要点所得税法 15 条は、所得税の納税地を原則として住所地とし、住所がなければ居所地とする。海外移住で住所が消えても、旧住所に家族が住み続ければ納税地はそこに残る。
Q · 海外に引っ越したら、日本の税金を扱う税務署はどこになるの?
原則は住所地、住所がなければ居所地で決まる
所得税法 15 条により、所得税の納税地は、国内に住所があればその住所地、住所がなく居所があればその居所地となります。さらに恒久的施設の所在地(第 3 号)、旧住所地(第 4 号)、国内源泉所得に係る資産の所在地(第 5 号)、政令で定める場所(第 6 号)へと順に移行します。海外に住所も居所もなくなっても、旧住所に家族が住み続けたり、国内の不動産を貸して対価を得たりすれば、納税地は日本に残り、申告義務も残ります。
確定申告書を、どの税務署に出すか。多くの人はこれを住所で自動的に決まる単なる事務と考えている。だが所得税法 15 条は、あなたと国家を結ぶ「税務上の住所」、つまり納税地を定める条文だ。原則は住所地、住所がなければ居所地。ここまでは直感どおり。問題はその先だ。海外へ移住して日本に住所も居所もなくなっても、あなたが以前住んでいた場所に家族が住み続けていれば、納税地はその古い場所に残り続ける(第 4 号)。さらに日本のマンションを人に貸して家賃を受け取るなら、納税地はその不動産の所在地になる(第 5 号)。納税地が決まるということは、あなたを審査し、更正し、督促する税務署が決まるということ。物理的にどこにいるかより、法があなたをどの一点に係留するかが、先に決まっている。
所得税法 15 条は所得税の納税地を定める規定であり、納税義務者が国内に住所を有する場合はその住所地、住所がなく居所を有する場合はその居所地を納税地とする。以下、恒久的施設の所在地、旧住所地、国内源泉所得に係る資産の所在地、政令で定める場所へと順次移行する段階的構造をとり、課税権を行使する一点を必ず確保する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
納税者が申告・納付を行う場所であり、その者を調査・更正・督促する権限を持つ税務署を決める基準です。所得税法 15 条が原則として住所地とし、住所がなければ居所地としています。
所得税法 15 条により、住所地、居所地、恒久的施設の所在地、旧住所地、国内資産の所在地、政令の定めの順で決まります。上位の号に該当しない場合に次の号へ移ります。
国内に住所も居所もない非居住者でも、国内不動産の対価を受ければその資産所在地(第 5 号)、その他の国内源泉所得があれば政令の定める場所(第 6 号)が納税地になります。
国外へ出国する場合、出国の時までに納税管理人を選任し税務署へ届け出る必要があります(国税通則法 117 条)。届け出ないと通知の受領窓口がなくなります。
非居住者が国内で事業を行う事務所・事業所・支店などの拠点を指します。所得税法 15 条 3 号では、そこを通じて行う事業に係る事務所等の所在地が納税地になります。
納税地が納税義務者の所得の状況からみて適当でない場合、国税局長または税務署長が納税地を指定できる制度です(所得税法 18 条)。15 条の原則を修正します。
住所や居所の異動で納税地が変わった場合、異動前の納税地の所轄税務署長に届け出るのが原則です。届出の要否や様式は現行の手続をご確認ください。
住所は生活の本拠を指し、居所は生活の本拠には至らないが現に居住している場所を指します。所得税法 15 条は住所を第一順位、居所を第二順位の納税地基準としています。
住所も居所も日本になくなれば原則そうですが、例外が二つあります。日本に不動産を持って貸していれば第 5 号で物件所在地が納税地になり、その他の国内源泉所得があれば第 6 号で政令の定める場所が納税地になります。業界裏話ヒント:さらに第 4 号の罠があり、あなたが住んでいた家に家族が住み続けると、住所も居所もないのに旧住所が納税地として残る。留守宅の管理を家族に頼むかどうかで、納税地が消えるか残るかが分かれる
多くの場合はそうですが、納税地の本当の意味は「あなたを調査し、更正し、督促する権限を持つ税務署がどこか」です(第 1 号・第 2 号)。地方の実家が住所地なら、東京で働いていても地方の税務署が窓口になります。業界裏話ヒント:所得税法 16 条には納税地の特例があり、給与所得者などは一定の場合に住所地に代えて居所地等を納税地に選べる。通勤や実務の都合で実質的に税務署を選べる余地があることは、あまり知られていない
出国前に納税管理人(国税通則法 117 条)を届け出ておけば、その人が通知の受領や申告を代行します。届け出ずに出国すると受け取る人がなく、更正や加算税が知らぬ間に確定するおそれがあります。業界裏話ヒント:納税管理人は家族でも税理士でもよく、特別な資格は不要。出国直前に慌てて探すより、赴任が決まった時点で誰に頼むか決めておくと、現地からの手続がはるかに楽になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 決める内容 | 所得税法 15 条:申告所得税の納税地を段階的に決定 | — |
| 適用主体 | 所得税の納税義務者一般(居住者・非居住者) | — |
| 第一順位の基準 | 住所地(住所がなければ居所地へ) | — |
| 修正・指定の余地 | 18 条で税務署長が納税地を指定できる | — |
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