最低賃金法 第14条(地域別最低賃金の公示及び発効)
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- 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金に関する決定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、決定した事項を公示しなければならない。
- 2.第十条第一項の規定による地域別最低賃金の決定及び第十二条の規定による地域別最低賃金の改正の決定は、前項の規定による公示の日から起算して三十日を経過した日(公示の日から起算して三十日を経過した日後の日であつて当該決定において別に定める日があるときは、その日)から、同条の規定による地域別最低賃金の廃止の決定は、同項の規定による公示の日(公示の日後の日であつて当該決定において別に定める日があるときは、その日)から、その効力を生ずる。
この条文の基本情報
地域別最低賃金の公示及び発効とは何ですか?
定義地域別最低賃金の公示及び発効とは、最低賃金法第14条に定められた規定で、「厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金に関する決定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、決定した事項を公示しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 最低賃金法第14条(地域別最低賃金の公示及び発効)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
- 最低賃金法第14条の条文原文は「厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金に関する決定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、決定した事項を公示しなければならない。」で始まります。
- 最低賃金法第14条は第二節 地域別最低賃金に置かれています。
- 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
- 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 最低賃金法第14条の前の条は最低賃金法第13条です。
- 最低賃金法第14条の次の条は最低賃金法第15条です。
- 最低賃金法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137 - 本サイト収録
最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点最低賃金法14条により、地域別最低賃金の改正の決定は公示の日から起算して30日を経過した日から効力を生じる。決定で別の日を定めることもでき、発効日は都道府県ごとに異なる。
Q · 今年の最低賃金って、結局いつから上がるんですか?
公示の日から30日を経過した日から。県ごとに違う
最低賃金法14条2項により、地域別最低賃金の決定・改正の決定は、公示の日から起算して30日を経過した日から効力を生じます。ただし決定でそれより後の日を別に定めることができ、近年はこれが常用されているため、実際の発効日は都道府県ごとに10月上旬から11月まで分かれます。廃止の決定だけは例外で、公示の日から即時に効力を生じます。発効日以後に労働した時間について新額が適用されるため、賃金締切日が発効日をまたぐ月は旧額と新額の混在計算が必要です。
解説
毎年秋、あなたの時給は上がる。だが正確に何日から上がるのか、即答できる人は驚くほど少ない。最低賃金法14条がその答えを持っている。厚生労働大臣または都道府県労働局長が決定を公示し、そこから起算して30日を経過した日、そこが分水嶺だ。ただし条文には「当該決定において別に定める日があるときは、その日」という括弧書きがあり、近年はこれが常用されている。だから発効日は都道府県ごとにバラバラで、10月上旬の県もあれば11月に入る県もある。ここを取り違えると、事業主は未払賃金を抱え、働く側は取り損ねる。さらに見落とされているのが、廃止の決定だけは30日を待たず公示の日に効力を生ずるという非対称だ。引き上げには準備期間を与え、廃止には与えない。条文はその温度差を隠していない。
法的な位置づけ
最低賃金法14条は、地域別最低賃金に関する決定の公示義務とその効力発生時期を定める規定である。厚生労働大臣または都道府県労働局長は決定事項を公示しなければならず、決定および改正の決定は公示の日から起算して30日を経過した日から、廃止の決定は公示の日から、それぞれ効力を生ずる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公示された決定額と発効日を確認する 厚生労働省または自事業場が所在する都道府県労働局のサイトで、その年の地域別最低賃金の決定額と発効日を確認する。夏に報道される目安額ではなく、公示された決定を見る。事業場が複数県にまたがる場合は県ごとに確認する
- 2.発効日の30日前から賃金規程と契約を改定する 公示の直後から発効日までの期間に、就業規則の賃金条項、賃金規程、個別の雇用契約書・労働条件通知書の時給を新額以上に書き換える。発効日当日から適法な状態にしておく
- 3.給与システムに新単価と適用開始日を設定する 給与計算システムに新しい時間単価と適用開始日(発効日)を登録する。日給制・月給制の場合は時間換算額が新額を下回らないか検算する。歩合給・固定残業代がある場合は除外賃金を差し引いた後の額で判定する
- 4.発効日をまたぐ賃金計算期間の混在計算を行う 賃金締切日が発効日をまたぐ月は、発効日前の労働時間に旧額、発効日以後の労働時間に新額を適用して計算する。日割り按分ではなく実労働時間ベースで区分する。タイムカードとシフト表で日付ごとの時間数を確定させる
- 5.割れが判明した場合は自主的に差額を精算する すでに新額を下回って支払っていた場合は、対象者全員について発効日まで遡って差額を計算し、自主的に精算して記録を残す。労働基準監督署の指導前の自主是正かどうかで、その後の扱いが変わる
よくある質問 AI による整理
Q1最低賃金の発効日は全国一律ですか?
一律ではありません。最低賃金法14条2項は決定で別の日を定めることを認めており、実際の発効日は都道府県ごとに10月上旬から11月まで分かれます。
Q2最低賃金の公示とはどこで見られますか?
官報および厚生労働省令で定める方法により公示されます。実務上は厚生労働省サイトと各都道府県労働局のサイトで、額と発効日が確認できます。
Q3最低賃金の30日ルールとは何ですか?
改正の決定が公示の日から起算して30日を経過した日から効力を生ずるという原則です(14条2項)。事業主に賃金規程やシステム改定の準備期間を与える趣旨です。
Q4最低賃金の廃止はいつから効力が生じますか?
廃止の決定のみ公示の日から効力を生じ、30日の猶予はありません。労働者保護を後退させる変更に準備期間を与えない非対称な設計です。
Q5賃金締切日が発効日をまたぐ月はどう計算しますか?
日割りではなく、発効日以後に労働した時間について新額を適用します。同じ賃金計算期間内に旧額と新額が混在する計算になります。
Q6報道された目安額と実際の最低賃金額は同じですか?
同じとは限りません。目安は審議会の答申段階の数字で、法的効力を持つのは公示された決定額です。給与システムの単価改定は公示後に行うべきです。
Q7発効日を知らずに旧額で払っていたら違法ですか?
違法です。公示により周知されたものとして扱われ、個別通知の不到達は抗弁になりません。不足額は4条2項で当然に引き上げられ、40条の罰則対象にもなります。
Q8最低賃金の改定に異議は申し立てられますか?
決定前の段階で、最低賃金審議会の意見要旨の公示の日から15日以内に異議を申し出ることができます(10条)。公示後の発効日自体を争う手続ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1結局、今年の最低賃金って何日から適用されるんですか?
原則は公示の日から起算して30日を経過した日です(第14条2項)。ただし決定で別の日を定められるため、実際の発効日は都道府県ごとに異なり、10月上旬から11月に入る県まで分かれます。実務のポイント:夏に報道される「目安額」と、最終的に公示される決定額は一致しないことがあります。給与システムの単価改定は答申の報道ではなく公示された決定を見てから設定する。先走って設定し直した会社は毎年出ます
Q2発効日をまたぐ月の給料って、日割りで計算するんですか?
日割りではありません。発効日以後に労働した時間について新しい最低賃金額が適用されます(第14条2項、第4条1項)。締切日が月末でない事業場では、同じ賃金計算期間の中で旧額と新額が混在します。実務のポイント:この混在期間の計算漏れは監督署の定期監督で指摘されやすい定番項目。是正指導に至ると過去分まで遡って全従業員の再計算を求められるため、最初の1か月を丁寧にやる方が結局安い
間違えやすい点 AI による整理
- 「最低賃金は毎年10月1日から」という問いの立て方自体がずれている。条文が定める原則は公示の日から起算して30日を経過した日であり、決定で別の日を定めることも認められている。だから発効日は年によっても都道府県によっても動く。カレンダーの記憶ではなく、その年の公示内容を見に行くのが唯一正しい確認手順だ
- 官報に載るだけ、ということは多くの人が知っている。だが官報掲載イコール法的に全員へ知らせたことになる、という深刻さまでは意識されていない。「労働局から個別の通知が来なかった」は抗弁にならず、足りない部分の賃金は第4条2項によって自動的に最低賃金額まで引き上げられ、さらに第40条の罰則(50万円以下の罰金)の射程に入る
- 20日締めなら翌月分から上げれば足りる、と処理している会社が現実に存在する。働く側から見れば「来月から上がる」だが、法律から見れば発効日以後に働いた1時間ごとに新額が適用される。この落差が、半年後に数十人分の差額請求としてまとめて戻ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 14条:決定の公示義務と効力発生日 | 10条:地域別最低賃金の決定手続と異議申出 12条:地域別最低賃金の改正・廃止の決定 |
| 時間軸での位置 | 決定後:公示 → 30日 → 発効 | 決定前:審議会の調査審議 → 意見要旨の公示 → 異議申出15日 決定時:改正または廃止の判断そのもの |
| 誰が動くか | 厚生労働大臣・都道府県労働局長(公示)/使用者(発効日までに改定) | 最低賃金審議会・利害関係人(異議申出) 厚生労働大臣・都道府県労働局長 |
| 違反したときの効果 | 発効日以後の不足分は4条2項で当然に引上げ、40条の罰則 | 手続違反は決定自体の瑕疵の問題 改正・廃止の効力発生時期は14条2項が規律 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も基本工資審議会の審議を経て核定・公告する構造で、公告と実施日を分ける点は共通。実施日は例年1月1日で全国一律であり、都道府県ごとに発効日が分かれる日本と大きく異なる
韓国は雇用労働部長官が毎年8月5日までに告示し、翌年1月1日から効力が生じる構造。告示から発効まで約5か月の準備期間があり、日本の30日より長い。かつ全国単一の最低賃金である点も異なる
ドイツは最低賃金委員会の議決に基づき連邦政府が法規命令(Rechtsverordnung)で改定し、通常1月1日発効の全国一律制。行政決定の公示ではなく法規命令の公布による点が形式面の違い
連邦最低賃金は連邦議会の立法改正でのみ変更され、行政庁による毎年の決定・公示の仕組みがない。州・市が上乗せ規制を持ち、発効日は法域ごとにばらつく点は日本の都道府県別発効日と機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし発効日が10月5日で、あなたの会社の賃金締切日が20日だったら? 10月5日以後に働いた時間だけが新しい最低賃金額の対象になり、1日から4日までは旧額のままだ。この混在計算を面倒がって月まるごと旧額で処理した瞬間、その差額は未払賃金に変わる。しかも猶予期間があるわけではなく、次に監督署が入った日が期限になる
- あなたは20人のアルバイトを抱える飲食店の店長だ。本部から改定の連絡が来たのは発効日の翌週だった。その1週間分の差額は、連絡が遅れた本部ではなく、使用者である事業場の未払賃金として計上される
- 友人が「10月から時給上がるって聞いたのに、明細が変わってない」と相談してきた。まず聞くべきは県名、発効日、賃金締切日の三つ。この三つが揃えば、勘違いなのか本当の未払いなのか、その場で切り分けられる。実際は自分の県の発効日が10月中旬だった、というオチも相当多い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 厚生労働省または自県の労働局サイトで、その年の地域別最低賃金の額と発効日を確認(発効日は県ごとに違う) 2. 発効日以後に働いた日時をシフト表・タイムカードで特定し、実際に支払われた時給と突き合わせて差額を計算3. まず書面(メールでも可)で会社に是正を求める。応じない場合は労働基準監督署へ申告4. 差額は第4条2項により法律上当然に最低賃金額まで引き上げられるため、会社の同意がなくても請求権として成立している
訴えられた側:1. 公示された決定を確認し、自事業場に適用される発効日を確定(報道された目安額ではなく公示された決定額を見る) 2. 発効日前に就業規則・賃金規程・個別契約の時給を改定し、給与システムに新単価と適用開始日を設定3. 賃金締切日が発効日をまたぐ月は、旧額と新額の混在計算を行う4. すでに割れていた場合は、遡って差額を自主的に精算し記録を残す。監督署の指導前の自主是正かどうかで、その後の扱いが変わる
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。関連する期限は三つ。(1)効力発生は公示の日から起算して30日を経過した日(決定で別の日を定めたときはその日)、廃止の決定のみ公示の日から発効。(2)審議会の意見に対する異議申出は意見要旨の公示の日から15日以内(第10条)。(3)不足分の賃金請求権は労働基準法115条により5年、ただし当分の間3年(2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金について。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)最低賃金法全部改正(要検証) 地域別最低賃金と特定最低賃金の二本立てへ再編された全部改正の中で、公示および発効に関する規定が現行の条番号・構成に整理されたとみられる。30日ルールが同改正での新設か旧法からの承継かは人的検証が必要
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