国税局長又は税務署長は、間接国税に関する犯則事件を調査し、犯則の心証を得ない場合においては、その旨を犯則嫌疑者に通知しなければならない。この場合において、物件の領置、差押え又は記録命令付差押えがあるときは、その解除を命じなければならない。
要点国税通則法160条は、間接国税の犯則事件で犯則の心証を得ない場合、税務署長らが犯則嫌疑者へ通知し、領置・差押え等の解除を命じることを義務づける規定である。
Q · 犯則調査で押さえられた帳簿やパソコン、シロなら本当に返ってくるんですか?
シロなら通知と押収物の解除は役所の義務です
国税通則法160条により、国税局長又は税務署長は、間接国税に関する犯則事件を調査して犯則の心証を得ない場合、その旨を犯則嫌疑者に通知しなければなりません。さらに物件の領置・差押え・記録命令付差押えがあるときは、その解除を命じる義務を負います。心証を得ない以上、保全を続ける法的根拠が失われるためで、返還は担当者の裁量ではありません。ただし引取りの段取りまで自動で進むわけではないため、通知が届いたら自ら状態確認と受領記録を求める必要があります。
税務署が来ると聞いて多くの人が思い浮かべるのは、帳簿を見て回る任意の税務調査だろう。だが酒税・たばこ税・消費税といった間接国税をめぐっては、それとは全く別の『犯則調査』という手続が動く。裁判官の許可状を得て自宅や店舗を捜索し、帳簿・在庫・パソコンのデータを差し押さえる、実質は刑事捜査だ。国税通則法160条は、その犯則調査を進めた末に国税局長や税務署長が『クロだという心証を得られなかった』とき、あなたにその旨を通知し、押さえた物件の領置・差押え・記録命令付差押えを解除するよう命じなければならないと定める。ここで効いてくるのが『しなければならない』の一語だ。返すかどうかは役所の気分ではない。シロと判断された瞬間、通知と返還は義務になる。宙づりのまま押収品を握られ続ける、その状態を終わらせる出口が、この一条に書かれている。
国税通則法160条は、間接国税に関する犯則事件の調査において犯則の心証を得られなかった場合の終結手続を定める規定である。国税局長又は税務署長は、その旨を犯則嫌疑者に通知する義務を負い、物件の領置、差押え又は記録命令付差押えがあるときは、その解除を命じなければならない。心証を得た場合の通告処分と対をなす。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国税通則法131条以下に基づく実質刑事手続の調査です。裁判官の許可状により臨検・捜索・差押えができ、通常の任意の税務調査とは根拠も効果も別物です。
酒税・たばこ税・消費税・揮発油税など、税を負担する者と納める者が異なる税の総称です。160条の非心証通知や通告処分は、間接国税の犯則事件に固有の手続です。
裁判官の許可状に基づく臨検・捜索・差押えは拒否できません。ただし許可状の記載範囲を確認し、範囲外の物件まで押さえられていないかを記録することは重要です。
法定の期間制限はなく、数か月から一年以上に及ぶこともあります。160条の通知または通告処分が出るまで、押収物は保全されたままになります。
その犯則事件は一区切りとなり、押収物の解除も義務になります。ただし「潔白の証明」ではなく、課税処分そのものは別途行われる余地があります。
実質刑事手続であり供述の一言が刑事的意味を持つため、早期の代理人選任が実務の定石です。税理士に加え、刑事手続に通じた弁護士との連携が有効です。
差押え等の際には目録が交付されます。何をいつ押さえられたかの記録は、160条による解除後の返還確認や破損・欠品の立証の基準になるため必ず保管してください。
受領時にその場で状態を記録し、交付された目録と照合します。破損や欠品があれば国家賠償法1条に基づく請求の余地が生じるため、写真と書面を残すことが重要です。
通常の税務調査は正しい税額を確定するための任意の行政調査ですが、犯則調査は国税通則法131条以下に基づく実質刑事手続で、裁判官の許可状により捜索・差押えができ、最終的に通告処分(156条)や告発につながります。業界裏話ヒント:犯則調査に切り替わったサインは、複数の調査官が許可状を示して踏み込み、端末や帳簿を持ち帰る点です。この瞬間から供述の一言一言が刑事的な意味を持つので、任意調査のつもりで軽く話すのが一番危ない。切り替わりを見抜けるかどうかが分かれ目です
160条は心証を得ない場合、税務署長らに解除を『命じなければならない』と定めるので、返還は裁量ではなく義務です。ただし通知が来ても、引取りの段取りは自動では進まないことが多い。業界裏話ヒント:差押えが長引くときは、代理人が『心証の有無』を正面から確認して処分を促すのが実務の定石です。宙づりのまま放置された案件ほど返還時のデータ破損や欠品が起きやすいので、受領時には必ず状態を記録しておくことが後の交渉材料になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 160条:間接国税の犯則事件で心証を得なかった場合 | — |
| 行政庁がとる行為 | 犯則嫌疑者への通知+領置・差押え・記録命令付差押えの解除命令 | — |
| 押収物の運命 | 解除が義務となり返還される | — |
| 本人にとっての意味 | 犯則手続の区切り。ただし潔白の証明ではなく課税処分は別問題 | — |
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