴったりなんだけど違法じゃないの」と相談された。あなたが最初に聞くべきは金額ではなく、業種である。製造業の工場なのか、飲食店なのかで答えが変わる。この一問を挟めるかどうかが、素人とそうでない人の分かれ目になる
  • 労働基準監督署に申告に行ったあなたは、窓口で「これは最低賃金法ではなく労働基準法の案件ですね」と言われて戸惑う。地域別は超えていて特定最低賃金だけ割っている、まさに6条2項が作った隙間に落ちたケースだ。請求できる金額は同じでも、担当部署も根拠条文も変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の勤務先の事業場所在地の地域別最低賃金と、業種の特定最低賃金の両方を都道府県労働局の公示で確認する(派遣なら派遣先の事業場基準、5条) 2. 給与明細とタイムカードから、除外される賃金(賞与、通勤手当、時間外割増等)を差し引いた時間額を自分で計算する3. 地域別割れなら最低賃金法4条1項違反、特定のみ割れなら労働基準法24条違反として、労働基準監督署に申告する4. 差額は民事でも請求可能。請求の証拠として明細と勤務記録を先に確保しておく

訴えられた側:1. まず自社の事業場が属する業種に特定最低賃金の適用があるかを確認する。業種判定は日本標準産業分類ベースで、自己申告の業種名とずれることがある2. 適用があれば、地域別との比較で高い方に合わせて時間額を再計算し、差額を自主的に精算する。是正勧告前の自主精算は行政対応の温度を大きく下げる3. 除外賃金の算入誤りがないか給与体系を点検する4. 逆転して地域別の方が高い年は、地域別に合わせれば足りる。6条1項は常に高い方であって、常に特定最低賃金ではない

時効(請求できる期限):賃金差額の請求権の消滅時効は労働基準法115条により5年、ただし当分の間3年とする経過措置がある(同法附則143条3項。最新の改正状況をご確認ください)。起算点は各月の賃金支払日で、月ごとに順次時効が進行する。刑事罰については、最低賃金法40条の罰金刑の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)

学説

通説:6条2項は、労使の申出により内容が変動しうる特定最低賃金にまで刑事罰を及ぼすと処罰範囲が伸縮し罪刑の明確性を損なうため、あまねく決定される地域別最低賃金の額を刑罰の射程の外縁としたものと解される。上乗せ部分の保護は民事上の効力と労働基準法の賃金支払規制に委ねられる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年)改正(要人的検証) 最低賃金法の大改正により、産業別最低賃金が特定最低賃金へと改組され、罰則額が大幅に引き上げられた。特定最低賃金違反を最低賃金法の罰則から外し労働基準法の賃金全額払規制に委ねる現行の二層構造は、この改正を経て現在の形になっている。ただし本条自体の改正沿革(新設か文言修正か、旧条番号との対応)は未検証

改正の年表

  1. 1.平成19年(2007年) 改正:最低賃金法の大改正により産業別最低賃金が特定最低賃金へ改組され、罰則額が引き上げられるとともに、特定最低賃金違反を最低賃金法の罰則から外して労働基準法の賃金全額払規制に委ねる二層構造が現行の形に整理された。ただし本条自体の条番号対応と文言修正の詳細は未検証

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最低賃金法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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