相続の開始の日の属する年分の所得税につき第六十条の三第一項から第三項まで(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)の規定の適用を受けた居住者について生じた第百五十一条の六第一項(遺産分割等があつた場合の修正申告の特例)に規定する遺産分割等の事由により、非居住者に移転した相続又は遺贈に係る同項に規定する対象資産が減少し、又は増加したことに基因して、当該居住者の当該相続の開始の日の属する年分の所得税につき第百五十三条の二第一項各号(国外転出をした者が帰国をした場合等の更正の請求の特例)に掲げる場合に該当することとなるときは、その相続人は、当該遺産分割等の事由が生じた日から四月以内に、税務署長に対し、更正の請求をすることができる。
要点所得税法 153 条の 5 は、遺産分割等で非居住者への移転資産が増減した場合、相続人が事由発生日から 4 月以内に更正の請求をできると定める。原則 5 年ではなく 4 月の特則である。
Q · 海外に住む相続人が株を相続したあと、遺産分割で取り分が変わったら払いすぎた所得税は戻る?
戻せるが遺産分割成立から 4 月以内の更正の請求が必須
所得税法 153 条の 5 により、国外転出(相続)時課税(60 条の 3)の適用を受けた被相続人につき、遺産分割等で非居住者に移転した対象資産が増減したときは、その相続人が更正の請求をできます。ただし期間は遺産分割等の事由が生じた日から 4 月以内です。国税通則法 23 条 1 項の原則 5 年ではなく、後発的事由の特則として 4 月に短縮されている点が最大の落とし穴で、相続税の 10 か月だけを見て放置すると払いすぎた所得税は戻りません。
国外に住む子がいる家で相続が起きると、税務の世界では普通の家とまったく違う時計が動き出す。1 億円以上の有価証券等を持つ被相続人が亡くなり、その資産が非居住者である相続人に渡ると、被相続人は死亡の瞬間にそれを時価で売ったものとみなされ、含み益に所得税が課される(所得税法 60 条の 3、国外転出(相続)時課税)。準確定申告はいったん法定相続分で計算するしかない。そこに遺産分割協議が成立し、非居住者の取り分が減った、あるいは増えたとする。当初の申告額は現実と食い違う。増えた側は修正申告(151 条の 6)、減った側が使えるのが本条だ。通常、更正の請求は法定申告期限から 5 年使える。だが本条の相続人に与えられた時間は、遺産分割等の事由が生じた日から 4 月。分割協議がまとまってから安心して年を越すと、払いすぎた所得税は戻ってこない。
所得税法 153 条の 5 は、国外転出(相続)時課税の適用を受けた被相続人について、遺産分割等により非居住者へ移転した対象資産が増減した場合の更正の請求の特則を定める規定である。相続人は、遺産分割等の事由が生じた日から 4 月以内に、被相続人の納税地の所轄税務署長に対して更正の請求をすることができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
申告した税額が過大だった場合に、納税者が税務署長に減額の是正を求める手続です。所得税法 153 条の 5 や国税通則法 23 条が根拠で、税務署が自動で返すものではありません。
1 億円以上の有価証券等を持つ被相続人が亡くなり、非居住者の相続人に資産が移転すると、被相続人が死亡時に時価で売ったとみなし含み益に所得税を課す制度です(所得税法 60 条の 3)。
原則は法定申告期限から 5 年(国税通則法 23 条 1 項)です。ただし本条のような後発的事由の特則では 4 月など短縮された期間が適用されるため、原則だけを当てにするのは危険です。
当初分割で非居住者への移転資産が減れば本条で更正の請求ができます。ただし成立日から 4 月を過ぎたあとの再分割は、贈与認定リスクがあるうえ所得税の是正手段も残りません。
国外転出(相続)時課税が課され、準確定申告でいったん法定相続分により計算します。分割で取り分が確定したら、増額は修正申告、減額は本条の更正の請求で調整します。
相続人が相続開始を知った日の翌日から 4 か月以内に、被相続人の準確定申告を行います。国外転出(相続)時課税はこの準確定申告で法定相続分により暫定計算されます。
遺産分割等の事由が生じた日、すなわち協議成立日・調停成立日・審判確定日です。死亡日でも申告期限でもありません。成立日を客観的に記録しておくことが実務上の要点です。
処分があったことを知った日の翌日から 3 月以内に、再調査の請求または審査請求ができます(国税通則法 77 条)。争点が期限徒過か事由該当かを切り分けて主張します。
原則として遺産分割協議が成立した日、調停なら調停成立日、審判なら確定日である。協議書の作成日と実質的な合意日がずれると、4 月の起算点そのものが争いになる。業界裏話ヒント:相続人が遠方や海外に散っていると署名の持ち回りで数週間かかる。実務では最後の署名日を成立日として押さえ、郵送記録を残す。この記録の有無が、期限ぎりぎりの案件で明暗を分ける。
直してくれない。申告納税制度では、納めすぎの是正は納税者側の更正の請求(本条、国税通則法 23 条)が起点になる。税務署は増額側(151 条の 6 の修正申告)には積極的だが、減額側を探して回る立場にはない。業界裏話ヒント:増額と減額が同一の相続で同時発生することがある。修正申告だけ先に済ませ、更正の請求を忘れる相続人は珍しくない。片方だけ提出させて終わる税理士もいる。両建てで出す。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 是正の方向 | 153 条の 5:減額(払いすぎの取り戻し) | — |
| 手続の名称 | 更正の請求 | — |
| 期間 | 遺産分割等の事由が生じた日から 4 月以内 | — |
| 動く主体 | その相続人(減額を請求) | — |
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