派遣中の労働者については、その派遣先の事業と同種の事業又はその派遣先の事業の事業場で使用される同種の労働者の職業について特定最低賃金が適用されている場合にあつては、当該特定最低賃金において定める最低賃金額により第四条の規定を適用する。
要点最低賃金法 18 条は、派遣中の労働者の特定最低賃金を派遣先の事業または職業を基準に判定すると定める。派遣元の所在地や業種は判定に影響しない。
Q · 派遣で働いているとき、産業別の高い最低賃金は派遣元と派遣先のどちらで決まりますか?
派遣先です。派遣先の産業や職業の特定最低賃金が下限になります
最低賃金法 18 条により、派遣中の労働者の特定最低賃金は、派遣先の事業と同種の事業、または派遣先の事業場で使用される同種の労働者の職業を基準に判定されます。雇用契約を結んだ派遣元の所在地や業種は判定材料になりません。特定最低賃金は地域別最低賃金を上回る額でなければ決定できないため(16 条)、本条が働く場面では下限額は必ず都道府県の地域別最低賃金より高くなります。複数の最低賃金が競合する場合は最も高い額が適用されます(6 条)。
派遣元が大阪、派遣先が東京。あなたの賃金の下限はどちらで決まるか。答えは派遣先だ。18条は、産業や職業ごとに上乗せされた特定最低賃金(かつての産業別最低賃金)について、派遣先の事業と同種の事業、または派遣先の事業場で使用される同種の労働者の職業にその最低賃金が適用されている場合、その額をあなたの下限として4条を適用すると定める。雇用契約を結んでいる派遣元がどこにあろうと、派遣元自身が何業であろうと、判定材料にならない。見るべきは派遣先で何が行われているかだ。特定最低賃金は地域別最低賃金を上回る額でなければ決定できないため(16条)、この条文が動く場面では、あなたの時給の下限は都道府県の最低賃金より確実に高い。給与明細の時給が都道府県の最賃ぎりぎりで止まっているなら、派遣先の業種を調べる価値がある。
最低賃金法 18 条は、派遣中の労働者に適用される特定最低賃金の判定基準を定める規定である。派遣先の事業と同種の事業、または派遣先の事業場で使用される同種の労働者の職業について特定最低賃金が適用されている場合、その最低賃金額により同法 4 条の支払義務が適用される。派遣元の所在地および業種は判定材料とならない。
特定の産業や職業について、地域別最低賃金に上乗せして決定される最低賃金です。かつての産業別最低賃金にあたり、地域別を上回る額でなければ決定できません(最低賃金法 16 条)。
決定ごとに適用除外が個別に定められています。18 歳未満または 65 歳以上の者、雇入れ後一定期間内で技能習得中の者などが除外される例が多く、該当すると下限は地域別最低賃金まで戻ります。
10 月に集中する地域別最低賃金の改定とずれ、12 月から翌 3 月に集中する傾向があります。決定ごとに発効日が異なるため、派遣先の都道府県労働局の公示で個別に確認してください。
差額賃金は賃金債権であり、消滅時効は労働基準法 115 条により当分の間 3 年(本則 5 年)です。起算点は各月の賃金支払日で、古い月から順に時効が完成していきます。
適用されません。18 条は労働者派遣における派遣中の労働者を対象とする規定です。ただし実態が労働者派遣であれば偽装請負として派遣の規律が及ぶ余地があります。
18 条は動かず、下限は派遣先の事業場所在地の地域別最低賃金となります(最低賃金法 13 条)。この場合も基準は派遣元ではなく派遣先の所在地です。
臨時に支払われる賃金、賞与、時間外・休日・深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は算入されません。基本給と一部の手当のみで下限を満たす必要があります。
賃金の支払義務者は雇用主である派遣元のままです。18 条が派遣先に移すのは適用額の判定基準だけで、支払責任の所在は動きません。派遣先には待遇に関する情報提供が求められます。
派遣先の東京です。地域別は13条、産業別の特定最低賃金は18条で、いずれも派遣先の事業場を基準に判定します。業界裏話ヒント:派遣先が変わっても時給が据え置かれるケースは珍しくありません。派遣元の給与システムは派遣先の都道府県までは追っていても、産業別の特定最低賃金までは自動判定していないことが多い。派遣先が変わるたび自分で照合する人だけが差額を取り戻せる
厚生労働省と各都道府県労働局のサイトに一覧があります。産業ごとに「○○県鉄鋼業最低賃金」のような名称で公示され、発効日と適用除外者が明記されています。18条の判定は派遣先の産業と職業で行うので、見るのは派遣先の都道府県の一覧です。業界裏話ヒント:一覧の下に小さく載る適用除外欄が本番です。18歳未満や65歳以上、技能習得中の者などが除外されている決定が多く、該当すると床は地域別まで下がる
船員以外の特定最低賃金の違反には最低賃金法40条の罰則(50万円以下の罰金)は適用されず、賃金の一部不払いとして労働基準法24条違反となり、同法120条の30万円以下の罰金の対象です。業界裏話ヒント:罰金が軽い代わりに、監督署の是正勧告は事業場の同種スタッフ全員分に及びます。一人の申告が全員の遡及精算を動かすため、派遣元は申告前の書面照会の段階で応じることが多い
高い方です。二以上の最低賃金の適用を受ける場合は最も高い額により4条を適用します(6条)。特定最低賃金はそもそも地域別を上回る額でなければ決定できない仕組みです(16条)。業界裏話ヒント:近年の地域別最低賃金の大幅引き上げにより、古い特定最低賃金が実質的に追い越されて機能していない産業もあります。まず地域別、次に特定という順で確認するのが実務の手順
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される最低賃金の種類 | 18 条:派遣先の産業・職業の特定最低賃金 | — |
| 判定基準の所在 | 派遣先の事業と同種の事業、または派遣先事業場の同種の労働者の職業 | — |
| 水準の高さ | 地域別を必ず上回る(16 条が上回ることを要件とするため) | — |
| 違反時の罰則ルート | 船員に係るものを除き最低賃金法 40 条の対象外、労働基準法 24 条違反として同法 120 条(30 万円以下の罰金) | — |
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