要点所得税法153条の2は、出国税(国外転出時課税)の適用者が帰国等の事由に該当した場合、その日から4か月以内に更正の請求で課税を是正できると定める。放置すると納めた税金は戻らない。
Q · 海外移住のときに払った出国税、日本に帰ってきたら取り戻せるって本当?
5年内に帰国し4か月以内に更正の請求をすれば取り戻せる
本当です。所得税法60条の2の国外転出時課税を受けた人が、出国から5年以内(納税猶予を受けていれば10年以内)に帰国し、対象資産を国外で売っていない等の事由に該当すると、本条153条の2により課税を取り消す更正の請求ができます。ただし自動では戻りません。帰国等の事由に該当した日から4か月以内に、自ら税務署長へ更正の請求書を提出して初めて還付手続が始まります。この4か月は国税通則法23条の一般の更正の請求(原則5年)とは別枠の短い特則です。
株やストックオプションで保有資産が一億円を超えた状態で海外へ移住しようとした瞬間、税務署はまだ一株も売っていない含み益に課税してくる。これが国外転出時課税、通称「出国税」だ(所得税法60条の2)。売却して現金化したわけでもないのに、数千万円の納税通知が届く。ここで多くの人が知らないのが、本条153条の2の存在である。出国から5年以内に日本へ帰国すれば、その「みなし譲渡」はなかったことになり、いったん納めた税金を取り戻せる。ただし放っておいて戻ってくる金は一円もない。帰国などの事由に該当した日から4か月以内に、自分から税務署長に「更正の請求」をしなければならない。この4か月を1日でも過ぎると、課税の前提が消えているのに、納めた税金は永久に返ってこない。出国という入口と帰国という出口、その両方を握って初めて、この制度はあなたの味方になる。
所得税法153条の2は、国外転出時課税の特例に係る更正の請求を定める規定である。国外転出時課税(60条の2)の適用者が、出国後5年以内の帰国、対象有価証券等の非譲渡、価額下落などの事由に該当したとき、その日から4か月以内に税務署長へ更正の請求を行い、過大となった課税を是正できる仕組みを規律する。相続人も請求権者に含まれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
対象資産が一億円以上の一定の居住者が国外転出する際、未実現の含み益を時価で売ったとみなして課税する制度です(所得税法60条の2)。通称「出国税」「国外転出時課税」と呼ばれます。
帰国等の事由に該当した日から4か月以内です(本条1項)。国税通則法23条の一般の更正の請求(原則5年)とは別枠の短い特則で、1日でも過ぎると納めた税金は戻りません。
対象資産(有価証券・デリバティブ取引等)の合計時価が一億円以上で、原則として出国前10年以内に5年超日本に居住していた人が対象です。要件を外れれば課税されません。
株式などの有価証券や未決済のデリバティブ取引・信用取引が対象です。現金・不動産・暗号資産(ビットコイン等)は対象外とされています(最新の改正状況はご確認ください)。
暗号資産は国外転出時課税の対象資産に含まれないとされています。移住前に本当に確認すべきは株やストックオプションで、ウォレットの中身ではありません(最新の改正状況はご確認ください)。
137条の2の納税猶予を受けると納付を先送りでき、帰国が有効な期間も5年から10年に延びます。ただし担保提供と毎年の継続適用届出書の提出が条件です。
取り戻せます。本条1項は請求権者に「その相続人を含む」と明記しており、出国税を納めた本人が更正の請求前に亡くなっても、相続人が請求できます。
帰国による救済が有効な期間で、原則は出国から5年以内です。137条の2の納税猶予を受けている場合は10年以内に延びます(本条3項の読み替え)。
本当です。対象資産が一億円以上で一定の居住要件を満たす人が国外転出すると、時価で売ったものとみなして含み益に課税されます(所得税法60条の2)。ただし出国から5年以内に帰国すれば、本条153条の2でその課税を取り消す更正の請求ができます。業界裏話ヒント:この制度は暗号資産には及ばず、対象は有価証券とデリバティブ取引。「仮想通貨も課税される」と誤解して過剰に身構える人が多いが、本当に手当てが要るのは株やストックオプションのほうです
戻ってきません。本条は「更正の請求をすることができる」と定めるだけで、税務署は自動では動きません。帰国等の日から4か月以内に、あなた自身が更正の請求書を提出して初めて還付の手続が始まります(本条1項、国税通則法23条)。業界裏話ヒント:この4か月は一般の更正の請求(原則5年)とは別の短い特則。国際税務に不慣れな税理士だとこの期限を一般の感覚で扱いがちなので、出国税を扱った実績のある専門家に頼むかどうかで結果が分かれます
資金繰りと将来の帰国可能性を考えると、多くの場合有利です。137条の2の納税猶予を受けると出国税の納付を先送りでき、帰国が有効な期間も5年から10年に延びます(本条3項の読み替え)。ただし担保の提供と、毎年の継続適用届出書の提出が条件です。業界裏話ヒント:この届出書を一年でも出し忘れると猶予が失効し、猶予されていた税額と利子税を一括で請求されます。猶予は「取った後の毎年の管理」で生き死にが決まる制度です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 153条の2:出国者本人(60条の2)の帰国・非譲渡・価額下落による是正 | — |
| 手続の性質 | 事後の更正の請求(納めた税を取り戻す) | — |
| 期限 | 帰国等の事由該当日から4か月以内 | — |
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