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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

最低賃金法 第8条(周知義務)

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最低賃金の適用を受ける使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該最低賃金の概要を、常時作業場の見やすい場所に掲示し、又はその他の方法で、労働者に周知させるための措置をとらなければならない。

この条文の基本情報

周知義務とは何ですか?

定義周知義務とは、最低賃金法第8条に定められた規定で、「最低賃金の適用を受ける使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該最低賃金の概要を、常時作業場の見やすい場所に掲示し、又はその他の方法で、労働者に周知させる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 最低賃金法第8条(周知義務)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
  2. 最低賃金法第8条の条文原文は「最低賃金の適用を受ける使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該最低賃金の概要を、常時作業場の見やすい場所に掲示し、又はその他の方法で、労働者に周知させる…」で始まります。
  3. 最低賃金法第8条は第一節 総則に置かれています。
  4. 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
  5. 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 最低賃金法第8条の前の条は最低賃金法第7条です。
  7. 最低賃金法第8条の次の条は最低賃金法第9条です。
  8. 最低賃金法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第8条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137
  • 本サイト収録最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/8

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点最低賃金法8条は、使用者に最低賃金の概要を作業場の見やすい場所へ掲示するなどの周知義務を課す。金額を守っていても掲示がなければ違反となり、30万円以下の罰金の対象になる。

Q · 職場に最低賃金の掲示がないと、それだけで法律違反になるんですか?

掲示がなければ、金額が適法でも8条違反になる

最低賃金法8条は、最低賃金の適用を受ける使用者に、当該最低賃金の概要を常時作業場の見やすい場所に掲示し、又はその他の方法で労働者へ周知させる措置を義務づけています。周知の方法は掲示に限られず、書面交付や電子的な閲覧環境の整備でも足りますが、労働者が実際に閲覧できる状態であることが必要です。違反した場合は同法41条により30万円以下の罰金の対象となり、実務上は労働基準監督署の是正指導から始まります。

解説

給与明細を見て「あれ、時給いくらだっけ」と思ったとき、あなたの職場の壁を見てほしい。そこに最低賃金額が貼られていないなら、その会社は最低賃金法8条に違反している。この条文が命じているのは、使用者が「知らせる義務」を負うということだ。つまり、最低賃金は労働者が自分で調べに行くものではなく、雇う側が能動的に告げなければならない情報として設計されている。この設計思想が効いてくるのは、未払い賃金を請求するときだ。会社が「本人が了承した時給だ」と言い張っても、周知義務を怠っていた事実は、会社側が労働条件の説明を軽視していた証拠として積み上がる。労働基準監督署の臨検で真っ先に見られるのもこの掲示であり、掲示がないこと自体が単独で是正指導の対象になる。壁に紙が貼ってあるかどうか、それは飾りではなく、あなたの賃金債権の背中を押す一枚だ。

法的な位置づけ

最低賃金法8条は、最低賃金の適用を受ける使用者に課される周知義務を定める規定である。使用者は厚生労働省令の定めるところにより、当該最低賃金の概要を常時作業場の見やすい場所に掲示するか、又はその他の方法で労働者に周知させるための措置をとらなければならない。同法4条の支払義務とは別個の、独立した義務として機能する。

手順

  1. 1.自分の事業場に適用される額を特定する 事業場の所在する都道府県の地域別最低賃金額を確認し、業種によっては特定最低賃金の適用がないかも併せて調べる。両方が適用される場合は高い方の額が適用額となる
  2. 2.周知用の掲示物を用意する 都道府県労働局や労働基準監督署が配布する周知用リーフレットを入手するか、最新の額を記載した掲示物を自作する。改定年月と発効日を必ず明記し、旧額の掲示は撤去する
  3. 3.常時作業場の見やすい場所に掲示する 休憩室、更衣室、タイムカード付近など労働者が日常的に通る場所へ掲示する。複数事業場がある場合は全事業場に掲示し、本社掲示のみで済ませない。掲示後は日付が分かる形で撮影して記録に残す
  4. 4.掲示以外の労働者にも周知手段を届ける テレワーク中心の労働者や直行直帰の労働者には、書面交付または常時閲覧できる電子的方法で周知する。設置日と全社通知の記録をセットで保存し、いつ誰が閲覧可能だったかを説明できる状態にする
  5. 5.毎年10月の改定に合わせて更新する 地域別最低賃金の改定額が公表される夏の段階で掲示物の差し替えを準備し、発効前に更新する。同時に賃金台帳を点検し、新額を下回る労働者がいないかを自主チェックする

よくある質問 AI による整理

Q1最低賃金の周知義務とは何ですか?

最低賃金法8条が使用者に課す義務で、適用される最低賃金の概要を作業場の見やすい場所に掲示するなどして労働者に知らせることを求めるものです。支払義務とは別個の独立した義務です。

Q2最低賃金の掲示はどこに貼ればいいですか?

常時作業場の見やすい場所が基準です。休憩室、更衣室、タイムカード付近など労働者が日常的に通る場所が適しています。事業場ごとに必要で、本社にだけ貼っても足りません。

Q3最低賃金の掲示がないのは違法?

違法です。最低賃金額以上を支払っていても、周知の措置をとっていなければ最低賃金法8条違反となり、労働基準監督署の是正指導の対象になります。金額と周知は別々の義務です。

Q4最低賃金の掲示はいつ貼り替える?

地域別最低賃金は毎年10月頃に改定されるため、発効前に新しい額の掲示へ差し替えます。旧額の掲示を放置すると、古い額のまま給与計算をしている疑いを持たれます。

Q5最低賃金の掲示物はどこで入手できますか?

都道府県労働局や労働基準監督署で配布されるほか、厚生労働省や各労働局のサイトから周知用リーフレットを無償で入手できます。自作の掲示でも内容が正確なら差し支えありません。

Q6就業規則の周知義務と何が違うのですか?

就業規則の周知は労働基準法106条が定め、最低賃金の周知は最低賃金法8条が定めます。根拠条文も対象も別であり、片方を満たしても他方の義務は残ります。

Q7最低賃金の掲示がないことを通報できる?

できます。労働基準監督署への申告は匿名でも可能で、申告をしたことを理由とする解雇その他の不利益取扱いは最低賃金法34条2項で禁止されています。

Q8特定最低賃金も掲示が必要ですか?

必要です。特定最低賃金が適用される事業場では、地域別最低賃金と併せて適用される額の概要を周知します。実際に適用されるのは両者のうち高い方の額です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1掲示がなかったら、会社はいくら罰金を取られるんですか?

最低賃金法8条の周知義務違反には、同法41条により30万円以下の罰金が定められている。ただし実務上はいきなり罰金ではなく、労働基準監督署の是正指導から始まるのが通常だ。実務のポイント:罰金額の小ささから軽視されがちだが、監督署にとって掲示不備は「この事業場は労務管理が甘い」という判断材料であり、調査対象の優先順位が上がる。金額ではなく、次に何が来るかで重さを測るべき条文である

Q2テレワークで会社に行かないんですが、それでも周知義務ってあるんですか?

ある。条文は「掲示し、又はその他の方法で」と定めており、掲示は例示の一つにすぎない。在宅勤務者には書面交付、または常時アクセスできる電子的方法での周知が求められる。実務のポイント:社内共有フォルダの奥深くに置いただけでは、実質的に周知したとは評価されにくい。周知したと主張する側は「いつ、どの方法で、誰が閲覧可能だったか」を示す必要がある。ファイルの設置日と全社通知メールの記録をセットで残しておくかどうかで、後の説明力がまったく違う

Q3派遣で働いてるんですが、掲示するのは派遣元と派遣先のどっちですか?

派遣労働者に適用される最低賃金は派遣先の事業場の所在地に基づく地域別最低賃金であり(最低賃金法13条)、賃金支払義務を負う使用者は派遣元である。周知の実務は派遣元が担うのが基本だが、派遣先の掲示も就業場所の情報として意味を持つ。実務のポイント:派遣で最低賃金割れが起きやすいのは、派遣先が最低賃金の高い都道府県で、派遣元が低い県にある場合だ。適用されるのは派遣先の額であり、この点を知らずに低い額で計算されている事例が実際にある。就業場所の都道府県の額を自分で確認する価値がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「最低賃金額さえ払っていれば周知は形式論」と考える経営者は多いが、8条違反は金額違反とは独立した義務違反であり、監督署の是正指導の対象になる。金額が適法でも、掲示を怠っていれば指摘される。二つは別々のスイッチだ
  • 「掲示がないのは知っていた」という労働者は少なくないが、その事実が持つ重さを知らない。掲示の欠落は、労働条件の説明全般が雑であることの外形的な兆候であり、割増賃金の未払い、労働時間の記録不備、就業規則の未整備などが同時に見つかる確率が高い。一枚の紙の不在は、氷山の頂点にすぎない
  • 「周知=紙を貼ること」と理解されがちだが、条文は「掲示し、又はその他の方法で」と定めており、書面交付や電子的な閲覧環境の整備でも足りる。ただし在宅勤務者やテレワーク中心の職場では、社内イントラに置いただけで実際に閲覧できる状態になっているかが問われる。方法の自由度は、実効性の要求とセットである
比較の観点この条文ほかの条文
義務の内容最低賃金法8条:最低賃金の概要を労働者に周知させる措置をとる最低賃金法4条:最低賃金額以上の賃金を実際に支払う
労働基準法106条:就業規則・労使協定等を労働者に周知させる
周知の方法常時作業場の見やすい場所への掲示、又はその他の方法(省令で具体化)方法の問題ではなく、支払額そのものが基準
掲示・備付け・書面交付・電子的方法(労基則52条の2)
違反した場合同法41条により30万円以下の罰金。実務上は監督署の是正指導が先行同法40条により50万円以下の罰金。差額の支払義務も残る
労基法120条により30万円以下の罰金
満たしても残る義務掲示していても、額が下回れば4条違反は別途成立額を守っていても、周知を怠れば8条違反は別途成立
就業規則を周知しても、最低賃金の周知義務は別途必要

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
勞動基準法第21条・最低工資法(2024年施行)

台湾は基本工資(最低工資)の決定制度を独立法化したが、最低工資そのものの掲示義務を単独条文で定めるのではなく、工作規則の公開掲示義務(勞動基準法70条)等で労働条件の周知を担保している

韓国
대한민국 최저임금법 제11조

韓国は日本8条とほぼ同型で、使用者に対し最低賃金を労働者が容易に見られる場所に掲示するか、その他の適当な方法で広く知らせる義務を課す。日本法の構造が最も直接的に対応する例

中国
最低工资规定(2004年)第11条

中国は最低賃金基準の公布後、一定期間内に事業単位の全労働者へ公示する義務を用人単位に課す。掲示ではなく期限付きの公示義務という形をとる点が特徴

ドイツ
MiLoG § 20、NachwG § 2

ドイツは全国一律の法定最低賃金を採り、使用者には支払義務と労働条件の書面明示義務が課されるが、最低賃金額そのものの掲示義務は一般には置かれていない。周知は個別明示型

アメリカ
29 C.F.R. § 516.4(FLSA)

米国は FLSA の適用を受ける使用者に、労働者が見やすい場所への公式ポスター掲示を規則で義務づける。掲示型の周知という点で日本8条に最も近い構造

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • アルバイト先の休憩室に、労働条件に関する紙が一枚も貼られていない。求人票では「時給1,050円」だったが、あなたの都道府県の最低賃金は1,080円だった。差額は毎月数千円、二年分なら十数万円になる。8条の周知義務違反は、その請求を後押しする材料の一つになる
  • もし、あなたが小さな飲食店を開いて初めて人を雇ったとしたら? 雇用契約書は作った、給与も最低賃金以上を払っている。それでも壁に何も掲示せず、就業規則も見せていなければ8条違反だ。金額を守ることと、知らせることは別々の義務である
  • 友人から「うちの会社、最低賃金の掲示がないんだけど、これって言っていいの?」と相談された。労働基準監督署への申告は匿名でもでき、申告を理由とする不利益取扱いは禁止されている(最低賃金法34条2項)。あなたは三分でこの構造を説明できる
  • 本社が一括で人事管理をしている多店舗チェーン。本部の掲示板には貼ってあるが、地方の店舗には何もない。周知は「常時作業場の見やすい場所」が基準であり、本社にあるから足りるという理屈は通らない。監督署の臨検があと数日という段階で気付いても、掲示を追加するだけなら今日中に終わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 職場の休憩室・更衣室・タイムカード付近を確認し、掲示の有無を日付入りで撮影2. 自分の都道府県の地域別最低賃金額(厚生労働省サイトで確認)と給与明細の時給を照合、差額を月別に一覧化3. 差額があれば、まず会社へ書面で差額請求。応じない場合は労働基準監督署へ申告(申告を理由とする解雇その他不利益取扱いは最低賃金法34条2項で禁止) 4. 掲示なしの写真は、会社の労務管理全体のずさんさを示す補強材料として保管

訴えられた側:1. 指摘を受けたら即日、常時作業場の見やすい場所に最新の地域別最低賃金の概要を掲示、掲示状況を撮影して記録2. 事業場が複数ある場合は全事業場を一斉点検、本社掲示のみでは足りない3. 同時に、実際の支払額が最低賃金額を下回っていないか賃金台帳を遡って自主点検、下回っていれば差額を自主的に精算する方が是正勧告後の対応より圧倒的に軽い4. テレワーク中心の職場は、書面交付または常時閲覧可能な電子的方法へ切り替え、閲覧手順を全従業員へ通知

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。関連する未払い賃金の請求権は労働基準法115条により3年(当分の間の経過措置、本則は5年)で時効消滅し、起算点は各賃金の支払期日である。周知義務違反そのものは継続的な状態であり、掲示していない限り違反状態が続く(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:最低賃金法8条の周知義務は、同法4条の支払義務を実効化するための取締規定であり、両者は独立して成立する。周知を怠っても個々の労働契約の賃金額そのものが変動するわけではないが、労働条件の説明の不備を基礎づける事情として扱われる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:最低賃金法制定。業者間協定方式を含む最低賃金決定制度が創設され、適用を受ける使用者に対する周知義務が併せて置かれた
  2. 2.平成19年(2007年) 改正:大幅改正により、地域別最低賃金がすべての労働者に適用される仕組みとして整理され、産業別最低賃金は特定最低賃金に再編。罰則も見直され、周知義務違反を含む規制の実効性が強化された

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最低賃金法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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