前条第二項の規定により決定され、又は改正される特定最低賃金において定める最低賃金額は、当該特定最低賃金の適用を受ける使用者の事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金において定める最低賃金額を上回るものでなければならない。
要点最低賃金法 16 条は、特定最低賃金の額が、その事業場所在地の地域別最低賃金額を上回らなければならないと定める。産業別が地域別を下回ることは法律上ありえない。
Q · 業種ごとの特定最低賃金って、地域別最低賃金より低くなることはないの?
ありません。法律上、必ず地域別を上回る額でなければなりません
最低賃金法 16 条は、特定最低賃金(旧・産業別最低賃金)の額は、その事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金額を上回らなければならないと定めています。したがって地域別を下回る特定最低賃金は決定も改正もできません。地域別が大幅に引き上げられて既存の特定最低賃金を追い越した場合は、高い方である地域別が実効的な下限として適用されます(同法 6 条 1 項の趣旨)。自分の業種に特定最低賃金があるかは、都道府県労働局の一覧で確認できます。
最低賃金には二階建ての構造がある。あなたの給与明細に書かれた時給が「地域別最低賃金」を超えていても、それだけで安心してはいけない。最低賃金法 16 条は、産業ごとに設定される「特定最低賃金」(旧・産業別最低賃金)は、その事業場が所在する地域の地域別最低賃金を必ず上回らなければならないと定めている。つまり、あなたが鉄鋼、電気機械、自動車小売、百貨店、旅館といった特定最低賃金の対象産業で働いているなら、地域別の額ではなく、より高い産業別の額があなたの法的下限になる。多くの労働者は自分の産業に特定最低賃金があること自体を知らない。そして知らないまま、地域別ぎりぎりの時給を受け入れている。16 条が保証しているのは、産業別の数字が地域別を下回る「逆転」は法律上ありえない、という一点である。地域別が大幅に引き上げられた年、産業別が改定されずに追い越されそうになるとき、この条文が働く。
最低賃金法 16 条は、特定最低賃金の額に関する下限規制を定める規定である。同法 15 条 2 項により決定または改正される特定最低賃金の最低賃金額は、当該特定最低賃金の適用を受ける使用者の事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金額を上回るものでなければならない。産業別最低賃金が地域別最低賃金を下回ることを許さない一方向の関係を固定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特定の産業について、労使の申出を受けて審議会の調査審議を経て決定される法定の最低賃金です。地域別最低賃金に上乗せする形で適用され、対象業種は都道府県ごとに異なります。
両方が適用され、高い方が実効的な下限になります。16 条により特定最低賃金は地域別を上回る額でなければならないため、通常は特定最低賃金が下限となります。
都道府県労働局のサイトで「特定最低賃金一覧」を確認します。業種名・金額・発効日・適用除外者が明記されています。判定は会社単位でなく事業場ごとの主たる事業内容によります。
改定は毎年とは限りません。地域別の大幅引き上げで追い越された業種は事実上廃止されることもあるため、毎年 10 月前後に労働局の一覧を確認する必要があります。
違法です。下回る賃金の定めは無効となり最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされ(同法 4 条 2 項)、差額の支払義務が民事上当然に発生します。
賃金債権として支払期日から 3 年です(労働基準法 115 条、当分の間 3 年)。時効を過ぎた分は請求できないため、早期の確認が重要です。
派遣先の事業場の所在地と業種を基準にした最低賃金が適用されます。派遣先が特定最低賃金の対象産業なら、その額が下限になります。
あります。18 歳未満・65 歳以上の者、雇入れ後一定期間未満の技能習得中の者などが各特定最低賃金の決定文に明記され、該当者には地域別のみが適用されます。
都道府県労働局のウェブサイトに「特定最低賃金一覧」が公表されており、業種名と金額、発効日、適用除外者が明記されている。判断基準は会社の業種ではなく事業場ごとの主たる事業内容である(最低賃金法 15 条、16 条)。業界裏話ヒント:業種の該当性は日本標準産業分類で判定されるため、会社が「うちは対象外」と言っても、実際の事業内容で判定し直すと対象になることがある。労働局の最低賃金担当に事業内容を伝えて確認すれば、その場で判定してもらえる
法律上ありえない。16 条が「上回るものでなければならない」と明記しているので、地域別を下回る特定最低賃金は決定も改正もできない。既存の特定最低賃金が地域別の引き上げに追い越された場合、高い方の地域別が適用される(6 条 1 項の趣旨)。業界裏話ヒント:近年の地域別最低賃金の大幅引き上げで、特定最低賃金が事実上追い越され廃止された業種が各県で相次いでいる。去年まで対象だった業種が今年は違う、ということが実際に起きるので、毎年確認する必要がある
地域別最低賃金の違反には 50 万円以下の罰金が定められている(40 条)が、特定最低賃金の違反にはこの罰則は適用されない。ただし差額分の不払いは労働基準法 24 条の賃金全額払い違反として 30 万円以下の罰金の対象になりうる。業界裏話ヒント:罰金額よりも実質的な打撃は、監督署の是正勧告に基づく全従業員分の遡及払いである。一人あたり月数千円でも、従業員 50 人・3 年分となれば数百万円規模になる。罰金の額だけ見て軽視する経営判断が最も高くつく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象範囲 | 16 条:特定最低賃金の額の下限規制(産業別の上乗せ) | — |
| 規範の内容 | 特定最低賃金は地域別を上回らなければならない | — |
| 競合したときの処理 | 下回る特定最低賃金は設定不可、追い越された場合は地域別が実効下限 | — |
| 違反したときの効果 | 4 条 2 項で差額支払義務、罰則は労基法 24 条ルート | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。