不当景品類及び不当表示防止法 第50条
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第四十六条第一項の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該法人(当該法人で事業者団体に該当するものを除く。)の代表者に対しても、同項の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条は、日本の不当景品類及び不当表示防止法に含まれる条文です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条の条文原文は「第四十六条第一項の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該…」で始まります。
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条は第六章 罰則に置かれています。
- 不当景品類及び不当表示防止法の公布日は昭和37年5月15日です。
- 不当景品類及び不当表示防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条の前の条は不当景品類及び不当表示防止法第49条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条の次の条は不当景品類及び不当表示防止法第51条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第50条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000134 - 本サイト収録
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000134/50
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点景品表示法第50条は、措置命令違反を知りながら防止・是正措置を講じなかった法人代表者に、法人とは別に同項の罰金刑を科す代表者処罰規定である。
Q · 景表法違反で罰せられるのは会社だけ?社長個人も罰金を払うの?
会社とは別に、社長個人も同項の罰金刑を科されます。
景品表示法第50条により、措置命令(第46条第1項)違反について、違反の計画を知りながら防止措置を講じず、又は違反行為を知りながら是正措置を講じなかった法人代表者には、法人への罰金(第49条)とは別に、代表者個人にも同項の罰金刑が科されます。処罰の根拠は「広告に関与した」ことではなく、「知りながら放置した」という知情と不作為です。社内メールや役員会議事録に報告記録が残っていれば、外形上「知っていた」と認定され得ます。
解説
景品表示法違反といえば罰せられるのは会社、というのが世間の常識だ。だが第50条はその常識に風穴を開ける。会社が消費者庁の措置命令(第7条第1項)に従わず違反を続けたとき、その違反の計画を知りながら防止に必要な措置を講じなかった、あるいは違反行為を知りながら是正させなかった代表者個人に、会社とは別に同じ罰金刑を科す。ポイントは「広告に関与した」ではなく「知りながら放置した」ことが処罰理由だという点だ。あなたが社長で、現場の誇大広告を役員会で報告されながら売上を優先して黙認すれば、それだけで構成要件を満たしうる。法人に科される罰金(第49条)とあなた個人の罰金は別腹で、二重に科される。「会社が払えば自分は無傷」という計算は、この一条の前で崩れる。
法的な位置づけ
景品表示法第50条は、措置命令違反(第46条第1項)について、違反の計画を知りつつ防止に必要な措置を講じず、又は違反行為を知りつつ是正に必要な措置を講じなかった法人の代表者を、法人処罰(第49条)とは別個に罰金刑へ問う代表者処罰規定である。知情と不作為を要件とし、広告への関与の有無ではなく放置の責任を根拠とする。
よくある質問 AI による整理
Q1景品表示法の代表者処罰(第50条)とは何ですか?
措置命令違反を知りながら防止・是正措置を講じなかった法人代表者個人に、法人とは別に同項の罰金刑を科す規定です。知情と不作為が要件で、広告への関与は不要です。
Q2措置命令に従わないとどうなりますか?
第46条第1項違反として法人が罰せられるほか、違反を知りながら止めなかった代表者個人も第50条で罰金刑を科され得ます。命令受領後の不停止は責任の分水嶺になります。
Q3景表法違反で社長個人が罰せられるのはどんな場合ですか?
違反の計画や行為を知りながら、防止または是正に必要な措置を講じなかった不作為があった場合です。何も知らなかった代表者は対象外となります。
Q4両罰規定と代表者処罰の違いは何ですか?
両罰規定(第49条)は会社に罰金を科し、代表者処罰(第50条)は知情かつ放置の代表者個人に別途罰金を科します。法人と個人は別人格として二重に問われます。
Q5D&O保険は景表法第50条の罰金を補償しますか?
原則として補償されません。D&O保険は刑事罰である罰金を填補しないのが一般的で、代表者個人の自腹となります。会社が肩代わりすると会社法上の問題が生じ得ます。
Q6景表法第50条の罰金は会社の罰金と別ですか?
別です。第49条で法人に、第50条で代表者個人に、それぞれ同項の罰金刑が科され、二重に取られます。法人格の壁はここでは通用しません。
Q7措置命令を出すのはどこですか?
消費者庁です。不当表示等が認められると第7条に基づき消費者庁が措置命令を行い、これに違反すると第46条第1項違反となります。
Q8景表法第50条の公訴時効は何年ですか?
代表者に科されるのは罰金刑のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は違反状態が続いた行為の終了時です。罰金額等の最新改正はご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは広告を現場に任せていて、社長の私は中身まで見ていません。それでも責任を負うんですか?
第50条は『知りながら防止・是正の措置を講じなかった』場合の責任です。本当に知らなければ対象外。ただし役員会報告・稟議・メールで情報が上がっていれば『知っていた』と認定されます。実務のポイント:消費者庁や検察はまず社内メールと議事録を押さえます。『知らなかった』と言い張るより、『報告を受けて停止を指示した』記録を残す方がはるかに強い防御になる
Q2会社が罰金を払うなら、私個人はもう払わなくていいですよね?
違います。第49条の両罰規定で会社に罰金、第50条で代表者個人にも別途同額の罰金が科され、二重に取られます(法人と個人は別人格だからです)。実務のポイント:この個人の罰金はD&O保険で填補されないのが原則。会社が肩代わりすると今度は会社法上の利益供与や特別背任が問題になりうる。自腹が前提だと腹をくくる方が判断を誤らない
Q3措置命令を受けたあと、どこまでやれば『是正措置を講じた』ことになりますか?
全対象表示の即時停止・撤去、再発防止体制の整備、社内周知までが基本線です。決定的なのは指示を記録に残すこと。実務のポイント:『口頭で止めろと言った』は後で証明できません。命令を受けた当日に社長名義のメール一通で全社停止を指示し、履行報告まで回収する。この紙一枚の有無が、起訴か不起訴かを分けます(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社が罰金を払えば社長は守られる」と思っているが、第50条は代表者個人にも同額の罰金を科す。第49条で会社、第50条で社長と、別人格として二重に取られる。法人の壁はここで通用しない
- 「知らなかったと言えば済む」と思っているが、本当の問題は『知らなかった』をどう言うかではなく、社内メールや役員会議事録に報告記録が一つでも残っていれば『知っていた』と外形的に認定されてしまう深刻さにある。知情は弁解ではなく証拠で決まる
- 「自分は広告制作に関与していないから無関係だ」という問いの立て方そのものが誤っている。第50条が罰するのは関与ではなく、知りながら止めなかった不作為だ。あなたが何もしなかったこと自体が、構成要件の中身になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰の対象 | 第50条:知情かつ放置の法人代表者個人 | 第49条:法人(事業者)そのもの 第46条第1項:措置命令に違反した行為主体 |
| 成立要件 | 違反の計画/行為を知り、防止・是正措置を講じなかった不作為 | 代表者・従業者等の違反行為の存在(両罰) 措置命令の不遵守という客観的違反 |
| 免れる方法 | 命令受領当日に文書で全社停止を指示し是正記録を残す | 相当の注意・監督を尽くしたことの立証 命令内容を期限内に完全履行する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は不実広告を公平交易法で規律し、私法人の董事等が故意・重過失で違反に関与した場合の個人責任を行政罰法第15条で定める。日本の代表者処罰と機能的に近い。
韓国は表示広告法に양벌규정(両罰規定)を置き、法人と行為者の双方を処罰する。免責のための監督義務の立証が争点となる点も日本と類似する。
ドイツは秩序違反法130条で、企業内の違反を防止する監督義務を怠った事業主・代表者個人に過料を科す。『知りながら止めなかった』不作為責任の発想が日本第50条と通底する。
米国は責任ある企業役員理論により、違反を防止・是正する立場にあった役員個人に責任を問う。FTC法5条の不公正・欺瞞的行為規制と組み合わせて運用される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 部下が誇大広告を企画し、あなたは役員会で「攻めた表現です」と報告を受けたが、売上のため黙認した。後に措置命令が出ても広告を止めなかった。会社が起訴されるだけでなく、報告を受けていたあなた個人も第50条で同額の罰金を科されうる。「現場が勝手にやった」では逃げ切れない
- もし、あなたが代表を務める EC サイトで、措置命令を受けた商品ページを担当者が消し忘れていたら? あなたがその継続を知っていたと認定されれば、是正に必要な措置を講じなかった不作為の責任を問われる。知った後に動いたかどうかが分かれ目になる
- 子会社の社長に就任。前任から「あの広告、グレーだけど触るな」と引き継ぐ。その瞬間、あなたの是正義務が始まる。知ってしまった以上、放置はあなた個人のリスクになる
- 措置命令の履行期限まであと7日。担当役員から「対応が間に合いません」と報告が上がる。ここで社長が放置を選べば、第50条の不作為責任が成立しうる。その期限は会社の期限であると同時に、あなた個人の刑事責任の分水嶺だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 違反広告を見つけたら消費者庁の違反情報提供フォームに通報し、すでに措置命令が出ているかを確認する2. 命令が出ているのに表示が続いている場合、それは第46条第1項違反で、代表者の第50条責任を問える局面3. 広告のスクリーンショット、表示日時、命令後も継続した記録を保全する4. 競合事業者なら適格消費者団体経由の差止請求や弁護士相談も並行して検討する
訴えられた側:1. まず『知っていたか』を裏づける外形証拠(社内メール、役員会議事録)を弁護士と洗い出す、知情の有無が最大の分水嶺2. 知った後に是正を指示した記録があれば、不作為責任を正面から否定できる3. 命令受領後は即座に全社停止を文書で指示し、履行報告まで回収する4. この罰金はD&O保険の対象外、個人負担を前提に履行と早期解決を優先する
時効(請求できる期限):代表者に科されるのは罰金刑のみのため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終了した時、すなわち是正措置を講じないまま違反状態が続いた行為の終了時。罰金額の上限など最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:第50条は、何も知らなかった代表者を会社の違反だけで一律に処罰すると責任主義に反するため、『違反の計画又は行為を知り、かつ防止・是正に必要な措置を講じなかった』という知情と不作為の二要件に処罰範囲を限定し、罪刑法定主義との均衡を図ったものと解されている。
- 不当景品類及び不当表示防止法 第46条措置命令違反罪、本条が前提とする違反行為
- 不当景品類及び不当表示防止法 第7条措置命令の根拠、違反の対象となる行政処分
- 不当景品類及び不当表示防止法 第5条不当な表示の禁止、違反の実体的出発点
- 不当景品類及び不当表示防止法 第49条法人両罰規定、代表者責任と並ぶ処罰
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第95条の2代表者の三罰規定の同型モデル(現行効力を要確認)
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