要点国税通則法 153 条は、犯則事件の調査を国税庁・国税局・税務署の当該職員が行い、重要な犯則事件の証拠は国税局へ、その他は税務署へ引き継ぐと定める。
Q · 国税局の査察官(マルサ)が来たら、税務署の調査と何が違うの?
査察=重要犯則事件に分類された刑事捜査の入口です
国税通則法 153 条により、犯則事件の調査は国税庁・国税局・税務署の当該職員が行い、証拠は重要度で振り分けられます。国税局(査察部=マルサ)が集めた「重要な犯則事件」の証拠は税務署へは降ろされず(3 項但書)、税務署が集めた重要証拠は国税局へ引き継がれます(4 項)。つまり国税局が動いている時点で、あなたの案件は脱税額が大きいか手口が悪質と見られています。担当が税務署から国税局へ変わったら、案件の格上げのサインです。
ある朝、複数の職員が令状を手に会社と自宅へ同時に踏み込んでくる。これは通常の税務調査ではない。犯則事件の調査、つまり脱税を刑事事件として立件するための准捜査だ。国税通則法153条は、その調査を誰が担当し、集めた証拠を誰へ引き継ぐかを定める。核心は「重要な犯則事件」の証拠は国税局へ、それ以外は税務署へ、という振り分けだ。国税局の当該職員、いわゆる査察部(マルサ)が動いているなら、あなたの案件は脱税額が大きいか手口が悪質だと見られている。逆に税務署止まりなら相対的に軽い。さらに税務署が集めた証拠が「重要」と判明すれば国税局へ引き継がれる(4項)。つまり調査は途中で格上げされうる。誰があなたの前に現れたか、それ自体が、あなたが刑事告発の射程にどれだけ近いかを示す信号だ。
国税通則法 153 条は犯則調査の管轄および証拠引継ぎを定める規定であり、犯則事件の調査主体を国税庁・国税局・税務署の当該職員と定めたうえで、重要な犯則事件の証拠は国税局へ、その他は税務署へ集約する振分けルールを規律する。同一事件が複数地で発覚した場合は最初の発見地を所轄する官署へ証拠を一元化する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
脱税を刑事事件として立件するための准捜査です。正しい納税額を確認する任意の税務調査とは別物で、臨検・捜索・差押え(国税通則法 131 条・132 条)まで及びます。
脱税額が大きい、または手口が悪質な「重要な犯則事件」と見られたときです。国税局査察部が動く時点で、案件は重大分類に入っています。
犯則事件の調査を誰が担当し、集めた証拠を国税局と税務署の間でどう引き継ぐかを定めます。重要事件は国税局へ、その他は税務署へ振り分けます。
犯則調査は准刑事手続で、供述は将来の刑事告発の証拠になり得ます。答える義務の範囲を弁護士と確認したうえで慎重に対応すべきです。
犯則調査は行政手続で、直ちに逮捕を意味しません。ただし告発されれば検察へ移り刑事訴訟法の世界に入ります。初動の供述設計が重要です。
条文に金額の明文基準はなく、脱税額の大きさや手口の悪質性などから実務上判断されます。国税局が担当していること自体が重要分類のサインです。
臨検・捜索・差押えなどの強制調査には裁判官の許可状が必要です(国税通則法 132 条)。任意の質問・検査(131 条)には令状は要りません。
告発は起訴を意味しません。修正申告や本税・加算税の納付、逋脱の故意の有無などが情状として考慮され、不起訴となる余地もあります。
全く違います。税務署の通常の税務調査は正しい納税額を確認する任意の行政調査。一方153条が定める犯則調査は、脱税を刑事事件として立件するための准捜査で、臨検・捜索・差押え(131条・132条)まで及びます。業界裏話ヒント:来た職員の所属が「国税局査察部」ならそれはマルサ。153条2項・4項で「重要な犯則事件」は国税局へ集約される仕組みなので、査察が動く時点で案件は重大分類。担当者に「これは犯則調査ですか」と一度確認するだけで、初動の構えが変わる
その可能性が高いです。153条4項は、税務署が集めた証拠でも「重要な犯則事件」のものは国税局へ引き継ぐと定めます。担当交代は人事ではなく案件の格上げを意味することが多い。業界裏話ヒント:一度国税局案件になると、税務署へ差し戻される道は153条3項但書でほぼ閉じています。格上げは一方通行。この段階で脱税事件に慣れた弁護士を早く入れるかどうかが、告発されるか修正申告等で収まるかを分ける
153条5項により、各地で集められた証拠は「最初の発見地」を所轄する税務署(重要事件なら国税局)へ集約されます。つまり最初にどこで発覚したかが、あなたの案件を扱う組織を決めます。業界裏話ヒント:どの局・署が主導するかは、告発への積極度に地域差があるため実務上無視できない要素。ただし当事者が選ぶことはできず発覚経緯で自動的に決まる。複数拠点で事業をしているなら、どこから足がつきうるかを普段から意識しておくべき
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 153 条:犯則調査の管轄と証拠引継ぎの振分け | — |
| 強制力 | 組織内の担当・引継ぎを規律(当事者への強制ではない) | — |
| 当事者への意味 | 誰が来たか=案件の深刻度を示す信号 | — |
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