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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

最低賃金法 第10条(地域別最低賃金の決定)

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  1. 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審議会(以下「最低賃金審議会」という。)の調査審議を求め、その意見を聴いて、地域別最低賃金の決定をしなければならない。
  2. 2.厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、前項の規定による最低賃金審議会の意見の提出があつた場合において、その意見により難いと認めるときは、理由を付して、最低賃金審議会に再審議を求めなければならない。

この条文の基本情報

地域別最低賃金の決定とは何ですか?

定義地域別最低賃金の決定とは、最低賃金法第10条に定められた規定で、「厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審議会(以下「最低賃金審議会」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 最低賃金法第10条(地域別最低賃金の決定)は、日本の最低賃金法に含まれる条文です。
  2. 最低賃金法第10条の条文原文は「厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審議会(以下「最低賃金審議会」という。」で始まります。
  3. 最低賃金法第10条は第二節 地域別最低賃金に置かれています。
  4. 最低賃金法の公布日は昭和34年4月15日です。
  5. 最低賃金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 最低賃金法第10条の前の条は最低賃金法第9条です。
  7. 最低賃金法第10条の次の条は最低賃金法第11条です。
  8. 最低賃金法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第10条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000137
  • 本サイト収録最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000137/10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点最低賃金法10条は、厚生労働大臣又は都道府県労働局長が、一定の地域ごとに最低賃金審議会の意見を聴いて地域別最低賃金を決定すると定める。行政は審議会の意見を無視して決定できない。

Q · 最低賃金の金額って、結局どこで誰が決めているんですか?

国会ではなく、審議会の意見を聴いた大臣・労働局長が決めます

最低賃金法10条1項により、地域別最低賃金は厚生労働大臣又は都道府県労働局長が、一定の地域ごとに中央又は地方の最低賃金審議会の調査審議を求め、その意見を聴いて決定します。審議会は公益・労働者・使用者の三者構成です。同条2項は、行政が審議会の意見によりがたいと認める場合には、理由を付して再審議を求めなければならないと定めており、行政が一存で金額を上下させることはできません。金額そのものは法律に書かれておらず、毎年の手続を通じて改定されます。

解説

毎年10月、ニュースで「今年の最低賃金は◯円アップ」と流れる。あの数字は国会が決めているのではない。厚生労働大臣または都道府県労働局長が、最低賃金審議会(公益代表・労働者代表・使用者代表の三者構成)に諮問し、その意見を聴いた上で決定する。ここであなたが握っておくべき事実は二つある。第一に、あなたの時給の下限は、国会議員ではなく、労使公益の三者が集まる会議室で決まる。つまり労働組合や業界団体を通じた意見表明が、直接あの数字に届くルートが制度上開いている。第二に、2項が効いてくる。大臣や局長は審議会の意見が気に入らなくても、勝手に別の数字を決めることはできない。理由を書いて審議会に差し戻すしかない。行政の一存で最低賃金が上下しない仕組みが、この短い2項に埋め込まれている。地域別最低賃金は「一定の地域ごと」に定められ、日本では都道府県単位で運用されている。同じ仕事でも県境をまたぐと下限が変わるのは、この条文の帰結である。

法的な位置づけ

最低賃金法10条は地域別最低賃金の決定手続を定める規定であり、決定権限を厚生労働大臣及び都道府県労働局長に置きつつ、一定の地域ごとに最低賃金審議会の調査審議と意見聴取を義務づける。意見によりがたい場合には理由を付した再審議の請求を必要とし、行政単独での決定を排除する手続的統制を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.事業場所在地の最新額と発効日を特定する 居住地ではなく事業場の所在地を基準に、都道府県労働局が公示した地域別最低賃金額と発効日を確認する。複数県に事業所がある場合は事業場ごとに一覧化する
  2. 2.算入できる賃金・できない賃金を仕分ける 最低賃金の比較対象となる賃金から、時間外・休日・深夜の割増賃金、賞与等の臨時の賃金、精皆勤手当・通勤手当・家族手当を除外して時間額に換算する
  3. 3.特定最低賃金の適用有無を確認する 自社の業種に15条に基づく特定最低賃金が設定されていないかを確認する。設定されている場合は地域別より高い額が優先されるため、そちらを基準に点検する
  4. 4.発効日前に給与テーブルを改定する 発効日をまたぐ賃金計算期間の扱いを決め、給与規程・雇用契約書・求人票の時給表示を改定する。多拠点企業は最も高い地域を基準にするか、事業場別テーブルにするかを決定する
  5. 5.不足があれば差額を自主精算し、記録を残す 点検の結果、最低賃金を下回る月があれば、監督署の指導を待たず差額を自主的に精算する。計算根拠と支払記録を保存し、周知(8条の周知義務)も同時に実施する

よくある質問 AI による整理

Q1地域別最低賃金とは何ですか?

一定の地域ごとに、その地域内のすべての使用者と労働者に適用される賃金の下限額です。最低賃金法10条に基づき、日本では都道府県単位で決定・運用されています。

Q2最低賃金はいつ改定されますか?

例年、夏に審議会の答申が出され、秋(10月頃)に発効します。発効日は都道府県ごとに異なるため、事業者は自社の事業場所在地の発効日を個別に確認する必要があります。

Q3最低賃金審議会の目安とは何ですか?

中央最低賃金審議会が地方の審議会に示す引上げ額の参考値です。法律上の拘束力はありませんが、各地方審議会はこれを踏まえて調査審議を行うのが実務の流れです。

Q4最低賃金は毎年必ず上がりますか?

法律は毎年の引上げを義務づけていません。10条は決定手続のみを定め、金額の考慮要素は9条が労働者の生計費・賃金・通常の事業の賃金支払能力と定めています。

Q5最低賃金の改定額はどこで確認できますか?

厚生労働省および各都道府県労働局のサイトで、地域別最低賃金額と発効日が公示されます。11条により決定は官報等で公示され、公示から一定期間後に効力が生じます。

Q6特定最低賃金と地域別最低賃金の違いは?

地域別は10条に基づき地域内の全労働者に適用されます。特定最低賃金は15条に基づく特定産業向けで、地域別より高い額が定められ、その産業では高い方が適用されます。

Q7最低賃金の決定に意見を言えますか?

公示された決定には、12条により関係労使が異議を申し出る手続があります。実務上は諮問後・答申前に労働組合や業界団体が審議会へ意見を届けるルートが有効です。

Q8最低賃金を下回る契約は違法ですか?

同法4条により最低賃金額に達しない賃金の定めは無効となり、最低賃金額で契約したものとみなされます。差額の支払義務が生じ、罰則の対象にもなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1最低賃金って、住んでいる県と働いている県、どっちが基準ですか?

働いている事業場の所在地が基準である。本条1項が「一定の地域ごと」に決定すると定めており、運用は都道府県単位、適用は勤務地基準になる。実務のポイント:在宅勤務が広がった今、所属事業場がどこかで判定が変わりうる。地方在住で東京本社所属のリモート勤務者は、東京の額が適用される可能性がある。雇用契約書の「就業場所」欄の記載が、そのまま時給の下限を決めている

Q2審議会って誰が入っているんですか。一般人には関係ない場所ですよね?

公益代表・労働者代表・使用者代表の三者同数で構成される。労働者代表は労働組合からの推薦が中心で、地方最低賃金審議会の委員は都道府県労働局長が任命する。実務のポイント:審議会には専門部会が置かれ、実質的な数字の詰めはそこで行われる。答申が出てからでは動かせないが、諮問直後であれば業界団体名義の意見書が資料として配布されることがある。動く時期を知っているかどうかで、届くかどうかが変わる

Q3審議会の意見を役所が無視して、勝手に金額を決めることはできるんですか?

できない。2項が、意見によりがたいと認めるときは理由を付して再審議を求めなければならないと定めている。異なる結論を出したければ、まず審議会の議論のテーブルに戻さなければならない。実務のポイント:この再審議手続は形式ではない。理由を文書で残す義務が生じるため、行政としては答申と大きく異なる決定をしにくい。三者構成の合意が事実上の決定力を持つ理由がここにある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「最低賃金は国会が法律で決めている」と思われがちだが、法律が定めているのは決定の手続だけである。金額そのものは厚生労働大臣または都道府県労働局長が、審議会の意見を聴いて決定する。だから国会審議を待たずに毎年改定できる。この機動性が制度の設計思想であり、同時に「誰に働きかければ数字が動くのか」の答えでもある
  • 「審議会の意見はあくまで参考で、最後は役所が好きに決める」と理解している人は多い。だが2項を読むと、行政が意見と異なる決定をしたいときは、理由を付けて再審議を求めなければならない。諮問機関の意見を無視する自由は与えられていない。手続の重みを軽く見ていると、この条文の統制機能を見落とす
  • あなたから見れば最低賃金は「全国一律の数字」に見えるかもしれないが、法律から見れば「一定の地域ごと」に別々の決定が積み上がった集合体である。この落差が実務を潰す。多拠点の事業者が全社一律の給与テーブルを組むと、最も高い地域を基準にしない限りどこかで違法になる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割10条:地域別最低賃金を「誰が・どの手続で」決めるか9条:地域別最低賃金を「何を考慮して」決めるか(生計費・賃金・支払能力)
15条:特定最低賃金の決定手続(申出が起点)
手続の起点行政が審議会に調査審議を求める(諮問)決定原則そのものを定めるため手続の起点は持たない
関係労使の申出に基づき審議会が調査審議
適用範囲地域内のすべての使用者と労働者地域別最低賃金の内容決定基準として全国に及ぶ
特定の産業の使用者と労働者に限定
行政への統制審議会の意見によりがたいときは理由を付して再審議(2項)考慮要素の法定により内容面を統制
決定は10条同様に審議会の意見聴取を経る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働基準法第21条・基本工資審議辦法

台湾も労使公益の三者が参加する基本工資審議委員会が擬訂する点で日本と近いが、最終的に行政院の核定を要する二段階構造である点が異なる

韓国
최저임금법 제8조(最低賃金法8条)

韓国も最低賃金委員会の審議を経て雇用労働部長官が決定する。日本の再審議請求に相当する差戻し手続が置かれている点も類似する

ドイツ
Mindestlohngesetz (MiLoG) §§ 9, 11

ドイツは全国一律の法定最低賃金で、地域別ではない。労使同数のMindestlohnkommissionの議決を連邦政府が法規命令に写すため、行政の裁量余地は日本より小さい

アメリカ
Fair Labor Standards Act, 29 U.S.C. § 206

米国は連邦最低賃金を議会の立法で定めるため機動性が低く、実務上は州・市がより高い額を条例で定めることで地域差が生じる。審議会方式ではない点が根本的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 県境の街に住んでいて、隣県の店で働いている。時給は勤務地の県の地域別最低賃金が基準になり、住んでいる県のものではない。2県で50円以上の差があることも珍しくなく、月160時間なら年間9万円以上の違いになる
  • 飲食店を経営していて、10月に発効する新しい地域別最低賃金の額を知らずに旧額のまま給与計算を続けた。差額の支払い義務が発生し、労働基準監督署の是正指導の対象になる。改定額は毎年夏に答申され、秋に発効するというサイクルを、経営者は知っていなければならない
  • 労働組合の役員になったあなたに、地方最低賃金審議会の労働者代表委員の話が来た。労働者側の意見をどう組み立てるか、統計データをどう使うか。会議室の中で、県内数十万人の時給の下限が動く
  • もし審議会が「引き上げ幅は20円」と答申したのに、労働局長が「40円にしたい」と考えたらどうなるか? 局長は勝手に決められない。理由を付けて審議会に再審議を求めるしかない(2項)。行政が独走できない設計になっている
  • あなたの会社は複数県に事業所がある。本社が東京、工場が地方。給与規程を全社一律の時給にしていると、東京基準では適法でも、地方基準では過払い、逆に地方基準に合わせると東京で違法になる。あと2か月で新年度の改定発効、給与テーブルの点検が要る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の勤務地(居住地ではない)の都道府県の地域別最低賃金額と発効日を厚生労働省サイトで確認2. 給与明細から時間額を算出、精皆勤手当・通勤手当・時間外割増などは最低賃金の算入対象外(同法4条3項)なので除いて計算3. 下回っていれば差額請求権が発生する。同法4条2項により最低賃金未満の定めは無効となり、最低賃金額まで自動的に引き上げられる4. 会社が応じなければ労働基準監督署へ申告(労働基準法104条の準用)。証拠はタイムカード・給与明細・シフト表

訴えられた側:1. まず該当地域の改定額と発効日を確認、遡って差額を自主計算する2. 算入可否の判定を誤っていないか点検(賞与、時間外割増、深夜割増、通勤手当は算入されない) 3. 不足があれば監督署の指導を待たず自主的に差額精算、是正の姿勢は処分判断に影響する4. 産業別最低賃金(特定最低賃金)が適用される業種であれば、地域別より高い額が優先される点も確認

時効(請求できる期限):地域別最低賃金の改定は例年夏に答申、10月頃に発効する(発効日は都道府県ごとに異なる)。賃金差額の請求権は労働基準法115条により賃金支払期日から3年(当分の間の経過措置、本則は5年)。最新の改正状況をご確認ください

学説

通説・実務:10条の中核は、金額決定を行政に委ねて機動性を確保しつつ、三者構成の審議会への諮問と意見聴取を必須とすることで手続的正統性を担保する点にあると理解されている。2項の再審議手続は形式的な確認ではなく、行政に理由の文書化を強いる実質的統制装置とされる

実務運用:中央最低賃金審議会が示す引上げ額の目安に法的拘束力はないが、地方最低賃金審議会は目安を踏まえて調査審議を行うのが定着した運用であり、事実上の全国的な水準調整機能を果たしていると評価されている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:最低賃金法制定。当初は業者間協定に基づく方式を中心とし、審議会方式は併存的な位置づけであった
  2. 2.昭和43年(1968年) 改正:業者間協定方式を廃止し、審議会方式と労働協約拡張方式を柱とする構成へ転換。三者構成の審議会が決定手続の中心に据えられた
  3. 3.平成19年(2007年) 改正:全部改正に近い大幅改正。地域別最低賃金をすべての労働者に適用される安全網として位置づけ、決定原則(9条)、決定手続(10条)、公示・発効(11条)、異議申出(12条)と条文構成が整理された

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最低賃金法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 地域別最低賃金

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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