居住者が、国若しくは地方公共団体からその行政目的の遂行のために必要なその者の資産の移転、移築若しくは除却その他これらに類する行為(固定資産の改良その他政令で定める行為を除く。以下この項において「資産の移転等」という。)の費用に充てるため補助金の交付を受け、又は土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の規定による収用その他政令で定めるやむを得ない事由の発生に伴いその者の資産の移転等の費用に充てるための金額の交付を受けた場合において、その交付を受けた金額をその交付の目的に従つて資産の移転等の費用に充てたときは、その費用に充てた金額は、その者の各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入しない。
要点所得税法 44 条は、収用等に伴う資産の移転費用の補償金を交付目的どおり使えば総収入金額に算入しないと定める。ただし使い残した額と、既に必要経費に算入した部分は除かれる。
Q · 立ち退きで市からもらった移転費用の補償金には、所得税がかかるの?
目的どおり使えば非課税、使い残した分だけ課税されます
所得税法 44 条により、収用や行政目的の移転等の費用に充てるための補償金は、交付目的どおり実際にその費用へ充てれば総収入金額に算入されず非課税です。ただし二つの制約があります。第一に、使い残した金額は非課税から外れ、多くは一時所得として課税されます。第二に、既に必要経費や譲渡費用として差し引いた部分は二重の恩恵を受けられません。さらに土地や建物そのものの対価補償金は 44 条の対象外で、譲渡所得として措置法 33 条等で処理します。
自宅の前を通る道路を市が拡張することになり、立ち退きを求められた。市からは移転費用として数百万円が交付される。この数百万円に所得税がかかると身構える人は多いが、そこがまさに分かれ道だ。所得税法44条は、国や地方公共団体から行政目的のために資産の移転、移築、除却などの費用として補助金を受け、あるいは土地収用法による収用等に伴い移転費用の交付金を受けた場合、その金額を交付の目的どおりに費用へ充てたなら、総収入金額に算入しない、つまり課税しないと定める。押さえるべき点は二つ。第一に、目的どおりに使ったことが条件で、使い残した分は課税される。第二に、ただし書があり、その費用をすでに必要経費や譲渡費用として差し引いている部分は、二重の恩恵を受けられない。役所がくれる補償金の内訳を、あなた自身が課税される部分と非課税の部分に切り分けられるかどうかで、その年の税額が大きく変わる。
所得税法 44 条は、居住者が国または地方公共団体から資産の移転・移築・除却等の費用に充てるための補助金や、収用等に伴う費用補償金の交付を受け、これを交付目的どおり当該費用に充てた場合に、その充当額を各種所得の総収入金額に算入しない旨を定める規定である。ただし必要経費または譲渡費用として控除済みの部分は除かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
収用や行政目的の移転費用に充てる補助金・交付金を、目的どおり使えば総収入金額に算入しないと定める非課税規定です。使い残しと控除済み部分は除かれます。
移転補償金は移転等の費用補填で44条の非算入対象。対価補償金は土地建物そのものの対価で、譲渡所得として措置法33条等で課税されます。混同すると申告を落とします。
受け取った年の翌年3月15日が確定申告期限です。過大申告の更正の請求は法定申告期限から5年(国税通則法23条)が原則です。
移転費用に充てる交付金は目的どおり使えば44条で非課税、対価補償金は譲渡所得として課税されます。名目でなく資金の性質と行き先で決まります。
経費補償金は移転に伴う経費の補填、収益補償金は休業等による収益減の補填です。区分により課税の枠組みが変わるため内訳明細での確認が重要です。
収用交換等により資産を譲渡した場合、譲渡所得から最大5000万円を控除できる特例(措置法33条の4)です。適用には申告することが要件です。
補償を行う国・地方公共団体・起業者から書面で交付されます。対価・移転・収益・経費の区分を必ず書面で確認し、受取前に固めておくのが有利です。
必須です。44条の非算入は目的どおり費用に充てたことの立証が前提で、立証責任は納税者側にあります。受け取った年のうちに領収書・請求書を揃えます。
同じ立ち退き料でも税務上の性質で変わります。移転・移築・除却の費用に充てるための交付金は、目的どおりに使えば所得税法44条で総収入金額に算入されません。一方、土地や建物そのものの対価補償金は譲渡所得として課税されます(措置法33条等)。業界裏話ヒント:役所が渡す補償金明細の名目と、税務上の区分は必ずしも一致しません。税務署は名目でなく実質で判断するので、『移転料』の名目でも実質が対価なら譲渡所得に振り替えられることがあります。
余った分は課税されます。44条が非算入とするのは『交付の目的に従つて費用に充てた金額』に限られ、使い残した部分はその年の所得(多くは一時所得、所得税法34条)に算入されます。業界裏話ヒント:一時所得には50万円の特別控除があり、課税対象はさらに残額の2分の1です。使い残しが50万円以内なら実質課税ゼロになることも多い。慌てて不要な工事で使い切るより、控除枠を計算した方が得なケースがあります。
問題になり得ます。対価補償金は譲渡所得として申告が必要で(措置法33条)、無申告のままだと収用等の5000万円特別控除(措置法33条の4)などの特例が受けられなくなるおそれがあります。業界裏話ヒント:収用の特例は『申告すること』自体が適用要件です。全額非課税と思い込んで無申告にすると、本来使えた5000万円控除を失い、後から税務署に特例なしの課税をされる最悪の展開になります。(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 非課税とする対象 | 44条:収用等に伴う資産の移転等の費用補償金 | — |
| 非算入の条件 | 交付目的どおり移転等の費用に実際に充てたこと | — |
| 使い残し・重複の扱い | 使い残しは課税、必要経費・譲渡費用と重複部分は除外 | — |
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