要点所得税法 151 条の 4 は、相続した有価証券等の取得費が被相続人側の事情で事後的に減少した場合、その確定日から四月以内に修正申告すれば加算税が課されないと定める。
Q · 相続した株を売って申告も済ませたのに、後から取得費が下がって税額が足りないと言われた。加算税まで払うの?
確定日から四月以内に修正申告すれば加算税はかからない
所得税法 151 条の 4 により、被相続人側の国外転出時課税の取消し(帰国等)や遺産分割の確定で取得費が事後的に減少し、あなたの譲渡益が過少になった場合でも、その事由が確定した各号所定の日から四月以内に修正申告書を提出し納付すれば、期限内申告とみなされ、過少申告加算税も無申告加算税もかかりません(本条 4 項)。起算点は自分の確定申告日ではなく、被相続人側で数字が確定した日です。四月を過ぎると救済は消え、税務署長の職権更正(本条 3 項)とペナルティのリスクが生じます。逆に取得費が増えた場合は所得税法 153 条の 4 で還付請求します。
相続で受け継いだ株や投資信託を売り、確定申告も納税もきちんと済ませた。それで一件落着のはずだ。ところが一年後、被相続人(亡くなった人)の所得税申告が後から修正され、あなたが引き継いだはずの取得費(買った値段として差し引ける金額)が下がってしまう。すると、あなたが去年申告した譲渡益は実は少なすぎたことになり、税額が足りなくなる。国外転出時課税、つまり出国税がからむ相続では、こうした後出しの変動が現実に起こる。ここで多くの人が知らないのは、この足りない分を四月以内に修正申告すれば、過少申告加算税も延滞税も一切かからないという点だ。あなたに落ち度はない、被相続人側の事情で数字が動いただけだからだ。だが四月を一日でも過ぎると、その保護は消え、ペナルティが復活する。
所得税法 151 条の 4 は、相続又は遺贈で取得した有価証券等の譲渡後に、被相続人の国外転出時課税の取消しや遺産分割の確定によって取得費が事後的に減少した場合の修正申告手続を定める規定である。各号所定の日から四月以内の修正申告を期限内申告とみなし、過少申告加算税及び無申告加算税を課さないものとする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
一定の有価証券等を持つ居住者が国外へ転出する際、未実現の含み益に対しみなし譲渡として課税する制度です(所得税法 60 条の 2)。相続で引き継いだ取得費の前提になります。
被相続人が受けた国外転出時課税が後から取消し・変動すると、引き継いだ取得費が動き、あなたの譲渡年分の申告をやり直す必要が生じます。151 条の 4 が四月以内の修正申告を定めます。
被相続人の修正申告書を提出した日、または更正の請求に基づく更正があった日など、各号所定の確定日です。自分の確定申告日ではありません。
相続では被相続人が取得したときの価額を引き継ぐのが原則です。国外転出時課税が取り消されると、この引き継いだ取得費が下がることがあります。
分割で取得区分が変わり取得費が動いた場合、確定日から四月以内の修正申告が必要になり得ます(151 条の 6 との連動)。
税額が足りない(取得費減少)ときは修正申告で追加納税、払いすぎ(取得費増加)のときは更正の請求で還付を求めます。151 条の 4 は前者の特例です。
本条の期限内、すなわち確定日から四月以内に修正申告して納付した場合です。帰責事由が納税者にないため期限内申告とみなされます(本条 4 項)。
帰国により国外転出時課税が取り消され(60 条の 2 第 6 項)、みなし譲渡がなかったことになります。これが相続人の取得費を減少させる典型的な起算事由です。
四月以内に修正申告を出せば、過少申告加算税も無申告加算税もかかりません(所得税法151条の4第4項)。期限内申告書とみなされるからです。あなたの取引ではなく被相続人側の事情で取得費が動いたためで、落ち度なき人を罰しない仕組みです。業界裏話ヒント:税務署はこの四月の無加算税の窓を自分から案内しません。起算点もあなたの確定申告日ではなく、被相続人側で数字が動いた日。ここを勘違いして四月を過ぎると、救済は消え加算税が復活します
取り戻せます。取得費が上がって譲渡益が減った場合は、本条ではなく更正の請求の特例(所得税法153条の4)で還付を請求します。修正申告(追加納税)と更正の請求(還付)は別トラックです。業界裏話ヒント:多くの人は後から数字が動く即追徴されるだけと思い込み、還付の道に気付きません。取得費が下がったか上がったかを最初に見極めるだけで、払う側にも取り戻す側にも回れる。この一手を知らない人が、取り戻せた税金を放置しています
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 151 条の 4:取得費が減少 → 税額が足りない | — |
| 納税者の動き | 修正申告書を提出し追加納税 | — |
| 期限(起算点) | 各号所定の確定日から四月以内 | — |
| 加算税の扱い | 期限内なら加算税なし(本条 4 項) | — |
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