河川法 第68条(附帯工事に要する費用)
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- 河川工事により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第二十六条第一項の許可に付した条件に特別の定めがある場合並びに第三十七条の二、第五十八条の十三、第九十五条及び第九十九条第二項の規定による協議において特別の定めをした場合を除き、その必要を生じた限度において、第五十九条、第六十条第二項前段及び第六十五条の二第一項前段の規定に基づいて当該河川工事について費用を負担すべき者がその全部又は一部を負担しなければならない。
- 2.河川管理者は、前項の河川工事が他の工事又は他の行為のために必要を生じたものである場合においては、その必要を生じた限度において、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその原因となつた他の工事又は他の行為につき費用を負担する者に負担させることができる。
この条文の基本情報
附帯工事に要する費用とは何ですか?
定義附帯工事に要する費用とは、河川法第68条に定められた規定で、「河川工事により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第二十六条第一項の許可に付した条件に特別の定めがある場合並びに…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第68条(附帯工事に要する費用)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第68条の条文原文は「河川工事により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第二十六条第一項の許可に付した条件に特別の定めがある場合並びに…」で始まります。
- 河川法第68条は第三章 河川に関する費用に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第68条の前の条は河川法第67条です。
- 河川法第68条の次の条は河川法第69条です。
- 河川法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第68条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法68条は、河川工事に伴い必要となった附帯工事の費用を、原則として河川工事の費用負担者が必要を生じた限度で負担すると定める。許可条件等に特別の定めがあればそれが優先する。
Q · 河川工事で自社の取水施設を移設することになったら、移設費は誰が払うの?
原則は河川側負担。ただし許可条件に定めがあれば自己負担
河川法68条1項により、河川工事に伴って必要になった附帯工事の費用は、原則として河川工事の費用を負担する者(国・都道府県など)が、必要を生じた限度で負担します。ただし、26条1項の許可に付された条件や所定の協議に特別の定めがあればそれが優先し、移設費が許可を受けた者の負担になることがあります。また、河川工事自体が他の工事や行為によって必要になった場合は、2項によりその原因者に負担させることができます。
解説
堤防をかさ上げする、川幅を広げる。そうした河川工事が始まると、川沿いの市道、橋、水道管、電柱、さらにあなたの会社が許可を得て設けた取水口まで、動かさなければならない「ついでの工事」が次々に出てくる。河川法68条は、この附帯工事(河川工事に伴って必要になる別の工事)の費用を誰が払うかを決める条文である。原則ははっきりしている。河川工事の費用を負担する者(国や都道府県など、59条ほかで決まる者)が、必要が生じた範囲で払う。ただし例外が二つある。一つ目は、26条1項の許可(川の区域に工作物を置くための許可)に付けられた条件に「特別の定め」がある場合である。許可書の末尾に「河川工事のため必要が生じたときは、許可を受けた者の負担で移転すること」と書かれていれば、移設費はあなたが負担する。二つ目は2項で、河川工事そのものがあなたの工事や開発行為のせいで必要になったのなら、河川管理者は附帯工事の費用まであなたに負担させることができる。費用を誰が払うかは、工事が始まった時点ではなく、許可を受けた日の書類でもう決まっている。
法的な位置づけ
河川法68条は附帯工事の費用負担を定める規定であり、河川工事により、または河川工事の施行のために必要を生じた他の工事の費用を、許可条件・協議に特別の定めがある場合を除き、必要を生じた限度で河川工事の費用負担者が負担する原則を定める。あわせて2項で、河川工事が他の工事・行為に起因する場合の原因者負担の特則を置く。
手順
- 1.許可書・条件・協議書を集める 移設通知を受けたら、当該施設の26条1項の許可書、付された条件(更新許可の最新版を含む)、過去の協議書をすべて集める。見つからなければ河川管理者に許可台帳の写しを求める
- 2.原則と例外のどちらに当たるか判定する 許可条件や協議に移転費用の特別の定めがあるか確認する。定めがなければ68条1項の原則により河川工事の費用負担者の負担と主張し、河川工事が自社の行為に起因すると言われた場合は2項の因果関係の根拠を書面で求める
- 3.「必要を生じた限度」を図面と見積で切り分ける 従前の機能に戻す分と、機能を高める分を図面と見積書で分けて示す。残存価値の控除方法など算定方法を協議の初期に確認する
- 4.合意書を交わしてから着工する 費用負担の割合と算定方法を書面で合意してから移設工事に着手する。合意前に着工すると、後から負担割合を争う立場が弱くなる
よくある質問 AI による整理
Q1附帯工事とは何ですか?
河川工事によって、または河川工事を行うために必要になった別の工事のことです。道路の付け替え、橋や水道管・取水施設の移設などが典型で、費用負担は河川法68条が定めます。
Q2河川改修で施設を移設する費用は誰が払う?
原則は河川工事の費用を負担する国や都道府県などです。ただし26条1項の許可条件や協議に特別の定めがあれば、それに従って施設側の負担になることがあります。
Q3河川法68条の「特別の定め」とは?
26条1項の工作物設置許可に付けた条件や、37条の2・58条の13・95条・99条2項による協議で決めた費用負担の取り決めです。これがあると1項の原則より優先します。
Q4河川法68条2項の原因者負担とは?
河川工事そのものが他の工事や行為のせいで必要になった場合、河川管理者が附帯工事の費用をその原因者に負担させることができる仕組みです。「できる」規定です。
Q5附帯工事の費用はどこまで負担してもらえる?
「その必要を生じた限度」までです。従前の機能を回復する分が対象で、移設に合わせて性能を上げた分や耐用年数が延びた分は、原則として自己負担と整理されます。
Q6移設費の負担命令に不服がある場合は?
負担を命じる処分と評価できれば、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求や、6か月以内の取消訴訟(行政事件訴訟法14条)で争う余地があります。
Q7開発行為で河川工事の費用を請求される?
造成などで流出量が増え河川工事が必要になったと評価されると、67条で河川工事の費用、68条2項で附帯工事の費用を原因者として負担させられる可能性があります。
Q8河川法68条の費用負担に時効はある?
本条自体に時効の定めはありません。国・自治体の金銭債権としては会計法30条や地方自治法236条の5年が問題になり得るため、最新の規定で確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1昔の許可書が見つからないんですが、移設費は自分で払うことになりますか?
許可条件の内容が確認できなければ、負担を求める側も特別の定めがあることを示しにくくなります。68条1項の原則は河川工事の費用を負担する者が払うことなので、まず河川管理者に許可台帳の写しを請求しましょう。実務のポイント:許可は更新のたびに条件が書き換わっていることがあり、最新の更新許可の条件が基準になります。当初の許可書だけを見て判断するのは危険です
Q2移設のついでに古い管を新しくしたいんですが、その分も河川側に払ってもらえますか?
68条1項は「その必要を生じた限度において」と定めているため、機能を高める分は原則として自己負担になります。実務のポイント:実務では、新しい施設の耐用年数が延びる分を「残存価値」として差し引く算定が行われることが多く、この控除率の設定が交渉の主な争点になります。算定方法を先に確認しておかないと、最終的な負担額で驚くことになります
Q3造成工事をしただけで、川の工事費まで請求されることってあるんですか?
68条2項は、河川工事が他の工事や行為のために必要になった場合、附帯工事の費用を原因者に負担させることを認めています。河川工事そのものの費用は67条の原因者負担金の問題です。実務のポイント:原因者負担は河川管理者が必ず請求するものではなく、「できる」規定です。開発許可の段階で調整池などの流出対策を協議しておけば、後になって原因者とされる余地を事実上小さくできます
間違えやすい点 AI による整理
- 「公共工事のために自分の施設をどかされるのだから、費用は当然役所が払う」と考えがちだが、68条1項自体が、26条1項の許可条件に特別の定めがあればそれが優先すると定めている。占用許可には、河川工事の際は許可を受けた者の負担で移転するという条件が付いていることが多く、原則と例外の関係が実務では逆転しているケースもある
- 2項の原因者負担があることは知っていても、その射程の広さまでは知られていない。対象は、河川工事の原因になった「他の工事」に限らず「他の行為」も含む。開発や土地利用の変更が河川工事の原因と評価されると、本体工事に加えて、それに伴う附帯工事の費用も負担の対象になりうる。ただし、どこまでを「原因」と見るかは個別判断で、実務上の解釈には幅がある
- 「どちらが払うか」という問いの立て方が、そもそもずれている。68条が求めているのは「必要を生じた限度」で負担を切り分けることである。たとえば移設のついでに老朽化した管を新しくした場合、その機能向上の分まで河川側が負担するわけではない。争点は「誰が」ではなく「どこまで」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 河川法68条:河川工事に伴う附帯工事の費用 | 河川法59条:河川管理の費用(河川工事本体を含む) 河川法67条:他の工事・行為により必要となった河川工事等の費用 |
| 原則の負担者 | 河川工事について費用を負担すべき者(必要を生じた限度) | 一級河川は国、二級河川は都道府県(特別の定めを除く) 原因となった工事・行為の費用負担者(河川管理者の判断) |
| 例外・調整 | 26条1項の許可条件・所定協議の特別の定めが優先/2項で原因者負担 | 60条などで都道府県等の負担を別途規定 「負担させることができる」裁量規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では河川区域内の建造物は水利法に基づく許可制とされる。附帯工事費の負担の細目は個別規定や許可条件で定められるため、条文単位の対応関係は要確認
韓国の河川法も河川工事と原因者負担の考え方を持つ。具体的な条番号の対応は要確認
ドイツでは水域改修(Gewässerausbau)は計画確定手続で行われ、費用負担は州水法や計画確定決定で調整される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 川沿いの工場で、30年前に許可を受けて設けた取水施設がある。県から堤防改修に伴う移設の通知が届いた。移設費は数千万円になる。県の負担になるのか、自社の負担になるのか? 答えは、当時の許可条件の一行に書かれている
- 水道事業を担当する市の職員が、国の河川改修で橋に添えて架けている水道管を移設しなければならなくなった。附帯工事として国に費用を求められるのか。協議の席に着く前に、占用許可の条件と過去の協議書を確認しておかないと、交渉の足場がない
- あなたは宅地造成のデベロッパーである。造成で雨水の流出が増え、下流の河川改修が必要になったと河川管理者に指摘された。その改修に伴う市道の付け替え費用まで請求される可能性があるのが68条2項だ。開発許可の段階から流出抑制の協議記録を残しておかないと、反論の材料がなくなる
- 移設工事の着手予定日まで残り二か月という段階で、費用負担の協議がまだまとまっていない。工期を守るために先に工事を始めれば、後から負担の割合を争う力は弱くなる。合意書を交わす前に着工してはいけない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 移設を求められたら、まず当該施設の26条許可書と付された条件、過去の協議書をすべて集める2. 条件に負担の特別の定めがなければ、68条1項の原則により河川工事の費用を負担する者の負担になると主張する3. 現状と同じ機能に戻す分と、機能を高める分を図面と見積書で分け、「必要を生じた限度」の範囲を確定させる4. 負担割合について合意書を交わしてから着工する
訴えられた側:1. 2項で原因者として負担を求められたら、自分の工事や行為と河川工事の必要性との因果関係の根拠を、書面で示すよう求める2. 開発許可時の流出抑制協議など、すでに対策を講じた記録を出す3. 負担額が「必要を生じた限度」を超えていないか、算定の内訳を精査する4. 負担金の命令には処分性が認められる余地があるため、審査請求や取消訴訟の期限を、命令を受けた日から管理しておく
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。ただし国や地方公共団体の金銭債権としての負担金は、会計法30条や地方自治法236条(5年)が適用される可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)。負担を命じる処分を争う場合は、審査請求が処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟が6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法(昭和39年法律第167号)の制定により、附帯工事の費用負担に関する規定として設けられた。その後の改正で協議規定の引用条文が整備されている(改正の詳細は e-Gov で要確認)
- 河川法 第26条工作物の新築等の許可、負担条件の根拠
- 河川法 第59条河川管理費用の負担原則
- 河川法 第67条原因者負担金、河川工事本体の費用
- 河川法 第75条監督処分、移転命令の根拠(現行効力を要確認)
- 道路法 第59条道路側の附帯工事費用規定(現行効力を要確認)
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