災害対策基本法 第106条(国会の承認及び布告の廃止)
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- 内閣総理大臣は、前条の規定により災害緊急事態の布告を発したときは、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その布告を発したことについて承認を求めなければならない。ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合は、その後最初に召集される国会において、すみやかに、その承認を求めなければならない。
- 2.内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があつたとき、国会が災害緊急事態の布告の廃止を議決したとき、又は当該布告の必要がなくなつたときは、すみやかに、当該布告を廃止しなければならない。
この条文の基本情報
国会の承認及び布告の廃止とは何ですか?
定義国会の承認及び布告の廃止とは、災害対策基本法第106条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、前条の規定により災害緊急事態の布告を発したときは、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その布告を発したことについて承認を求めなければな…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第106条(国会の承認及び布告の廃止)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第106条の条文原文は「内閣総理大臣は、前条の規定により災害緊急事態の布告を発したときは、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その布告を発したことについて承認を求めなければな…」で始まります。
- 災害対策基本法第106条は第九章に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第106条の前の条は災害対策基本法第105条です。
- 災害対策基本法第106条の次の条は災害対策基本法第107条です。
- 災害対策基本法第106条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第106条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第106条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/106
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法106条は、災害緊急事態の布告を発した内閣総理大臣に、20日以内の国会承認請求を義務づける。不承認の議決があれば布告はすみやかに廃止される。
Q · 災害緊急事態の布告が出たら、国会はどう関わるの?
20日以内に国会承認が必要で、不承認なら布告は廃止される
災害対策基本法106条1項により、内閣総理大臣は災害緊急事態の布告を発した日から20日以内に国会に付議し、承認を求めなければなりません。国会閉会中や衆議院解散中なら、その後最初に召集される国会ですみやかに求めます。同条2項により、不承認の議決、国会による廃止の議決、または布告の必要がなくなったときは、すみやかに布告を廃止しなければなりません。
解説
日本の災害法制には、一度も使われたことのない最強の手段がある。災害緊急事態の布告である。東日本大震災のときでさえ発せられなかった。発せられれば、内閣は国会を通さずに政令(内閣が定める命令)を出し、生活必需物資の配給や譲渡を制限し、価格を統制し、金銭債務の支払いを延期できるようになる(災害対策基本法109条)。だからこそ106条がある。布告を出した総理大臣は、20日以内に国会の承認を求めなければならない。国会が不承認とすれば、布告はすみやかに廃止される。押さえておくべきは、この20日が政府の権限に付いた期限だという点だ。大災害のニュースで布告が出たら、その日から数えて20日後に国会で何が議決されるかが、あなたの財布と取引にかかる制限がいつまで続くかを左右する。
法的な位置づけ
災害対策基本法106条は、災害緊急事態の布告に対する国会の事後統制を定める規定である。内閣総理大臣は布告を発した日から20日以内に国会に付議して承認を求め、国会閉会中または衆議院解散中はその後最初に召集される国会ですみやかに求める。不承認の議決、廃止の議決、または必要性の消滅があれば、布告をすみやかに廃止しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.官報で布告の有無と日付を確認する 大災害の報道があったら、官報で災害緊急事態の布告が発せられたか、その日付と対象区域、あわせて出された政令の内容を確認する
- 2.20日の承認期限をカレンダーに記録する 布告の日から20日以内という国会承認の期限を記録する。国会閉会中・衆議院解散中なら、次の国会召集日を追う
- 3.自分に及ぶ制限と損失を日付入りで記録する 価格上限・譲渡制限・支払延期など、布告後の政令による制限と、それに伴う損失を仕入れ値・販売価格・取引記録とともに日付入りで保存する
- 4.承認審議の前に業界団体を通じて意見を伝える 国会の承認審議の前に、業界団体や地元の国会議員を通じて統制範囲についての意見を伝える
- 5.布告廃止後すぐに正常化を書面で求める 不承認や廃止で布告が終わったら、官報で廃止を確認し、取引先へ支払いの再開と取引の正常化を書面で求める
よくある質問 AI による整理
Q1災害緊急事態の布告とは何ですか?
異常かつ激甚な非常災害が発生した場合に、内閣総理大臣が閣議にかけて発する布告です(災害対策基本法105条)。発せられれば106条により国会の承認が必要になります。
Q2災害緊急事態の布告の国会承認はいつまでに必要?
布告を発した日から20日以内に国会に付議して承認を求める必要があります。国会閉会中や衆議院解散中は、その後最初に召集される国会ですみやかに求めます。
Q3災害緊急事態の布告は過去に出されたことがある?
東日本大震災のような大災害でも発せられておらず、現行法のもとで使われていない「最後の手段」と位置づけられています。最新の発出状況は官報で確認してください。
Q4国会が布告を承認しなかったらどうなる?
災害対策基本法106条2項により、内閣総理大臣はすみやかに布告を廃止しなければなりません。ただし廃止前の措置をさかのぼって無効にする規定はありません。
Q5衆議院解散中に災害緊急事態の布告が出たら?
20日の期限は適用されず、解散後最初に召集される国会ですみやかに承認を求めます。それまでの間、国会承認のないまま布告が続く空白期間が生じえます。
Q6災害緊急事態の布告は国会の議決で廃止できる?
できます。国会が布告の廃止を議決したときは、内閣総理大臣はすみやかに布告を廃止しなければなりません(災害対策基本法106条2項)。
Q7災害緊急事態の布告で価格統制はできる?
布告を前提に、一定の要件のもとで内閣が政令により物資の価格の最高額などを定めうる仕組みが109条にあります。106条はその前提となる布告を国会が統制する規定です。
Q8災害がおさまったら布告は自動的に終わる?
自動では終わりません。布告の必要がなくなったときに、内閣総理大臣がすみやかに布告を廃止する義務を負う構造です(106条2項)。廃止の公示を官報で確認しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナのときの緊急事態宣言と何が違うんですか?
コロナのときの宣言は新型インフルエンザ等対策特別措置法32条によるもので、国会への報告で足りた。災害緊急事態の布告は災害対策基本法105条によるもので、106条により20日以内の国会承認が必要になる。そのぶん、価格統制や支払延期のような強い政令の根拠になる。実務のポイント:法令の専門家は、宣言が出たとき最初に「どの法律の何条か」を確認する。根拠条文が違えば、権利がどこまで制限されうるかがまったく変わるからだ
Q2国会が承認しなかったら、もう払った統制価格の差額は返ってくるんですか?
106条2項は不承認の場合に布告をすみやかに廃止せよと定めるだけで、さかのぼって無効にする規定はない。差額が自動的に返ってくるわけではない。実務のポイント:統制期間中の取引記録、たとえば仕入れ値・販売価格・政令の条項を日付付きで残している事業者だけが、後で補償や交渉の土俵に立てる。記録のない損失は、存在しなかったのと同じ扱いになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「緊急事態宣言」と聞くとコロナ禍を思い出すが、あれは新型インフルエンザ等対策特別措置法の宣言で、国会には報告するだけでよかった。災害緊急事態の布告は国会の承認が必須で、統制できる範囲も大きい。名前は似ていても、別物である
- 布告が国会で承認されなかったり廃止されたりすれば、それまでの措置もすべて最初からなかったことになる、と考えがちだ。だが106条は「すみやかに廃止」と定めるだけで、さかのぼって無効にする規定はない。廃止前に受けた制限や支払いの遅れは、自動的には元に戻らない。損失は自分で記録し、主張していくしかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 106条:布告の国会承認と廃止義務 | 105条:災害緊急事態の布告の発出 109条:布告を前提とする緊急措置政令 |
| 主体 | 内閣総理大臣(承認請求・廃止)と国会(承認・廃止議決) | 内閣総理大臣(閣議にかけて布告) 内閣(政令の制定) |
| 時間的制約 | 布告から20日以内に承認請求、閉会中・解散中は次の国会ですみやかに | 異常かつ激甚な非常災害の発生時 国会閉会中等で国会の措置を待ついとまがないときに限られる |
| 市民への影響 | 布告と統制がいつまで続きうるかを決める | 非常時の統制の入口を開く 物資の譲渡制限・価格上限・支払延期など直接の制限 |
他国ではどう定めているか 5 か国
総統の緊急命令は発布後10日以内に立法院の追認を求め、不同意なら直ちに失効する。日本の20日より短く、失効の効果も明文化されている
緊急財政経済命令は遅滞なく国会に報告して承認を得る必要があり、承認を得られなければ効力を失う。憲法レベルで規定されている点が日本と異なる
広域災害時の連邦の措置は、連邦参議院の要求があればいつでも、また危険除去後は遅滞なく撤回しなければならない
緊急状態は政令で宣言されるが、12日を超えて延長するには法律が必要で、議会が期間を統制する
大統領の国家緊急事態宣言は議会の合同決議で終了させうる。事前承認ではなく事後終了型である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 首都直下地震の三日後、官報に災害緊急事態の布告が載った。翌週には米と燃料の価格に上限を設ける政令が出た。あなたが経営するガソリンスタンドは仕入れ値が上限価格を上回っている。20日以内に国会がこの布告を承認するかどうかが、あなたの店があと何週間赤字で売り続けるかを決める
- 大災害の直後に衆議院が解散されていたら、布告の承認はどうなる? 条文は「その後最初に召集される国会」で、すみやかに承認を求めるとしている。選挙が終わるまで、国会の承認を得ないまま布告が続く空白期間が生まれうる
- 支払猶予の政令が出て、取引先があなたへの売掛金の支払いを止めた。布告が廃止されれば、その政令の根拠も揺らぐ。あなたの手元にある20日のカウントダウンは、回収計画を立て直すための時計である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 官報で布告の日付と、布告に基づいて出た政令の内容を確認する2. 自分に及ぶ制限(価格上限・譲渡制限・支払延期)と、それによる損失を日付入りで記録する3. 布告から20日以内の国会審議を追い、業界団体を通じて意見を伝える4. 布告が廃止されたら、すぐに取引先へ支払いの再開と正常化を書面で求める
訴えられた側:1. 統制違反を指摘されたら、まずその時点で布告と政令が有効だったかを確認する(廃止や不承認の後なら根拠が揺らぐ) 2. 違反とされた行為の日付と政令の施行日・失効日を照らし合わせる3. 罰則の有無と内容は政令と最新の法改正で確認し、早い段階で弁護士に相談する4. 当局とのやり取りはすべて書面で残す
時効(請求できる期限):内閣総理大臣は布告を発した日から20日以内に国会の承認を求めなければならない。国会の閉会中や衆議院の解散中であれば、その後最初に召集される国会ですみやかに承認を求める。市民の側に特別な時効はないが、統制に伴う金銭請求には一般消滅時効(民法166条、債権は知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される
学説
一般的理解:日本国憲法には緊急事態条項がないため、非常時の権限は法律で個別に定められ、その濫用を防ぐ仕組みとして国会の事後承認と廃止義務が組み込まれていると理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和36年(1961年) 新設:伊勢湾台風を契機に制定された災害対策基本法の災害緊急事態の章に、布告の国会承認と廃止義務を定める規定として置かれた。
- 災害対策基本法 第105条災害緊急事態の布告の要件と発出
- 災害対策基本法 第107条布告時の緊急災害対策本部の設置(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第109条布告を前提とする緊急措置政令
- 警察法 第74条警察緊急事態布告の国会承認、並行構造
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第32条感染症の緊急事態宣言、国会報告のみ
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