国民年金法 第94条の6(第二号被保険者及び第三号被保険者に係る特例)
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第八十七条第一項及び第二項並びに第八十八条第一項の規定にかかわらず、第二号被保険者としての被保険者期間及び第三号被保険者としての被保険者期間については、政府は、保険料を徴収せず、被保険者は、保険料を納付することを要しない。
この条文の基本情報
第二号被保険者及び第三号被保険者に係る特例とは何ですか?
定義第二号被保険者及び第三号被保険者に係る特例とは、国民年金法第94条の6に定められた規定で、「第八十七条第一項及び第二項並びに第八十八条第一項の規定にかかわらず、第二号被保険者としての被保険者期間及び第三号被保険者としての被保険者期間については、政府は、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第94条の6(第二号被保険者及び第三号被保険者に係る特例)は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第94条の6の条文原文は「第八十七条第一項及び第二項並びに第八十八条第一項の規定にかかわらず、第二号被保険者としての被保険者期間及び第三号被保険者としての被保険者期間については、政府は、…」で始まります。
- 国民年金法第94条の6は第六章に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第94条の6の前の条は国民年金法第94条の5です。
- 国民年金法第94条の6の次の条は国民年金法第95条です。
- 国民年金法第94条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第94条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第94条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/94_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法94条の6は、第2号被保険者と第3号被保険者の期間について、政府は保険料を徴収せず、被保険者も納付を要しないと定める規定である。第1号に変われば納付義務が復活する。
Q · 会社員や専業主婦は、なぜ国民年金保険料を払っていないのに年金がもらえるの?
94条の6が2号・3号の納付義務を外しているためです
国民年金法94条の6により、第2号被保険者(厚生年金に加入する会社員・公務員)と第3号被保険者(第2号に扶養される配偶者)の期間は、政府が保険料を徴収せず、本人も納付を要しません。財源は厚生年金制度が拠出する基礎年金拠出金で賄われるため、当該期間は保険料納付済期間として老齢基礎年金に算入されます。ただし退職・離婚・配偶者の65歳到達などで第1号被保険者に変われば、14日以内の届出と87条の納付義務が復活します。
解説
会社員のあなたは、国民年金の保険料を「払っていない」。専業主婦・主夫の配偶者も、同じく「払っていない」。国民年金法94条の6は、第2号被保険者(厚生年金加入の会社員・公務員)と第3号被保険者(第2号に扶養される配偶者)について、政府は保険料を徴収せず、被保険者は納付を要しないと明言している。87条・88条という納付義務の総則を、この一条が正面から外している。ここで多くの人が誤読する。「払っていない=将来の基礎年金が減る」ではない。第2号は厚生年金保険料の中に基礎年金分が織り込まれ、第3号は厚生年金制度全体が拠出金として肩代わりしている。つまりあなたの国民年金は、給与明細に「国民年金」という行が一切なくても、満額の資格期間として積み上がっている。逆に言えば、この一条の適用が切れた瞬間、つまり退職や離婚や配偶者の65歳到達で第1号に落ちた瞬間、納付義務が突然あなたに戻ってくる。その切り替えを知らずに放置した空白期間は、10年後に受け取る年金額から静かに引かれる
法的な位置づけ
国民年金法94条の6は、保険料徴収の適用除外を定める規定である。第2号被保険者(厚生年金の被保険者)および第3号被保険者(第2号被保険者に扶養される配偶者)としての被保険者期間については、第87条・第88条の納付義務規定にかかわらず、政府は保険料を徴収せず、被保険者も納付義務を負わない。当該期間の財源は基礎年金拠出金として厚生年金制度全体が負担する。
よくある質問 AI による整理
Q1第3号被保険者とは?
厚生年金に加入する第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者を指します。国民年金法94条の6により保険料の納付を要さず、当該期間は納付済期間として扱われます。
Q2第2号被保険者は国民年金保険料を払っている?
個別には払っていません。94条の6が徴収と納付を不要としており、基礎年金分は厚生年金保険料から基礎年金拠出金として制度全体で拠出される仕組みです。
Q3国民年金 払ってないのに満額なのはなぜ?
94条の6は納付義務を外すだけで、被保険者資格そのものは継続するためです。第2号・第3号の期間は保険料納付済期間に算入され、老齢基礎年金の額に反映されます。
Q4種別変更届はどこに出すの?
第1号へ変わる場合は住所地の市区町村の国民年金窓口へ、第3号に該当する場合は配偶者の勤務先経由で日本年金機構へ提出します。いずれも原則14日以内です。
Q5第3号被保険者の収入要件は?
健康保険の被扶養者認定と連動し、原則として年収130万円未満かつ被保険者の年収の2分の1未満が目安です。勤務先の適用拡大により基準が変わる場合があります。
Q6国民年金保険料は月いくら?
第1号被保険者の定額保険料は毎年度改定され、近年は月額1万7千円前後で推移しています。正確な額は日本年金機構の当年度公表額をご確認ください。
Q7未納期間があると年金はどうなる?
未納月は受給資格期間にも年金額にも算入されません。老齢基礎年金は480月を満額とする月割計算のため、未納が増えるほど受給額が比例して減ります。
Q8第3号被保険者制度は廃止される?
2026年時点で廃止は決まっていません。負担の公平性を巡り社会保障審議会年金部会で見直しが継続的に議論されており、将来設計は改正動向を踏まえる必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1専業主婦って本当に年金保険料ゼロなんですか、なんかズルくないですか
本当にゼロである。94条の6が第3号被保険者の納付を明確に不要としている。財源は厚生年金制度全体からの基礎年金拠出金で賄われ、独身の会社員も共同で負担している構造である。実務のポイント:この不公平感が制度改正論議の中心にあり、第3号の縮小・廃止は繰り返し検討されている。将来設計を第3号前提で固めると、制度変更に直撃されうる
Q2会社を辞めたら、国民年金の手続きって自分でやるんですか
自分でやる必要がある。94条の6の免除は第2号としての被保険者期間にのみ及ぶため、退職して資格を失えば第1号となり87条の納付義務が復活する。住所地の市区町村窓口で14日以内に種別変更届を出す。実務のポイント:収入が落ちているなら同時に保険料免除・納付猶予を申請する。免除期間は未納と違い受給資格期間に算入され、後から10年以内に追納もできる
Q3扶養に入っている妻の年金、夫が65歳になったらどうなりますか
配偶者が65歳に達して厚生年金の被保険者資格に変動が生じると、扶養されている側は第3号の資格を失う。以後60歳までは第1号として自分で納付することになる。実務のポイント:この切り替えは自動通知が来ないケースがあり、気付かないまま数年放置して未納になる典型パターンである。配偶者との年齢差が大きい世帯ほど、事前にカレンダーへ入れておく価値が高い
Q4第3号の届出を何年も出し忘れていました、もう手遅れですか
原則として遡及は2年までだが、届出漏れによる未納期間を救済する特例的な取扱いが用意されている。年金事務所で個別に相談すれば、過去の期間が第3号期間として認められる余地がある。実務のポイント:救済の可否は事実関係の立証にかかるため、当時の健康保険証、扶養控除の記録、配偶者の勤務先の在籍証明などを先に揃えてから窓口へ行くと結果が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「専業主婦は保険料を払っていないから、将来もらえる年金も少ない」と広く信じられているが、第3号被保険者期間は保険料納付済期間として満額計算される。払っていないのに満額、これが94条の6の構造であり、制度批判の焦点にもなっている論点である
- 第3号の届出が必要なことは知っていても、その届出漏れが「2年で時効になる」という深刻さを知る人は少ない。10年分の届出漏れが発覚したとき、原則として直近2年しか救えない。残り8年は未納として老齢基礎年金から消える。知識の有無ではなく、期限の重さを知っているかどうかが分かれ目になる
- 「自分は2号なのか3号なのか、会社が管理してくれている」という前提そのものが危うい。第3号の資格は配偶者側の勤務先を経由して届け出るため、あなた自身の勤務先はあなたの資格を把握していない。自分の被保険者種別を確認する責任は、最終的に自分にしかない
- パート収入が扶養の壁を超えたら「損」だと思われているが、法律から見れば厚生年金の第2号になる方が有利な場面が多い。国民年金保険料は引き続きゼロのまま、上乗せで厚生年金の報酬比例部分が積み上がる。目先の手取りだけを見る視点と、40年後の受給額から見る視点の落差が、多くの人の判断を誤らせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 94条の6:2号・3号期間の徴収と納付を不要とする適用除外 | 87条:被保険者に対する保険料の徴収と納付義務の原則 88条:世帯主・配偶者の連帯納付義務 |
| 対象となる被保険者 | 第2号被保険者・第3号被保険者 | 第1号被保険者(自営業者・学生・無職など) 第1号被保険者の世帯主および配偶者 |
| 自己負担の有無 | 個別負担なし(基礎年金拠出金で制度全体が負担) | 定額保険料を自己負担(毎年度改定) 本人が納付しない場合に連帯して負担 |
| 適用が切れる場面 | 退職・離婚・配偶者の65歳到達などで第1号へ種別変更 | 就職して第2号になれば適用外 本人が第2号・第3号になれば連帯義務も消滅 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は労保・軍保・公教保の被保険者を国民年金の適用対象から除外する形で二重加入を回避する。日本のように被扶養配偶者を無拠出のまま国民年金に取り込む区分は設けていない
韓国は所得のない配偶者を地域加入者から除外する。日本の第3号と異なり当該期間は加入期間として算入されないため、専業主婦の年金空白が社会問題化し任意加入制度で補っている
中国は職工基本養老保険と城郷住民基本養老保険の二本立て。無業の配偶者は自ら住民保険に加入し保険料を負担するのが原則で、無拠出の被扶養配偶者区分は存在しない
ドイツは育児期間について保険料負担なしに被保険者期間を算入する(Kindererziehungszeiten、財源は連邦負担)。配偶者であることのみを理由とする免除区分はなく、老後は遺族年金と年金分割で対応する
フランスは AVPF により在宅で子を養育する親を老齢保険に加入させ、保険料は家族手当金庫が負担する。無拠出の対象を配偶者一般ではなく養育という行為に結びつけている点が日本と異なる
米国は配偶者自身を被保険者としないまま、配偶者給付として稼得者の記録に基づく給付を行う。日本のように配偶者を独立の被保険者種別として構成しない点で設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会社を辞めて独立した翌月。給与天引きが止まり、市区町村から国民年金の納付書が届く。この瞬間、94条の6の免除がオフになり、87条の納付義務がオンになる。手続きは退職日の翌日から14日以内。忘れれば未納期間が発生し、老齢基礎年金の額が月単位で削られていく
- 夫の扶養に入っていた妻。夫が65歳になり厚生年金の被保険者資格に変動が生じた結果、妻はまだ58歳なのに第3号から第1号へ強制的に切り替わる。妻は何も悪いことをしていないのに、いきなり保険料の請求書が来る。「夫が65歳になったら妻の年金はどうなるか」を知っているかどうかで、数年分の未納が生まれるかが決まる
- パート勤務の年収が扶養の壁を超えた。第3号の資格を失い、勤務先の厚生年金に入れば第2号、入れなければ第1号。第2号なら引き続き国民年金保険料はゼロ、第1号なら月額約1万7千円の自己負担。同じ「扶養を外れる」でも、行き先が2号か1号かで手取りが年間20万円違う(保険料額は毎年度改定されるため最新の額をご確認ください)
- もし離婚したら、扶養されていた側の年金はどうなる? 離婚届を出した日に第3号の資格は消える。届出を怠れば、記録上は第3号のまま時間が流れ、後の調査で一括して未納期間に転記される。あと14日、それがあなたに残された切り替え届の期限だ
- 経理担当のあなたに、社員から「第3号の届出を出し忘れていた」と相談が来る。会社経由で日本年金機構へ届け出る仕組みだが、2年を超える遡及は原則できない。ただし救済制度の枠内なら過去に遡って第3号期間として認められる余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. ねんきんネットまたはねんきん定期便で、自分の被保険者種別の履歴に空白がないか確認する2. 空白があれば発生時期を特定、2年以内なら通常の届出で第3号または第1号として処理できる3. 2年を超える第3号の届出漏れは、年金事務所で特例的な取扱いの対象になるか相談する4. 未納が確定した期間は追納・後納の可否を確認、加えて10年以内なら任意加入や免除申請の遡及余地も検討する
訴えられた側:1. 事業主として第3号関係届の提出漏れを指摘された場合、まず対象社員の配偶者の資格喪失日を特定する2. 届出書類を遡って提出し、日本年金機構の指示に従って処理する3. 社員本人に対しては、未納期間が生じた場合の追納可能性と、老齢基礎年金への影響額を数字で説明する4. 再発防止として、入退社・扶養異動時のチェックリストに第3号の切り替え確認を組み込む
時効(請求できる期限):第3号被保険者該当の届出は、原則として事実発生から14日以内。届出が遅れた場合、遡って第3号期間と認められるのは原則2年まで(それ以前の期間は特例的な取扱いの対象となる場合がある)。第1号への種別変更届も14日以内。保険料の徴収権の消滅時効は2年(国民年金法102条)
学説
通説:94条の6は納付義務のみを外す規定であり、第2号・第3号としての被保険者資格そのものは存続する。したがって当該期間は保険料納付済期間として老齢基礎年金の額に算入されるという理解が確立している
制度批判説:第3号被保険者の無拠出制は、同じ収入ゼロでも自営業者の配偶者は第1号として負担する点で個人単位の負担公平を欠くとし、縮小・廃止または拠出制への転換を主張する。年金部会でも継続的な論点となっている
世帯保障擁護説:被用者世帯の配偶者を無拠出で基礎年金に包摂することは、収入のない配偶者の老後貧困と離婚後の無年金化を防ぐ機能を果たしており、単純廃止は保障の空白を生むとして慎重な移行措置を求める
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:国民年金法制定(昭和34年法律第141号)。全国民を対象とする国民皆年金体制の基礎が置かれた
- 2.昭和60年(1985年) 改正:基礎年金制度の導入に伴い被保険者を第1号から第3号に区分し、第2号・第3号の保険料を徴収しない仕組みを整備(昭和61年4月施行)。本条はこの二層構造を支える適用除外規定として位置づけられる
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