要点所得税法151条の3は、国外転出時課税を受けた者が帰国等で税額が増える場合、事由発生日から4か月以内に修正申告できると定める規定である。第2項で更正・徴収の時効起算日も付け替わる。
Q · 海外の子に株を贈って出国税を払った後、その子が帰国したら申告はどうするの?
帰国等で税額が増えたら4か月以内に修正申告で是正します
所得税法151条の3により、国外転出時課税を受けた者は、受贈者や相続人が帰国するなどして第60条の3第6項の調整が働き税額が増える場合、その事由が生じた日から4か月以内に修正申告書を提出できます。減額方向なら本条ではなく第153条の3の更正の請求を使います。注意すべきは第2項で、この修正申告を出した日から税務署の更正・徴収の時効が数え直しになり、追及可能期間が延びる点です。増額側の4か月は短く、過ぎると加算税・延滞税が上乗せされます。
1億円以上の株を、海外に住む子どもに生前贈与した瞬間、あなたはその株を一円も売っていないのに、値上がり益へ所得税がかかる。これが国外転出(贈与)時課税、通称「出国税」だ。所得税法第151条の3は、その課税をめぐる救済とワナが同居する条文である。子どもが帰国し、株を持ったままなら、いったん課された税は取り戻せる。だが逆に、帰国等をきっかけに第60条の3第6項の調整が働いて税額が増える方向に転んだ場合、あなたは「その事由が生じた日から4か月以内」に修正申告をしなければならない。この4か月を過ぎれば期限後の重い付帯税が待つ。さらに第2項が効いてくる。通常なら法定申告期限から数える税務署の更正権・徴収権の時効が、この修正申告を出した日からリセットされる。つまり税務署が追及できる期間が、何年も先まで延びる。
所得税法第151条の3は、国外転出(贈与等)時課税を受けた者について、受贈者等の帰国等により第60条の3第6項の調整が生じて税額が増加する場合の修正申告の特例を定める規定である。事由発生日から4か月以内の提出を認めるとともに、国税通則法上の更正・徴収の期間制限の起算日を、当該修正申告書の提出日に修正する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
有価証券等の合計時価が1億円以上の人が国外転出したり非居住者へ移転したりする際、実際に売っていなくても含み益に譲渡があったとみなして課税する制度です。通称「出国税」と呼ばれます。
対象は有価証券・未決済信用取引・未決済デリバティブで、その合計時価が1億円以上になると対象です。判定は現金の多寡ではなく対象資産の時価であり、自社株や積立投信も算入されます。
所得税法151条の3により、第60条の3第6項各号に該当することとなった日から4か月以内です。増額方向の是正はこの期限内に自分から動く必要があり、過ぎると加算税・延滞税が生じます。
自動では戻りません。税額が減るなら第153条の3の更正の請求、増えるなら151条の3の修正申告を、事由発生日から4か月以内に自ら提出します。放置すれば課税はそのまま確定します。
第137条の3により、担保提供を条件に5年(延長で10年)納税を猶予できます。ただし当初申告での選択が勝負で、後から差し込みにくいため実行前の設計が重要です。
第60条の3が、含み益のある資産を非居住者に移して日本の課税権から外す動きを防ぐため、移転時に譲渡があったとみなして課税するからです。151条の3はその後の是正手続を定めます。
税額が増える方向なら151条の3の修正申告、減る方向なら第153条の3の更正の請求です。どちらも事由発生日から4か月以内で、方向の見極めを最初の1か月で行うのが実務のコツです。
通常は法定申告期限・法定納期限ですが、本条第2項により151条の3の修正申告を提出した日が起点に付け替わります。納税者が動くと税務署の追及可能期間も延びる非対称があります。
本当です。所得税法第60条の3は、時価1億円以上の有価証券等を贈与・相続・遺贈で非居住者に移すと、その時に譲渡があったとみなして含み益に課税します。現金化していなくても納税義務が生じ、本条はその後の帰国等で税額が動いた場合の修正申告の特例を定めます。業界裏話ヒント:贈与と同時に納税猶予(第137条の3)を選べば、担保提供を条件に5年(延長で10年)納税を待てる。この猶予を当初申告で選び損ねると、帰国での取り戻しを待つ間に先に大金を納める羽目になる。
自動では戻りません。減額なら第153条の3の更正の請求、増額なら第151条の3の修正申告を、事由発生日から4か月以内に自分から出す必要があります。放置すれば課税はそのまま確定します。業界裏話ヒント:4か月の期限は増額(修正申告)側で特に見落とされやすい。しかも本条第2項で、修正申告を出した日から税務署の更正・徴収の時効が数え直しになる。動くほど税務署の追及期間も延びるという非対称を、事前に織り込んで資料を長期保存しておく。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 課税・手続の場面 | 151条の3:贈与等で非居住者へ移転後、受贈者等の帰国等で税額が増える場合の修正申告 | — |
| 税額の方向 | 増額方向の是正 | — |
| 期限 | 第60条の3第6項各号該当日から4か月以内 | — |
| 実体規定 | 第60条の3(贈与等による非居住者移転時のみなし譲渡) | — |
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