要点国民年金法 87 条は、政府が保険料を徴収する根拠と、保険料額を法定の基準額に保険料改定率を乗じて算出する方式を定める。改定率は物価と賃金の変動により毎年度自動改定される。
Q · 国民年金の保険料って、毎年金額が変わるのは誰が決めているんですか?
法定の基準額に保険料改定率を掛けた額で、役所の裁量はありません
国民年金法 87 条 3 項により、保険料は法律に書き込まれた月分ごとの基準額(現行は月 17,000 円)に「保険料改定率」を乗じた額で、5 円未満は切捨て、5 円以上 10 円未満は 10 円に切り上げて確定します。改定率は同条 5 項の計算式で、前々年の物価指数の比率と数年分の賃金変動率から機械的に算出され、改定の措置は 6 項により政令で定められます。したがって年度ごとの増減は、2 年前の経済指標がすでに決めており、窓口や個別交渉で動かせるものではありません。
毎年春、納付書が届く。金額は去年と違う。なぜ変わったのかを説明できる人は、条文を開いた人だけだ。87条3項が定めているのは実際に払う額ではなく、法律上の基準額(現在は月17,000円)と、それに掛ける「保険料改定率」という倍率である。倍率の中身は5項に書いてある。2年前の物価指数の比率と、数年分の賃金の伸びから機械的に算出される率。つまり今年あなたが払う額は、2年前の日本経済がすでに決めていた。政治家の裁量でも窓口職員の匙加減でもない。端数処理まで3項の括弧書きが指定している。5円未満は切り捨て、5円以上10円未満は10円に切り上げ。だから納付書の金額は必ず10円単位で終わる。ここまで読んだあなたは、次の納付書を見て「また上がった」ではなく「2年前の物価がこう動いたからだ」と読める側に立つ。(最新の改正状況をご確認ください)
国民年金法 87 条は、国民年金の保険料の徴収根拠と額の決定方式を定める規定である。政府は事業費に充てるため保険料を徴収し、その額は同条 3 項の表に定める月分ごとの基準額に保険料改定率を乗じ、端数処理を経て確定する。改定率は毎年度、前々年の物価指数の比率と賃金変動率を基礎として改定され、その措置は政令で定められる。
87 条 3 項の基準額(現行は月 17,000 円)に保険料改定率を乗じ、端数を丸めた額が実際の月額です。改定率が年度ごとに変わるため、納付額も毎年度動きます。
翌月末日です(国民年金法 91 条)。期限を過ぎても納付書自体は一定期間使えますが、督促や延滞金の対象となり、徴収権の時効は納期限の翌日から起算されます。
87 条 5 項で毎年度決まる倍率です。前々年の物価指数の比率と、賃金の伸びを反映した率を前年度の改定率に乗じて改定し、その具体的措置は 6 項により政令で定められます。
前納には割引があり、まとめる期間が長いほど割引額が大きくなります。口座振替の早割を含め、納付方法の選び方だけで年単位の差が生まれます(最新の割引額をご確認ください)。
口座振替、クレジットカード納付、電子納付、コンビニ納付などが利用できます。割引を最大化したい場合は、口座振替でまとめて前納する方法が有利とされています。
第 1 号被保険者は出産予定月の前月からの一定期間について保険料が免除され、その期間は納付済期間として扱われます。87 条 3 項の基準額引上げは、この財源確保のための改正です。
87 条 2 項により被保険者期間の各月につき徴収されます。退職日の翌日が属する月から第 1 号被保険者となり、切替の届出が遅れても保険料債務は遡って発生します。
海外転出により第 1 号被保険者の資格を失い、強制加入としての保険料は発生しません。任意加入をすれば納付を続け、受給資格期間や年金額を積み増すことができます。
誰も裁量で決めていない。87条3項の基準額に、5項の計算式で自動算出される保険料改定率を掛け、端数を丸めた額に確定する。使う数値は2年前の物価指数と数年分の賃金の伸びで、改定の手続だけが6項により政令に委ねられている。業界裏話ヒント:だから「値上げ反対」を年金事務所に言っても一円も動かない。動かせるのは3項の基準額を書き換える法改正だけである
徴収権の時効は2年(102条4項)だが、督促状が発せられた時点で時効は更新され、96条により国税滞納処分の例で給与や預金を差し押さえられる。さらに未納期間は障害・遺族基礎年金の納付要件から欠落する。業界裏話ヒント:強制徴収の対象者は所得額と滞納月数の基準で機械的に抽出されている。基準に届いていないうちは通知が来ないだけで、債務は消えていない(最新の運用基準をご確認ください)
全く違う。全額免除の期間も老齢基礎年金の額に税財源分の2分の1が反映され(平成21年4月以降の期間)、受給資格期間にも算入される。未納はゼロで、しかも障害・遺族基礎年金の納付要件では免除期間だけが救われる。業界裏話ヒント:94条の追納は10年以内なら可能だが、承認から3年度目以降は加算金が上乗せされる。追納するなら古い月から、そして早い年度のうちに
申請免除(90条)は本人だけでなく世帯主と配偶者の所得も審査対象になるため、親と同居していると親の所得で落ちる。学生には別枠の学生納付特例(90条の3)があり、こちらは本人の所得のみで判定する。業界裏話ヒント:窓口で「免除したい」とだけ言うと一般免除の用紙が出てくることがある。最初から「学生納付特例で」と指定する。承認は年度単位なので、毎年出し直しが要る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文が決めていること | 87 条:保険料の徴収根拠・額の算定方式・端数処理 | — |
| 動かせる余地 | なし。基準額は法律、改定率は政令で機械的に決まる | — |
| 怠ったときの帰結 | 納付義務は月ごとに発生し続ける | — |
| 将来の給付への影響 | 納付済期間として満額に算入 | — |
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